53 / 107
第一章:不当解雇
第50話:新しい住民と新しい剣
しおりを挟む
ガジルさんとエリカがウラナワ村にやって来てから2日が経った。
二人は俺と同じで門番として仕事をしてくれるらしいが、魔獣狩りをする時には同様に手を貸す事にもなっている。
今はまだ村長の屋敷に泊まっているが、そのうちに自分の家を持てるだろう。
何せ、家は結構余っていると村長が言っていたからな。
「しかし、そろそろだと思うんだがなぁ」
俺がそろそろと言ったのは、バージルにお願いしていた新しい剣の事だ。
お願いしてから今日でちょうど1週間となり、約束の日となる。
二人に今日は休みが欲しいと聞き入れてもらい、お呼びが掛かるのを家で待っている状態だった。
「レインズさーん!」
「せんぱーい!」
「ん? なんでリムルとエリカ?」
外から名前を呼ばれて出てみると、やはり二人が家の前に立っていた。
この二人だが、歓迎の宴の後に夜中まで二人で話をした結果、不思議とものすごく仲良くなっていた。
あの時の負けない宣言は何だったのかと聞いてみたくもあるが、俺の本能が聞いてはいけないと警鐘を鳴らしているので聞けないでいる。
……こういう時は、本能に従うのが一番だよな、うん。
「バージルさんから呼び出しですよ!」
「新しい剣が仕上がったんだってさ!」
「そ、そうか。それじゃあ、行ってくるよ。……ん?」
えっと、行くとは言ったが、どうして二人が左右に陣取っているんでしょうか?
「私たちも」
「行くからね?」
「……はいはい」
門から近い家なので、今日の担当であるガジルさんにも一声掛けておく。
そうそう、二人にはデンの事を軽くしか伝えていなかったので、実物を見た時は大層驚いていたっけ。
……まあ、今では一緒になって門番の真似事をしているから、慣れてくれているんだろうけど。
「おうおう、さっさと行けっての。ったく、彼女なしのおっさんの身にもなれっての」
「お主も苦労しているようだのう、ガジル」
「わかってくれるのか、デンさんよ」
「主がレインズだからな。あ奴の鈍感さには、我も苦労しているからな」
……全部聞こえているからな?
二人を伴って鍛冶屋に到着すると、バージルからは呆れた声を掛けられた。
「レインズって、ハーレム好きなの?」
「んなわけあるか!」
という意味のわからないやり取りを挟んだ後に、俺はようやく新しい剣との対面を果たした。
「……これが、俺の新しい剣ですか」
「そうだよ。オーガナイトの剣と角、そして魔石を砕いて混ぜているの。それと、鉱石にはこれね」
「これは……えっ! こ、これって、まさか!」
「知ってるのね。アダマンタイト」
知っているも何も、アダマンタイトはジーラギ国の騎士が使うミスリルよりも貴重な素材だと聞いたことがある。
そんなものを門番である俺のために使ってくれるなんて……。
「バージル」
「なーに?」
「おいくらですか?」
「お金なんて取らないわよ!」
「いやいや! アダマンタイトだぞ? さすがにダメだろう!」
「本当にいいの。レインズがいなかったら、この村はダメだったんだからさ。これはそのお礼よ。それに、あんたのために丹精込めて打った一品よ? 他の誰が使うっていうのよ!」
俺は俺の仕事をしたまでなのだが、そこまで言われたら受け取らないわけにはいかないか。
「感謝する。この借りは必ず返す」
「いやいや、私の方こそまだ返しきれてないから。こんなんじゃあ、負債が溜まる一方だわ」
笑いながら肩を叩かれてしまい、俺は苦笑するしかなかった。
「さあ、抜いてみなよ」
「……あぁ」
そして、俺は新しい剣を手に取ると、鞘から抜き放った。
「…………あぁ、なんて美しいんだ」
刀身は太く武骨に見えるが、とても薄く見た目とは異なりとても軽い。
長さはロングソードくらいか、全長が1メートルほどあり、以前使っていた剣よりも20センチほど長い。
だが、刀身の軽さがあるからか片手で握っても違和感は全く無かった。
そして、俺が美しいと口にした最大の要因は――
「わずかに、青みを帯びているんだな」
銀一色だと勝手に思い込んでいたからだろうか、青みを帯びている刀身に目を奪われ、見れば見るほどに美しく思えてしまう。
「オーガナイトの魔石は、さすがAランクってだけあって粉末にしても色が残ったのよ。性能もだけど、これで見た目も会心の出来になったんだけど……どうかな?」
これほどの逸品を目の前にしたら、答えは決まっているも同然だろう。
「最高だよ、バージル。本当にありがとう!」
「……そっか、そっかあっ! ふぅー、よかったー」
「なんだ、緊張していたのか?」
「そりゃそうでしょ。私から頼み込んで任せてもらったんだからさ。自信はあったんだけど、本人の口から答えを聞くまではね」
頬を掻きながら苦笑いを浮かべているバージルに、俺は微笑みながらもう一度気持ちを伝えた。
「これは最高の逸品、最高の剣だ。これからも頼りにさせてもらうぞ、バージル」
「こちらこそ、よろし――」
「レインズさん!」
「ま、まさかのライバル出現とか、あり得ないでしょう!」
……おいおい、職人を労う最高の場面で、お前たちは何を意味のわからないことを言ってるんだよ!
「こ、ここでの用事は終わりましたよね! さあ、行きましょう!」
「いやいや、バージルを労う必要が――」
「あは、あははー。えっと、私の事は気にしないでちょうだい、レインズ」
「いや、しかしだなあ――」
「くっ! 活発系の女性は私だけだと思っていたのに、これは危険よ、危険だわ!」
「だから、お前たちは何を意味のわからないことを――」
「「それじゃあ、バージルさん!」」
結局、俺は両腕をリムルとエリカに掴まれたまま、引きずられる形で鍛冶屋を去ったのだった。……解せん。
第一章 終わり
二人は俺と同じで門番として仕事をしてくれるらしいが、魔獣狩りをする時には同様に手を貸す事にもなっている。
今はまだ村長の屋敷に泊まっているが、そのうちに自分の家を持てるだろう。
何せ、家は結構余っていると村長が言っていたからな。
「しかし、そろそろだと思うんだがなぁ」
俺がそろそろと言ったのは、バージルにお願いしていた新しい剣の事だ。
お願いしてから今日でちょうど1週間となり、約束の日となる。
二人に今日は休みが欲しいと聞き入れてもらい、お呼びが掛かるのを家で待っている状態だった。
「レインズさーん!」
「せんぱーい!」
「ん? なんでリムルとエリカ?」
外から名前を呼ばれて出てみると、やはり二人が家の前に立っていた。
この二人だが、歓迎の宴の後に夜中まで二人で話をした結果、不思議とものすごく仲良くなっていた。
あの時の負けない宣言は何だったのかと聞いてみたくもあるが、俺の本能が聞いてはいけないと警鐘を鳴らしているので聞けないでいる。
……こういう時は、本能に従うのが一番だよな、うん。
「バージルさんから呼び出しですよ!」
「新しい剣が仕上がったんだってさ!」
「そ、そうか。それじゃあ、行ってくるよ。……ん?」
えっと、行くとは言ったが、どうして二人が左右に陣取っているんでしょうか?
「私たちも」
「行くからね?」
「……はいはい」
門から近い家なので、今日の担当であるガジルさんにも一声掛けておく。
そうそう、二人にはデンの事を軽くしか伝えていなかったので、実物を見た時は大層驚いていたっけ。
……まあ、今では一緒になって門番の真似事をしているから、慣れてくれているんだろうけど。
「おうおう、さっさと行けっての。ったく、彼女なしのおっさんの身にもなれっての」
「お主も苦労しているようだのう、ガジル」
「わかってくれるのか、デンさんよ」
「主がレインズだからな。あ奴の鈍感さには、我も苦労しているからな」
……全部聞こえているからな?
二人を伴って鍛冶屋に到着すると、バージルからは呆れた声を掛けられた。
「レインズって、ハーレム好きなの?」
「んなわけあるか!」
という意味のわからないやり取りを挟んだ後に、俺はようやく新しい剣との対面を果たした。
「……これが、俺の新しい剣ですか」
「そうだよ。オーガナイトの剣と角、そして魔石を砕いて混ぜているの。それと、鉱石にはこれね」
「これは……えっ! こ、これって、まさか!」
「知ってるのね。アダマンタイト」
知っているも何も、アダマンタイトはジーラギ国の騎士が使うミスリルよりも貴重な素材だと聞いたことがある。
そんなものを門番である俺のために使ってくれるなんて……。
「バージル」
「なーに?」
「おいくらですか?」
「お金なんて取らないわよ!」
「いやいや! アダマンタイトだぞ? さすがにダメだろう!」
「本当にいいの。レインズがいなかったら、この村はダメだったんだからさ。これはそのお礼よ。それに、あんたのために丹精込めて打った一品よ? 他の誰が使うっていうのよ!」
俺は俺の仕事をしたまでなのだが、そこまで言われたら受け取らないわけにはいかないか。
「感謝する。この借りは必ず返す」
「いやいや、私の方こそまだ返しきれてないから。こんなんじゃあ、負債が溜まる一方だわ」
笑いながら肩を叩かれてしまい、俺は苦笑するしかなかった。
「さあ、抜いてみなよ」
「……あぁ」
そして、俺は新しい剣を手に取ると、鞘から抜き放った。
「…………あぁ、なんて美しいんだ」
刀身は太く武骨に見えるが、とても薄く見た目とは異なりとても軽い。
長さはロングソードくらいか、全長が1メートルほどあり、以前使っていた剣よりも20センチほど長い。
だが、刀身の軽さがあるからか片手で握っても違和感は全く無かった。
そして、俺が美しいと口にした最大の要因は――
「わずかに、青みを帯びているんだな」
銀一色だと勝手に思い込んでいたからだろうか、青みを帯びている刀身に目を奪われ、見れば見るほどに美しく思えてしまう。
「オーガナイトの魔石は、さすがAランクってだけあって粉末にしても色が残ったのよ。性能もだけど、これで見た目も会心の出来になったんだけど……どうかな?」
これほどの逸品を目の前にしたら、答えは決まっているも同然だろう。
「最高だよ、バージル。本当にありがとう!」
「……そっか、そっかあっ! ふぅー、よかったー」
「なんだ、緊張していたのか?」
「そりゃそうでしょ。私から頼み込んで任せてもらったんだからさ。自信はあったんだけど、本人の口から答えを聞くまではね」
頬を掻きながら苦笑いを浮かべているバージルに、俺は微笑みながらもう一度気持ちを伝えた。
「これは最高の逸品、最高の剣だ。これからも頼りにさせてもらうぞ、バージル」
「こちらこそ、よろし――」
「レインズさん!」
「ま、まさかのライバル出現とか、あり得ないでしょう!」
……おいおい、職人を労う最高の場面で、お前たちは何を意味のわからないことを言ってるんだよ!
「こ、ここでの用事は終わりましたよね! さあ、行きましょう!」
「いやいや、バージルを労う必要が――」
「あは、あははー。えっと、私の事は気にしないでちょうだい、レインズ」
「いや、しかしだなあ――」
「くっ! 活発系の女性は私だけだと思っていたのに、これは危険よ、危険だわ!」
「だから、お前たちは何を意味のわからないことを――」
「「それじゃあ、バージルさん!」」
結局、俺は両腕をリムルとエリカに掴まれたまま、引きずられる形で鍛冶屋を去ったのだった。……解せん。
第一章 終わり
4
あなたにおすすめの小説
自分が作ったSSSランクパーティから追放されたおっさんは、自分の幸せを求めて彷徨い歩く。〜十数年酷使した体は最強になっていたようです〜
ねっとり
ファンタジー
世界一強いと言われているSSSランクの冒険者パーティ。
その一員であるケイド。
スーパーサブとしてずっと同行していたが、パーティメンバーからはただのパシリとして使われていた。
戦闘は役立たず。荷物持ちにしかならないお荷物だと。
それでも彼はこのパーティでやって来ていた。
彼がスカウトしたメンバーと一緒に冒険をしたかったからだ。
ある日仲間のミスをケイドのせいにされ、そのままパーティを追い出される。
途方にくれ、なんの目的も持たずにふらふらする日々。
だが、彼自身が気付いていない能力があった。
ずっと荷物持ちやパシリをして来たケイドは、筋力も敏捷も凄まじく成長していた。
その事実をとあるきっかけで知り、喜んだ。
自分は戦闘もできる。
もう荷物持ちだけではないのだと。
見捨てられたパーティがどうなろうと知ったこっちゃない。
むしろもう自分を卑下する必要もない。
我慢しなくていいのだ。
ケイドは自分の幸せを探すために旅へと出る。
※小説家になろう様でも連載中
勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!
石のやっさん
ファンタジー
皆さまの応援のお陰でなんと【書籍化】しました。
応援本当に有難うございました。
イラストはサクミチ様で、アイシャにアリス他美少女キャラクターが絵になりましたのでそれを見るだけでも面白いかも知れません。
書籍化に伴い、旧タイトル「パーティーを追放された挙句、幼馴染も全部取られたけど「ざまぁ」なんてしない!だって俺の方が幸せ確定だからな!」
から新タイトル「勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!」にタイトルが変更になりました。
書籍化に伴いまして設定や内容が一部変わっています。
WEB版と異なった世界が楽しめるかも知れません。
この作品を愛して下さった方、長きにわたり、私を応援をし続けて下さった方...本当に感謝です。
本当にありがとうございました。
【以下あらすじ】
パーティーでお荷物扱いされていた魔法戦士のケインは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことを悟った彼は、一人さった...
ここから、彼は何をするのか? 何もしないで普通に生活するだけだ「ざまぁ」なんて必要ない、ただ生活するだけで幸せなんだ...俺にとって勇者パーティーも幼馴染も離れるだけで幸せになれるんだから...
第13回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作品。
何と!『現在3巻まで書籍化されています』
そして書籍も堂々完結...ケインとは何者か此処で正体が解ります。
応援、本当にありがとうございました!
異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる