悪役令嬢?当て馬?モブ?

ブラックベリィ

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0061★マヨネーズもどきを作ろう

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 まずは、茹でたジャガイモもどきを腕輪型アイテムボックスから出して、ナイフで十字に割ってバターを落として、味見をしてみる。

 「どうかな?」

 リアの問いかけに、ユナはにこにこする。

 「美味しいよぉ…リアお姉ちゃん」

 セシリアも、味見をして頷く。

 うん…前世のジャガバターだね…半分は潰して、ポテトサラダにしましょう
 ユナが採取してくれた、葉物野菜がわりの薬草を刻んで混ぜよう
 あっと…その前に、マヨネーズもどきを作っちゃおう

 セシリアは、卵の実をカパカパと割って、白身っぽいモノと黄身っぽいモノを分離する。

 あとは、酸味が強い果汁が欲しいわね……どうしようかなぁ~………
 グレンとルリと獲物を捌いてるし……自分でやったほうが早いかな?

 ユナに、酸味の強い果実ないか聞いてみよう
 もし柑橘系が無かったら、卵はアイスとメレンゲクッキーもどきにしても良いし

 「ユナぁ~…柑橘系の果実って科ってあるかな?酸っぱいヤツ欲しいんだけど」

 セシリアの問いかけに、ユナは小首を傾げて、マジックポーチをゴソゴソして、みるから硬い殻の木の実のようなモノを取り出す。

 「すっぱいっていうなら、コレどうかな?酸味〔さんみ〕の実っていうんだけどね。魔物討伐なんかの時に、気絶した時とかの気つけに使うヤツなんだけど……ただ食べるのは無理だよ。もの凄くすっぱいから」

 と言って、セシリアの掌に乗せてくれる。

 ふむ、小玉スイカ並の大きさねぇ~……中身をボールに出して確認かな?
 あと、植物油が欲しいわねぇ……獣脂で作るのはキツイから、なんか別のモノ
 できれば、サラダ油が欲しいけど、無ければオリーブ油みたいなモノないかな?

 「うん、ありがとう、ユナ。あと、なにか木の実系で油を搾れるモノとか有るかなぁ?油として買ったのって使い終わっちゃったから………」

 セシリアの言葉に、ユナは再び首を傾げて、マジックポーチの中を確認する。

 「なら、コレかな?楓花〔ふうか〕の実……割るとトロっとした油が出るよ」

 楓花〔ふうか〕の実ねぇ~……用途は、やっぱり料理用なのかなぁ?
 取り敢えず、コレも器に中身を出して確認かな?
 あとは、香辛料で味を調節すれば良いかな

 ユナから差し出された、テニスボールくらいの大きさの実を受け取る。
 セシリアも腕輪型アイテムボックスから、手頃な器を出して、酸味〔さんみ〕の実の果汁を入れてみる。
 そして、割った酸味〔さんみ〕の実の殻をちょっと舐めて、思わず顔を顰めてしまう。

 ふむ、ちょっと粘度がある果汁ねぇ…味は………っ……すっぱぁ~……
 でも、調節すれば、サラダのドレッシングにも使えそうね
 あと、蜂蜜加えて夜にホットレモネードみたいにして飲んでも良いかも

 「リアお姉ちゃん…大丈夫?凄いすっぱいでしょ~……」

 「うん…確かにすっぱいわ……でも、これぐらいが良いかも……次は楓花〔ふうか〕の実の油の確認しないと……」

 そう言いながら、セシリアは、楓花〔ふうか〕の実の中身を別の器に入れて確認する。
 これまた、酸味〔さんみ〕の実よりも更にドロリとした粘液質の油に、セシリアは舐めて確認するのを少しためらう。

 「あっそうそう、楓花〔ふうか〕の実の油って少し温めるとサラサラになるよぉ……」

 ユナの助言に、セシリアは器に入れた楓花〔ふうか〕の実の油を人肌ぐらいに温めて見る。
 と、ユナの言ったようにサラサラになる。

 殻に残った油が勿体無いと思ったセシリアは、割った殻もほんのりと温めて、先に入れた器に足す。
 木でできたスプーンですくって、サラサラしているコトを確認してから、セシリアはユナに声をかける。

 「楓花〔ふうか〕の実ってまだあるのかな?これの倍の量が欲しいんだけど」

 「あるよぉ~……3つぐらいで良いかなぁ?なんかけっこう入っていたんだよねぇ」

 そう言いながら、追加で出してくれた楓花〔ふうか〕の実を受け取り、温めてから先に入れたモノに追加していく。
 セシリアは、前世での記憶を頼りに、卵の実の卵黄もどきに香辛料と酸味〔さんみ〕の果汁を加えて撹拌する。

 う~ん…木のボールで作るのってなんか面倒ねぇ~………
 そうだ、材料だけ浮かべてできないかな?
 カラアゲやポテトフライみたいに………よっと…あっできそうだわ

 セシリアは、目の前の空間に卵黄もどきに果汁と香辛料を混ぜたモノ浮かべて、空間魔法に風魔法を加えて、シャカシャカと混ぜる。
 そこに、楓花〔ふうか〕の油を注ぎながら混ぜると、本当に瞬く間に、乳化してマヨネーズもどきが出来上がる。
 セシリアは綺麗な器に、出来上がったマヨネーズもどきを入れて、木のスプーンですくい、ちょっこと味見をしてみて嬉しそうに笑う。

 うふっ…成功したわ……前世ではけっこう苦労したのに、魔法って最高ね
 これで、料理の幅が広がるわぁ~………それじゃ早速、ポテトサラダ作ろう
 と、その前に、もう一回マヨネーズもどき作って置いた方が良さそうね

 「はい、ユナ…茹でたジャガイモに付けて食べると美味しいよ…ジャガバターともちょっと味が違うから……味見ね」

 そう言って、小皿に乗せて手渡すと、ユナは瞳をきらきらさせて、美味しそうに食べる。

 頬に手をあてて、ニコニコするユナって可愛いわぁ~……クスクス
 さて、マヨネーズもどきを作ったら、残った白身もどきでメレンゲクッキー作ろう
 そろそろ、サイガもどきを捌き終わっるかなぁ?

 セシリアは、手早くマヨネーズもどきを作り終え、メレンゲクッキーも目の前の空間にオーブンのイメージを作り上げて、残った白身もどきでメレンゲクッキーを作り上げた。
 ちなみに、名も無きダンジョンの宝箱には、蜜の実がゴロゴロと入っていたので、その価値がわからないセシリアは、料理に使っていたりする。

 最初は買い込んであった、蜂蜜などを使っていたのだが、腕輪型アイテムボックスに放り込んだ宝箱に、蜜の実が入っていたので、気軽に使うようになっていたりする。
 当然、肉じゃがやメレンゲクッキーに、砂糖がわりに蜜の実の中身を使っていた。

 よし、肉じゃがは出来た、ジャガバターにポテトサラダも出来た
 フライドポテトに、パンケーキにフレンチトーストも出来上がりぃ~……
 う~ん…やっぱりお肉系がもうひとつぐらい欲しいかな?よし、アレ作ろう

 セシリアは、取り分けしておいた魔物のお肉を取り出して、ピカタをつくるコトにする。

 厚さはトンカツくらいで良いかなぁ~…香辛料を振りかけてぇ~小麦粉をまぶしてぇ
 あっ…あとで、また小麦粉を振るいなおして、分けないとねぇ~……
 やっぱり、ちゃんと綺麗に粉になっているモノ使った方が美味しいもんね

 あとは、卵の実の液体に香辛料とフレッシュチーズ入れて焼くだけ
 枚数いるからねぇ~……特に、グレンとルリはたくさん食べそうだし
 時空神様のお供えに追加しても良いしね








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