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変動的不等辺三角形はじまる メグミ編
その5
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「そんなふうに見える」
「うん、なんか嬉しそう」
プロジェクトを任された事のせいかな、それほどとは感じてなかったけど、どうやら気がつかないうちに気が高揚していたようだ。
「じつはね……」
そのことを美恵に話すと、大いに喜んでくれた。
「すごいじゃない圭一郎さん、会社を任されるなんて」
「おいおい飛躍し過ぎだよ、新基軸のプロトタイプを任されただけなんだから。落ち着いてくれよ」
先日の件以来、美恵の思い込み暴走が激しくなっている気がする。なるだけ正確に事実を伝える工夫をしないといけないかもしれない。
「そういうわけでまだ先の事だけど忙しくなるかもしれない。その時はまた言うからね」
「うん、わかった」
「美恵の方は変わりないかい」
「う~んと、あたしも未定の予定が入ってきてる」
「というと」
「衣装を納めに行ったとき師匠からまた仕事を頼まれたんだけど、モデルさんも衣装も決まってないんだ」
「なんだそりゃ」
「よくわかんない。師匠の昔からの知り合いからの依頼なんだって」
そう言って、一口サイズにしたハンバーグを口にしてからご飯を食べる美恵。話から察するに美恵を予約確保したいんじゃないだろうかと思う。
「ま、圭一郎さんと一緒でその時になったら言うわ」
「なんのキャラを作るか分かったら教えてくれ、予習したいから」
もうイブの夜ようなことはゴメンだからな。そうなったとき用に対処を備えなくては。
──そして仕事納めと会社の忘年会が終わった翌日のニ十九日の夕方、駅前の居酒屋かたやぶり店長の一階にある六人座れる掘りごたつ席で、僕はまた途方にくれていた。
班の納会で集まったのは、渋い顔をしている冨田さん、眉間にシワを寄せている蓮池さん、呆気にとられている玉野くん、大喜びの北今くん、……そして空気を読まずはしゃいでいるわが弟、恵二郎がなぜかいる……。
「班長、誰ですアレ」
隣に座っている蓮池さんから小声で訊いてくるが、どう答えていいか分からなかった。すると恵二郎が自己紹介をはじめる。
「はじめまして~、大須のコスプレ喫茶[レディ・クイーン]から来ましたメグミックスですー、本当は二次会からのサプライズ参加の予定だったんだけど待ち合わせ時間間違えちゃって、一次会から参加することになりましたー」
──よくもまあスラスラと嘘八百言えるもんだな、本当は勝手についてきただけのくせに。
「え、ということは班長のサプライズなんてすか」
北今くんが目を輝かせながら訊いてくるので、まあなとしか答えられなかった。と、同時に隣からおどろおどろしいオーラを感じてチラリと見る。
「うん、なんか嬉しそう」
プロジェクトを任された事のせいかな、それほどとは感じてなかったけど、どうやら気がつかないうちに気が高揚していたようだ。
「じつはね……」
そのことを美恵に話すと、大いに喜んでくれた。
「すごいじゃない圭一郎さん、会社を任されるなんて」
「おいおい飛躍し過ぎだよ、新基軸のプロトタイプを任されただけなんだから。落ち着いてくれよ」
先日の件以来、美恵の思い込み暴走が激しくなっている気がする。なるだけ正確に事実を伝える工夫をしないといけないかもしれない。
「そういうわけでまだ先の事だけど忙しくなるかもしれない。その時はまた言うからね」
「うん、わかった」
「美恵の方は変わりないかい」
「う~んと、あたしも未定の予定が入ってきてる」
「というと」
「衣装を納めに行ったとき師匠からまた仕事を頼まれたんだけど、モデルさんも衣装も決まってないんだ」
「なんだそりゃ」
「よくわかんない。師匠の昔からの知り合いからの依頼なんだって」
そう言って、一口サイズにしたハンバーグを口にしてからご飯を食べる美恵。話から察するに美恵を予約確保したいんじゃないだろうかと思う。
「ま、圭一郎さんと一緒でその時になったら言うわ」
「なんのキャラを作るか分かったら教えてくれ、予習したいから」
もうイブの夜ようなことはゴメンだからな。そうなったとき用に対処を備えなくては。
──そして仕事納めと会社の忘年会が終わった翌日のニ十九日の夕方、駅前の居酒屋かたやぶり店長の一階にある六人座れる掘りごたつ席で、僕はまた途方にくれていた。
班の納会で集まったのは、渋い顔をしている冨田さん、眉間にシワを寄せている蓮池さん、呆気にとられている玉野くん、大喜びの北今くん、……そして空気を読まずはしゃいでいるわが弟、恵二郎がなぜかいる……。
「班長、誰ですアレ」
隣に座っている蓮池さんから小声で訊いてくるが、どう答えていいか分からなかった。すると恵二郎が自己紹介をはじめる。
「はじめまして~、大須のコスプレ喫茶[レディ・クイーン]から来ましたメグミックスですー、本当は二次会からのサプライズ参加の予定だったんだけど待ち合わせ時間間違えちゃって、一次会から参加することになりましたー」
──よくもまあスラスラと嘘八百言えるもんだな、本当は勝手についてきただけのくせに。
「え、ということは班長のサプライズなんてすか」
北今くんが目を輝かせながら訊いてくるので、まあなとしか答えられなかった。と、同時に隣からおどろおどろしいオーラを感じてチラリと見る。
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