青山さんは私の彼女です!

榊󠄀ダダ

文字の大きさ
9 / 15

第9話 作戦会議

しおりを挟む


【一方】



「どうしたのよ?トイレから電話なんかしてきて」
「振り出しに戻っちゃいましたねー。絶対付き合ってるって思ったけど、なんか分かんなくなってきました。青山さん、思ったよりも手強いですね、さすが役者だなぁー。諸星さんのことタイプとか、本当に普通に言ってる気もするし、敢えて話題にしてごまかそうとしてるような気もするし……。でもだとしたら相当大した度胸じゃないですか?自分からキスネタ振ってくるとか!」
「何をそんなに躍起になってるのよ。そんなにあの子たちの関係暴きたい?」
「暴きたい」
「……で、これはなんの時間なわけ?」
「フフ、今ここで待つこと、これこそが作戦なんですよ!」
「どうゆうこと……?」
「さっき青山さんの弱点ついといたんで、それの効き待ち中です」
「弱点て?」
「あの子、お酒弱いって思われるの極端に嫌うんですよねー。私も昔は多少そんなとこあったから分からなくもないんですけど、なんなんですかね?あの、若い頃特有の酒で負けたくないというナンセンスなプライド……。海賊と同じ考え方で、相手より先にジョッキを空にしないと負けだと思ってるんですよね~。一生懸命食らいついてこようとして可愛いかったけど、だいぶ無理してたからじきに来ますよ!」
「あなた本当に何考えてるの?」
「いくら青山さんが役者だって言っても酔ったら演じられないでしょ?これでシロかクロかついに答えが出ますよ!」
「……もしかして、そのために自分の暴露話したの?青山さんの食いつく話して飲ませるために?」
「まぁそれもありますけど、普通になんか突然言いたくなっちゃった!みたいな。幸せって振りまきたくなるじゃないですか!」
「…………」
「とにかく、今私たちがいないから一気に気が緩んで、一気に酒回ってますよ!もし二人が出来てるなら、二人きりになって我慢きかなくなってる頃ですね。若いからもはや店内とか関係なくキスしちゃってるかも!」
「さすがにそこまではしないでしょ?お店の中で……」
「いや、なくない!何があっても絶対にハメをはずすことのないガッチガチのマネージャーにはそうゆう気持ち、全く分からないでしょうけどね~」
「……私がつまらない女だって言いたいわけ?」
「マネージャーはそうゆうところがいいんじゃないですか!いつもシャンとしてて、お上品で。頑なにイメージを壊さない姿勢、心底尊敬してます!」
「……そろそろ戻らなくていいの?さすがに長すぎない?で」
「うーん、二人からしたらむしろ帰って来てほしくない状況かもしれないけど、まぁそろそろ戻りますか!いい感じに酔ってくれてるといいなぁ~。答え合わせしやすいし!」
「でも、結局真実なんてどうやって分かるっていうの?いくら怪しいって言っても決定的なところを見なかったら怪しいだけで終わりでしょ?」
「そうなんですよ、いいところ突いてきましたね!最終的にはこの店を出ないと答えは分からないんです。逆を言えば、出れば分かります!」
「店出たら終わりじゃない」
「終わりじゃない!帰りの道すがら人気ひとけのない公園辺りで、上手いことまた二人きりにさせるんですよ!もしそうゆう関係なら、絶対なんかしらするはずです!それを覗き見するっていう……」
「どんな作戦かと思ったら、浅はかこの上ない上にただの変態オヤジじゃない!」
「何言ってるんですか!何よりも合理的且つシンプルな作戦でしょ!」
「……まったく、その下世話な探求心はどこか来るのかしら?」
「ごちゃごちゃ言いながらマネージャーだって、その時が来たら絶対一緒に覗くくせに……」
「……。もう一つ忠告だけど、いくら作戦と言ったって、品がないことはやめなさい。それに、私を巻き込んだりしないで!」
「品がないって……あぁー!キスのくだりですか?諸星さんなら反応してくれるかなー?って思ったけど、予想以上でしたね!あの子ほんとピュアでおもしろいなー」
「とにかく、もう二度とああゆうことするのやめて」
「その場のノリじゃないですか」
「そうゆうノリは嫌いなの」
「はいはい」
「『はい』は一回でしょ?」
「はいはい、分かりましたよ!ほら、もう行きますよ!」
「ちょっと!全然分かってないじゃない!!」














しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

遠回りな恋〜私の恋心を弄ぶ悪い男〜

小田恒子
恋愛
瀬川真冬は、高校時代の同級生である一ノ瀬玲央が好きだった。 でも玲央の彼女となる女の子は、いつだって真冬の友人で、真冬は選ばれない。 就活で内定を決めた本命の会社を蹴って、最終的には玲央の父が経営する会社へ就職をする。 そこには玲央がいる。 それなのに、私は玲央に選ばれない…… そんなある日、玲央の出張に付き合うことになり、二人の恋が動き出す。 瀬川真冬 25歳 一ノ瀬玲央 25歳 ベリーズカフェからの作品転載分を若干修正しております。 表紙は簡単表紙メーカーにて作成。 アルファポリス公開日 2024/10/21 作品の無断転載はご遠慮ください。

罪悪と愛情

暦海
恋愛
 地元の家電メーカー・天の香具山に勤務する20代後半の男性・古城真織は幼い頃に両親を亡くし、それ以降は父方の祖父母に預けられ日々を過ごしてきた。  だけど、祖父母は両親の残した遺産を目当てに真織を引き取ったに過ぎず、真織のことは最低限の衣食を与えるだけでそれ以外は基本的に放置。祖父母が自身を疎ましく思っていることを知っていた真織は、高校卒業と共に就職し祖父母の元を離れる。業務上などの必要なやり取り以外では基本的に人と関わらないので友人のような存在もいない真織だったが、どうしてかそんな彼に積極的に接する後輩が一人。その後輩とは、頗る優秀かつ息を呑むほどの美少女である降宮蒔乃で――

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

君までの距離

高遠 加奈
恋愛
普通のOLが出会った、特別な恋。 マンホールにはまったパンプスのヒールを外して、はかせてくれた彼は特別な人でした。

不遇の花詠み仙女は後宮の華となる

松藤かるり
恋愛
髙の山奥にある華仙一族の隠れ里に住むは、華仙術に秀でた者の証として花痣を持ち生まれた娘、華仙紅妍。 花痣を理由に虐げられる生活を送っていた紅妍だが、そこにやってきたのは髙の第四皇子、秀礼だった。 姉の代わりになった紅妍は秀礼と共に山を下りるが、連れて行かれたのは死してなお生に縋る鬼霊が巣くう宮城だった。 宮城に連れてこられた理由、それは帝を苦しめる禍を解き放つこと。 秀礼の依頼を受けた紅妍だが簡単には終わらず、後宮には様々な事件が起きる。 花が詠みあげる記憶を拾う『花詠み』と、鬼霊の魂を花に渡して祓う『花渡し』。 二つの華仙術を武器に、妃となった紅妍が謎を解き明かす。 ・全6章+閑話2 13万字見込み ・一日3回更新(9時、15時、21時) 2月15日9時更新分で完結予定 *** ・華仙紅妍(かせんこうけん)  主人公。花痣を持つ華仙術師。  ある事情から華仙の名を捨て華紅妍と名乗り、冬花宮に住む華妃となる。 ・英秀礼(えいしゅうれい)  髙の第四皇子。璋貴妃の子。震礼宮を与えられている。 ・蘇清益(そ しんえき)  震礼宮付きの宦官。藍玉の伯父。 ・蘇藍玉(そ らんぎょく)  冬花宮 宮女長。清益の姪。 ・英融勒(えい ゆうろく)  髙の第二皇子。永貴妃の子。最禮宮を与えられている。 ・辛琳琳(しん りんりん)  辛皇后の姪。秀礼を慕っている。

盗み聞き

凛子
恋愛
あ、そういうこと。

処理中です...