女子高生達と俺

saikororo

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二日目

♯6

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またしても見とれてしまった。

戻って来た二人は制服を着ていた。

彼女はこれで二度目になるが、相変わらず似合っているし、感動も風化していない。

そして何より、彼女の隣で気恥ずかしそうに視線を動かしている猫の姿に脳が揺れた様に感じた。

儚く、脆い。

彼女と同じ制服の上に、私服でも着用していた薄手のパーカーを羽織っている。フードには猫の耳をあしらった二つの膨らみがある。

猫の細く幼い身体とその制服がなんとも言い難い。

天使だ。そう言いそうになるのを噛み潰して耐えた。安いホストの様で気恥ずかしいからだ。

「ミカ、可愛いでしょ?」

自信ありげに鼻を鳴らす彼女に素直に同意した。

「・・・ああ。驚いたよ。制服は奥が深いな」

「ただの制服好きですか?」

いや。そう否定して
「まぁ確かに制服は好きだ。看護服や警察の制服もいい。実際、学校の制服でなければここまで心奪われる事もないかもな」

「・・・心奪われる」

そう言って彼女が苦笑いと照れ笑うが混じった様な笑みを浮かべた。

「制服は付加価値に過ぎない。身に付ける人間が良くなければ感動はしないよ。・・・君達は、とても可愛いよ」

若干臭いかもしれない台詞だけれど本心だった。

正直、彼女達が成人していたのであれば交際はともかく、それこそ性交渉を頼んでいたに違いない。

男性としての性は、充分に彼女達を求めていた。

「・・・リカ」

「やばいでしょ島田さん」

「やばい。島田はやばい」

「ねー」

口と耳を寄せ合い言葉を交わし始めた二人。

顔が赤いのは照れな事は理解出来たが、良い意味かどうかまでは分からなかった。
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