『Love Stories。』

日向理

文字の大きさ
上 下
120 / 132
Chapter.5

Episode.18

しおりを挟む
                    「…うう」
            「砂丘って超歩きにくい…」

  「しかもなんでこんな歩きにくいとこ歩くの!?」


      「しょーがねぇじゃん、
    あの女と鉢合わせたらアウトだし」

      「ってか歩くの遅すぎ」

     「私が運動苦手なの知ってんでしょ~!?」

           「痴話喧嘩はあとあと」
         「あそこに翔さんいたよ!」




「かがんでかがんで!」




        「あっぶね…」

       「希もかがめって!」

                 「なにぃ~?…
                   
                 ってうっそ!?」

    「よーすけは!?」

「…思わず助けに行っちゃいそうなくらい」

「派手にぶっ壊されました…」

  「翔くん、よく堪えたね」

「俺が行っちゃうと全部パーになっちゃうんで…」

  「希ぃ、なに見てんだよ」

                   「ん?」

      「10年ぶりの、あの女の後ろ姿…」
  「颯爽と歩いてる…陽介氏をぶっ壊しといて」


 「よーすけ…」
 ぐすん

「仁美さん、今はまだ」

「あいつに見つかります」


   「ホントに陽介氏だぁ…」

   「ぐすっ…全然変わってない、
    あの後ろ姿 泣笑」


  「だな…陽介、まんまじゃん」
  ぐすっ

            じーっ

       「よし!見えなくなった!」

      「仁美さん、もう大丈夫です!」

「よーすけ!」

ダダダダッ!
しおりを挟む

処理中です...