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ハルカの告白(番外編)
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勇太はなんだか胸騒ぎがした。ハルカのことが心配で落ち着かなかった。6月に入る前はあんなに元気だったのに、今日は別人になっていた。あのゾンビのような状態で今日、ハルカは家に一人きりということを考えると、勇太は気が気ではなかった。
勇太は花火大会が始まったと同時にハルカを家から連れ出して近所の高台に連れて行き一緒に打ち上げ花火を見ようと画策した。花火を一緒に見るのは、ハルカの様子を確かめるための口実に過ぎない。なんとかハルカの様子を確かめたかった。
ヒューーーーーゥーーーー
ドーーーーーーン
と打ち上げ花火が上がる音を聞いたと同時に勇太はハルカの家のインターホンを鳴らした。でも応答はない。あれ?留守かな?と思うものの、家の中は電気がついている。もう一度インターホンを鳴らすが、やっぱり応答がない。
ただの留守番でただ家の灯りを消し忘れただけだと思いたかったが、まかさ?家の中で倒れてるんじゃないか?という嫌な妄想が駆け巡り、ぶわぁっと勇太の背中に悪寒が走った。
ダメ元で勇太はハルカの家の玄関に手をかけると、鍵があいていた。玄関のドアを開けて「おぉーーい。ハルカーーー?いるのかーー?いないのかーーー?おぉーーい」と勇太は玄関から呼びかけても返事はこない。
その間も遠くのどこかでヒューーーーードーーンと打ち上げ花火が上がる音が聞こえている。
返事はこないが……なんとなく人の気配がした。誰かいる?なぜ勇太の呼びかけに応答しない?ど、泥棒か?と慎重に靴を脱いでハルカの家に上がり、リビングに通じてるドアをそっと開けると………
リビングのカーテンレールに、紐か何かで首からぶら下がっているハルカの姿が勇太の目に入ってきた。
「!!!ハルカ!!!」
1人で倒れてるより最悪だ!
ハルカは首を吊って死のうとしてる!
死のうとしてる!なんでそんなことを!
!!ハルカ!!死ぬな!!
勇太はすぐにハルカに駆け寄り、ハルカの体を持ち上げて、首にめり込んでいる荷造り紐に自分の指を入れて、呼吸を塞がないようにして、ハルカの体を勇太の上半身で支えながら荷造り紐をハルカの首から外した。
外してハルカをそっと床に仰向けに置いた。
勇太は体が震えていた。ハルカが死んでいたかもしれない。間に合ってなかったら明日、冷たくなったハルカの遺体を目の当たりにしていたかもしれない。
そんな世界線を想像して勇太の体はハルカを失った疑似体験をして絶望で体が震えてしまった。目から涙が出てきて、顔は悲しみで歪んでいた。
床に寝かされたハルカのうっすらとした目が勇太とあって、勇太は抑えきれずに感情を吐き出した。
「はぁはぁ……はぁはぁ…おまえ、何やってんだよ……こんな……こんなこと!……俺が間に合ってなかったらどうなっていたのか………おい……頼む、死ぬな……死ぬなよ。
もうずっときかないと思ってたけどハルカ、何があったんだよ!都会で!もう話せよ!全部、全部、聞くから!俺が!
はぁはぁ……はぁはぁ…おまえ、何やってんだよ……こんな……こんなこと!……俺が間に合ってなかったらどうなっていたのか………おい……頼む、死ぬな……死ぬなよ。
もうずっときかないと思ってたけどハルカ、何があったんだよ!都会で!もう話せよ!全部、全部、聞くから!俺が!
上司との不倫でゴミのように捨てられたのか?!セクハラか?!モラハラDV男と付き合って酷い目にあったのか?!おい。何があったのか分かんねぇーけど、俺が、俺がずっとハルカのそばにいるから死ぬなよ!おい!聞いてるか?」
勇太の必死の訴えにも関わらず、ハルカの心はここにあらずで……そして……勇太に体を触られたことによってハルカはフラッシュバックの海へ落とされた。
ハルカはフラッシュバックによって魂の断末魔のような叫びを上げた。勇太に衝撃が走る。ハルカは……ハルカは……
男に強姦されたのだ。
しかも複数の男たちに。
ガクガク震えながら「許してください。抜いてください」と懇願するハルカを抱きしめてあげることが、男の勇太には出来なかった。勇太がここで抱きしめればハルカはレイプされると恐怖に慄くだけなのだ。
勇太はリビングのソファの上にかけられていたブランケットを優しくハルカの体に巻きつけ、少しハルカから離れてハルカが落ち着くのを待った。
やがて落ち着きを取り戻したハルカは、勇太が言わなくていい!といったにも関わらず、自分の身に起きた花火大会の悲劇を勇太に話したのだった。
「私、6人の男たちから集団レイプされたの」
勇太は男として、こんなにも男である自分の性別を恥じたことはなかった。
勇太は花火大会が始まったと同時にハルカを家から連れ出して近所の高台に連れて行き一緒に打ち上げ花火を見ようと画策した。花火を一緒に見るのは、ハルカの様子を確かめるための口実に過ぎない。なんとかハルカの様子を確かめたかった。
ヒューーーーーゥーーーー
ドーーーーーーン
と打ち上げ花火が上がる音を聞いたと同時に勇太はハルカの家のインターホンを鳴らした。でも応答はない。あれ?留守かな?と思うものの、家の中は電気がついている。もう一度インターホンを鳴らすが、やっぱり応答がない。
ただの留守番でただ家の灯りを消し忘れただけだと思いたかったが、まかさ?家の中で倒れてるんじゃないか?という嫌な妄想が駆け巡り、ぶわぁっと勇太の背中に悪寒が走った。
ダメ元で勇太はハルカの家の玄関に手をかけると、鍵があいていた。玄関のドアを開けて「おぉーーい。ハルカーーー?いるのかーー?いないのかーーー?おぉーーい」と勇太は玄関から呼びかけても返事はこない。
その間も遠くのどこかでヒューーーーードーーンと打ち上げ花火が上がる音が聞こえている。
返事はこないが……なんとなく人の気配がした。誰かいる?なぜ勇太の呼びかけに応答しない?ど、泥棒か?と慎重に靴を脱いでハルカの家に上がり、リビングに通じてるドアをそっと開けると………
リビングのカーテンレールに、紐か何かで首からぶら下がっているハルカの姿が勇太の目に入ってきた。
「!!!ハルカ!!!」
1人で倒れてるより最悪だ!
ハルカは首を吊って死のうとしてる!
死のうとしてる!なんでそんなことを!
!!ハルカ!!死ぬな!!
勇太はすぐにハルカに駆け寄り、ハルカの体を持ち上げて、首にめり込んでいる荷造り紐に自分の指を入れて、呼吸を塞がないようにして、ハルカの体を勇太の上半身で支えながら荷造り紐をハルカの首から外した。
外してハルカをそっと床に仰向けに置いた。
勇太は体が震えていた。ハルカが死んでいたかもしれない。間に合ってなかったら明日、冷たくなったハルカの遺体を目の当たりにしていたかもしれない。
そんな世界線を想像して勇太の体はハルカを失った疑似体験をして絶望で体が震えてしまった。目から涙が出てきて、顔は悲しみで歪んでいた。
床に寝かされたハルカのうっすらとした目が勇太とあって、勇太は抑えきれずに感情を吐き出した。
「はぁはぁ……はぁはぁ…おまえ、何やってんだよ……こんな……こんなこと!……俺が間に合ってなかったらどうなっていたのか………おい……頼む、死ぬな……死ぬなよ。
もうずっときかないと思ってたけどハルカ、何があったんだよ!都会で!もう話せよ!全部、全部、聞くから!俺が!
はぁはぁ……はぁはぁ…おまえ、何やってんだよ……こんな……こんなこと!……俺が間に合ってなかったらどうなっていたのか………おい……頼む、死ぬな……死ぬなよ。
もうずっときかないと思ってたけどハルカ、何があったんだよ!都会で!もう話せよ!全部、全部、聞くから!俺が!
上司との不倫でゴミのように捨てられたのか?!セクハラか?!モラハラDV男と付き合って酷い目にあったのか?!おい。何があったのか分かんねぇーけど、俺が、俺がずっとハルカのそばにいるから死ぬなよ!おい!聞いてるか?」
勇太の必死の訴えにも関わらず、ハルカの心はここにあらずで……そして……勇太に体を触られたことによってハルカはフラッシュバックの海へ落とされた。
ハルカはフラッシュバックによって魂の断末魔のような叫びを上げた。勇太に衝撃が走る。ハルカは……ハルカは……
男に強姦されたのだ。
しかも複数の男たちに。
ガクガク震えながら「許してください。抜いてください」と懇願するハルカを抱きしめてあげることが、男の勇太には出来なかった。勇太がここで抱きしめればハルカはレイプされると恐怖に慄くだけなのだ。
勇太はリビングのソファの上にかけられていたブランケットを優しくハルカの体に巻きつけ、少しハルカから離れてハルカが落ち着くのを待った。
やがて落ち着きを取り戻したハルカは、勇太が言わなくていい!といったにも関わらず、自分の身に起きた花火大会の悲劇を勇太に話したのだった。
「私、6人の男たちから集団レイプされたの」
勇太は男として、こんなにも男である自分の性別を恥じたことはなかった。
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