七賢聖

赤城 奏

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第九話 七つの花と邂逅

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 ある一人の男が村の中心で踊っていた。見目の美しいその男は何やら人ではない雰囲気を纏っていた。男の周りを雷が流れていく。雷は男の動きに合わせて時折地面を抉り、家を壊す。村中が破壊されたそこで男だけがいた。
 ふと、男が踊るのをやめる。男は村の外へ続く道の先を眺める。
「…ランドの気配が消えた。賢人とか言う人間達の仕業か」
そう呟いた男は空を見上げる。睨むようにみていた男は舌打ちを漏らすと空気に解けるように消えてしまった。
 残ったのは男によって破壊された惨状の村だけ。静寂に包まれたそこへ草むらから頭を出した子供二人は村から男がいなくなったことを知ると頷き合い、再び草むらへ消えてしまった。

 道端で休んでいたフレム達はようやく体力が回復したため、再びアレイの村へ向けて出発した。村へ近付くにつれ警戒を強めていたフレム達だが、右手に怪我を負うシデンがいち早く異変に気付いた。
「変だ、雷神の気配が消えてやがる」
「何⁈」
「どういう事ですか?」
フレム達の注目を受ける中、説明を求められたシデンは同じことを繰り返した。‘‘雷神がいない’’と。シデンの言葉にフレム達は互いの考えを共有した。
「グレスはどう思う?」
「考えていることは同じでしょう。僕たちだけでなく、ミゾレ達の方も」
グレスの言葉にミゾレ達も頷く。彼らの考えは二つ。一つは雷神が彼らの存在に気づいて待ち構えていること。もう一つは何らかの理由により雷神が神の国‘‘ディオルグ’’に戻っていること。フレム達の思いとしては後者であって欲しいと願いながらも、警戒を緩めず目の前に迫ったアレイの村へ入っていった。

 破壊された家々に神気の残滓を見て取ったフレム達はそれがメザーゴにやられたものではなく、雷神自らが手を下したものであると知る。特に一番神気の残っている広場は先程まで雷神がそこにいたことを示していた。
 広場の一角に馬車を止めたフレム達は、雷神の気配が無いことを再確認して、村にまだ生存者が残っていないか探すことにした。
「馬車には僕とアースが残りましょう。万が一雷神が戻ってきても相性の良い僕と広範囲攻撃に優れた彼なら、雷神相手でも持ち堪えることが出来ますから」
「二人とも、頼んだ」
フレムの言葉に頷いた二人の後ろで、シデンの首根っこをルナンが掴んでいた。
「お前は俺とだ。まだ怪我も治ってねぇのに一人で行こうとしてんじゃねえぞ」
「ぐえっ!わ、分かったから離せよ」
呻き声をあげるシデンの言葉を無視して掴んだままのルナンの隣で、雷神と相性の悪いみぞれはサンラと組んでいた。
「ミゾレは私と一緒ね」
「よろしくお願いします、サンラ」
一人残ったフレムはルナン達とミゾレ達どちらかとともに行くかと思っていたが、彼は一人で探すと言った。フレムが単独で動くことに全員が良い顔をしなかったが、彼の頑固さを知るが故に一人で無茶をしないことと言うしかなかった。
 三方向に別れたフレム達はそれぞれで村の被害を知る。シデンは被害の大きさの割に死者が少ないことに気付いた。
「ルナン、これって」
「あぁ。あいつらは人間を排除するとは言っていても、その実人間にそれほど興味を持っていないからな」
「なら、まだどっかに逃げ延びた奴らがいるだろうな。逃げる奴らをわざわざ追い掛けて全員殺すなんて面倒なこと、あの雷神がやるわけねぇしな」
そう言ったシデン達は被害の少ない村の端の方を重点的に探し始めた。同じように別の場所を見ていたミゾレ達やフレムの方でもシデン達と同じ結論に至っていた。
 そんな中、村の外へ出たフレムは森に向かって伸びる大量の足跡を見つけた。フレムは迷うことなく森の中へ入って行った。
 草を掻き分けながら進んだ先には大きな洞窟があった。フレムが洞窟へ近付こうとした時、頭上から甲高い声で「今だぁ!」という声が聞こえてきた。思わずフレムが上を向いたとき、目の前に大きな網が迫ってきた。
「うわっ、な、何だ?」
「やったぜ、捕まえたぞ!」
「へへっ、神さまってのも案外チョロいんだな」
網に捕まったフレムが困惑していると、木の上にいた子供達が駆け寄ってきた。歓声を上げる子供達だがあみの中のフレムを見て表情を一転させ、不貞腐れてしまう。
「ちぇ、こいつ神さまじゃねえじゃん」
「何だよ、喜んで損した」
「お前ら~(怒)」
子供達の失礼な発言につい怒鳴ってしまいそうなのを抑えていた時、洞窟の方から数人の大人達が出て来た。
「こら!お前たち!」
「やっべ、」
大人たちが出てきたことに気付いた子供達は慌てて逃げようとしたが間に合わなかった。頭に一人ずつたんこぶを拵えた子供達に大人たちは説教をするが、反省していない様子の子供達にちゃんと聞いているのかと言う。子供達は反抗するように叫んだ。
「ふんだ、神さまが何だってんだよ!俺たちは神さまなんて怖くねぇ!」
「俺も怖くない!神さまなんて俺たちが倒してやる!」
「そうだそうだ!」
「この、少しは痛い目を見ないとわからんか!」
「待ってくれ」
子供達の発言につい一人が手を上げようとした時、ようやく網から抜け出したフレムが彼らの間に入った。他に人がいると思っていなかった大人たちは困惑で怒りが少しだけ薄れた。
「あ、あんた一体」
「俺はフレム。この村に来たばかりの旅のものだ。この村で一体何があったのか教えてほしい」
フレムの言葉に大人たちは躊躇っていたが、それでも何があったのか話してくれた。
 数ヶ月前、突然空が白く光ったため、『神の使い』が来たと思い女子供を優先的に森へ避難させていたが、現れたのはそんなものではなかった。空から降りてきたそいつは村に駐在していた賢人たちをいとも簡単に倒してしまった。多くの『神の使い』を倒してきたはずの賢人たちだったのに、奴には敵わなかった。奴は、創造神の一人、雷神・グロムは空を雷雲で覆い四六時中村に雷を落とし続けた。
「なんとか生き残った俺たちはこの洞窟まで逃げてきたが、他の村へ逃げようと思ってもこれ以上先へ進むことが出来なかった」
「そうか。(やはり、雷神の神気のせいでここら一帯に見えない壁が出来ている)」
顎に手を当てたフレムは不審に思われないように辺りに漂う神気を見る。ワザとこの場に残された神気は彼らをこの村から逃さないための檻のようだった。
「ふん、これだから大人は弱いんだ。雷神がなんだよ!」
「俺たちが雷神をやっつけるんだ」
「お前たちまだ言うか。子供のお前たちにそんなこと出来るはずがないわ」
その言葉に顔を歪めた子供達は振り払うようにその場から駆け出した。村の方へ向かう子供達を追いかけようとした大人たちをフレムが抑え、代わりに子供達の後を追った。流石にこの森に慣れている子供達になかなか追い付けないフレムだが、彼らの内の一人を捕まえたフレムは暴れる子供を落ち着け、まずは話がしたいという。先程自分たちを庇ってくれたことを思い出した子供はフレムの言葉を信じた。地面に並んで座ったフレムはまず、子供の名前を尋ねた。
「君の名前はなんだい?俺はフレム」
「ルーク」
「ルークは何で神を倒そうなんていうんだ?」
「大人たちは神さまのことを怖がってるんだ。だから俺たちが神さまを倒して安心させてやるんだ」
「そっか、俺も同じだよ」
「フレムも?」
目を輝かせたルークにフレムは頷く。フレムはルークに仲間のこと、今までの旅のこと、自分たちの旅の目的を話した。
「じゃあフレムたちも俺たちと一緒なんだ!」
「あぁ。だから神を倒すのは俺たちに任せてくれないか?」
「えぇ~。だってフレム俺たちの罠に引っ掛かってたぞ」
「ぐっ、痛いところを」
「でも、仕方ないから神さまを倒すのはフレムたちに譲ってやるよ」
「ありがとな、ルーク」
フレムはルークの頭を撫でると、他の子達も見つけて彼らの元へ戻らないとなと言って立ち上がった。つられて立ち上がったルークとともに二人が歩き出そうとした時、背後から声がかかった。
「もう行っちゃうのかい?」
「‼︎」
フレムが急いで振り返った先にはにこやかな笑みを浮かべた男がいた。フレムはルークを背後に庇い、身構える。ルークはフレムの様子に只事ではないと思い彼の足に掴まっている。警戒している彼らに男は両手を上げた。
「おっと、僕はそこのお兄さんに用があってきただけだから、そんなに怖がらなくても良いよ」
そういう男に油断なく構えるフレムだが、内心は武器を持っていないことを悔やんでいた。だが、そんな様子を見せることなくフレムはルークへ声をかけた。
「ルーク、お願いがあるんだ」
「な、何?」
場の空気に飲まれていなルークが肩を跳ねさせたので安心させるように笑いかけて言った。
「村にいる俺の仲間たちを呼んできて欲しいんだ」
「で、でも、フレムは」
「大丈夫だよ、俺は強いから」
不敵な笑みを浮かべたフレムに頷いたルークは一目散に駆け出した。ルークの姿が見えなくなるまで待ったフレムは男に何が目的だと詰める。それに男は肩をすくめて返した。
「何、僕は君‘‘たち’’に興味が湧いたんだ。だから見にきたんだよ」
「ありえないな。お前たち‘‘神’’が人間に興味を持つわけがない。そうだろ、大地神・ゼムリア」
男-ゼムリアは気付いていたのかとなぜか楽しげに笑っている。警戒を強めたフレムにゼムリアは再度何もしないと言う。
「今は何もしないよ。言っただろう、‘‘ただ見にきただけだ’’って。おっと」
そう言ったゼムリアは急に後ろへ跳んだ。先程までゼムリアがいた場所には氷の矢が刺さっていた。はっとしたフレムの横を三人の男女が通り過ぎていく。振り上げられたルナンの剣をゼムリアは半身を捻って右に左に避けていく。その死角からサンラが短剣を閃かせて飛び掛かるが上へ跳んで避けられてしまう。シデンの銃弾が着地した瞬間の無防備なその身に迫るが、地面が隆起して出来た壁によって阻まれてしまう。
「チッ」
思わず舌打ちが漏れたシデンだが、銃を構え直す。ルナンたちも再びゼムリアに向かっていった。
 彼らの戦いを見ていたフレムの隣に細剣を持ったグレスが並ぶ。グレスは呆けているフレムの頭に剣を持っていない方の手で拳を落とした。
「イテッ」
「全く、忠告を無視して一人で行かないでください」
「悪い悪い」
「ハァ。もう少し反省の色を見せて欲しいところですが、今はそれどころではありません」
そう言ってグレスは剣を差し出した。サンキューと言って受け取ったフレムは剣を鞘から抜き放った。彼の隣に大斧を構えたアースが立ち、グレスの隣に新たな矢をつがえたミゾレが並ぶ。ゼムリアと戦っていたルナンたちも一歩下がり、彼らの前に立つ。フレムたちの敵意を一身に受けながらもゼムリアは笑みを浮かべたままでいる。
「その余裕ですって顔、本当にムカつくわ。私たちの存在なんて神にとってはなんの脅威にもなりはしないって言いたいわけ」
「そんな事はないぞ。確かに人間は神にとって全くの脅威ではないが、君たちは別さ。君たちはメザーゴどころかバーリエント体さえ倒してしまったんだ。僕たちにとって君たちは警戒すべき存在だ」
その言葉とともに大地神の神気を滲ませるゼムリアにフレムたちは押されまいと自身も聖気を纏う。数分か、数時間か。それほど経っていないにも関わらず、まるで長い時間そうして対峙していたかのように感じ始めた時、ゼムリアは神気を収めて肩をすくめた。
「言っただろう、今は手を出さないって。僕は僕の人形を何度も倒してきた君たちがどんなものか見てみたかっただけさ。でも、予想以上に良いものが見れたからね。今日はこのくらいで帰るとするよ」
 じゃあね。そう言って片手を上げたゼムリアは空気に解けるように消えていった。フレムたちは奴の気配が完全に消えるまで警戒を緩める事なく武器を構えていた。

 ようやく肩の力を抜くことができたのは空が暗くなり始めた頃だった。剣を収めたフレムがグレスたちに礼を言おうとした時、頭を何度も殴られた。目を白黒させながら見た先にあったのは彼らの怒った顔だった。グレスなんて満面の笑みを浮かべながら目だけは冷ややかな色をしていた。思わず後ずさったフレムを逃がすことなく笑顔のまま詰め寄るグレス。
「あの、えっと」
「言いましたよね、一人で無茶をするなと。なのに何故この森に一人で来たんですか。一言僕たちに知らせることくらいできたはずですよね」
「それは、言いにいく時間が惜しかったと言うか。村の人を早く見つけたかったし。それにあいつが来るなんて思っても見なかったし」
目を逸らして言い訳をするフレムにグレスの堪忍袋の緒が切れた。その場に正座させられたフレムはグレスのお説教を諾々と聞くしかなかった。
 フレムのことをグレスに任せたルナンたちは ゼムリアが残した言葉に顔を見合わせた。
「どうやら私たちのことは奴らにとって警戒する必要があるくらいには無視していられる存在じゃなくなったようね」
「良いんじゃねぇか。元々あいつらを倒すのが俺たちの目的なんだし」
「あぁ。とは言え、少し警戒を強める必要があるな」
「えぇ。それに彼の言葉が気になります。‘‘予想以上に良いもの’’と言った理由がもし‘‘コレ’’の事だとしたら」
ミゾレの言葉に眉を寄せたルナンたちは己が武器に目を落とした。彼らの眼を彩る哀愁の色。ルナンが振り払うように見上げた空は、まるで夕焼けを飲み込むかのような夜闇が広がっていた。

 泉の前に立ったゼムリアは何やら思い出し笑いをしていた。側を通ったマーレが不審に思う程彼の笑みは異様だった。
「何よ、あなたがそこまで嬉しそうにしているなんて、地上に行って頭でも打ったのかした」
「失礼な。僕は元々こんな顔だよ。でも、嬉しいと言うのは当たりかな。興味本位で地上に降りたら予想外に良いものを見つけたからね」
「あなたがそこまで言うなんて。よほど碌でもないものなんでしょうね」
「ふふっ、酷いなぁ。でも、確かに碌でもないものかもね」
(なんせ、行方不明になっていた‘‘神殺しの武器’’なんだから)
隠された言葉を知ることもなく、マーレは珍しく自分の言葉を肯定したゼムリアを怪訝そうに見ていた。そんな目を物ともせず、ゼムリアは楽しそうに泉の中を覗き込んでいた。
 彼らのことを離れた場所から二人の幼子が見ていた。


To be continued...
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