『застежка-молния。』

日向理

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Episode.50

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「ん~…」


「説明されてもクエスチョンマークだらけだわ。。」


「でも文人が『幽体離脱』してたってのは…
 私のほうが理解しなきゃいけないって事は判った」

「で」

「『幽体離脱』してた文人に
 色々と親切にしてくださってたのが、
 その…『幽霊』のたかしくんで」

                    「はい」

「そのたかしくんの先輩の元を訪ねに、
 皆さんここまでいらっしゃってる、と」

                「そうです」


「ん~…」



「やっぱり『幽霊』はまだ、
 私の中では受け入れられないわ。。」

「昔からおばけ屋敷とかホラー映画とか苦手だし」


 「その『たかしくん』も

  …実はここにいたりして」

「もー!かおりぃー!」
「そういうこと言わないの!」

「お母さん、トイレに行かれなくなっちゃうじゃない!」

              「はは。。苦笑」

「…で」


「その先輩のお名前は?」

    「『青野水希』というのが旧姓で、
       ご結婚されて今は、
   『金山水希』になっておいででやんす」



「あれ?『かなやま』さんって…

 !

 かおり、

 もしかしてアレじゃない?」

「去年、近所に引っ越してきた…」
 「あ!子供がよく泣いてる!」

            「ご存知でしたか?」

「いや、違う町内会だから
 直接は面識はないんだけどね」

「最初の頃は静かだったんだけど、
 今年に入ってから子供が泣いてる声が
 よく聞こえてきてね」

「最近なんだか『虐待』とか、
 そういう事件が多いでしょ」

「だから「大丈夫かしらねぇ」って
 かおりとも話してた事もあって」


                   「・・・」


               「‥もしかしたら」
      「それが孝くんの『心残り』なのかも」

          「え!?」

                「フント君確か、
 「孝くんは16歳のままで時が止まってる」って
                 言ってたよね」

    「はい、確かにその様に申しましたが」

         「孝くんは「14年経った今も
         先輩の心にいるかもしれない」、
       それが心残りだと思ってるんだよね」

    「はい、確かにその様に仰っておりました」

「あら、その『たかしくん』って子、

 本当に16歳のままなのね」

                  「‥ですね」

           「?」

「でもぉ…リアル16歳がここにいるからね」

 「ん?」


           「結愛、ぜんぜんわかんな~い」


「かおり、ゆあちゃんと2階で、
 少し遊んでらっしゃい」

 「え?」


「この部分は、今のかおりが知る必要のない話題」


「大人になったかおりが自分で知ることの出来る話題」


「かおりは
 『楽しみは後に取っときたいタイプ』でしょ?」



 「・・・」



 「ゆあちゃん、猫好き?」

               「うん、好きぃ~^^」


 「お姉ちゃん、可愛い猫の写真集
  持ってるんだけど、見たい?」

                   「見たい!!」


  「じゃ2階行こ!」

         「うん!」


とん とん!


とん とん!…



「ちなみに」


「ゆずきちゃんは今いくつ?」

             「わたしですか?」

                「19です」
        「12月で20歳になります」

「あら文人と同い年なのね」

  「はい、大学で同じサークルに入ってます」


「サークル!


 …文人がぁ? 苦笑」

       「はい、アカペラのサークルで」

「アカペラ!


 …文人がぁ? 苦笑」


「あの『ねちっこい』歌い方で大丈夫なのぉ?」

     「完全に『歌に』徹してもらってる、
             みたいです 苦笑」


「まぁ二人は大人の階段の手前にいるから
 大丈夫、かな」

                  「?」

「かすみさん、続きをどうぞ」

     「‥これは孝くんには酷な話なんだけど」

           「孝くんの思う『心残り』、
        たぶんそれは90%無いと思うの」


      「きゅうじゅっぱー!?」


「その先輩って一個違いの先輩なんでしょ?」


         「へ、へぇ」

「14年前で17歳だから…」

                  「31歳」


           「31歳で、14年前の、
 高校生の時に付き合ってた人を想ってるなんて」

        「それはもう少女マンガの世界」

          「え?」

「31でそんな純情な気持ち…」
「宝くじ当てるより生存率は低いわよ」



            「男の人ってね、割と
  『過去の恋愛』を引き摺る人が多いんだけど」

       「女の人はどんどんリセットして、
      前を向いて恋愛をしてる人が多いの」


          「『好きな人が亡くなる』、
    そのショックは相当なものだと思うから、
           何年かは本当に孝くんが
        心の中にいたとは思うんだけど」



「人間、長く生きれば生きただけ、
 いろーんなことがあるもんなの」


「その寂しさや辛さは、『過去の思い出』
 だけじゃ到底乗り越えられないものなの」

         ( ゜ ρ ゜ )ボー
「って…

 文人には早すぎたか 苦笑」


        「ゆずきちゃんは…大丈夫そうね」

                   「あ」

                  「はい」

      「わたし『夢見る夢子ちゃん』な
             性格ではないので、
          それはないだろうなって…
            漠然と思ってました」



            「それで花純さんは、

      「『孝くん』を引き留めてるのは、
   今の先輩の、生活環境に関係してるかも」

            って感じたんですね」


                 「うん、そう」


「かおりぃー!」
「もう降りてきて大丈夫よー!」

「はーい!」


とん とん


とん とん…

          ( ゜ ρ ゜ )ボー



 「なんかまたお兄ちゃん、フリーズしてる」


「文人も2階行った方がよかったかも」

                 「ふふ 笑」


「それでひとつ提案があるんだけど」

             「はい、なんでしょう」


「今から『かなやま』さんのところへ
 お邪魔するのは…さすがにどうかな、と」

           「あ、もうこんな時間!」


「なので皆さん、今日は泊まってらっしゃいな」

                「え!?でも…」

「それとも皆さん、なにかご用事がありまして?」

              「いえ、特には何も」
            「わたしもありません」


「折角皆さん、
『目的地付近』までたどり着いたんですから」

「それに文人のことだから…

        「ん?」

『かなやま』さんのお宅に伺ってからの事、
 何も考えてないんでしょ」

      「ゔっ(; ・`д・´)」

「服はラクな格好に着替えて」

「私はかすみさんの、文人はゆずきちゃんの、
 かおりはゆあちゃんの部屋着を用意してあげて」


 「はーい」

        「御意!」

「さすがにパン…下着はお貸しするもんではないので」
 「じゃあ女子だけでモール行こ!!」

      「ゔっ(; ・`д・´)」

「お父さん、そのうち帰ってくるから」
「男同士の話でもしてなさい」

      「ぎ、御意…」

 「結愛ちゃん、行こ!」

         「うん!」

カチャッ




キィ~
「お母さん疲れちゃったから、お夕飯も買ってくるわ」
「文人、なんかリクエストある?」

バタンッ
     「ユーリンチー以外でしたら!!」


「じゃあおふたりも行きましょ」

                  「あ、はい」
「お母さぁん、車のカギぃ!」

  ピッ



カチャッ

「あ、それとゆずきちゃん」

                  「はい」


「あとでお父さんに一節歌ってもらいなさい」

                  「え?」

「文人の上をいく『ねちっこさ』だから 笑」

キィ~

               「はは…苦笑」





バタンッ




   「そしてフントはハウスで待て、
       なのでした…」






ブーーン!!


       「くぅーん…」


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