119 / 901
二章 勇者兼捕虜兼魔王専属吸血家畜兼お菓子屋さんとは俺のことだ。
63※
しおりを挟む「っぁ」
思わず吐息が漏れる衝撃。
一糸まとわない素肌を合わせて、お互いの熱と鼓動を感じる距離だ。
ドン、とクッションに顎を置き爆ぜそうな鼓動に呼吸を急かされる俺の真横に、余裕を失ったアゼルの左腕がつかれた。
「お前は、俺を捕まえる天才だな、クソ……ッ、本当に余裕ねえ、から、酷くしたら……あとで殺せよ……っ」
「ひっ……う、く……っ」
喉奥から絞り出すその言葉と同時にぬめりを帯びた熱い怒張が、甘やかされて懐ききった内壁を割り開いて、ズ、ズル、と襞を擦りながらゆっくりと押し入ってくる。
柔らかいが狭く閉じていたそこを力強く慎重に掻き分け、俺は指とは比べ物にならない太く大きなものについ身が固くなった。
それを見抜いたアゼルが、余裕のない吐息を吐き出しながらも俺を気遣って項のあたりに優しく歯を立てる。
「っ……く……ふっ……!」
項に感じる牙に意識をいくらか持っていかれている間にギチ、と皮膚が限界まで拡げられて、一番太い亀頭から中ほどまでを受け入れ少し入りやすくなった。
事前にたっぷりと濡らされ解されていたそこは、切れることなく拙く小さな口を開いている。
中に埋まったものが内壁をまんべんなく押し開いて、圧迫感を齎す。
すると執拗に捏ね回され腫れたしこりから当然のような快感を感じ、ヒクつくだけだった陰茎が硬く芯を持ち始めた。
「んッ……ん…ぁ、ッ……んッ……」
全てを呑み込む前に入り口が突っ張って切れないよう、挿入の合間で慣れさせるように小刻みに腰を揺するアゼルの動きに合わせ、勃ち上がったものがシーツに擦れる。
それすら気持ちよくて、ぶるりと寒くもないのに身震いした。
「っ……狭い……」
「ぁあ……あ……っ」
頭のすぐ裏側で、熱を帯びた吐息が肌をなでる。
無意識に締めつけてしまう内部に、アゼルは力を抜かせようと、俺の肉茎を巧みに擦り上げた。
思わず声が漏れる。
毒に犯された性器を慰めることに慣れた指は、俺の力を思考力ごと奪った。
「あ、ぁ……う、ぁっ……」
(熱い……気持ちいい……)
クチクチと心得た動きで勃起したモノを擦られ、トロンとまぶたが揺らぐ。
人生で初めて身体の内側に男を受け入れているのに、痛みは一切ない。
内臓を押し上げる苦しさと、それを補ってあまりある快感に、ズブズブと落ちていく身体。
「はっ…く……ッ」
グリュ、とへその裏側くらいまで押し上げられて、動きが止まった。
何度も優しく労るように項を甘噛みされながら、シーツと板挟みになって涙する肉芯を、手で擦られる。
そうして時間をかけ、ようやく全てを呑み込むことができたらしい。
尻にピタリと触れるアゼルの肌と、トクン、トクン、と意識しなくても感じる体内の脈動。
何度も出した俺と違い、アゼルは一度も達していない。
すぐにでも犯して貪りたい衝動を抑えて俺の身体を最大限気遣ってくれたのが、耳元でか細く乱れ吐き出される熱の篭った吐息からよくわかった。
それが愛しくて、切なくて。
喉元まで突き刺されているかのような押し上げられる圧迫感も、気にならない。
俺は今、愛する男に抱かれているのか。
交わりながら快感を共有することで、それを強く自覚した。
俺の中にアゼルがいて、それがすごく熱くて、心地よくて、今初めて実感した気がする。
「ふッ、……は…っ」
「ぁ……ッ…く……温かい、な……なんだか、嬉しくなる……」
「っ、そうかよ」
中の襞の一枚一枚が、呼吸をするように卑猥に戦慄く。
自分がこの先を欲しがっているのがわかる。恥ずかしいけれど抗えない衝動で、胸の奥が甘く綻んだ。
108
あなたにおすすめの小説
転生×召喚
135
BL
大加賀秋都は生徒会メンバーに断罪されている最中に生徒会メンバーたちと異世界召喚されてしまった。
周りは生徒会メンバーの愛し子を聖女だとはやし立てている。
これはオマケの子イベント?!
既に転生して自分の立ち位置をぼんやり把握していた秋都はその場から逃げて、悠々自適な農村ライフを送ることにした―…。
主人公総受けです、ご注意ください。
すべてを奪われた英雄は、
さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。
隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。
それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。
すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。
男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~
さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。
そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。
姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。
だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。
その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。
女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。
もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。
周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか?
侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
お荷物な俺、独り立ちしようとしたら押し倒されていた
やまくる実
BL
異世界ファンタジー、ゲーム内の様な世界観。
俺は幼なじみのロイの事が好きだった。だけど俺は能力が低く、アイツのお荷物にしかなっていない。
独り立ちしようとして執着激しい攻めにガッツリ押し倒されてしまう話。
好きな相手に冷たくしてしまう拗らせ執着攻め✖️自己肯定感の低い鈍感受け
ムーンライトノベルズにも掲載しています。
挿絵をchat gptに作成してもらいました(*'▽'*)
愛され少年と嫌われ少年
透
BL
美しい容姿と高い魔力を持ち、誰からも愛される公爵令息のアシェル。アシェルは王子の不興を買ったことで、「顔を焼く」という重い刑罰を受けることになってしまった。
顔を焼かれる苦痛と恐怖に絶叫した次の瞬間、アシェルはまったく別の場所で別人になっていた。それは同じクラスの少年、顔に大きな痣がある、醜い嫌われ者のノクスだった。
元に戻る方法はわからない。戻れたとしても焼かれた顔は醜い。さらにアシェルはノクスになったことで、自分が顔しか愛されていなかった現実を知ってしまう…。
【嫌われ少年の幼馴染(騎士団所属)×愛され少年】
※本作はムーンライトノベルズでも公開しています。
ギルド職員は高ランク冒険者の執愛に気づかない
Ayari(橋本彩里)
BL
王都東支部の冒険者ギルド職員として働いているノアは、本部ギルドの嫌がらせに腹を立て飲みすぎ、酔った勢いで見知らぬ男性と夜をともにしてしまう。
かなり戸惑ったが、一夜限りだし相手もそう望んでいるだろうと挨拶もせずその場を後にした。
後日、一夜の相手が有名な高ランク冒険者パーティの一人、美貌の魔剣士ブラムウェルだと知る。
群れることを嫌い他者を寄せ付けないと噂されるブラムウェルだがノアには態度が違って……
冷淡冒険者(ノア限定で世話焼き甘えた)とマイペースギルド職員、周囲の思惑や過去が交差する。
表紙は友人絵師kouma.作です♪
転生したら魔王の息子だった。しかも出来損ないの方の…
月乃
BL
あぁ、やっとあの地獄から抜け出せた…
転生したと気づいてそう思った。
今世は周りの人も優しく友達もできた。
それもこれも弟があの日動いてくれたからだ。
前世と違ってとても優しく、俺のことを大切にしてくれる弟。
前世と違って…?いいや、前世はひとりぼっちだった。仲良くなれたと思ったらいつの間にかいなくなってしまった。俺に近づいたら消える、そんな噂がたって近づいてくる人は誰もいなかった。
しかも、両親は高校生の頃に亡くなっていた。
俺はこの幸せをなくならせたくない。
そう思っていた…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる