異世界で生き残る方法は?

ブラックベリィ

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001★先行き不安な始まり

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 志望通りの大学に受かり、入学手続きが終わった俺、大和 暁竜(ヤマト タケル)は、従兄弟兼幼馴染みの村主 飛鳥(スグリ アスカ)と神社仏閣をじっくりと見て歩くツアーに参加することにした。
 いや、合格判定もばっちりだったので、さっさとツアーの申し込みをしていたのだ。

 というコトで、俺達は空港に行って、ツアー参加者と添乗員さんと合流して、予定通り飛行機に乗り込んだのだった。
 指定席に座り、俺と飛鳥はのほほんとこれからの予定を喋っていた。

 しばらくして、俺達はそのコトに気付いた。
 そう、そろそろフライト時間なのに、他の乗客が乗り込んで来ないことに………。

 辺りを見回しても、飛行機が飛ぶ時間が刻々と近付いて来ているのに、他の客が何時まで経っても乗り込んで来ないコトに妙な不安を感じて、俺は飛鳥と顔を見合わせる。

 あれ?もしかして、マジで来ないのか?と、思っていると、見るからに添乗員さんと、ツアー客のオバサン達という集団が、来ない大量の乗客達を話題にした会話を始める。
 開口一番は、親友と2人旅?っぽいオバサンの片方が首を傾げながら隣りに座った友人に向かって言う。


 「ねぇ~……もしかしてぇ………
  フライト時間まじかになっても
  乗り込んで来ない乗客ってさぁ…

  あ・の・サバイバルダイエットの
  ツアーの人達じゃないかしら?

  確か、この神社仏閣巡りの旅と
  日程がかぶってたはずだし……… 
  何かトラブルがあったのかしら?」

 そう友人?に言ってから、くるっと振り返って自分達の神社仏閣巡りツアーの添乗員を振り返り聞く。

 「ねぇ~添乗員さんは、
  何か知りませんか?」

 聞かれた添乗員も首を傾げる。

 「そうですねぇ…………
  他社のツアーなので
  詳しい内容は知らないんですが

  確かアレの参加者は
  暇のある小金持ちの女子大生が
  大半だって聞いていますけど」

 その言葉に、神社仏閣巡りのツアー客であるオバサン達は口々に言う。

 「もしかしたら………
  乗っていたバスが交通事故や
  交通渋滞に巻き込まれたなんて………」

 「いやいや、ダイエットツアーでしょ
  いっくらダイエットの為とは言え

  大人数とは言え、女子大生が
  隔絶した孤島で、ひと月も

  放し飼いのニワトリやウサギ
  ミニミニブタ、ダチョウを狩り

  お魚を釣ったり、投網で捕ったり
  畑の作物を取って食べるって言う

  サバイバルに、怖気(おじけ)が出て
  急にツアーのキャンセルしたとか
  って言うのはありませんか?」

 サバイバルダイエットの内容を知っているらしいオバサンが、その内容を思い出して言う。

 「ねぇ~流石に、ダチョウって
  女子大生に捕れないでしょう?

  いくら集団で居たって
  キャーキャー言うのが
  関の山じゃない?」

 そこに、やはりサバイバルダイエットの内容を知っているオバサンが答える。

 「いやいや、ダチョウってね
  卵をかなり産むのよ

  その卵を回収して
  みんなで食べるっていう
  設定なんだって………」

 その言葉にうんうんと頷きながら、ダチョウの特性を知っているオバサンが言う。

 「それにね、ダチョウって
  ダイエットに良いって言うくらい

  高たんぱく低カロリーで栄養素OK
  何だけど、鉄分とかが多いから………

  上手に血抜き出来ないと
  とてもじゃないけど

  お肉が臭くなって食べられない
  って話しですよ

  それに、ダチョウって興奮すると
  血が物凄い勢いで全身を巡って
  食べられないって聞いてます

  ダチョウが食べられるようになったのって
  上手く処理できるようになった
  近年なんだそうです」

 「えぇー……それじゃー
  どうやって殺すのよ」

 「えぇ~とぉ…確か……
  ガスで、意識不明にさせて
  窒息死させるんですって………

  ダチョウのお肉を
  ダイエットに最適なヘルシーで
  ウリで出しているダチョウ園で

  そうやっているのを聞いて
  一応、ガスも用意しているって
  話しだから………」

 「あらあら………それじゃー…
  ダチョウの卵は食べられても

  お肉は、どうやっても
  食べられないわねぇ……

  流石に、女子大生じゃ無理でしょ」

 「お魚を捕るってどうなの?」

 「釣り道具と銛に
  投網と地引網を用意しますって
  確か書いてあったわね」

 「網で捕れるのかしら?」

 「さあ~…きっと…捕れないから
  孤島で作られた、お野菜と

  卵中心の強制ダイエットにでも
  なるんじゃないのぉ………

  それなら、ダイエット成功しそうだし」

 「………それにしても
  本当に遅いわねぇ………

  冗談ごとじゃなく
  キャンセルってコトかしら?」

 「そうねぇ~………本当に
  時間通りに飛べるのかしら?」

 俺と飛鳥は、そんなオバサン達の会話を黙って聞いていた。

 そっかー、強制ダイエットをする女子大生達が来てないのかぁ………と、思いつつ辺りを改めて見回す。

 俺達の他には、日本オタク?な外人男性が2人と、オジサンなのに体型がしっかりしている、要するに鍛えている人達が4人と、腹がちょっと出ているけど、ガチムチっぽいオッサンが2人の計10人しか男はいなかった。

 ツアー参加者は、オバサンが11名と添乗員のオバサンが1名の女性11名だった。
 ツアー客は、添乗員さんを含めて22名で、豪華サルーンバスにちょうど良い人数だったりする。

 神社も寺院も空港から近いなんてコトは無いから、移動は豪華なサルーンバスっていうのが売りだった。
 オバサン達の会話を聞いている間にも、ダイエットツアーの女子大生が来るのを待っていたが………。

 彼女達は、俺達と違って前日からツアーに入っていたようだった。
 そう、オバサン達の会話からそれがわかった。

 ひと月の離島での強制ダイエットの前に、思う存分食べておくというコトで………そう美味しいと言われているお店やホテルの食べ放題を巡っていたようだ。

 要するにアメ(美味しいものツアー)とムチ(強制ダイエット)の抱き合わせツアーらしい。

 そんな中で、CA達がパタパタとし始める。
 どうやら、本当に集団キャンセルに発展しているらしい。

 孤島サバイバルダイエットツアーの中の一つで、一部の女子大生が食中毒に引っ掛かってしまったらしい。
 ここで、女子大生が、独りでこんなツアーに参加するはずは無いというコトは俺達も理解した。

 そう、仲の良い友人達が、一緒にサバイバルをしながらダイエットをする予定だったりしたところで、1人でも欠けたら………。
 ○○ちゃんが行かないなら………とかなるだろう。

 だから、友達の1人でも食中毒に引っ掛かったら、そのグループはツアーをキャンセルする………というか、したんだろうなぁ。
 そして、参加する人間が減ったら、ピンピンしているグループもなんとなく雰囲気的に、参加をキャンセルしてしまう………という連鎖を起こしたのだろう。
 大体、想像が付く。

 ツアーの支払いは既に終わっているし、女子大生達は小金持ちの娘達なのでキャンセルした結果、ツアー料金が全額戻ってこなくても気にならない。
 だから、あっさりとキャンセルする………という状態になったのだろう。
 時間ギリギリまで待ったが、サバイバルダイエットツアー客達は全員キャンセル。
 でも、ギリギリまでキャンセルの連絡が来なかった為に、キャンセル待ちしている人達を乗せる時間の余裕は無かったようだ。

 結果として、この飛行機は、200人は乗れるのに、神社仏閣巡りのツアー客22名と飛行機の乗務員(機長、副機長、CA)6名の28名で目的地まで飛ぶコトになった。

 CA達はちょっと笑顔を引き攣りさせつつも、何時も通りに動き始める。
 アナウンスが流れ、このまま、この少人数で飛ぶコトになったらしい。
 いや、到着した後の予定もあるから………。
 幸いなコトに、俺達を含んだ神社仏閣ツアー客は、機体の前方の真ん中付近に集中していた為、席替えをする必要はなかった。

 そして、フライト予定時間通りに、飛行機は空港を離陸するのだった。









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