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ヒロインを助けるのは、ダレ?

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「どわああああっ」



 ゆうみがトカゲを飲み込むのを目の当たりにし、貴也は絶叫して気を失いかけるが、玉子の長い足が貴也の締まった尻を蹴飛ばし、貴也はこっちの世界に引き戻された。



「たまごっ……おまっ」

「んも~呆けてる暇はないよ!トカゲを出すよ!」

「出すって……ええええっええええ」


 
 玉子はゆうみをそっと床におろすと、ゆうみの小さな唇を塞いだ。



「おまえっ!何度も何度もゆうみにセクハラしやがって――っ」



 怒り狂った貴也が玉子の背中をボカスカ殴るが、玉子は長い長い口付けを止めようとしない。






 ゆうみは玉子のされるがままに口付けを受け入れていた。いや、受け入れているのではなく無反応だった。そんなゆうみの様子に貴也は不安を募らせて立ち尽くすが、玉子がゆっくりと唇を離し振り返り物憂げな瞳をこちらに向けた途端に怒りが再燃する。



「玉子っ!てめえ」

「吸い出そうとしたけど、なかなか上手く出来ないね……」

「すっ……?」



 真っ赤になり絶句する貴也をよそに、玉子はゆうみに向き直ると、彼女の顎を掴み顔を近付ける。



「わ――っ!やめ――っ」



 貴也は喚きながら、阻止しようと玉子の頭を背後から掴んだが、玉子がくるりと貴也の方へ向き、いきなりキスをした。



「むぐぐぐむっふふふふむみ――っ!」



 
 何秒かの後、玉子は唇を離して小さな子供に言い聞かせるように言った。




「……もう、たかぴーもして欲しかったんだね?」

「ちっちがわああ――ぼけ――っ!」






 
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