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一章
episode1 アレ
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蒸し暑い夜だった。
喉がカラカラに渇いていた風子《ふうこ》は、枕元に置いたスマートフォンを手に取った。
「もう夜中の二時なんだ…雨降ってるのかな?」
前日テレビで見た天気予報で「未明から明日の昼頃まで全国的に雨が降り、所により雷が伴うでしょう」と言っていた。
風子は台所まで行き冷蔵庫を開けると、まだ半分は入っている一リットルの冷えた水のペットボトルを取り出す。
「コップ洗うの面倒だしこのまま飲んじゃえ」
突然外からゴロゴロゴロロロロ!ともの凄い音が鳴ると次の瞬間、居間のカーテンの隙間からピカッと光が漏れ入ってきた。
「え!?…雷…かな?」
ペットボトルをテーブルの上に置いた。
風子は窓際まで行きカーテンを半分開けると、やはり外は雨が降っている。そしてアパートの二階から空を見上げると、ピカピカとヒカリ今にもまた雷が鳴りそうだ。
「雷苦手なんだよな…今のうちにサッサと寝ちゃおう」
カーテンに手をかけた時だった、何かが見えた気がした。
気のせいだろうと思いたかったが、風子は一度気になると確認したくなる性分なのだ。窓から下を覗くと、道沿いに沿って設置された街灯に照らされて、白無地の着物を着たアレの姿を見た。風子は、恐ろしさで息をのんだ。
突然アレが顔を上げると風子と目が合った。そのとたん、背中まで伸びた真っ黒な長い髪を振り乱し、風子のアパートに向かって走って来た。恐怖のあまり風子は、水のペットボトルをテーブルの上に置いた事を忘れたまま走ってベットに行き、体を覆い隠すように掛け布団をかぶった。
恐怖で体がガタガタガタと震える。
(アレに見つかってしまった…私を迎えに来たんだ!)
すると風子は後ろに気配を感じた。
そして、ゆっくりと体に覆い被っていた掛け布団が下にズルズルとはがされ、風子の頭が出るとピタリととまった。
全身でドックン…ドックンと心臓の大きな動悸を風子は感じ、暑さとは違う嫌な汗が止まらない。
風子はベットに入ったままゆっくり身体を振り返った。
そこには何もいなかった。風子が安堵し体を起こそうとした時だ。
ベットの下からアレは四つん這いで風子に向かってきた。
蒸し暑い夜だった。
喉がカラカラに渇いていた風子《ふうこ》は、枕元に置いたスマートフォンを手に取った。
「もう夜中の二時なんだ…雨降ってるのかな?」
前日テレビで見た天気予報で「未明から明日の昼頃まで全国的に雨が降り、所により雷が伴うでしょう」と言っていた。
風子は台所まで行き冷蔵庫を開けると、まだ半分は入っている一リットルの冷えた水のペットボトルを取り出す。
「コップ洗うの面倒だしこのまま飲んじゃえ」
突然外からゴロゴロゴロロロロ!ともの凄い音が鳴ると次の瞬間、居間のカーテンの隙間からピカッと光が漏れ入ってきた。
「え!?…雷…かな?」
ペットボトルをテーブルの上に置いた。
風子は窓際まで行きカーテンを半分開けると、やはり外は雨が降っている。そしてアパートの二階から空を見上げると、ピカピカとヒカリ今にもまた雷が鳴りそうだ。
「雷苦手なんだよな…今のうちにサッサと寝ちゃおう」
カーテンに手をかけた時だった、何かが見えた気がした。
気のせいだろうと思いたかったが、風子は一度気になると確認したくなる性分なのだ。窓から下を覗くと、道沿いに沿って設置された街灯に照らされて、白無地の着物を着たアレの姿を見た。風子は、恐ろしさで息をのんだ。
突然アレが顔を上げると風子と目が合った。そのとたん、背中まで伸びた真っ黒な長い髪を振り乱し、風子のアパートに向かって走って来た。恐怖のあまり風子は、水のペットボトルをテーブルの上に置いた事を忘れたまま走ってベットに行き、体を覆い隠すように掛け布団をかぶった。
恐怖で体がガタガタガタと震える。
(アレに見つかってしまった…私を迎えに来たんだ!)
すると風子は後ろに気配を感じた。
そして、ゆっくりと体に覆い被っていた掛け布団が下にズルズルとはがされ、風子の頭が出るとピタリととまった。
全身でドックン…ドックンと心臓の大きな動悸を風子は感じ、暑さとは違う嫌な汗が止まらない。
風子はベットに入ったままゆっくり身体を振り返った。
そこには何もいなかった。風子が安堵し体を起こそうとした時だ。
ベットの下からアレは四つん這いで風子に向かってきた。
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