The Energy World

リョウタ

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第九エナジー「竜牙のエナジー能力」

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精鋭エナジー部隊20人は一瞬で頭が破裂して死んだ。

残っているのは、偉いさんの重鎮50人のおじさんたちとエナジー部隊総隊長の山本。

「別にオレは殺す気はなかったんだぜ。だけど、エナジー使われたらちょっとムカつくって思っただけでその思いが空中で連動して、ミクロたちを勝手に破壊してしまうんだ。だから、今の奴らは死んだ。」

「ヒィぃっぃぃぃ~。お、おまえは一体何者なんだ~!!宇宙のどっから来た!!」

「ミクロどもにそんな口の聞き方をされるのはしゃくだな。あっ。やべ。」

ボン!!

今、まこに質問をしたおじさんの脳みそが吹っ飛んだ。

「ほらほら。また死んだ。そんなにムカついてるつもりはねーんだけどな。そんなんだったら、竜牙の方が失礼で生意気だから100回くらい殺してそうなんだけど。おまえら、死にたくなかったら、エナジーを解け。そうしなければ、さっきのやつら同様にすぐ死ぬぜ。」

総隊長の山本と49人のおじさんたちはまこの指示に従った。

全員、シールドを解いた。

「それで、あなたやその仲間の方々は何者なんですか?どうして地球に?」

「オレは、まこ。この宇宙を粛正する者だ。この星はたまたままよのやつが発見した。オレにとって地球なんてどうでもいい。こんなエナジー遅れの鎖星(他の惑星と交流してないこと)に興味はない。でも、ヤマタノオロチだけは興味がある。そいつら復活しているもんな。」

「でしたら、ぜひ、ヤマタノオロチを始末してください。奴らは2000年前の復讐に地球にやってきます。このエナジープランに感知されない地球とミクロ(地球の生命体)を覆う術も、あなたたちに気付かれたように、ヤマタノオロチにも気付かれます。早く始末を。」

「ヤマタノオロチはまだまだ脆弱なマクロだ。オレの敵にはならない。ヤマタノオロチはこの宇宙を貪り尽くす。その強大になったときに、オレはヤマタノオロチを滅ぼす。そのときオレは宇宙一の力、『アンタリッシュ』(宇宙クラス)に目覚めているはずだからな。」

「スケールがデカすぎて、ついていけない。宇宙を粛正する者ということは、マクロの中でも相当な上位な存在なのですね。唯竜牙はどうですか?」

「そうか。おまえが愛が言っていた部隊の隊長ってやつだな。愛と良太を竜牙の監視役に任命した。竜牙はバカだ。エナジーのことを何も知らない。自分がヤマタノオロチであることもわかっていない。だが、力の使い方さえ覚えれば、今の竜牙の能力は無敵だ。竜牙にアバターの能力を与えた者と地球をエナジーから拒絶させたやつは同じやつだろ?」

「申し訳ございません。2000年前から決まっていることですので、これ以上申し上げるわけにはいきません。たとえ私が殺されようとも。」

「別にいいぜ。だいたいのことはわかった。この地球のことも誰の陰謀かもな。恒星太陽だろ?これ以上は言わなくてもわかるな?」

「思慮深いアマテラス様のお考えの元です。太陽系最強のエナジーを持つアマテラス様の。」

「あんなババア。オレの敵にはならん。弱すぎる。聞きたいことは聞いたから、もう行くぜ。オレはもうちょっと地球で遊ぶぜ。エナジーなしの生活は案外楽しいんだ。」

まこはジャンプして、一気に地上まで駆け抜けた。

49人のおじさんたちと山本総隊長は緊張が解け、座り込んでしまった。

「うわっ。血だらけだ。まこのあまりの威圧感で忘れていた!!」

午後になった。

学校では昼休みが始まった。

竜牙が愛のクラスに行った。

愛のクラスメイトに竜牙は尋ねた。

「鈴中いる?」

「いるけど、呼んでこようか?」

「うん。お願い。」

愛が嫌悪感たっぷりでやってきた。

「竜牙。お願いだから、あんまり学校で私に話しかけないで!!あんたごときに話しかけられたくないの!!生徒会長なのよ?勉強もできるのよ?スポーツも万能なのよ?エナジー部隊初等部でもエリートなのよ?お分かり?」

「なんか肩書き自慢するやつって弱い自分を必死に隠してるって感じだな。おまえ、昨日死にそうだったし。」

「なんですって!!ここで私と勝負する!!」

「やるなら、学校終わってからやろうぜ。さこがエナジーの修行つけてくれるらしいぞ。」

「えっ。ホント?やった。あんたなんかに絶対負けない。」

「どうでもいいよ。良太にも言っといてくれよな。」

「わかったわ。」

竜牙には伝わった。

愛の焦りが。

愛の弱さを。

昨日、どこかの星に行って、シールドの修行をして死にかけたから落ち込んでいるんだろうな。

やっぱり俺が強くならなきゃ。

竜牙は強く思った。

放課後、いつもの公園に集まった竜牙と愛と良太とさことなぜかまよ。

「まよちゃん。りゅーがたちの修行なんて興味ないの。」

「まよ様。今日はまよ様が気に入りそうなケーキを買ってきましたよ。どうぜ。いちごのケーキです。」

「よくわかんないけど、かわいいお菓子なの。もぐもぐ。」

「まよはそこでそれ食べとけ。修行の前に、良太。おまえなんか言いたそうだな。思っていることがあったら言え。」

「俺、エナジーパワーだったらエナジー部隊初等部ではトップでした。でも、昨日の竜牙を見ていて悔しくなって。さこ様の修行の前に、竜牙と勝負させてもらえませんか?」

「おうおう。勝手にやれやれ。」

「えっ。良太が竜牙を相手に?私が今日ぶっ飛ばそうと思っていたわ。それに私にやられた竜牙が良太に勝てるなんて到底思えない。エナジーパワーは竜牙より遥かに上よ。」

「なんか俺、ある意味モテモテだな。出ろ。俺のアバター!!」

竜牙はもう一人の自分、アバターを出した。

ズン。

「良太。いいけど、たぶん今日の俺、調子いいぜ。」

「そんな気がする。来い!!竜牙!!」

竜牙も良太もシールドを全開にした。

ボッ!!

竜牙も良太も接近戦で格闘する!!

ドンドン!!バンバンバン!!!

「速い!!竜牙。昨日よりスピードが速い。てか昨日よりエナジーパワーが強い。1日でこんなに変わるものなの!?」

「竜牙。動きはデタラメなのに、拳や蹴りは速くて重い。このままじゃまずいな。愛!!竜牙のエナジーパワーはどれくらいだ!!」

「エナジーの測定ね。やってみるわ。『エナジーマッパトイ!!』(エナジー量測定)。えっ。竜牙のエナジーパワー2200もあるわ。昨日は1200しかなかったはずよ!!」

「だから言ったじゃん。俺、雨の日は調子悪いって。言っとくけど、空飛んだら、俺、もっと強いよ?さらに上空に飛んだら、もっともっと強いよ。」

「あんたなんなのよ!!エナジープランじゃないくせに!!良太!!早くやっちゃって!!」

「愛。無茶言うなよ。俺のエナジーパワーは1800しかないんだぜ。純粋な殴り合いじゃ、竜牙に勝てない。だけど俺には、出よ『クハンディー』!!」

良太はエナジーで創り出した巨大な斧を持ち出した。

「へぇー。そんなこともできるのか。面白いじゃん。」

「くらえ!!」
良太は斧で竜牙に襲いかかった。

ブンブン!!

エナジーパワーで良太を上回っている竜牙には、身体能力が強化されており、良太の攻撃が当たらない。

「そんなデカい斧当たんないぜ。こっちも攻撃にまわるぜ。おりゃ!!」

竜牙が拳で良太を殴ろうとしたとき、良太の体を覆っているシールドの中から、いきなり斧が出現し、竜牙の右腕が切り落とされてしまった。

ザクッ!!

「ちょっと、良太。やりすぎじゃない?」

「大丈夫だ。こっちの竜牙に何があっても本体の竜牙には何も影響はない。アバターの竜牙が死んでも大丈夫なはずだ。そうだろ?竜牙?」

「たぶん。どういう事情かわかんないけど、一回さこに殺されてるし。でもすぐ復活したし、そうなんじゃね?」

「何それ?自分がチートだと言いたいわけ?自分が特別とかそんなのやめなさい!!」

「愛だって、昼休みのとき、自分が特別みたいなこと言ってなかったっけ?そんなことより、俺、すごい技、思いついちゃった。」

竜牙のアバターは上空に飛んでいった。

「やっぱそうだ。晴れの日は特に俺のエナジーがみなぎる。太陽の光を浴びると、俺のエナジー量が増大していくのがわかる。」

空を飛んでいる竜牙にたくさんのエナジーが集まってきた。

「ちょっとなんなのよ!!あのエナジーたちは!!光が竜牙に集まっていく。」

「この集まったエナジーを収束させよう。一つに。そしたら、すごい力だ。」

竜牙の手のひらに濃縮されたエナジーの塊ができた。

「もしかして、あれをやるつもり!!バカじゃないの!!!私たち、生身の人間よ!!」

竜牙は地上にいる良太に向かって放った。

「くらえ!!『ラビ・エナジーショット』(太陽の力)!!」

昨日、竜牙が放ったエナジーショットの軽く3倍は超える破壊力だった。

地球はエナジーの影響を受けないので、竜牙のラビ・エナジーショットは地面を透けていった。

しかし、エナジープランにはダメージが届く。

愛と良太は?

つづく。
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