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合同親睦会 20
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「私たち人間はハビタブルゾーンなんてものを作って、そこにある惑星に生物のいる可能性が高いとしている。だけどそれって、人間が考えた生物がいる可能性だからそれ以外に生物が居たっておかしくないと思わない。人間は潜水艦や建物がなければ水中で暮らせないけど、魚や鯨、貝類なんかも水中で生活している。北極も南極も同じ、ペンギンやホッキョクグマは生活できているけど、人間は建物と火ががなければ生きていけない。人間が住めないってだけで、そこに生物はいないなんて安直な考えだと思はない。もしかしたら酸素がなくても生きていける生物もいるかもしれないよ。そんな生物いるなら見てみたいね」
ようやく終わったのには理由があった。
僕と相澤さんが話をしているこの場に山河内さんと堺さんが戻ってきたのだ。
「二人も遊んできなよ!」
「僕はいいよ。久しぶりに早起きして疲れたから」
「私も。碧ちゃんに朝早く起こされたから眠くて、もう動きたくない」
相澤さんに似たもの同士と言われて、そうだろうかと密かに思っていたけど、どうやら僕らは本当に似たもの同士のようだ。
「もう二人とも。せっかく来たのに見ているだけじゃつまらないでしょ?」
「そんなこともないよ。楽しそうに遊んでいるみんなを見ていると、こっちまで楽しいい気持ちになるから。それだけで充分だよ」
相澤さんは頷いていた。
「はしゃぎたい人もいれば、それを静かに傍観したい人もいるんだよ。私たちは後者ってだけだよ」
山河内さんは納得していなかったけど、静かに僕の隣に座った。
「碧ちゃんが、二人が楽しく話しているのを見て嫉妬しているだけだから気にしないで」
「ちょ! ちょっと! 変なこと言わないでよ! 全然そんなんじゃないから! 中田君真咲の言うことなんて信じないでよ!」
「ああ、うん」
言葉ではそうは言ったが、本心では踊りだしたくなるくらいに嬉しかった。顔がにやけないように必死に堪えて、うるさく鳴る心臓を深呼吸しながら落ち着かせた。
「単に疲れたから休憩しに来たんだよ。今度は私たちが休んでおくから、二人は遊びに行ったら?」
そんな気まずいことできるか。と言いたかったがその言葉は生唾と共に飲み込んだ。
「休憩だったら、さっきの昼食の時のオレンジジュース余っているから飲む?」
「え! 飲む飲む! 真咲は?」
「じゃあ、私も貰おうかな」
僕は二つの紙コップにそれぞれオレンジジュースを注いだ。そして、その二つの紙コップを山河内さんと堺さんに手渡した。
「私の分は?」
相澤さんが何も言わずに手だけを出していたのは知っていて不思議に思っていたけど、それがまさかジュースを入れろだとは思いもしなかった。
渋々ではあるが新たに紙コップを取り出して、そこにオレンジジューズを注いで相澤さんに手渡した。
「今度は私の分も入れてください」
タイミングを見計らっていたのか、蓋を閉めきったと同時に如月さんはそう言った。
如月さんが戻ってきたと言うことは、岡澤君や中村君も一緒だと言うことだろう。また閉めきった時に言われるのだけは勘弁だ。だから、新たに紙コップを四つ出し、その全部にオレンジジュースを注いだ。一つはもちろん如月さんの分。残りは僕を含めた男子三人の分。
「ありがとうございます。遊び疲れてちょうど喉が乾いていたのですよ」
「お! 中田君気が利くやん。ありがとう! いただきます」
「あ、ありがとう」
僕はオレンジジュースを入れただけなのに三人はお礼の言葉を口にした。
ようやく終わったのには理由があった。
僕と相澤さんが話をしているこの場に山河内さんと堺さんが戻ってきたのだ。
「二人も遊んできなよ!」
「僕はいいよ。久しぶりに早起きして疲れたから」
「私も。碧ちゃんに朝早く起こされたから眠くて、もう動きたくない」
相澤さんに似たもの同士と言われて、そうだろうかと密かに思っていたけど、どうやら僕らは本当に似たもの同士のようだ。
「もう二人とも。せっかく来たのに見ているだけじゃつまらないでしょ?」
「そんなこともないよ。楽しそうに遊んでいるみんなを見ていると、こっちまで楽しいい気持ちになるから。それだけで充分だよ」
相澤さんは頷いていた。
「はしゃぎたい人もいれば、それを静かに傍観したい人もいるんだよ。私たちは後者ってだけだよ」
山河内さんは納得していなかったけど、静かに僕の隣に座った。
「碧ちゃんが、二人が楽しく話しているのを見て嫉妬しているだけだから気にしないで」
「ちょ! ちょっと! 変なこと言わないでよ! 全然そんなんじゃないから! 中田君真咲の言うことなんて信じないでよ!」
「ああ、うん」
言葉ではそうは言ったが、本心では踊りだしたくなるくらいに嬉しかった。顔がにやけないように必死に堪えて、うるさく鳴る心臓を深呼吸しながら落ち着かせた。
「単に疲れたから休憩しに来たんだよ。今度は私たちが休んでおくから、二人は遊びに行ったら?」
そんな気まずいことできるか。と言いたかったがその言葉は生唾と共に飲み込んだ。
「休憩だったら、さっきの昼食の時のオレンジジュース余っているから飲む?」
「え! 飲む飲む! 真咲は?」
「じゃあ、私も貰おうかな」
僕は二つの紙コップにそれぞれオレンジジュースを注いだ。そして、その二つの紙コップを山河内さんと堺さんに手渡した。
「私の分は?」
相澤さんが何も言わずに手だけを出していたのは知っていて不思議に思っていたけど、それがまさかジュースを入れろだとは思いもしなかった。
渋々ではあるが新たに紙コップを取り出して、そこにオレンジジューズを注いで相澤さんに手渡した。
「今度は私の分も入れてください」
タイミングを見計らっていたのか、蓋を閉めきったと同時に如月さんはそう言った。
如月さんが戻ってきたと言うことは、岡澤君や中村君も一緒だと言うことだろう。また閉めきった時に言われるのだけは勘弁だ。だから、新たに紙コップを四つ出し、その全部にオレンジジュースを注いだ。一つはもちろん如月さんの分。残りは僕を含めた男子三人の分。
「ありがとうございます。遊び疲れてちょうど喉が乾いていたのですよ」
「お! 中田君気が利くやん。ありがとう! いただきます」
「あ、ありがとう」
僕はオレンジジュースを入れただけなのに三人はお礼の言葉を口にした。
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