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2章
39話 連携のパワー
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「はぁ、お熱いこってなぁ」
「おいら、嫉妬しちまいそう、ゲソ!」
余裕そうなヒラとオクを見ながら、俺はアーツを発言した。
「『罠設置』」
オクとヒラの立っている場所の後ろの茂みに森の罠を設置した。
騒音を立てながら何かが後ろで生まれているのをあの2人も気が付いているのだろう。だが、そちらには目線を向けず、俺たちのみに集中していた。
そして、歩を速め、ついに俺たちは衝突した。
「はぁ!」
まだ半分赤らんだ視界ではあるが、俺は勢いのままにオクに剣を縦に振るう。
「ふん」
下らんとばかりにオクは自慢の腕でそれを防ぎ、横へと弾く。
だが、そんなことは俺も分かっている。
「こっちは、どうかなぁ!」
剣を弾かれた勢いのまま、俺は体を回転させてオクの顔に蹴りをくらわす。
「げぇあ!?」
自身の弾いた力も加えたその蹴りはオクの予想外だったようで、大きく怯み、後ろによろめいた。
「なさけねぇなぁ」
横合いからオクを助けようとヒラが俺にこぶしを振り上げるが、その間にエマが飛び込んだ。
「やぁ!」
エマは自身の身長に見合わないような巨大な弓でオクのこぶしを受け止め、跳ね返した。
「おっとぉ」
弓で後方から撃ってくるだけだと思っていたエマからの予想外の接近戦にヒラも動揺し、後退する。
「行くぞ!エマ!」
「ええ!『兎足』」
よろめくオクとヒラに、俺たちはそれぞれ連撃をくらわせる。
俺は相手の力を自分の力にするようにわざと弾かれて剣以外も攻撃に織り込んでオクを翻弄する。
エマはその巨大な弓とどこから取り出したのだろうか、と思うほどの巨大な弓矢を手に取り、ヒラに対して高速スピードと手数で押していく。
この攻撃は倒さなくていい。ただ、後ろへ、後ろへ怯ませればいい!
「おおおおおおおお!」
「はあああああああ!」
「ぐっ、こいつら、なんか強くなってる……ゲソ!?」
「まけらんねぇ、なぁ!?」
雄たけびを上げながら攻めまくる俺たちにオクとヒラも負けじと応戦していく。徐々に、徐々にオクとヒラが後ろへ追いやられていくが、2人とも俺たちの動きを見切り始めていた。
なので……、俺は叫んだ。
「変われ!」
「はい!」
俺とエマはそれぞれ相手を自身の武器で弾くと、戦っている相手を変えた。
オクとヒラの目が見開かれる。
俺は矢継ぎ早にヒラへと突っ込み、エマはオクへと猛進する。見切り始めていた所のこのスイッチであり、二人は俺たちにまたも翻弄されていく。
またも防戦一方のオクとヒラだが、
「舐めるなぁ、ゲソ!『伸びる触腕』、『拘束触腕』」
オクがエマに向けてあの触腕を伸ばすのが見えた。俺は咄嗟に剣でオクの手のひらから伸びた触腕を一刀両断した。
「がぁ!?」
ひと際大きくオクが後ろによろめき、ようやく俺たちの目的が達成された。
後ろに設置していた森の罠が起動したのだ。
触手たちは勢いを持って飛び出し、掛かってくれた獲物を丁寧に、丁寧に触手で絡めていく。
「ぐぅ、これはぁ」
「こんなものぉ、負けるかぁ、ゲソ」
森の罠は2人を触手で絡めていくが、やはりその強大な力にはひとたまりもないのだろう。ブチブチと触手が千切れていく音が聞こえていた。
だが、もう俺たちの勝利は確定していた。
「エマ!」
「分かってる!いくよー」
俺はアーツを発言する。
「『パワースラッシュ』」
自分にとってかなり見慣れた、アーツを発動させる矢印が視界に移る。
「『パワーショット』」
エマもアーツを発動させる。超至近距離でその巨大な弓矢を引き、その矢じりには何か白い輝きを放っていた。
俺は矢印に従って剣を振るった。ただし、剣先を相手に向けるのではなく剣の腹をバットのように絡まる2人に向けて振るった。
「おおおおおおお!」
とんでもないパワーが俺の手にかかる。だが、これだけではない。
エマの放たれたパワーショットが俺の剣を後押しするように、剣に衝突する。俺はそれに促されるようにさらに力を掛けていく。
そして、
「飛んでけー!」
「ぐわああああ!?」
「なぁあああああ!?」
俺とエマのアーツの相乗効果で、オクとヒラの二人に絡まる森の罠の触手を引きちぎりながら、二人を子鬼の森の奥深くへと吹っ飛ばして行った。
……ホームラン。
俺は心の中で呟いた。
『剣術レベルアップ!6→7』
『鑑定レベルアップ!4→5』
『レベルアップ!11→12』
「おいら、嫉妬しちまいそう、ゲソ!」
余裕そうなヒラとオクを見ながら、俺はアーツを発言した。
「『罠設置』」
オクとヒラの立っている場所の後ろの茂みに森の罠を設置した。
騒音を立てながら何かが後ろで生まれているのをあの2人も気が付いているのだろう。だが、そちらには目線を向けず、俺たちのみに集中していた。
そして、歩を速め、ついに俺たちは衝突した。
「はぁ!」
まだ半分赤らんだ視界ではあるが、俺は勢いのままにオクに剣を縦に振るう。
「ふん」
下らんとばかりにオクは自慢の腕でそれを防ぎ、横へと弾く。
だが、そんなことは俺も分かっている。
「こっちは、どうかなぁ!」
剣を弾かれた勢いのまま、俺は体を回転させてオクの顔に蹴りをくらわす。
「げぇあ!?」
自身の弾いた力も加えたその蹴りはオクの予想外だったようで、大きく怯み、後ろによろめいた。
「なさけねぇなぁ」
横合いからオクを助けようとヒラが俺にこぶしを振り上げるが、その間にエマが飛び込んだ。
「やぁ!」
エマは自身の身長に見合わないような巨大な弓でオクのこぶしを受け止め、跳ね返した。
「おっとぉ」
弓で後方から撃ってくるだけだと思っていたエマからの予想外の接近戦にヒラも動揺し、後退する。
「行くぞ!エマ!」
「ええ!『兎足』」
よろめくオクとヒラに、俺たちはそれぞれ連撃をくらわせる。
俺は相手の力を自分の力にするようにわざと弾かれて剣以外も攻撃に織り込んでオクを翻弄する。
エマはその巨大な弓とどこから取り出したのだろうか、と思うほどの巨大な弓矢を手に取り、ヒラに対して高速スピードと手数で押していく。
この攻撃は倒さなくていい。ただ、後ろへ、後ろへ怯ませればいい!
「おおおおおおおお!」
「はあああああああ!」
「ぐっ、こいつら、なんか強くなってる……ゲソ!?」
「まけらんねぇ、なぁ!?」
雄たけびを上げながら攻めまくる俺たちにオクとヒラも負けじと応戦していく。徐々に、徐々にオクとヒラが後ろへ追いやられていくが、2人とも俺たちの動きを見切り始めていた。
なので……、俺は叫んだ。
「変われ!」
「はい!」
俺とエマはそれぞれ相手を自身の武器で弾くと、戦っている相手を変えた。
オクとヒラの目が見開かれる。
俺は矢継ぎ早にヒラへと突っ込み、エマはオクへと猛進する。見切り始めていた所のこのスイッチであり、二人は俺たちにまたも翻弄されていく。
またも防戦一方のオクとヒラだが、
「舐めるなぁ、ゲソ!『伸びる触腕』、『拘束触腕』」
オクがエマに向けてあの触腕を伸ばすのが見えた。俺は咄嗟に剣でオクの手のひらから伸びた触腕を一刀両断した。
「がぁ!?」
ひと際大きくオクが後ろによろめき、ようやく俺たちの目的が達成された。
後ろに設置していた森の罠が起動したのだ。
触手たちは勢いを持って飛び出し、掛かってくれた獲物を丁寧に、丁寧に触手で絡めていく。
「ぐぅ、これはぁ」
「こんなものぉ、負けるかぁ、ゲソ」
森の罠は2人を触手で絡めていくが、やはりその強大な力にはひとたまりもないのだろう。ブチブチと触手が千切れていく音が聞こえていた。
だが、もう俺たちの勝利は確定していた。
「エマ!」
「分かってる!いくよー」
俺はアーツを発言する。
「『パワースラッシュ』」
自分にとってかなり見慣れた、アーツを発動させる矢印が視界に移る。
「『パワーショット』」
エマもアーツを発動させる。超至近距離でその巨大な弓矢を引き、その矢じりには何か白い輝きを放っていた。
俺は矢印に従って剣を振るった。ただし、剣先を相手に向けるのではなく剣の腹をバットのように絡まる2人に向けて振るった。
「おおおおおおお!」
とんでもないパワーが俺の手にかかる。だが、これだけではない。
エマの放たれたパワーショットが俺の剣を後押しするように、剣に衝突する。俺はそれに促されるようにさらに力を掛けていく。
そして、
「飛んでけー!」
「ぐわああああ!?」
「なぁあああああ!?」
俺とエマのアーツの相乗効果で、オクとヒラの二人に絡まる森の罠の触手を引きちぎりながら、二人を子鬼の森の奥深くへと吹っ飛ばして行った。
……ホームラン。
俺は心の中で呟いた。
『剣術レベルアップ!6→7』
『鑑定レベルアップ!4→5』
『レベルアップ!11→12』
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