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call and response【商店街夏祭り企画】
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花火大会当日、バイト先の【黒猫】に行くと、制服の代わりに浴衣が用意されていた。花火大会と夏祭りの日の制服はコチラになるらしい。
「それ、小野くんの為に澄が作ったんだ。ボーナスとして受け取ってくれ」
吊るしの安物ではなく生地の感じから明らかに物が良いと思われる浴衣と帯と下駄のセットをポンとくれる剛毅さに驚いてしまう。ダークグレーの男らしいこの浴衣が自分のモノである事は素直にうれしかった。それに『妻がお前の為に作った浴衣、まさか拒否するなんて事ないよな』という事を裏で言ってそうな杜さんの笑顔も怖く(注・個人の感想です)、恐縮しつつもあり難く頂くことにした。
とはいえ、浴衣を着て何かをするというのは結構楽しいものだった。黒猫だけでなく、商店街中の人、そしてお客様も浴衣姿で、商店街がお祭りムードで盛り上がっていた。
浴衣を着て店頭で作業していた澄ママは、俺の姿を見て嬉しそうに目を細める。紫の花をあしらわれた浴衣に濃紫の帯にアップして清楚な感じで纏められた髪よりしっとりした魅力を増していた。紫を基調にキッチリコーディネートされた浴衣姿は俺達くらいの若い人には絶対マネ出来ない大人の着こなしというのを感じで素敵だった。
「まぁ、素敵! 和装の小野くんもカッコいいわ! こんなに見事に着こなしてくれるなんて作り甲斐あるわ! ありがとう」
お礼を言わないといけないのは俺なのに、逆にお礼を言われてしまう。俺が感謝の言葉を返すと澄ママはコロコロと笑う。
「そんな遠慮しなくてもよいのよ! 小野くんもユキちゃん同様私たちの息子みたいなのなんだから! ね!」
うーん、透さんも息子ではない筈。澄ママにおける息子という存在の範囲は広いらしい。裏方の細々とした作業を終えたらしい杜さんもやってくる。そしてその姿に俺は感心してしまう。渋いワインカラーの浴衣にダークシルバーの帯。髭を蓄えたチョイ悪親父風のキャラクターに、一見派手にも思えるその色の浴衣は似合っていた。そして澄さんの横に並んでさらに『アァ~』と思う。夫婦でさりげなく色合わせてペアルックになっている。そして一旦部屋に戻り戻ってきた透さんも浴衣姿でやってきた。ベージュに小さな笹の葉の散った浴衣にシルバーの帯の浴衣を着た透さんは、いつものBarの制服姿とは異なり柔らかい感じで、男性に言うのも何だけど嫋やかで綺麗だった。なるほど澄さんはそれぞれのキャラクターを考えてシッカリ浴衣を選んでいたらしい。澄ママのセンスというものに改めて感服した。
ビルの前にだした出店にてビールとカクテルの販売を開始する。作業そのものは、Barでの仕事よりもシンプルなので楽だった。それもあるのか、澄ママは隣のBlue Mallowの方と楽しそうにおしゃべりしながら仕事をしている。そのお隣さんが、透さんの恋のお相手の澤山璃青さんお店なのだ。本人同士以上の気の合い方している澄ママと夏祭りのお手伝いに来たという澤山さんのお母さんの仲の良さに俺は驚くしかない。そして透さんとその女性はというと、時々視線を合わせるだけで、それぞれの仕事に勤しんでいるようだ。残念な事にお隣さんは浴衣を着てないみたいで、洋服姿で作業していた。そして澤山さんは手が空いたときに透さんの方に視線を向けその浴衣姿に見惚れているのを見て、恋する乙女なんだな~とくすぐったさを感じる。さらに引いた視点で見るとその光景を見て目を細め微笑む杜さんという怖い光景があるのは気が付かなかった事にした。その為俺は極力余計にお隣さんに関わらないようにして、透さんが、お隣さんに『暑いでしょ? 良かったらコレ飲んで下さい』と飲み物を差し入れてと気にかけているのを見守る事にした。けっして作為的にしている訳ではないが、確実のこの短い時間の間に、その柔らかい笑顔で澤山さんのお母さんの心もガッチリ掴んでしまっている透さんは流石だと思う。
夕方に透さんはキーボくんのお仕事の為に出かけていった。この暑いのに透さんも大変である。すると何故か澤山さんもいなくなり、しばらくすると浴衣姿で現れる。なんで透さんのいないタイミングで着替えるのだろうか? タイミングが悪い。
しかし澄さんは大喜びで澤山さんに近づいてベタ褒めしている。
「うんうん、女の子の浴衣はやっぱりいいね。どう? 璃青さん、澄も似合ってると思わない?」
杜さんがそんな風にハシャグ澄さんの言葉を受ける。その言葉は本音だろうが、杜さんにとっては澄さん意外の女性の浴衣姿はあまり興味ないようだが、杜さんにしては柔らかい瞳で澤山さんを見つめている。もう杜さんにとっては娘判定なようだ。
「はい!とても素敵です! 杜さんともよくお似合いですよ♪ あっ、小野くんもカッコいいです!」
褒められた事で恥ずかしがりながら、澤山さんはそう返しそらそうとする。さっきから俺たちは浴衣姿だったけれど、彼女には透さんしか見えてなかったのだろう。思わず苦笑してしまう。それにしても、しかし澤山さんそんなに呑気にしている場合ではないですよ。商店街中もう透さんの恋人認定で、母親も杜さんらに籠絡されて、あとは当人らがくっ付くのを待つだけという状況になっているのに気が付いています?
そんな同情の瞳を澤山さんに向けていると、携帯にメールが届く。
『助けて!!! 中央広場東側でキーボくんの姿でいたら囲まれて身動きできない!!』
透さんらしくない、挨拶もなしの要件だけのメールに俺は大変な状況になってるのを察し走り出す。子供や女性にモミクチャにされている青い存在が見えた。子供に激しく揺さぶられてキーボくんがグラングランと揺れている。
「透さん!! 大丈夫ですか!」
思わずそう叫んでしまったのは仕方がないと思う。俺は必死にその集団の中に分け入って、キーボくんを守る。恍けた表情から、中の透さんがどういう表情しているのかわからないけれど、青い腕が俺にしがみついてきた所から、恐怖体験だったのだろう。『通して!』とキツメの言葉でとりあえず根小山ビルヂングまで連れていく。
根小山ビルヂングに到着したとたんに、キーボくんのユキさんはへたり込む。相当大変だったようだ。しかも着ていた筈の金魚柄の浴衣も肌蹴てまくっていて、強姦されたかのようになっている。その悲惨な状況と、ニヤリと笑った顔があまりにもあってなくてだんだん笑えてくる。
大きくため息をつき立ち上がった姿を見て思わず笑ってしまったのは俺だけでなかった。その笑う皆をあられもない恰好のキーボくんがニヤリと見つめ返す。こういう時でも悲壮感が出ないのがマスコットというものらしい。
「キーボちゃんも、モテモテだから大変よね~」
澄さんがキーボくんに近づき浴衣の乱れを直してあげる。綺麗に浴衣を着た事で、キーボくんは少しキリリとした感じになり、普通のマスコットらしくなる。キーボくん姿の透さんは、折角澤山さんが浴衣姿と素敵になっているのも気が付いてないようで、ビルの陰からジッと中央広場の方を伺っている。
「そろそろ出番だ……戻らないと……、小野く」
「璃青さん、アテンダーお願いできないかな? キーボくんこのままだとまたもみくちゃにされるから」
呼ばれて近づこうとするとそんな声が後ろから聞こえる。そして前のキーボくんと澤山さん双方から『え?』って声があがる。流石気があうようで、声を発するタイミングがバッチリあっている。
「小野くんさっき、チョッと口調とかキツかったから。そういうにのは女性が優しく言った方が良いのかなと」
「すいません。でも、もう好き勝手されていたんで……」
あの状況みたら、杜さんだって絶対そうなっていたと思うのだが……。
「謝らないでよ! 小野くんが来てくれて本当助かったから。本当にありがとう!」
言葉を最後まで言いきらないうちに、キーボくんが俺の手をつかみそう言ってくれる。その必死な様子から透さん本当に大変だったんだなと察する。
「璃青! 今度はあんたがキーボくんを守る番よ!この商店街で散々皆さんにお世話になってるんだから、今こそ恩を返すチャンスじゃないの!」
二人で手を取り合い見つめあっていると、澤山さんのお母さんが力強い発言をしてくる。この方も完全に杜さん陣営に立ってしまっているようだ。その周りの圧迫により、キーボくんと澤山さんは中央広場へと仲良く手をつないで向かっていった。その後ろ姿はあまりにもコミカルで、浴衣姿で手つなぎというシチュエーションを台無しにしていたが、杜さんと澤山さんのお母さんは満足そうにその様子を見守っていた。
※ ※ ※
call and response 掛け合い、息のあった演奏をすること
「それ、小野くんの為に澄が作ったんだ。ボーナスとして受け取ってくれ」
吊るしの安物ではなく生地の感じから明らかに物が良いと思われる浴衣と帯と下駄のセットをポンとくれる剛毅さに驚いてしまう。ダークグレーの男らしいこの浴衣が自分のモノである事は素直にうれしかった。それに『妻がお前の為に作った浴衣、まさか拒否するなんて事ないよな』という事を裏で言ってそうな杜さんの笑顔も怖く(注・個人の感想です)、恐縮しつつもあり難く頂くことにした。
とはいえ、浴衣を着て何かをするというのは結構楽しいものだった。黒猫だけでなく、商店街中の人、そしてお客様も浴衣姿で、商店街がお祭りムードで盛り上がっていた。
浴衣を着て店頭で作業していた澄ママは、俺の姿を見て嬉しそうに目を細める。紫の花をあしらわれた浴衣に濃紫の帯にアップして清楚な感じで纏められた髪よりしっとりした魅力を増していた。紫を基調にキッチリコーディネートされた浴衣姿は俺達くらいの若い人には絶対マネ出来ない大人の着こなしというのを感じで素敵だった。
「まぁ、素敵! 和装の小野くんもカッコいいわ! こんなに見事に着こなしてくれるなんて作り甲斐あるわ! ありがとう」
お礼を言わないといけないのは俺なのに、逆にお礼を言われてしまう。俺が感謝の言葉を返すと澄ママはコロコロと笑う。
「そんな遠慮しなくてもよいのよ! 小野くんもユキちゃん同様私たちの息子みたいなのなんだから! ね!」
うーん、透さんも息子ではない筈。澄ママにおける息子という存在の範囲は広いらしい。裏方の細々とした作業を終えたらしい杜さんもやってくる。そしてその姿に俺は感心してしまう。渋いワインカラーの浴衣にダークシルバーの帯。髭を蓄えたチョイ悪親父風のキャラクターに、一見派手にも思えるその色の浴衣は似合っていた。そして澄さんの横に並んでさらに『アァ~』と思う。夫婦でさりげなく色合わせてペアルックになっている。そして一旦部屋に戻り戻ってきた透さんも浴衣姿でやってきた。ベージュに小さな笹の葉の散った浴衣にシルバーの帯の浴衣を着た透さんは、いつものBarの制服姿とは異なり柔らかい感じで、男性に言うのも何だけど嫋やかで綺麗だった。なるほど澄さんはそれぞれのキャラクターを考えてシッカリ浴衣を選んでいたらしい。澄ママのセンスというものに改めて感服した。
ビルの前にだした出店にてビールとカクテルの販売を開始する。作業そのものは、Barでの仕事よりもシンプルなので楽だった。それもあるのか、澄ママは隣のBlue Mallowの方と楽しそうにおしゃべりしながら仕事をしている。そのお隣さんが、透さんの恋のお相手の澤山璃青さんお店なのだ。本人同士以上の気の合い方している澄ママと夏祭りのお手伝いに来たという澤山さんのお母さんの仲の良さに俺は驚くしかない。そして透さんとその女性はというと、時々視線を合わせるだけで、それぞれの仕事に勤しんでいるようだ。残念な事にお隣さんは浴衣を着てないみたいで、洋服姿で作業していた。そして澤山さんは手が空いたときに透さんの方に視線を向けその浴衣姿に見惚れているのを見て、恋する乙女なんだな~とくすぐったさを感じる。さらに引いた視点で見るとその光景を見て目を細め微笑む杜さんという怖い光景があるのは気が付かなかった事にした。その為俺は極力余計にお隣さんに関わらないようにして、透さんが、お隣さんに『暑いでしょ? 良かったらコレ飲んで下さい』と飲み物を差し入れてと気にかけているのを見守る事にした。けっして作為的にしている訳ではないが、確実のこの短い時間の間に、その柔らかい笑顔で澤山さんのお母さんの心もガッチリ掴んでしまっている透さんは流石だと思う。
夕方に透さんはキーボくんのお仕事の為に出かけていった。この暑いのに透さんも大変である。すると何故か澤山さんもいなくなり、しばらくすると浴衣姿で現れる。なんで透さんのいないタイミングで着替えるのだろうか? タイミングが悪い。
しかし澄さんは大喜びで澤山さんに近づいてベタ褒めしている。
「うんうん、女の子の浴衣はやっぱりいいね。どう? 璃青さん、澄も似合ってると思わない?」
杜さんがそんな風にハシャグ澄さんの言葉を受ける。その言葉は本音だろうが、杜さんにとっては澄さん意外の女性の浴衣姿はあまり興味ないようだが、杜さんにしては柔らかい瞳で澤山さんを見つめている。もう杜さんにとっては娘判定なようだ。
「はい!とても素敵です! 杜さんともよくお似合いですよ♪ あっ、小野くんもカッコいいです!」
褒められた事で恥ずかしがりながら、澤山さんはそう返しそらそうとする。さっきから俺たちは浴衣姿だったけれど、彼女には透さんしか見えてなかったのだろう。思わず苦笑してしまう。それにしても、しかし澤山さんそんなに呑気にしている場合ではないですよ。商店街中もう透さんの恋人認定で、母親も杜さんらに籠絡されて、あとは当人らがくっ付くのを待つだけという状況になっているのに気が付いています?
そんな同情の瞳を澤山さんに向けていると、携帯にメールが届く。
『助けて!!! 中央広場東側でキーボくんの姿でいたら囲まれて身動きできない!!』
透さんらしくない、挨拶もなしの要件だけのメールに俺は大変な状況になってるのを察し走り出す。子供や女性にモミクチャにされている青い存在が見えた。子供に激しく揺さぶられてキーボくんがグラングランと揺れている。
「透さん!! 大丈夫ですか!」
思わずそう叫んでしまったのは仕方がないと思う。俺は必死にその集団の中に分け入って、キーボくんを守る。恍けた表情から、中の透さんがどういう表情しているのかわからないけれど、青い腕が俺にしがみついてきた所から、恐怖体験だったのだろう。『通して!』とキツメの言葉でとりあえず根小山ビルヂングまで連れていく。
根小山ビルヂングに到着したとたんに、キーボくんのユキさんはへたり込む。相当大変だったようだ。しかも着ていた筈の金魚柄の浴衣も肌蹴てまくっていて、強姦されたかのようになっている。その悲惨な状況と、ニヤリと笑った顔があまりにもあってなくてだんだん笑えてくる。
大きくため息をつき立ち上がった姿を見て思わず笑ってしまったのは俺だけでなかった。その笑う皆をあられもない恰好のキーボくんがニヤリと見つめ返す。こういう時でも悲壮感が出ないのがマスコットというものらしい。
「キーボちゃんも、モテモテだから大変よね~」
澄さんがキーボくんに近づき浴衣の乱れを直してあげる。綺麗に浴衣を着た事で、キーボくんは少しキリリとした感じになり、普通のマスコットらしくなる。キーボくん姿の透さんは、折角澤山さんが浴衣姿と素敵になっているのも気が付いてないようで、ビルの陰からジッと中央広場の方を伺っている。
「そろそろ出番だ……戻らないと……、小野く」
「璃青さん、アテンダーお願いできないかな? キーボくんこのままだとまたもみくちゃにされるから」
呼ばれて近づこうとするとそんな声が後ろから聞こえる。そして前のキーボくんと澤山さん双方から『え?』って声があがる。流石気があうようで、声を発するタイミングがバッチリあっている。
「小野くんさっき、チョッと口調とかキツかったから。そういうにのは女性が優しく言った方が良いのかなと」
「すいません。でも、もう好き勝手されていたんで……」
あの状況みたら、杜さんだって絶対そうなっていたと思うのだが……。
「謝らないでよ! 小野くんが来てくれて本当助かったから。本当にありがとう!」
言葉を最後まで言いきらないうちに、キーボくんが俺の手をつかみそう言ってくれる。その必死な様子から透さん本当に大変だったんだなと察する。
「璃青! 今度はあんたがキーボくんを守る番よ!この商店街で散々皆さんにお世話になってるんだから、今こそ恩を返すチャンスじゃないの!」
二人で手を取り合い見つめあっていると、澤山さんのお母さんが力強い発言をしてくる。この方も完全に杜さん陣営に立ってしまっているようだ。その周りの圧迫により、キーボくんと澤山さんは中央広場へと仲良く手をつないで向かっていった。その後ろ姿はあまりにもコミカルで、浴衣姿で手つなぎというシチュエーションを台無しにしていたが、杜さんと澤山さんのお母さんは満足そうにその様子を見守っていた。
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