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Episode.41
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「…あった、兵藤ビル」
「おーい、ふたりともぉ~!」
「あったよぉ!」
「結愛ちゃん、あったって!」
「はーい(。>ω<。)ノ」
「ホントだ、『シダル』って書いてある」
「インターホンは… ない、か」
トントンッ
「すみませーん!」
「はいはーい!いま行きまーす!」
「はいはい、いま開けますね~」
カチャッ キィ~
「はい、なんでしょう」
「えっと…」
「社長さんはいらっしゃいますか?」
「社長ですか?」
「社長は今は外に出てて」
「どういったご用件ですの?」
「えっと…」
「ザスチェジカ・モールニャ!」
「え?」
「結愛ちゃん!」
「なんでもないです、なんでも!」
「・・・」
「なんか聞いたことあるわね…」
「え?」
「あ!」
「あの『イモ虫』の!」
「藤森さ~ん!本当に来たわよ!」
「え?」
「あの『イモ虫』のやつ!」
「本当ですか!」
「どうぞどうぞ^^」
「社長から
「来たら連絡するよう」言われてるので」
「ささっ!」
「中でお待ちになって、皆さん!」
「あ、はい」
「どうぞ、こちらでお待ちください」
「うちの娘もいますが、お気になさらずに^^」
「あ!さなちゃんだ!」
「あ!ゆあおねーちゃん!」
「あら?ふたりともお友達なの?」
「さなちゃん、
結愛が転んだ時に声かけてくれたの」
「えらいわねー!さなちゃん!」
「んふふ~^^」
「おじゃましまーす」
パタンッ
「藤森さん!」
「お茶とお茶菓子お出しして!」
「あ、はい」
「私、社長に電話するから!」
「じゃあさなちゃん、
ゆあちゃん達のお相手、
お願いしてもいい?」
「うん!」
「あの人、さなちゃんのお母さん?」
「うん、そだよ~^^」
「さなちゃんのお母さん、キレイだね!」
「んふふ~^^」
「花純さん、
なんかすんなりいけましたね…」
「うん…」
「わたしもちょっと驚いてる…」
「あっ、社長~?」
「あの『イモ虫』の、来ましたよ!」
『本当か!?』
「!?」
「社長、声大きいです!」
「鼓膜が破れるかと思いましたよ!」
「はい、了解です」
「はい、よろしくお願いします^^」
カチャッ
「はい、麦茶どうぞ^^」
「ありがとうございます」
「社長、今から戻るって!」
「もう少しお待ちくださいね!」
「あ、はい」
「でも女性が…
3人もいらっしゃるとは思わなかったわ!」
「ですね」
「じゃあ私、仕事の続きしてきます」
「あ、じゃあ私も」
「さなちゃん、お願いね~」
「うん!わかった!」
「そして何も聞かれず…」
「あの人達も、見えるのかな…」
「さなちゃんはお空にうかんでる、
『チャック』見たことある?」
「ちゃっく?」
「『まっくろくろ』は見えるけど
『ちゃっく』はしらなーい」
「『まっくろくろ』?」
「うん」
「くろーい『ぽわぽわ』したのが見えるの」
「ふーん」
「それはお姉ちゃん、知らないやぁ」
「そかー」
「でもゆあおねーちゃんも、
見えないの見えるんだ!」
「うん^^」
カチャッ キィ~
「戻ったぞ!」
「あら、随分早いわね!」
パタンッ
「それと二人とも、どこかで休憩してこい」
「あらあら、秘密のお話?」
「いいから!」
「はいはい」
「さなも?」
「ごめんよぉ、さなちゃん」
「この人たちと大切なお話があるから」
「うん、わかった!」
「さなちゃん、行くよ~」
「はーい!」
「それと社長、北川さんからお電話が」
「わかった」
カチャッ キィ~
「じゃあ終ったら連絡を
「わかったから!」
「はいはい」
「それじゃ、行ってきます」
「行ってきます」
パタンッ
「さなちゃん、パフェ食べに行こー!」
「パフェ!」
「んふふ~^^」
しーん…
「えっと…」
「突然申し訳ございません」
「今日お伺いしたのは
「待っておったぞ!勇者を救いし達よ!」
「は?」
「勇者を…
救いし?」
「まさか『おなご』が、
『わらべ』まで来るとは思わんかったが」
「えっと…」
「みなまで申すな」
「は、はぁ…」
「で」
「誰の魂を引き戻すのだ?」
「あ」
「フントおにーちゃん!」
「なんじゃ」
「よりにもよって男か」
「は?」
「もしかしてその輩は、『イケメン』ってやつ
「ううん、ちがう」
「結愛ちゃん、速攻否定 笑」
「なんじゃ、つまらん」
「『月9』のような展開を期待しちょったのに』
「案外ミーハー 笑」
「しかも『おなご』3人に救われようとは…」
「随分と情けない奴じゃのぉ」
「はぁ。」
「あのぉ…」
「ん?なんじゃ」
「あれって…」
「そもそもなんなんですか?」
「なんじゃ」
「お嬢さん方、それも知らんでここに来たのか」
「は、はい…」
「あれは『裏側』に通じとるもんじゃ」
「『うらがわ』って?」
「それは儂も知らん」
「知らないんだ 笑」
「…って、
タメ語で返しちゃった 汗」
「すみません…」
「よいよい」
「儂も敬語は苦手だからのぉ」
「気にせずともよいよい」
「それに儂は『あれ』さえも見えん」
「見えないんだ!」
「そりゃそうじゃ」
「儂が見えとったら、
とうに儂が救いに行っておるぞ」
「じ、じゃあ社長さんって…」
「儂はそこへ導くもの」
「言わば『導師』ってやつじゃな」
「『導師』…」
「そうじゃ」
「話し方も『導師らしさ』を出しとるだけで、
普段はこんな話し方はせん」
「そうなんだ 笑」
「じゃあ横山くんが『勇者』っていうのも…」
「いるわけないじゃろう」
「勇者なんてものは」
「じゃあ、どうしてそんな話し方なの?」
「『雰囲気を出せ』と先祖代々言われとったんじゃ」
「雰囲気 爆笑」
「自己紹介がまだじゃったな」
「儂は導師の、『森久雄』じゃ」
「『ひさっち』と呼んでもええぞ♪」
「ひさっち!」
「呼べない呼べない 苦笑」
「あ、わたしは
「ちょいたんま」
「え?」
「いっぺんに言われても、
覚えられるわけがなかろう」
ガサゴソ…
「よし、いいぞ」
「私、『森下花純』と言います」
「もりした、φ(・_・
か、すみφ(・_・
と」
「下の名前で呼んでもよいか?」
「え?」
「じゃから、下の名前で呼んでもよいか?」
「え、ええ…」
「じゃあ『かすみたん』で」
「え!?(;・∀・)」
「わたし、『木下結愛』ぁ」
「きのした、φ(・_・
ゆあたんねφ(・_・」
「『松岡ゆずき』たんです 笑」
「まつ、おかぁ、φ(・_・
ゆずきたんφ(・_・
たんっと」
「違う違う (;^ω^)」
「今のはわざとじゃ 笑」
「で」
「ゆずきたん、最初は?」
「え?」
「『あれ』を最初に見た時、何語じゃった?」
「あ、ああ」
「『cremallera。』です」
「ほほう、スペイン語じゃな」
「で」
「ゆあたんは…」
「『チャック。』!!」
「ほーう、日本語とはレアじゃな」
「レアなんだ、やっぱり」
「で」
「『verschluss。』です」
「『たん』付けで呼ばせないつもりだ 笑」
「かすみたんはドイツ語っと…」
「結局呼ばれてるけど 笑」
「あと横のも見たよ!」
「ああ、アラビア語じゃな」
「あれは雑魚じゃ」
「ザコなんてあるんだ 笑」
「んでね、横のやつ、ちょっと開いてたの」
「あとドイツ語も」
「もう開いとるやつがあるのか!?」
「アレって、開いてたらヤバいやつなんですか?」
「導師が『裏側』と呼んでおるのは、
『目に見えんもの』がある場所だからじゃ」
「目に見えないもの…」
「そういえば、勇者の名前、
なんて言ってたかのぉ」
「フントおにーちゃん!」
「『ふんと』…」
「随分珍しい名前じゃのう」
「いや、それはあだ名で(;^ω^)」
「『横山文人』っていいます」
「よこやま、φ(・_・
ふみとφ(・_・
と」
「『幽霊』も目に見えんじゃろ?」
「フントおにーちゃん、
ゆーれいになっちゃったの!?」
「いやいや」
「まだその『ふんと』というのは、
生きておるのじゃろ?」
「はい」
「でも意識が戻らないままで…」
「えっと…」
ガサゴソ…
ペラペラ…
じー
「えー、『運命』というのは
『偶然と必然』が重なってできるもので」
「超読んでる 爆笑」
「こんなん、覚えられるわけがないだろう」
じー
「『見える者』達が集い、
その者の意識を『引き戻す』のは…
ペラ
じー
「その者が何かしらのぉ、
『特別な役割』を担ってこの世に存在をする
…のじゃから」
「『とくべつなやくわり』って?」
「そんなん知らん」
「知らないんだ 笑」
「儂は『教師』ではなく『導師』じゃからのぉ」
「じゃあアレが言語である意味も…」
「知ってるわけないだろう」
「やっぱり 笑」
「ひさっち、なんかすごくない」
「『導師』はご先祖から押し付けられたもので」
「儂は至って普通の社長じゃ」
「・・・」
ペラペラ…
じー
「『事故』は、意図せずして起きてしまうもの
「また読んでる 笑」
『特別な役割』を担うものは、
役割を果たすまで生きる定めにある、
…なのじゃ」
「チョー棒読みだから、
内容が全然頭ん中に入らない 苦笑」
「結愛もぜんぜんわかんなーい」
「花純さん…
「・・・」
もだ 笑」
「まぁ…」
「『ふんと』という奴は、
意識だけ『幽霊』になったようなもんじゃな」
「じゃから
『目に見えんもん』がある場所に留まっとるんじゃ」
「読まないほうがチョー分かりやすい 笑」
「しかし、『生きる運命』だから
と言って安心しちゃいかん」
「肉体にも耐えられる限度ってものがあって、
いつまでも待ってはくれん」
「肉体が死んでしまったら、肉体も向こう側に行って
…晴れて『幽霊』の仲間入りじゃ」
「その期限って…」
「知らん」
「・・・」
「スゥーーー……ふうぅ」
「花純さん、大丈夫ですか?」
「うん、まだなんとか」
「それで社長、
先程『開いてる事』をご心配されてましたが…」
「『本音と建前』っていうのがあるじゃろ」
「?」
「小学生にも分かりやすく、お願い出来れば…」
「すまんすまん」
「『嘘』をついたら、
『嘘』はこちら側に残るんじゃが、
『本心』、『本当の事』はあちら側に留まるんじゃ」
「けれどもし、
『開いてるもの』の近くに誰かがおったら、
あちら側に行かずに、
『本当の事』が表に出てしまうのじゃ」
「あ!」
「それであの時…」
「ゆずきおねーちゃん、あの時のおじさんも」
「あ!」
「あれは本心が表に出ちゃったから、
結愛ちゃん、「こわい」って思ったんだ!」
「おー、本当に起こるのじゃな」
「・・・」
「こちら側に出てしまった『本心』は、
実際にそう思う者がおるので、
あれとは違い、
普通のものでも認識できてしまうのじゃよ」
「おそらくあれの全てが開いてしまったら、
『本心』が筒抜けになってしもうて
…誰も外には出られんようなってしまうじゃろう」
「・・・」
「じゃ、じゃあ!」
「どうやったらその、
フントくんの意識を引き戻せるんですか?」
「えっと…」
ペラペラ…
じー
「その者が最初に認識をしたモノを『開けば』、
その者の意識までたどり着ける
…ぞ」
「『ザスチェジカ・モールニャ』、か…」
「でも結愛、まだイモムシ見た事ないよ」
「私も」
「それがある場所って…
「知らん」
「ですよねぇ~ (;^ω^)」
しーん…
「ん?」
「なんだか顔がこわいぞ、
かすみたん」
「もう無理!」
「あ」
カチャッ キィ~
パタンッ
「かすみたん、急にどうしたのじゃ」
「いや、多分大丈夫です!」
「あとは自分たちでなんとかします!」
「お時間、ありがとうございました^^」
「結愛ちゃん、行くよ!」
「うん」
カチャッ
キィ~
「ひさっちぃ」
「ん?ゆあたん、どうした?」
「ひさっちはもうちょっと、
女の子のキモチ、べんきょーしたほうがいいよ」
「はは… 苦笑」
「ばいばーい」
「ありがとうございました^^」
パタンッ
「『女の子の気持ち」…」
「藤森くんにでも聞いてみるか」
ごくごく
「んー」
「やっぱり麦茶はうまい!」
0
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