『ファインダー越しの恋。』

日向理

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Episode.1

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   「あ!あそこのオープンカフェとかいいかも!」


  「すいませーん!!」

                     「ふう」





「陽介さーん!」
「テラス席での撮影、OK貰えましたぁ!」



        「ありがとうございます^^」

「いえいえ^^」
「今はお客さん、あまり来ない時間帯なので」


  「ただ座ってるより、
   なんか飲んでた方が絵になりますよね!」


  「陽介さん、何飲みます?」

   「えっとね…ブラックコーヒー、かな」

  「おっとな~ぁ♪」

  「じゃあ私は…

   ストロベリースムージー!」


「はい、コーヒーと
 ストロベリースムージーですね^^」

「少々お待ちください」

  「慣らし運転で、
   何もないバージョンも撮っときましょう!」

  「はい!」

   「ん?」

  「カ・メ・ラ」

   「本当に咲ちゃんが撮るの?」

  「はい!」

   「僕を?」

  「他に誰がいるんですか!」

   「咲ちゃんの方が撮られ慣れてるでしょ」
   「僕の方が撮り慣れてるし」


  「『だからこそ』です!」

   「使い方、分かる?」

  「ネットで勉強したので問題無しです!」


   「はい」


  「おもっ!」

  「結構重いんですね、カメラって」

   「お値段もそれなりだから、
    落とさないようにね ^^」

  「ゔっ (; ・`д・´)」

  「途端に緊張感が…」


  「…ストラップをちゃんとして」


  「ん?あれ?」


  「陽介さん、これ何も見えないですよ?」

   「レンズキャップ付いたまんま」

  「あっ (;・∀・)」

  「軽いジョークですよ、ジョーク 苦笑」



  じーー

  「ん?あれ?」


  「陽介さん、これ何も反応しないですよ?」


   「電源が入ってないって 笑」

  「あっ (;・∀・)」

  「電源ですよね、電源 苦笑」

  「ここの部分をスライドさせるんですよね
      パシャッ

  「あっ、押しちゃった。。」

   「ふっ 失笑」

   「記念すべき咲ちゃんの撮った1枚目は?」

   じーー

   「あー!ボッケボケのテーブルだねぇ 笑」

  「テーブルを撮りたかったんです! (。-_-。)」


「はい、コーヒーとストロベリースムージーです^^」

  「あっ、来ちゃった。。」

   「じゃあ僕がスムージー飲んでる
    咲ちゃん撮ってあげるよ」
   「それでシャッタースピードやら
    調整してあげるから」

  「ゔー、じゃあはい…」

    「じゃあ撮るよ」

  「はい!」


      「お!さすが女優さん!絵になるねぇ~」



   パシャッ


   「はい、あとはピント合わせて撮るだけだから」

  「ありがとうございます^^


  …って


  スムージーしか写ってないじゃないですかぁ!?」


   「ふふ 笑」
   「僕、ポートレイトは専門外だから^^」

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