『застежка-молния。』

日向理

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Episode.51

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          「ありがとうございましたぁ~♪」


    「よし、これで下着関係は大丈夫っと」

      「なんだかすみません、お支払いまで
         「いいのいいの!」

     「「泊まってらっしゃいな」って
       言い出したのは私なんだし」


        「あとは夕飯かな」

           「あ」
   「アメニティはお客さん用があるので」


    「その他でもし何か必要でしたら、
        それぞれでどうぞ」

        「じゃあ私はちょっと別行動で」


        「結愛ちゃん、
  ここいろーんなおかずがいっぱいあるから」
     「一緒に見てくれるぅ?」

    「うん!」

    「…どこにあるの?」

   「あそこのエスカレーター降りたところ…


 タタタ…

         危ないから、
    エスカレーターは黄色い線の内側よ~!」

「はーい!(。>ω<。)ノ」

           「さすが小学生、超足速い 笑」




                     「・・・」



                「ねぇ、ゆずきさん」

                     「ん?」

             「あそこのフードコートに、
       美味しいクレープ屋さんがあるんだけど」

    「さすがに夕飯前に一個食べるのはアレだから
             シェアして食べませんか?」

                   「あ、うん」
                    「いいよ」

                  「おかぁさん!」

「ん?」

        「私たち、フードコート行ってるね!」

「じゃあ買い終わったら連絡するね~」

                     「はーい」

「そしたらゆずきちゃん、
 花純さんにも連絡お願ーい!」

               「了解しましたー!」











「わっ!ホントだ!」
「超美味しい~♪」


  「でしょー!^^」
じろじろ
  「ここのクレープ、
   地元の女子中高生のマストアイテムなんです」

                      じろじろ

「でもなんだか…

  「ん?」

 注目を浴びてる感を感じるのは…」

          じろじろ

  「ああ」

  「それは『天然美少女』の、
   わたしがいるから 笑」

   じーっ

「えっとぉ(;・∀・)」

  「ちゃーんと聞こえてましたよ♪」

「はは…」


  「ちっちゃい頃から、
   どこ行ってもコレだったんで」


  「…もう慣れちゃいました 笑」


「かおりちゃんなら、モデルさんとか
 タレントさんになれるんじゃない?」


  「んー」


  「ちっちゃい頃は、
   お天気のお姉さんとかアナウンサーとか…
   憧れはあったんですけどね」

  「今はあんまり興味がないかなぁって感じで」

「どして?」


  「テレビとかに出たら、今よりもっと
  『注目の的』になっちゃうんですよね」


「そうかもね」

  「そしたらこうやって」
  「のんきにクレープも食べれなくなっちゃうし」

「確かに 苦笑」

  「それに有名人って、割とキレイな人でも
   整形しちゃうじゃないですかぁ」

「ま、まぁ」

  「どうせなら『天然』でい続けたいなぁって思って」

「ゔっ(;・∀・)」


  「うふ^^」




  「で」




  「お兄ちゃんのどこがツボったの?」
「ゴ、ゴホッ(。-∀-)」


  「特にイケメンでもないし」
  「くだらない事ばっか言ってるし」

  「ゆずきさんモテそうだから、
   もっとクオリティーの高い人が似合いそうなのに」

「クォリティ 爆笑」


「うーん…」


「理由は…

 かおりちゃんのに近い、かな」

  「わたしの?」


「フント君ってね、根が正直というか純粋というか」

「思った事は割と口に出しちゃうほうで」


「直接本人からは言われてないんだけど、フント君の、
 わたしに対する評価は『上の下』だったし」

  「何それ、超失礼」

「でもね、わたしは自分では
「中の上くらいかなぁ」って思ってたほうだから、
 それをフント君の友達から聞いた時
 思わず笑っちゃってさ 笑」

  「ゆずきさん、ちょー器が大きいんですけどぉ~」


「『器が大きい』とはまた違う、かな」

「わたしもね、かおりちゃんほどではないんだけど、
 大学で『ゆずきすと』を名乗る人たちが
 いたりもして 苦笑」

  「でもそれ言われて納得するくらい、
   ゆずきさんチャーミングですよ」
  「だから余計にナゾっていうか…」

「わたしもかおりちゃんみたいにね、
 ちっちゃい頃から誰かしらに想われる事が多くって」

「わたしも注目される事から
 少し離れたくなってたっていうか」

  「うん」

「わたしもね、正直言うと。。

 最初の頃はフント君のこと、

 なあんとも思ってなかったんだけどね 笑」

  「あは 笑」


「でもね、わたし

 かおりちゃんの言う『くだらない事』が、

 …ことごとくツボっちゃって 笑」


「フント君に会うたびに、わたしいつも笑ってて」


「他の男の人って割と
『下心を隠して』近づいてくるでしょ?」


  「それ、わかるかも」

「フント君はバカがつくくらいに正直だから」

「『後出しジャンケン』は絶対しない、
 安心感みたいなのを感じるの」


「『恋心』ってより『母性』をくすぐられると言うか…」


  「ふーん」

「でもこれは、本人はまだ気付いてないから内緒だよ!」

  「あは 笑」

「はい、わたしの番はおしまい!」



「で」



「なんでフント君と喋らないの?」
  「ゴ、ゴホッ(。-∀-)」

  「『で』返しされた…」


  「…ふぅ」


  「わたし今、
   お兄ちゃんと同じ高校通ってるんですけど」

「うん」


  「お兄ちゃん、文化祭で1人で漫才やったり、
   犬の真似して学校中走り回ったり…」


「はは 笑」


  「ホントくだらない事ばっかやって、
   学校内での知名度も結構あったので」
  「入学してからずーっと学校では、
  『フント先輩の妹』って呼ばれ続けてて」

「なるほどぉ」
「それでスト起こしてるんだね」


  「「あ、あの子可愛いね」
  「でもあの子フント先輩の妹だって」
  「じゃあ、中身もフント先輩なのかぁ~」
  「え~、それはちょっとやだな」とか言われたり」


  「先生からも、
  「お前がフントの妹かぁ…可愛いのになぁ」って」

  「ちょっと残念がられるんですよ!」

「はは…(;^ω^)」
「それはスト、したくなっちゃうね。。」


  ブブブ…
  「あ、お母さんからだ」

「じゃあわたし、花純さんに連絡するね」

  「うん」



「でも」


  「ん?」

「『喋らない理由』が
 お兄ちゃんのことを『嫌い』だから」


「…ってのじゃなかったから、ちょっと安心した」


  「お兄ちゃんの事は嫌いじゃないですよ」


  「だって…


   ゆずきさんが好きになるくらいですもん^^」
「ゔっ(〃ω〃)」


  「今からもう『お姉ちゃん』って呼んどきます?」

「狙って恥ずかしがらせる事を言わないの!(〃ω〃)」


  「あは 笑」
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