剣士エルムくんと3人の女の子たちの冒険者生活(H)

風喜舞

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第7話 ☆護衛依頼で王都へ☆

☆依頼争奪戦

 朝日がのぼり、エルムとリリアンはキスをやめる。
 布団の中ではエルムの下腹部はギンギンに勃起しており、リリアンと密着していたのでバレバレになっている状態。
 リリアンと自分の身体で挟まれた状態で、びくびく、と反応していたが……リリアンは微笑むだけでスッと離れてしまった。

「いつか続きをしような」

 こっそりと耳打ちしてリリアンは起き上がる。隣のベッドではフローラが起きたみたいで、う~ん、と伸びをしていた。

「おはようございます、リリアンさん」
「おはよう、フローラ。顔を洗いに行くか?」
「はい。ルナちゃん、朝ですよ~」
「ではわたしもエルムを起こすか。おーい、エルム。朝だぞ」

 シレっと自分を起こすリリアンに、エルムはなんとか寝ぼけた演技をしつつ答えた。

「お、起きる~」
「二度寝するなよ。わたし達は顔を洗いに行ってくる」
「ほらルナちゃん起きて起きて」
「ふぁ~い。ふあ~……みんなおはよう……」

 ルナも起きて、三人は部屋から出ていった。
 エルムはベッドから出る。見下ろせば、下着を痛いほど持ち上げている下半身。

「おさまれ~、おさまれ~」

 瞳を閉じ、エルムはしばらくまるで熟練の剣士のような精神集中を見せるのだった。

「今日はいい依頼あるかな~」

 なんとか朝の支度を終えると、みんなで冒険者ギルドへ出発する。ルナを先頭にして歩いていき、冒険者たちで賑わうギルドへと入った。
 依頼の掲示にはまだ時間があるらしく、設置してある長椅子には待機している冒険者が多い。エルムたちも奥の椅子に座った。

「ふむ。そろそろ朝の依頼争奪戦に参加してみるか」

 良い依頼は競争率が早く、ベテランたちに取られてしまう。報酬が良い依頼はそれだけ難しい案件なのだが、中には割合が良いものもあるだろう。

「賛成! 面白い依頼がいいな!」

 ルナが賛成したのでエルムも同調する。なにより、否定する理由がない。難易度が高い依頼ならば、そもそも受け付けてもらえないだろう。

「フローラ、行ってきて!」

 ルナは掲示板を指差しながらフローラに言う。使命されたフローラは目をぱちくりと瞬かせた。

「私ですか?」
「そうそう。フローラみたいな、かよわい女の子だったらみんな突き飛ばしたりしないよ。だから大丈夫だいじょうぶ!」
「それならルナちゃんのほうが……」
「あたしは小さくて見えないからダメ。踏まれる」

 そんなことはないと思いますけど、とフローラは苦笑した。

「あんまり無茶を言うのはダメだぞルナ。言い出したのはわたしだからな。わたしが行こう」
「分かった! リリアンがんばって!」

 屈強な冒険者の中に混じるリリアンを後ろから応援する。
 リリアンがもみくちゃにされながら場所取りを頑張っていると、ギルド職員のエルフ、リリアが依頼書を持ってやってきた。
 ざざざぁ、と冒険者たちが左右に分かれる。これを考えた上で場所取りをしないといけないのだろう。なかなか高難易度の場所取りだなぁ、とエルムは苦笑した。
 掲示板に貼られていく依頼。その内容を読み取りながら、良い依頼をゲットするのはそれこそ至難の技ではないだろうか。
 わちゃわちゃの依頼取り戦場を制した歴戦の冒険者が離脱していく。さすがに初参加のリリアンには荷が重かったらしく、段々と人数が減っていった。
 ようやくリリアンが戻ってきたのは、合戦の終盤だ。

「なんとか依頼を取ってきたよ」
「どんなのどんなの?」

 ルナが覗き込む。エルムとフローラもいっしょに依頼書を覗き込んだ。

「護衛依頼……王都までの護衛……遠征だ!」

 みんなの顔がパッと明るくなる。
 商人を護衛する依頼であり、目的地は王都。王都までの道は舗装されており、危険はほとんどないとされている。
 報酬はそこそこ良く、危険度の少ない新人向けの依頼としては良いほうが。
 なにより、王都に行けることが四人にとって嬉しいものだった。

「頑張っておいで、坊やたち」

 リリアに依頼を受け付けてもらい、四人はさっそく依頼者が待つ宿へと向かった。

「お前さんたちが護衛の冒険者か」

 宿で待っていたのは恰幅の良い商人だった。少し太り気味なのかお腹は重そうではあるが、商人らしく人相は良い。人の良さそうな雰囲気があった。

「おはようございます、僕はエルムと言います」

 エルムたちは商人のおじさんに挨拶と自己紹介をする。ひとりひとり、おじさんとしっかり握手した。
 まだまだ頼りなさげに見えるエルムたちを見ても不満はこぼさず、むしろ少年少女を見ておじさんはにっこりと笑った。

「頼むぞ、王都までは道中が長いからな」

 おじさんはそう言って所有する幌馬車へ案内してくれた。

「少し狭いが君たちは小さいから乗れるかもしれないな」

 幌の中には木箱がたくさん乗せられていた。恐らく王都で売る物なのだろう。いくらか場所があいているので、乗れそうだ。

「おじさんの隣で申し訳ないが、御者席の隣も座れるぞ」
「はいはい! あたし座りたいです!」

 ルナが手をあげたので、御者席にはルナが座ることになった。あとの面々は幌の中へと乗り込む。やはり狭くはあるが、身体をくっ付ければ問題なさそうだ。

「ほら、お嬢ちゃん」
「わーい」

 ルナはおじさんに御者席に引っ張り上げられている。御者席も狭そうではあるが、ルナが小さいので問題なさそうだ。

「それでは出発しよう。護衛をよろしく頼むよ」
「はい、任せてください」

 おじさんの合図で馬車はゆっくりと動き出す。
 王都までの護衛任務が始まったのだった。
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