悪役令嬢は生粋の音楽家!?バッドエンド不回避の世界で悪役令嬢に転生したら音楽の力で氷の王子に溺愛されました

羽月凛音

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第一楽章 〜運命を変える始まり〜

チャンス到来!?

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朝、目が覚めるとソフィアが部屋を掃除していた。
ソフィアが起きた私に気づき、

「シャーロット様!おはようございます!」

ソフィアは朝から元気だなぁ…

「ソフィア、おはよう。」

私は急いで支度をし、朝食を食べに向かった。

私とほぼ同時にリーシェがやって来た。

「あら、お姉様、その服…全く似合ってませんね。お姉様は雑巾のような服がお似合いですわ!」

朝から呆れる。
飽きないのかしら。まだまだ子供ね。

「リーシェ、あなたの服は綺麗だけど、あなたの心は嫌いじゃないわよ。可哀想ね。」

そう言うと顔を赤らめ、「お姉様ほどじゃないわよ」と言い席に着いた。

その後、お父様とお母様もやって来て、またまたリーシェの話ばかり。リーシェは良い子だ。そんなことばっかり言ってるけど、全く分かってない。リーシェからすればあなたたちもただの駒にしかすぎないのにね。

最悪な朝食会も終わり私はソフィアとリューストに今日もセリフィアガーデンに行くからトランペットと馬車を用意するよう伝え、すぐに支度を始めた。

私の本来の目的はクリス様に出会い運命を変えること。決して、リーシェの悪事を暴くことではないわ。だけど、なぜか、リーシェの悪事も解決しなければ運命が大きく変わることは無いのではないか、そんな考えが脳裏をよぎる。こうなったら、リーシェの悪事も徹底的に暴かないと。


──あれ、ちょっと待って…

クリスに出会って運命を変える…
その後はどうすればいいの…?
出会って終わりじゃダメよね…
ゲーム内では、クリスと聖女が結ばれ、それをきっかけにシャーロットは殺害される…

ということは、、

殺害されないためには最終的に私とクリス様が結ばれなきゃいけないってことよね… いや、分かってはいたよ… 分かってはいたんだけど…


──これは非常にまずい… まずすぎる…

なんにせよ、私は生まれてこのかた18年恋愛なんてしてこなかった。そんな私がクリス様と結ばれないといけない…そんなの無理すぎない…?

(あ…終わったかも…)

そんなことを考えていると、ソフィアが私を呼びに来た。

「シャーロット様、準備が出来ました!」

「分かったわ。」

今日もセリフィアガーデンに行くけど、クリス様は来るのかしら…来たら何を話すべきなの…どうしよう…考えすぎてわかんない…悩んでることがバレたのかソフィアとリューストに心配されたけど、なんとか誤魔化した。

(私、こんなんで大丈夫かな…本当に運命を変えられる…?)

悩んでる間にセリフィアガーデンに着いた。
昨日と同じように今日もトランペットを演奏し始めた。

基礎練をして、きっちり音程も合わせ完璧な状態。
するとソフィアから

「シャーロット様!リクエストしてもよろしいでしょうか!」

「ええ、いいわよ!」

すると、ソフィアはこう言った。

「シャーロット様の一番好きな曲が聞きたいです!」

「分かったわ。」

少し考えた…私の好きな曲…
そうだ。思いついた好きな曲が一つある。

「♩♩~♫~♬♬♩~」

この曲は元の世界にいたころ、私がソロコンテストのために準備していた曲だ。曲名は、

【Variations on a Song "Vois-tu la neige qui brille"】

この曲は流れるように演奏するのがポイントの曲。
まさに、この自然の中で風に吹かれながら演奏するとまさに心地いい気分になる。

演奏が終わるとソフィアとリューストは拍手をしていた。

「シャーロット様、さすがです!」

「シャーロット様、お上手です。」

二人から褒められるのはすごく嬉しい。
シャーロットは褒められたことがないからこそ、褒められることがこんなにも嬉しいことなのだと感じられるんだろうなぁ…

「二人とも、ありがとう。」

そんな時、二人の後ろから人影が見えた。
その人物は拍手をしながらこちらへ向かって来た。

(クリス第一王子殿下…)

「シャーロット、素晴らしい音だね。すごく綺麗だ。」

「ご機嫌よう、クリス第一王子殿下。ありがとうございます。」

まさか氷の王子に褒められるなんて。
想像もしていなかった。

「シャーロット、もう一度、聞かせてもらえないか?」

クリスの真剣な表情。
それに、これは一つのチャンス。
このチャンスを逃せば運命は変わらない。だから、

「ええ、よろこんで。」

もう一度、演奏を始めた。

「♩♩~♫~♬♬♩~」

だけど、やりにくい…ずっと私の方を見てる…
クリス第一王子の目は氷のように冷たい目をしている。
瞳の色は私と同じだけど、彼の瞳は吸い込まれそうな瞳。

(プレッシャーを感じる……ミスるな、私。)

そんな風に頭の中ではいっぱいいっぱいだったが、なんとかミスなく最後まで演奏出来た。
クリスは私を見た目こう言った。

「シャーロット、一度、うちの屋敷に来てみないか…?もっと君の演奏が聞きたい…」

……またまたチャンス到来!?

「ぜひ、私の演奏なんかでよければ。」

「今週の日曜日の夜6時に待っています。」

「はい…」

それだけ伝えて帰っていったクリス第一王子。
その後、なぜかリューストに怒られた。

「簡単に行くなんて決断しないでください。」

「何をそんなに怒ってるのよ…」

「別に怒ってはいません。」

「……そう…」

そんな会話をなぜかニヤニヤしながら見ているソフィア。

「どうしたの?ソフィア。そんなにニヤニヤして…」

「いえ!なんでもありません!」

なんか嬉しそう…まあ、幸せそうだからいいか。


それにしても今のところは上手くいってるわね。
だけど、油断してはならないの。
もし、私がクリス第一王子に招待されてアーシェント家に向かうことを知れば、面倒なことになるはず。
隠さないとね。二人にもアーシェント家に行くことは口外しないと約束してもらいお家へ帰った。


──また一歩、運命を変えるために演奏技術を磨こう。
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