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どうして何やっても恋愛フラグになっちゃうんですか?
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僕の紹介が終わり、座る席へと案内された。
「よっ! 蓮君! 俺は佐伯綾! この学校一番の情報屋だ! なんか気になることがあったら聞いてくれよ! 良い男も教えてやるぜ!」
ん? こういうキャラってなんか記憶あるな……以前やった恋愛シミュレーションもので見たことがある。この手の悪友キャラって、女の子の情報を提供してくれたり、デートスポットを紹介してくれたり、攻略のお助けをする事をしてくれたな……。
おっと、挨拶をしておこないと。
「はじめまして、仲良くしようね」
「あっ……」
えっ、その反応何? そしてなんで僕の顔を見て赤らめているんだ!
「やべえな……俺はこの学校でもノーマルのつもりだったんだけど……あっ! 今言ったこと忘れてくれ!!」
そうか、モテモテの転生特典が仕事しているんだ。この手のキャラは基本攻略は出来ないイメージがある。でも今はゲームで言えば裏技やチートを使っているようのに近い状態、普通出来ないことがこの段階で出来てしまうんだ……。
キーンコーンカーンコーン
一時限目の授業開始のチャイムが鳴った。数学の授業で三角比についてだ。昔やった記憶があるな。定かではないが、僕は数学ⅠAの授業は既に前の世界で学習済みのようだ。
「では皆、この問題をやってみてくれ」
え? 円周率が3.06より大きいことを証明しろ! なにさり気なくとんでもない問題を出しているんだ! これ東大で出た伝説の問題じゃねえか! 生徒の反応見ても難しさを理解していない奴が大半、いや、一部はその難しさを分かっているような反応はしているが、これ解けるやついるのか?
……実は僕はこの問題解けたりする。前世の僕は数学は得意、いやむしろマニアな方だったみたいだ……。確か半径×半径×π=円の面積の式を使い、さらに単位円を正十二角形で近似すれば求められる!! 先生が歩き回りながら皆の解答を見ている。
「ほう、難問を出したんだが解いた者がおったか。武田君はいつも通り解いたようだが、まさか今日転校してきた佐倉君も解いてしまうとはな」
「おぉ――――っ!!」
し、しまった! 一気に僕に注目が集まってしまった! あえて解けないふりをしておけばよかったか!
「二人の解答は参考になるから紹介しとくか」
先生が解説をしている間に、武田と呼ばれる男子、フルネーム武田学といういかにもガリ勉そうな男子が睨み付けている。
「武田! お前の天下も危ないようだな!」
「いいえ、そう簡単に天下は渡しませんよ。第一、彼の解答は正十二角形を使った証明方法。僕の解答は正N角形を使っての証明方法、どちらが高度な解答かは一目瞭然でしょう」
そうそう、武田君の方が優秀です。だから僕を極力持ち上げないでください。
「でもよ~~、桜君の解答の方が分かりやすいぜ!! 武田の答え意味不明でわかんねーーよ!!」
おい! 持ち上げるな!
「はっはっは、武田君の解答の方が模範解答ではあるが、桜君の解答は数学が苦手な子でも分かりやすい解答だね」
先生も持ち上げないで!! ほら、武田君が僕を見る目が怖いよ!!
キーンコーンカーンコーン
数学の授業が終わった。予想通りというか、早速武田君が僕の席までやってきた。
「佐倉君、数学の授業での君の解答は見事だった。でもね、勉学に関しては僕は君には負けないからね」
「ははは、僕は得意なのは数学だけだから……」
完全に敵を見る目だよこれ! この世界で平穏に生活したいのに!! でもこういう関係なら彼とBL的な展開にならないだろうから
ある意味良しかも知れないけど……。
とん とん
僕の肩を佐伯君が軽く叩き、耳を貸せというジェスチャーをした。
「あいつ、全く興味ない相手や嫌いな相手だと話すらまともにしないんだぜ。お前、あいつに気に入られたかもれないぞ」
「おい佐伯! 何変な事話しているんだ! べ、別に佐倉君の事なんてなんとも思ってないんだからな!」
完全にツンデレの対応だ。顔を赤らめながら否定の言葉を言わないでくれ……ああもう何かする度にいわゆるフラグが立ってしまう……。
時間がたち、昼食の時間となった。佐伯君と二人で教室でお弁当を食べることになった。
「おい佐伯、お前だけ独占すんなよ」
まだ名前と顔の一致していない男子生徒が僕の机のそばにいっぱいかけよってきた。複数の男子生徒が続々と名前を名乗るがそうすぐには覚えきれないよ!
「ねえねえ、俺と付き合ってよ!」
「ぐえっはっ!?」
見るからにチャラい男子金成雷也君がいきなりとんでもない爆弾発言を言い出した。
「お前ら、佐倉は転校初日なんだ。いきなりそんなこと言ったら混乱するだろ!」
これは後日、一人でお弁当を食べれる場所を探した方が良いかな……。
そして時間がたち放課後となった。クラスメートからはなんだかんだ理由をつけて離れて一人になった。そして現在は学校の屋上までやってきている。幸い今は誰もいないみたいだ。
「はぁ、疲れるなぁ。もうこの世界が嫌になっちゃった。前の世界で死ぬんじゃなかったよ……ん?」
なにか頭の中でひらめきがあった。
死んだがためにこの世界にやってきた。
つまりまた死ねばこの世界からさよならできる?
もしかして……いや、そんな思い切った事は……。
すた すた
僕はいつしか屋上のフェンスを越えていた。一歩足を踏み外せば死ぬ。
「怖い……」
博打に近い発想だが、もう一度死ねばまた別の世界に転生できるかもしれない。本当に死んでやり直しが効かなくなったらその時はその時で良しとしよう。男同士で愛し合う関係になるよりかは大分ましだ。
ひゅうん
思い切ってジャンプした。凄い風圧が身体全体にかかった。自身の身体の落ちるスピードが徐々に速くなり、恐怖が増した。心臓が痛くなるほど身体が恐怖を訴えている。
ずしぃぃ
……あれ、思ったよりも痛く……ていうかあんまし痛くない。なんかクッションの上に落ちたかのような、誰かに受け止められたかのような……
「いててて、腕とあばらが折れたか……」
担任の定野源先生が僕を受け止めていた。
「えっ、なんで先生が!?」
「その話は後だ、救急車を頼む……」
すぐさま学校の電話で救急車を呼んだ。なぜだか付き添える人が僕以外に居ない状態でやむなしに僕も救急車に乗ることにした。車両内で救急隊員が応急処置を施している。テンポ良く事が進み、現在は病院の一室で、治療をしてもらった定野先生がベッドに寝て、僕がそばに居る状態だ。
「すいません定野先生!」
「グラウンドで見回りしていたらお前が屋上にいるのを見かけてな……もしやと思って慌てて走った」
「でも僕を受け止めるなんて真似したら先生下手したら死んだかもしれないんですよ。なんで僕のためにここまで?」
「……今日一日だけしか顔を合わせてないとはいえ、お前も俺の大事な生徒だ。身体張って命守るのが当たり前だろ」
とぅんく
カッコイイ……心臓が暖かい……これはもしかして恋ってやつなのかな……定野先生が素敵だ……ってなんかときめいているぞ! これはもしやBL世界の魔力か!?
「なんてな……カッコいいこと言っちまったけど昔の自分に対する懺悔だ……」
「ざん……げ?」
「その前に一つだ……この事は他言無用でいいか?」
「もちろんです!」
定野先生が一呼吸相手僕に話を始めた。
「当時高校生の俺が好きだった子がいたんだが……その子は酷くいじめられていたんだ。俺は何とか出来ないかとは思ったが自分も苛められるのが怖くて見て見ぬふりをしていた……。ある日その子が俺におはようって元気よく挨拶してくれて……何事かと思ったが……その日の放課後に屋上からとびおりちまった……今思えばあれが彼のさよならの挨拶でもあり、俺へのSOSだったかもしれない」
いつしか定野先生は男泣きしていた。
「骨折したところが痛いなぁ……佐倉君、君がその子に似ていてな。屋上にいるのを見かけた時は俺の命に代えてでも守ろうと思った…」
がしっ
いつしか僕は先生に抱きついていた。
「一応骨折しているから抱きつかれると響くんだよな……」
「……ごめんなさい……ごめんなさい……そしてありがとうございます……」
いつしか僕は先生とキスをしていた。
「生徒に手を出してしまうとは……先生失格だな……」
「失格でも良いですから愛して下さい……先生が好きだから……」
そして僕と先生は一線を越えることにした。僕はいつしか服を全部脱ぎ、骨折で動きづらい先生の服も脱がした。先生の胸の筋肉や腹筋を見ているととても心がときめいてしまう。
「胸を、さ、触ってみても良いですか?」
「いいぞ」
なぜだろうか? 僕は女の子が好きなはずだ。なのに先生の胸筋は女の子のおっぱい以上に魅力を感じる。いつしか先生の胸を両手でもみほぐし、乳首を吸っていた。発達した胸筋の弾力は心地よく、先生をとても愛おしく感じていた。
「なんだ、俺からはおっぱいなんて出ないぞ蓮。でも気持ち良いぞ。続けてくれ」
「はい!」
いつしか硬くなっていた先生の男の証を僕は口にくわえた。僕はフェラチオなんてしたことはないけど、ただ先生の男の証がとてもエロいものと感じ、いますぐにでも咥えたい、味わいたいと思っていた。口にすると口内に張った肉の感触や熱さや脈動が伝わる。口内に雄の香りが漂ってきて、自分の心臓の鼓動も高まった。
「はじめてなんで下手かもしれませんが」
ちゅっぱ じゅっぱ
とりあえず一生懸命僕はフェラチオをした。吸引する度に大きな湿り音が響き卑猥な空気となっていく。さらに、自分なりにこんな感じかと先生の雄の証を手でにぎにぎしたり、前後にこすったりしてみた。
「あぁ、いいぞぉ、お前の全力投球が伝わる……さっきから興奮してきてもう射精しちまいそうだ」
「飲ませて下さい。先生の精液を飲みたい」
僕は一秒でも早く先生の精液を飲みたいという思いで、口内の吸引の力を高めた。
どくん びゅる びゅるる
僕の口内で先生の雄の証がびくんと脈動し、精液を放出した。少し苦い粘液が僕の唾液と絡まっていく。先生の香りがむんむんと口内や鼻奥に広がっていく。
ちゅぽん
僕が口を離すと、先生の雄の証と僕の口が白い糸で繋がった。
「んぐっ」
喉に絡まるが、先生の精液を飲みたいと思い、喉奥に流し込もうと口奥に力を入れる。何度か試行しつつ、唾液といっしょに絡めるように飲めば良いとコツを掴み、全部飲み干した。
「ぷはっ、ご、ご馳走様でした」
「蓮、俺にも何かやらせてくれ」
「で、でも先生骨折していますし」
「まあ俺の指示通りにしてくれ。こういう風にだな……」
「いいんですか……一応ゆっくりいきますよ」
おそるおそる、仰向けにした先生に僕のお尻を落とした。
「ぼ、僕のお尻で苦しくないですか?」
「大丈夫だ。もう少し俺の首側にお尻をずらしてくれ」
少しお尻をずらすと、僕のお尻の蕾に先生の舌が侵入してきた。
「なんか、先生にこんな事させて申し訳ない気持ちに……」
「大丈夫だ蓮、お前の柔らかくて重いお尻を顔面で受けるのは幸せってものだぜ。それにお前のお尻の中も美味しい」
「んっ……先生の舌……やばっ……気持ち良い……」
先生の舌によってやがて、僕のお尻の蕾が柔らかくほぐれたのを感じた。
「では、そろそろ、本当に一線を越えようか」
その言葉を合図に、僕は騎乗位の体勢となり、先生の雄の証を手でとり、僕のお尻の蕾へといざなっていこうとする。
つぷっ
ほぐれたとはいえ、蕾の入り口に少し先端を入れただけでも痛みと圧迫感が生まれる。さらにこれ以上奥深く刺すのが怖い。
「大丈夫か蓮?」
「大丈夫です。先生が僕を助けるのに身体を張ったんですから、僕だって身体張って先生を気持ち良くさせます」
僕は思いきって体重に任せて腰を落とした。
「んぐっ!」
即座にさっき以上の苦しみが下腹部に走る。でもそれ以上に……
「嬉しいです……こうやって先生のおちんちんが僕の中に入ってとっても嬉しいんです……」
「俺もだ……」
僕はゆっくりと腰を上下に動かした。徐々に体内がほぐれて、先生の雄の証がスムーズに動くようになった。
「蓮、お前の中、なかなかの名器だな、根元だけじゃなく先端まで全て締めつけてくる……」
「先生のだって、大きくて、硬くて、太くて、かりが気持ち良いところにひっかかって、痛くて気持ち良いです……」
「この先どうなっちまうんだろうと思うところあるが、今はただ蓮、お前を一人の男として愛し合いたい」
僕の雄の証が徐々に、絶頂の時を迎えつつあるのを感じている。先生の方も表情を見る限り、その時が近そうだ。
「蓮、お前の中に愛を注ぎ込みたい」
「はい、たっぷり注ぎ込んで下さい」
その言葉をきっかけに僕と先生は同時に絶頂を迎えた。
びゅくん びゅるる びゅくん
僕の精液が先生の腹筋に放出され、そして先生の精液は僕の体内へと放出された。温かくて、しかも長い時間、多くの粘液を放出している。
ぬぽぉん
僕の体内から雄の証を引き抜くと、ぽたりぽたりと白と赤の混じった粘液が落ちてきた。しかもいつまでたっても落ちてきて、先生の身体を汚していく。
「先生、射精しすぎです……僕が女の子だったら妊娠しちゃいますよ……」
「射精しすぎだって、それはお前への愛の強ささ……」
やがて僕と先生は安らかな顔で眠りについた。
気がつけば、僕は自分の部屋のベッドにいた。
「やばい……自分の部屋に帰った記憶がないけど定野先生と肉体関係になった記憶はすごいある……おまけになんか僕ではないかのように性格も変わって……淫乱になって……」
自分の部屋の机に見知らぬアルバムがあった。そこにはいつの間にか誰かが撮った自分の学校での写真がのっている。
「え? なにこれ?」
ページを読み進めてみると、昨日の定野先生とのやり取りも写真で記録に残っている……SEXの現場まで納まっているだとおおおお!?
「そ、そ、そ、そういえばこの写真みたいに、定野先生のあれを咥えたり、お尻にあれ入れたり、初めてなのに気持ち良かったり……僕はホモの仲間入りを果たしてしまったのか……しかもわりと良いかもとあの夜思っていたんだよなぁ……」
写真の最後に定野先生EDと書いてあった。
「もしかして、これってゲームクリア後に埋まるCG集的なもの?」
アルバムをよく見ると名前は???と表示されているが、他の人のルートもあるよとほのめかす痕跡がある。そして今日の日付は僕の転校初日の日でもある。
「……つまり一回クリアしたから、他の男子生徒の攻略のためにはじめからスタートってことなの!?」
僕のBLゲーム世界での生活は末永い事になりそうだ。
「よっ! 蓮君! 俺は佐伯綾! この学校一番の情報屋だ! なんか気になることがあったら聞いてくれよ! 良い男も教えてやるぜ!」
ん? こういうキャラってなんか記憶あるな……以前やった恋愛シミュレーションもので見たことがある。この手の悪友キャラって、女の子の情報を提供してくれたり、デートスポットを紹介してくれたり、攻略のお助けをする事をしてくれたな……。
おっと、挨拶をしておこないと。
「はじめまして、仲良くしようね」
「あっ……」
えっ、その反応何? そしてなんで僕の顔を見て赤らめているんだ!
「やべえな……俺はこの学校でもノーマルのつもりだったんだけど……あっ! 今言ったこと忘れてくれ!!」
そうか、モテモテの転生特典が仕事しているんだ。この手のキャラは基本攻略は出来ないイメージがある。でも今はゲームで言えば裏技やチートを使っているようのに近い状態、普通出来ないことがこの段階で出来てしまうんだ……。
キーンコーンカーンコーン
一時限目の授業開始のチャイムが鳴った。数学の授業で三角比についてだ。昔やった記憶があるな。定かではないが、僕は数学ⅠAの授業は既に前の世界で学習済みのようだ。
「では皆、この問題をやってみてくれ」
え? 円周率が3.06より大きいことを証明しろ! なにさり気なくとんでもない問題を出しているんだ! これ東大で出た伝説の問題じゃねえか! 生徒の反応見ても難しさを理解していない奴が大半、いや、一部はその難しさを分かっているような反応はしているが、これ解けるやついるのか?
……実は僕はこの問題解けたりする。前世の僕は数学は得意、いやむしろマニアな方だったみたいだ……。確か半径×半径×π=円の面積の式を使い、さらに単位円を正十二角形で近似すれば求められる!! 先生が歩き回りながら皆の解答を見ている。
「ほう、難問を出したんだが解いた者がおったか。武田君はいつも通り解いたようだが、まさか今日転校してきた佐倉君も解いてしまうとはな」
「おぉ――――っ!!」
し、しまった! 一気に僕に注目が集まってしまった! あえて解けないふりをしておけばよかったか!
「二人の解答は参考になるから紹介しとくか」
先生が解説をしている間に、武田と呼ばれる男子、フルネーム武田学といういかにもガリ勉そうな男子が睨み付けている。
「武田! お前の天下も危ないようだな!」
「いいえ、そう簡単に天下は渡しませんよ。第一、彼の解答は正十二角形を使った証明方法。僕の解答は正N角形を使っての証明方法、どちらが高度な解答かは一目瞭然でしょう」
そうそう、武田君の方が優秀です。だから僕を極力持ち上げないでください。
「でもよ~~、桜君の解答の方が分かりやすいぜ!! 武田の答え意味不明でわかんねーーよ!!」
おい! 持ち上げるな!
「はっはっは、武田君の解答の方が模範解答ではあるが、桜君の解答は数学が苦手な子でも分かりやすい解答だね」
先生も持ち上げないで!! ほら、武田君が僕を見る目が怖いよ!!
キーンコーンカーンコーン
数学の授業が終わった。予想通りというか、早速武田君が僕の席までやってきた。
「佐倉君、数学の授業での君の解答は見事だった。でもね、勉学に関しては僕は君には負けないからね」
「ははは、僕は得意なのは数学だけだから……」
完全に敵を見る目だよこれ! この世界で平穏に生活したいのに!! でもこういう関係なら彼とBL的な展開にならないだろうから
ある意味良しかも知れないけど……。
とん とん
僕の肩を佐伯君が軽く叩き、耳を貸せというジェスチャーをした。
「あいつ、全く興味ない相手や嫌いな相手だと話すらまともにしないんだぜ。お前、あいつに気に入られたかもれないぞ」
「おい佐伯! 何変な事話しているんだ! べ、別に佐倉君の事なんてなんとも思ってないんだからな!」
完全にツンデレの対応だ。顔を赤らめながら否定の言葉を言わないでくれ……ああもう何かする度にいわゆるフラグが立ってしまう……。
時間がたち、昼食の時間となった。佐伯君と二人で教室でお弁当を食べることになった。
「おい佐伯、お前だけ独占すんなよ」
まだ名前と顔の一致していない男子生徒が僕の机のそばにいっぱいかけよってきた。複数の男子生徒が続々と名前を名乗るがそうすぐには覚えきれないよ!
「ねえねえ、俺と付き合ってよ!」
「ぐえっはっ!?」
見るからにチャラい男子金成雷也君がいきなりとんでもない爆弾発言を言い出した。
「お前ら、佐倉は転校初日なんだ。いきなりそんなこと言ったら混乱するだろ!」
これは後日、一人でお弁当を食べれる場所を探した方が良いかな……。
そして時間がたち放課後となった。クラスメートからはなんだかんだ理由をつけて離れて一人になった。そして現在は学校の屋上までやってきている。幸い今は誰もいないみたいだ。
「はぁ、疲れるなぁ。もうこの世界が嫌になっちゃった。前の世界で死ぬんじゃなかったよ……ん?」
なにか頭の中でひらめきがあった。
死んだがためにこの世界にやってきた。
つまりまた死ねばこの世界からさよならできる?
もしかして……いや、そんな思い切った事は……。
すた すた
僕はいつしか屋上のフェンスを越えていた。一歩足を踏み外せば死ぬ。
「怖い……」
博打に近い発想だが、もう一度死ねばまた別の世界に転生できるかもしれない。本当に死んでやり直しが効かなくなったらその時はその時で良しとしよう。男同士で愛し合う関係になるよりかは大分ましだ。
ひゅうん
思い切ってジャンプした。凄い風圧が身体全体にかかった。自身の身体の落ちるスピードが徐々に速くなり、恐怖が増した。心臓が痛くなるほど身体が恐怖を訴えている。
ずしぃぃ
……あれ、思ったよりも痛く……ていうかあんまし痛くない。なんかクッションの上に落ちたかのような、誰かに受け止められたかのような……
「いててて、腕とあばらが折れたか……」
担任の定野源先生が僕を受け止めていた。
「えっ、なんで先生が!?」
「その話は後だ、救急車を頼む……」
すぐさま学校の電話で救急車を呼んだ。なぜだか付き添える人が僕以外に居ない状態でやむなしに僕も救急車に乗ることにした。車両内で救急隊員が応急処置を施している。テンポ良く事が進み、現在は病院の一室で、治療をしてもらった定野先生がベッドに寝て、僕がそばに居る状態だ。
「すいません定野先生!」
「グラウンドで見回りしていたらお前が屋上にいるのを見かけてな……もしやと思って慌てて走った」
「でも僕を受け止めるなんて真似したら先生下手したら死んだかもしれないんですよ。なんで僕のためにここまで?」
「……今日一日だけしか顔を合わせてないとはいえ、お前も俺の大事な生徒だ。身体張って命守るのが当たり前だろ」
とぅんく
カッコイイ……心臓が暖かい……これはもしかして恋ってやつなのかな……定野先生が素敵だ……ってなんかときめいているぞ! これはもしやBL世界の魔力か!?
「なんてな……カッコいいこと言っちまったけど昔の自分に対する懺悔だ……」
「ざん……げ?」
「その前に一つだ……この事は他言無用でいいか?」
「もちろんです!」
定野先生が一呼吸相手僕に話を始めた。
「当時高校生の俺が好きだった子がいたんだが……その子は酷くいじめられていたんだ。俺は何とか出来ないかとは思ったが自分も苛められるのが怖くて見て見ぬふりをしていた……。ある日その子が俺におはようって元気よく挨拶してくれて……何事かと思ったが……その日の放課後に屋上からとびおりちまった……今思えばあれが彼のさよならの挨拶でもあり、俺へのSOSだったかもしれない」
いつしか定野先生は男泣きしていた。
「骨折したところが痛いなぁ……佐倉君、君がその子に似ていてな。屋上にいるのを見かけた時は俺の命に代えてでも守ろうと思った…」
がしっ
いつしか僕は先生に抱きついていた。
「一応骨折しているから抱きつかれると響くんだよな……」
「……ごめんなさい……ごめんなさい……そしてありがとうございます……」
いつしか僕は先生とキスをしていた。
「生徒に手を出してしまうとは……先生失格だな……」
「失格でも良いですから愛して下さい……先生が好きだから……」
そして僕と先生は一線を越えることにした。僕はいつしか服を全部脱ぎ、骨折で動きづらい先生の服も脱がした。先生の胸の筋肉や腹筋を見ているととても心がときめいてしまう。
「胸を、さ、触ってみても良いですか?」
「いいぞ」
なぜだろうか? 僕は女の子が好きなはずだ。なのに先生の胸筋は女の子のおっぱい以上に魅力を感じる。いつしか先生の胸を両手でもみほぐし、乳首を吸っていた。発達した胸筋の弾力は心地よく、先生をとても愛おしく感じていた。
「なんだ、俺からはおっぱいなんて出ないぞ蓮。でも気持ち良いぞ。続けてくれ」
「はい!」
いつしか硬くなっていた先生の男の証を僕は口にくわえた。僕はフェラチオなんてしたことはないけど、ただ先生の男の証がとてもエロいものと感じ、いますぐにでも咥えたい、味わいたいと思っていた。口にすると口内に張った肉の感触や熱さや脈動が伝わる。口内に雄の香りが漂ってきて、自分の心臓の鼓動も高まった。
「はじめてなんで下手かもしれませんが」
ちゅっぱ じゅっぱ
とりあえず一生懸命僕はフェラチオをした。吸引する度に大きな湿り音が響き卑猥な空気となっていく。さらに、自分なりにこんな感じかと先生の雄の証を手でにぎにぎしたり、前後にこすったりしてみた。
「あぁ、いいぞぉ、お前の全力投球が伝わる……さっきから興奮してきてもう射精しちまいそうだ」
「飲ませて下さい。先生の精液を飲みたい」
僕は一秒でも早く先生の精液を飲みたいという思いで、口内の吸引の力を高めた。
どくん びゅる びゅるる
僕の口内で先生の雄の証がびくんと脈動し、精液を放出した。少し苦い粘液が僕の唾液と絡まっていく。先生の香りがむんむんと口内や鼻奥に広がっていく。
ちゅぽん
僕が口を離すと、先生の雄の証と僕の口が白い糸で繋がった。
「んぐっ」
喉に絡まるが、先生の精液を飲みたいと思い、喉奥に流し込もうと口奥に力を入れる。何度か試行しつつ、唾液といっしょに絡めるように飲めば良いとコツを掴み、全部飲み干した。
「ぷはっ、ご、ご馳走様でした」
「蓮、俺にも何かやらせてくれ」
「で、でも先生骨折していますし」
「まあ俺の指示通りにしてくれ。こういう風にだな……」
「いいんですか……一応ゆっくりいきますよ」
おそるおそる、仰向けにした先生に僕のお尻を落とした。
「ぼ、僕のお尻で苦しくないですか?」
「大丈夫だ。もう少し俺の首側にお尻をずらしてくれ」
少しお尻をずらすと、僕のお尻の蕾に先生の舌が侵入してきた。
「なんか、先生にこんな事させて申し訳ない気持ちに……」
「大丈夫だ蓮、お前の柔らかくて重いお尻を顔面で受けるのは幸せってものだぜ。それにお前のお尻の中も美味しい」
「んっ……先生の舌……やばっ……気持ち良い……」
先生の舌によってやがて、僕のお尻の蕾が柔らかくほぐれたのを感じた。
「では、そろそろ、本当に一線を越えようか」
その言葉を合図に、僕は騎乗位の体勢となり、先生の雄の証を手でとり、僕のお尻の蕾へといざなっていこうとする。
つぷっ
ほぐれたとはいえ、蕾の入り口に少し先端を入れただけでも痛みと圧迫感が生まれる。さらにこれ以上奥深く刺すのが怖い。
「大丈夫か蓮?」
「大丈夫です。先生が僕を助けるのに身体を張ったんですから、僕だって身体張って先生を気持ち良くさせます」
僕は思いきって体重に任せて腰を落とした。
「んぐっ!」
即座にさっき以上の苦しみが下腹部に走る。でもそれ以上に……
「嬉しいです……こうやって先生のおちんちんが僕の中に入ってとっても嬉しいんです……」
「俺もだ……」
僕はゆっくりと腰を上下に動かした。徐々に体内がほぐれて、先生の雄の証がスムーズに動くようになった。
「蓮、お前の中、なかなかの名器だな、根元だけじゃなく先端まで全て締めつけてくる……」
「先生のだって、大きくて、硬くて、太くて、かりが気持ち良いところにひっかかって、痛くて気持ち良いです……」
「この先どうなっちまうんだろうと思うところあるが、今はただ蓮、お前を一人の男として愛し合いたい」
僕の雄の証が徐々に、絶頂の時を迎えつつあるのを感じている。先生の方も表情を見る限り、その時が近そうだ。
「蓮、お前の中に愛を注ぎ込みたい」
「はい、たっぷり注ぎ込んで下さい」
その言葉をきっかけに僕と先生は同時に絶頂を迎えた。
びゅくん びゅるる びゅくん
僕の精液が先生の腹筋に放出され、そして先生の精液は僕の体内へと放出された。温かくて、しかも長い時間、多くの粘液を放出している。
ぬぽぉん
僕の体内から雄の証を引き抜くと、ぽたりぽたりと白と赤の混じった粘液が落ちてきた。しかもいつまでたっても落ちてきて、先生の身体を汚していく。
「先生、射精しすぎです……僕が女の子だったら妊娠しちゃいますよ……」
「射精しすぎだって、それはお前への愛の強ささ……」
やがて僕と先生は安らかな顔で眠りについた。
気がつけば、僕は自分の部屋のベッドにいた。
「やばい……自分の部屋に帰った記憶がないけど定野先生と肉体関係になった記憶はすごいある……おまけになんか僕ではないかのように性格も変わって……淫乱になって……」
自分の部屋の机に見知らぬアルバムがあった。そこにはいつの間にか誰かが撮った自分の学校での写真がのっている。
「え? なにこれ?」
ページを読み進めてみると、昨日の定野先生とのやり取りも写真で記録に残っている……SEXの現場まで納まっているだとおおおお!?
「そ、そ、そ、そういえばこの写真みたいに、定野先生のあれを咥えたり、お尻にあれ入れたり、初めてなのに気持ち良かったり……僕はホモの仲間入りを果たしてしまったのか……しかもわりと良いかもとあの夜思っていたんだよなぁ……」
写真の最後に定野先生EDと書いてあった。
「もしかして、これってゲームクリア後に埋まるCG集的なもの?」
アルバムをよく見ると名前は???と表示されているが、他の人のルートもあるよとほのめかす痕跡がある。そして今日の日付は僕の転校初日の日でもある。
「……つまり一回クリアしたから、他の男子生徒の攻略のためにはじめからスタートってことなの!?」
僕のBLゲーム世界での生活は末永い事になりそうだ。
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