上 下
318 / 378
召喚されちゃいました

305★アラン様はブレずにラノベあるあるの竜人です

しおりを挟む


 きっと、この国に居る女の人達は、肉食系女子だと思うので………。
 ドラゴニアンの女達と獣人の女達…うっ…怖くてぞくぞくします。

 だから、色々と提案したり、魔法のアイテムを作るコトを諦めたりしませんよ。
 私とアラン様の明るい未来の為に………。

 なんてぐるぐると思っている間に、私はアラン様にイイようにされて、どろっどろになり、お風呂に入っています。
 アラン様は、何でそんなに涼しげな表情をしているんです。

 私なんてもう息も絶え絶えって感じになっているのに………。
 体力勝負の騎士様のトップに立つアラン様に、私の体力で付いて行けるんでしょうか?
 
 「静香、私は、もう何十年も騎士をしている男ですよ
  貴女より私の方が体力があって当然です

  こちらの女性達は、そんなに体力はありませんよ
  貴女よりは確実にありますが………

  そんな者達に私は興味なんてありませんので
  静香が気にする必要はありません

  というか、私以外に意識を向けないで下さい
  静香の気を引くものを排除したくなりますから………

  私は、こころの狭い男ですから」

 アラン様、そのブレない性格が好きです。
 ラノベあるあるの竜人というか、ドラゴニアンの性格ですよね。
 種族的な部分の多い性格だから、矯正しようとしても意味無いですよね。
 なおるなんてコトは、絶対にありえないんだから………。

 「酷い言い方ですね。私は、静香を愛しているだけなんですよ
  私と静香の時間を邪魔する存在を出来るだけ排除したいという
  ささやかな思いを実行しているだけなんですが………」


 「アラン様、それってささやかな願いって言えるんでしょうか?
  なんか、私との時間を邪魔されたら、色々な報復をしそうな
  気がするんですけど………それって間違いですか?」

 私の問い掛けに、アラン様はちょっと黒いオーラを纏いながら淡々と答えてくれましたよ。

 「蜜月に入る寸前の恋人というか、婚約者を持つ私に
  余計なコトをする方が悪いんですよ
  どんな報復をしようとも、誰も何も言いませんよ」

 ここの常識って、なんなの?って言うよりは、ドラゴニアンの常識で行動しているから、私には、絶対に理解不能な事柄があるのね。
 ラノベあるあるを超えてしまったわ。
 私が首を傾げて、うにうにしているとアラン様が話しかけてきます。

 「静香の常識と私達の常識が違うのは、世界が違うほかに
  種族の性質の違いもありますから、その辺りは諦めて下さいね

  その代わりに、静香の望みはなるべく叶える様にしますから………

  私は、こころの狭い嫉妬深い性質を持つので
  静香にこれからも、我慢をしいてしまうかも知れません

  その時は、必ず言葉で何が厭だったかを言って拒否して下さい」

 そうですか、厭なコトは厭だって言葉にすれば良いんですね。
 NОと言えない日本人な私にはキツイ話しですね。

 それよりも、ここは、アラン様の良心に乗っかって、我が侭を言いますよ。
 予定では、こっちに持って来ていたお米をコピーして、ご飯を炊いて食べるはずだったんですから………。

 あっ約束していたお取り寄せの材料は、何処にあるんでしょうか?
 それに、私専用の台所も何処にあるんでしょうか?

 ここでまったりとお湯に浸かっているのも良いですが、どうせならそれらの確認をしたいです。
 私の故郷の食材を使った手料理を、アラン様に食べて欲しいんです。













しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

最初で最後の我儘を

恋愛 / 完結 24h.ポイント:149pt お気に入り:462

美少年は異世界でヤンデレに囲われます

mmm
BL / 連載中 24h.ポイント:149pt お気に入り:2,410

【R18】囚われの姫巫女ですが、なぜか国王に寵愛されています

恋愛 / 完結 24h.ポイント:631pt お気に入り:1,217

出雲死柏手

エッセイ・ノンフィクション / 完結 24h.ポイント:923pt お気に入り:3

婚約破棄、喜んでお受けします。わたくしは隣国で幸せになりますので

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:532pt お気に入り:4,387

処理中です...