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0153★杞憂(きゆう)でした
しおりを挟むグレンとミニお掃除スライムのライムとのやり取りを微笑ましく見ていたリアは、あの設備の中で育ったライムの能力を考えていた。
ふふふふ………グレンがナチュラルにライムを認めたから、ナナは取り敢えず傍観ね
そのライムちゃん、どのくらいのお掃除能力があるのかしらねぇ?
いや…ほら…異世界ネットショッピングが出来るタブレットを手に入れたからね
過剰な包装紙とかも、消化吸収とかできるのかしら?
異世界召喚モノとかで、スライムをテイムしたモノが無双する系でも、その能力が分かれたからね
異世界ショッピングした後の廃棄物、主に包装紙とかのプラスチックとかビニール袋
消化吸収で食物として取り込める系と、異物過ぎて取り込めない系に分かれるのよねぇ
私の小さなライムちゃんは、果たして消化吸収して取り込めるタイプなのかしら?
もし消化吸収で取り込めないと、いらないゴミが大量に出ちゃうのよねぇ
だからって、その辺に捨てるってコトは流石に出来ないものねぇ
そうなると、ゴミ専用のアイテムボックスが必要になっちゃうのよねぇ
現実問題として、お金だって使えば減るモノだからねぇ……はぁ~……
ライムの能力によっては、異世界ネットショッピングは出来るだけしないになるかも
前世の異世界でお買い物が出来るタブレットがあっても、無用の長物と化すかもしれないわねぇ
まあ…取り敢えず、前世の調味料……は、取り敢えずおいて置いて、捧げ物ね
私も懐かしい、コンビニスイーツが食べたいわねぇ…
お弁当系なども、深夜の残業帰りに、何度もお世話になりました
お菓子……そう、特にチョコレート系…はぁ~食べたいです
自分の今の体型をかえりみて、そういう余分三兄弟がひしめくモノは自重しないといけないコトを思い出し、リアは切なげに溜め息を吐く。
そんなリアに、ルリは小首を傾げて問い掛ける。
「どうしたんだい、リア? 何を思い悩んでするんだい?」
そう聞くルリに、こちらを見ているグレンもコクコクと頷く。
「んぅ~……早く痩せたいなぁ~って…思ってね…流石に、この体型だと……呼吸が圧迫されるのよ……ちょっとそれがつらくてねぇ……手っ取り早く痩せるには、魔力を大量に使う攻撃魔法が一番良い見たいなんだけどねぇ…はぁ~…この額に棲みついた第三の瞳も、自由自在につかえるわけじゃないから……自分の体型の変化とか良くわからないのよねぇ………」
そうよ…まず、何よりも……私としては、体重計が欲しいわ
それも、体脂肪だとか筋肉量だとかが詳細に判るヤツ
ただ、ラノベあるあるを考えるとねぇ……
異世界ネットショッピングにも、レベルとかある可能性があるのよねぇ…はぁ~……
例えば、買った回数や、一度に使った金額、総合使用金額によってのレベルアップ
もしくは上記三つを考慮した総合でレベルアップして買えるモノが増えるなんてコトがありそう
体重計だって……レトロなタイプで、電子体重計じゃないかもだしね
それでも、今の私の体重が見て判るならありがたいのよねぇ………
いや、姿見があるから、自分を見るという点では、見れるようになったけどね
じゃなくって……取り敢えず、異世界ネットショッピングっで何が買えるかよね
それと、包装紙とか、この世界に無いモノを、ライムが消化吸収できるかでしょう
まずは、この2点の確認よね点…と、言うことで、いざ、異世界ネットショッピングよ
自分に鼓舞して、リアは時空神様からもらったタブレットを起動させる。
難なく起動したコトを確認して、現在買えるモノは何かを検索する。
と、文字の8割どころじゃなくグレーになっていた。
あははは点…やっぱりね……何か条件を達成しないとレベルが上がらない仕様なんだね
そ・れ・で………現在の私が買えるようなモノは………
異世界ネットショッピングレベル1
現在の使用可能ポイント・2386521ポイント
使用可能なお店・スーパーユウヒ・コンビニナイン・ギョウムワン
・ホームセンターニャン・シロムラメエ
・異世界屋(買い取り専門店)
どこぞで見たことがあるようなラインナップに、リアはちょっと頭痛を覚える。
えぇ~とぉ~……こういうの、ネット小説とかにあったわよねぇ………
というと、現在使用可能なお店ってあるから、レベルを上げれは増えるのかしら?
それと、ひとつだけ漢字使用の名前のお店があるんですけど
しかも、かっこの中には、買い取り専門?
って文字が入っているってことは、この世界で採取したモノを買ってくれるってコトなのかしら?
売れそうなモノって言えば、毛皮かしらねぇ……魔石って買ってくれるの?
まぁ…まだポイントがあるから、取り敢えず異世界屋とかいうのは後回しね
油は取り敢えずあるけど、出来たら普通のサラダオイルが欲しいわねぇ~……
でもって、時空神様やみんなに、冷凍食品を揚げたモノを食べさせたいのよねぇ………
そんなコトを思いつつ、リアは取り敢えずギョウムワンをタッチしてみる。
と、ピコピコピコっという可愛い音と共に、商品が画面に並ぶ。
・たこ焼き(50個)
・サツマイモコロッケ
・ポークウインナー
・シュートリングフライドポテト
・厚切りオニオンリング
・エビ入り野菜かき揚げ
・冷凍カキフライ
・冷凍ぎょうざ
・冷凍春巻き
・えびフライ
・冷凍中華麺スープ付き(5食)
・ビールミニ墫(3L)
※墫の中身はその時々の入荷によります。選べません。
と、見事にお酒のおつまみになりそうなモノばかりが並んだ。
それでも、前世で見慣れた冷凍食品の群れに、リアは時空神様からの愛と、リアの前世への好奇心を感じていた。
う~ん…ラインナップてきにはこんなモノかしら?
ビールは、グレンもルリも大好きなのよねぇ~…2つ欲しいかしら? それと3つ?
私は飲まないから、おひとり様ひとつってコトで3つかしらねぇ………
そしたら、時空神様喜ぶかしら?
あとは、揚げ物はたっぷり買い込みましょうか、次に何時見て買うか判らないしねぇ
幸いにも、この手首の腕輪型アイテムボックスは、まだまだ入る見たいだしね
リアは、欲しいモノをポチポチと押して行く。
ピコピコと計算された値段が跳ね上がって行くが、前世の貯金など無かったものというコトで、リアは気にせずに購入していくのだった。
それでも、本人が思う以上に貧乏性なので、予算は全て込み込みで2万ポイントにちょっと足がでちゃったぐらいで、無意識に押さえていたリアだった。
ピッと清算を押すと、ピロ~リンっというちょっと気の抜けた音が響くと同時に、ポンッと購入したモノがその場に出現した。
リアは送られて来た製品を、取り敢えず全部腕輪型アイテムボックスに収納する。
その一連の作業を、黙って観ていたルリとグレンが、意味深に視線を交わしていたが、そんなコトを気にする余裕のないリアは、取り敢えず冷凍ぎょうざをひと袋だけ出して、ピッと袋を破いて、中身を空中に浮かべて、油を噴霧して揚げぎょうざを作る。
ほんの数分でホカホカの、外はカリッと中身はジューシーな揚げぎょうざが出来上がり、リアはひとつつまみ食いして確認する。
うん…揚げぎょうざ、美味しいわぁ~……そのままでイケルっ……じゃなくて
このビニール袋、ライムは消化吸収できるのかしら?
取り敢えず、与えてみるしかないわね……ものは試しって言うしね
「ライム…この袋…」
と言って、リアが差し出せば、ポンッと馬車の床に降りて、小さな手?で受け取り、早速体内に取り込んで、シューシューと透明な身体の中で泡をたてながら溶かしていく。
それも嬉しそうに、小さな身体をユラユラさせながら………。
うん………大丈夫だったわね……はぁ~……これでゴミ問題もオーケー
異世界ネットショッピングをしても大丈夫ね
ライムを手に入れられたのは、本当に僥倖だったわねぇ~………
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