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うっかり2つの顔を見せることになりそうでメチャクチャ不安!
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週が明けて、正式に4人の1年生は入部届けを出して正式に入部した。
これで茶道部はひとまず安泰!
歓迎の茶会は、作法室で本格的に炉を使ってお薄を点てて。
リク……じゃない、千野先生が準備してくれた薯蕷饅頭は、私も久しぶりに食べたけど、とっても美味しかった。
1年生にも好評で、慣れない正座は大変そうだったけど、皆笑顔で食べていた。
「先生、別に用意したお饅頭、どうしますか?」
部員と先生の分とは別に、二個ずつ箱詰めしたものを2つ追加で注文を受けて準備してある。
「ああ、実家に持っていくんだ。親が食べたがっていて……俺の分じゃないぞ」
「誰もそんなこと言っていないですよ。でも、なんで別々に?」
「伯父貴にも持っていくから。和菓子好きなんだ」
「へえ、先生みたいですね。あ、残ったお饅頭は、分けてしまっていいんですか?」
「いいけど、俺の分も包んでくれよな」
「分かってます。全員分ありますから」
ある程度数を頼む必要があったとは言え、先生は30個も頼んだから、さすがに食べきれない。
20個でも注文は大丈夫って言ったのに。
余ると思って、お母さんに言って持ち帰り用の紙袋も人数分付けてもらってあるから、皆にお土産で渡せる。
「サンキュー。持つべきは旨い和菓子屋が家業の……教え子だな」
今、小さく『彼女』って聞こえた。
もう、他の子に聞こえたらどうするんですか!
『大丈夫だよ。皆おしゃべりしてたし』
夜にスマホで文句を言うと、全く危機感のない返信が返ってきた。
『それより、連休、どうする? 遊びに出掛けようよ。今度は遊園地とかさ』
『いいけど、5日はダメだよ。こどもの日で、お店手伝うことになっているから』
『そっか、客商売は大変だな。じゃあ、手伝いに響いてもいけないから、3日に遊園地行って、4日は休めばいいよ。それなら少しくらい遅くまで遊べるだろ?』
『でも、遅くたって7時くらいまでだよ。お父さんがご機嫌ナナメになるから、お姉ちゃん達だって、夜は出掛けないようにしてるもん』
『分かった。今度はカジュアルなカッコでな』
『うん。わかった』
ゴールデンウィークに遊びに行く約束もしたし、なんか、普通のカレカノっぽくない?
学校で話す時には、言葉が崩れないように注意している分、本当は直接電話で話したいけど、うちは建物が古いので、夜は声が響いちゃうから、内緒話はしにくい。
ただ、やっぱりメッセージだけじゃ淋しい。
ので。
『それじゃ』
『うん』
終わりの合図の言葉で、スマホが震える。
「はい」
『サホ? リクだよ』
「サホだよ」
『おやすみ。愛してるよ、サホ』
「おやすみなさい。また明日ね」
『チュッてして』
「ダメ」
さすがにビデオ通話は恥ずかしいので、声だけだけど、こうして1日1回リクと話せるのは嬉しい。
……あーあ、なんだかすっかり、リクにのめり込んじゃったなあ。
こうやってたまに2人で出掛けて、夜におしゃべりしていれば、案外こっそり付き合うのって大丈夫なんじゃないかって思ってしまう。
別に、慌てて婚約とか考えることもないのにね。
次の日、部室に顔を出すと、高村先輩と遠藤先輩が、難しい顔をして考え込んでいた。
「どうしたんですか?」
「ああ、ちゃーか。うん、ちょっと困ったことになって」
「連休明けに予定していた講習会なんだけど、講師の坂川先生が、来られなくなってしまって」
「え? じゃあ、日程変更ですか?」
「じゃなくて、講師がしばらく出来ないって連絡あって。階段から落ちて、手首と足首、骨折されてしまったんだって。入院は1ヶ月くらいだけど、年内は講師はお休みされるって」
「どなたか、先生のお知り合い、紹介していてだけないんですか?」
「坂川先生のお知り合いで講師が出来る方で、この近くにお住まいの方がいらっしゃらないらしくて。元々、松前先生のご紹介で、坂川先生もわりと遠方から見えていたじゃない? なので、地元で探してもらえないかって仰られて」
「ちゃーちゃんのお師匠さまは、いかがかしら? あまりたくさん謝礼はお支払できないんだけど」
「一応訊いてみます」
お師匠さまは、たぶん謝礼とかには、あまりこだわらない気がするけど。
どちらかと言うと、予定が合うかどうか。平日もそれなりにお稽古を入れてあるし、お師匠さま自身も本部に出向いて何かしらの役割を果たしていらっしゃる様子だし。
前に、坂川先生がそろそろ年で桜女まで来られるのが大変、と仰っていたことがあって。
そんな話題で、お師匠さまに講習会の講師の話を仄めかしたことがあるんだけど。
はっきりとは仰らなかったけど、あまり乗り気でない感じがしたんだよね。
でも、坂川先生もお師匠さまも、流派は一緒だから、引き受けていただければ、混乱も少なくてすむし。
今日はお教室の日だし、自宅にいらっしゃると思うから、お茶菓子を差し入れがてら、直接お伺いしようかな。
そう思って、部活は早めに失礼して、家に帰った。
お母さんに頼んで、季節の上生菓子をいくつか見繕ってもらい、お師匠さまの自宅へこれから伺う旨を電話した。快いお返事をいただけたので、早速向かう。
「そう、それは困ったわね」
「はい。先生にお引き受けいただくことは難しいでしょうか?」
「……そうね。他でもない茶朋さんのお願いですものね。月に一度だけなら、何とか都合はつけられると思います。お引き受けするわ」
「ありがとうございます! みんな喜びます」
講習会の講師を引き受けていただけたことも嬉しいけど、お師匠さまを皆に紹介できることも嬉しい。
私の自慢の先生なんだもの。
「そんなに喜んでいただけると、なんだか照れ臭いわ。……せっかくお菓子もいただいたし、一服点てましょうか。こんな時間にいけないかしら?」
「いえ、いただきます」
今日お持ちした中でもおすすめは、「山つつじ」。
新緑を表す萌黄色のずんだ餡に、赤やピンク、薄い紫の花が散りばめられている。
ほどよい甘味と青豆の風味が爽やかな、黄緑のずんだ餡は、うちのお店では春から夏にしか使わない。
「とても美味しいわ。でも、昨年とは意匠が違うのね」
「桂山公園のツツジの写真を見せたら、職人さんが新しく考えて」
「桂山……この間駅前でお会いした時に観に行かれたのね。あそこのツツジはとてもきれいですものね」
翌日お稽古の時には、あんまりその時のことについては話さなかったけれど、今日はお稽古でないせいか、お師匠さまとの会話が弾む。
そう言えば、お師匠さまのリクへの態度も、気になっていたんだよね。
でも、今さら訊くのも、何だかヘンだしなあ。
「茶朋さんは、あの男の子とお付き合いして、もう長いのかしら?」
と思ったら、お師匠さまから話題に出してくれた。
「いえ、この春に出会って……先日が初めての、お出かけで」
「そうなの。じゃあ、まだお家へ遊びに行ったり……ご家族にお会いしたりとか、は、まだよね」
「はい。あ、でも、家族の皆さんも、和菓子好きみたいです。お母さまとか、伯父様も」
「そうなのね。お兄様、も、いらっしゃるのかしら?」
「……いらっしゃいます、ね」
そう言えば、お師匠さまが講習会に講師としておいでになれば、先生モードのリクとも会うことになるんだ!
何とか、この間のリクの『お兄様』って思っておいてもらわないと!
「よく似ています」
「あら、ご存じなの?」
「実は………桜女の先生で。茶道部の顧問なんです。あの、弟のリクトとお付き合いしていることは、皆に内緒にしているので……その」
「そう、なの? ええ、内緒にしておきますよ。そう、顧問の……。なら、講習会ではお会いできるわね」
やっぱり、何だか、お師匠さま、リクに引っかかってる感じがする。
なんとなくモヤモヤしたまま、私はお茶とお菓子をいただいて、帰宅した。
部屋でさっきのやり取りを思い返していると、リクからメッセージが入った。
『話聞いたけど。せっかく顔出したのに、サホがいなくてガッカリ』
『今日は何度も会ってるじゃない』
『教室だとあんまり近寄れないだろ?』
『部活でもあんまり近くに来ちゃダメなんだよ』
そんなやり取りをして、お師匠さまに講師を引き受けていただけたことを報告する。
ついでに、リクとリクトの兄弟設定で説明してあることも。
『よく慌てないで対応できたな。エライエライ』
『決めておいてよかったね』
さっきまでのモヤモヤをうまく説明できなくて、省いちゃったけど。
なんだか、不安でしょうがないよー!
これで茶道部はひとまず安泰!
歓迎の茶会は、作法室で本格的に炉を使ってお薄を点てて。
リク……じゃない、千野先生が準備してくれた薯蕷饅頭は、私も久しぶりに食べたけど、とっても美味しかった。
1年生にも好評で、慣れない正座は大変そうだったけど、皆笑顔で食べていた。
「先生、別に用意したお饅頭、どうしますか?」
部員と先生の分とは別に、二個ずつ箱詰めしたものを2つ追加で注文を受けて準備してある。
「ああ、実家に持っていくんだ。親が食べたがっていて……俺の分じゃないぞ」
「誰もそんなこと言っていないですよ。でも、なんで別々に?」
「伯父貴にも持っていくから。和菓子好きなんだ」
「へえ、先生みたいですね。あ、残ったお饅頭は、分けてしまっていいんですか?」
「いいけど、俺の分も包んでくれよな」
「分かってます。全員分ありますから」
ある程度数を頼む必要があったとは言え、先生は30個も頼んだから、さすがに食べきれない。
20個でも注文は大丈夫って言ったのに。
余ると思って、お母さんに言って持ち帰り用の紙袋も人数分付けてもらってあるから、皆にお土産で渡せる。
「サンキュー。持つべきは旨い和菓子屋が家業の……教え子だな」
今、小さく『彼女』って聞こえた。
もう、他の子に聞こえたらどうするんですか!
『大丈夫だよ。皆おしゃべりしてたし』
夜にスマホで文句を言うと、全く危機感のない返信が返ってきた。
『それより、連休、どうする? 遊びに出掛けようよ。今度は遊園地とかさ』
『いいけど、5日はダメだよ。こどもの日で、お店手伝うことになっているから』
『そっか、客商売は大変だな。じゃあ、手伝いに響いてもいけないから、3日に遊園地行って、4日は休めばいいよ。それなら少しくらい遅くまで遊べるだろ?』
『でも、遅くたって7時くらいまでだよ。お父さんがご機嫌ナナメになるから、お姉ちゃん達だって、夜は出掛けないようにしてるもん』
『分かった。今度はカジュアルなカッコでな』
『うん。わかった』
ゴールデンウィークに遊びに行く約束もしたし、なんか、普通のカレカノっぽくない?
学校で話す時には、言葉が崩れないように注意している分、本当は直接電話で話したいけど、うちは建物が古いので、夜は声が響いちゃうから、内緒話はしにくい。
ただ、やっぱりメッセージだけじゃ淋しい。
ので。
『それじゃ』
『うん』
終わりの合図の言葉で、スマホが震える。
「はい」
『サホ? リクだよ』
「サホだよ」
『おやすみ。愛してるよ、サホ』
「おやすみなさい。また明日ね」
『チュッてして』
「ダメ」
さすがにビデオ通話は恥ずかしいので、声だけだけど、こうして1日1回リクと話せるのは嬉しい。
……あーあ、なんだかすっかり、リクにのめり込んじゃったなあ。
こうやってたまに2人で出掛けて、夜におしゃべりしていれば、案外こっそり付き合うのって大丈夫なんじゃないかって思ってしまう。
別に、慌てて婚約とか考えることもないのにね。
次の日、部室に顔を出すと、高村先輩と遠藤先輩が、難しい顔をして考え込んでいた。
「どうしたんですか?」
「ああ、ちゃーか。うん、ちょっと困ったことになって」
「連休明けに予定していた講習会なんだけど、講師の坂川先生が、来られなくなってしまって」
「え? じゃあ、日程変更ですか?」
「じゃなくて、講師がしばらく出来ないって連絡あって。階段から落ちて、手首と足首、骨折されてしまったんだって。入院は1ヶ月くらいだけど、年内は講師はお休みされるって」
「どなたか、先生のお知り合い、紹介していてだけないんですか?」
「坂川先生のお知り合いで講師が出来る方で、この近くにお住まいの方がいらっしゃらないらしくて。元々、松前先生のご紹介で、坂川先生もわりと遠方から見えていたじゃない? なので、地元で探してもらえないかって仰られて」
「ちゃーちゃんのお師匠さまは、いかがかしら? あまりたくさん謝礼はお支払できないんだけど」
「一応訊いてみます」
お師匠さまは、たぶん謝礼とかには、あまりこだわらない気がするけど。
どちらかと言うと、予定が合うかどうか。平日もそれなりにお稽古を入れてあるし、お師匠さま自身も本部に出向いて何かしらの役割を果たしていらっしゃる様子だし。
前に、坂川先生がそろそろ年で桜女まで来られるのが大変、と仰っていたことがあって。
そんな話題で、お師匠さまに講習会の講師の話を仄めかしたことがあるんだけど。
はっきりとは仰らなかったけど、あまり乗り気でない感じがしたんだよね。
でも、坂川先生もお師匠さまも、流派は一緒だから、引き受けていただければ、混乱も少なくてすむし。
今日はお教室の日だし、自宅にいらっしゃると思うから、お茶菓子を差し入れがてら、直接お伺いしようかな。
そう思って、部活は早めに失礼して、家に帰った。
お母さんに頼んで、季節の上生菓子をいくつか見繕ってもらい、お師匠さまの自宅へこれから伺う旨を電話した。快いお返事をいただけたので、早速向かう。
「そう、それは困ったわね」
「はい。先生にお引き受けいただくことは難しいでしょうか?」
「……そうね。他でもない茶朋さんのお願いですものね。月に一度だけなら、何とか都合はつけられると思います。お引き受けするわ」
「ありがとうございます! みんな喜びます」
講習会の講師を引き受けていただけたことも嬉しいけど、お師匠さまを皆に紹介できることも嬉しい。
私の自慢の先生なんだもの。
「そんなに喜んでいただけると、なんだか照れ臭いわ。……せっかくお菓子もいただいたし、一服点てましょうか。こんな時間にいけないかしら?」
「いえ、いただきます」
今日お持ちした中でもおすすめは、「山つつじ」。
新緑を表す萌黄色のずんだ餡に、赤やピンク、薄い紫の花が散りばめられている。
ほどよい甘味と青豆の風味が爽やかな、黄緑のずんだ餡は、うちのお店では春から夏にしか使わない。
「とても美味しいわ。でも、昨年とは意匠が違うのね」
「桂山公園のツツジの写真を見せたら、職人さんが新しく考えて」
「桂山……この間駅前でお会いした時に観に行かれたのね。あそこのツツジはとてもきれいですものね」
翌日お稽古の時には、あんまりその時のことについては話さなかったけれど、今日はお稽古でないせいか、お師匠さまとの会話が弾む。
そう言えば、お師匠さまのリクへの態度も、気になっていたんだよね。
でも、今さら訊くのも、何だかヘンだしなあ。
「茶朋さんは、あの男の子とお付き合いして、もう長いのかしら?」
と思ったら、お師匠さまから話題に出してくれた。
「いえ、この春に出会って……先日が初めての、お出かけで」
「そうなの。じゃあ、まだお家へ遊びに行ったり……ご家族にお会いしたりとか、は、まだよね」
「はい。あ、でも、家族の皆さんも、和菓子好きみたいです。お母さまとか、伯父様も」
「そうなのね。お兄様、も、いらっしゃるのかしら?」
「……いらっしゃいます、ね」
そう言えば、お師匠さまが講習会に講師としておいでになれば、先生モードのリクとも会うことになるんだ!
何とか、この間のリクの『お兄様』って思っておいてもらわないと!
「よく似ています」
「あら、ご存じなの?」
「実は………桜女の先生で。茶道部の顧問なんです。あの、弟のリクトとお付き合いしていることは、皆に内緒にしているので……その」
「そう、なの? ええ、内緒にしておきますよ。そう、顧問の……。なら、講習会ではお会いできるわね」
やっぱり、何だか、お師匠さま、リクに引っかかってる感じがする。
なんとなくモヤモヤしたまま、私はお茶とお菓子をいただいて、帰宅した。
部屋でさっきのやり取りを思い返していると、リクからメッセージが入った。
『話聞いたけど。せっかく顔出したのに、サホがいなくてガッカリ』
『今日は何度も会ってるじゃない』
『教室だとあんまり近寄れないだろ?』
『部活でもあんまり近くに来ちゃダメなんだよ』
そんなやり取りをして、お師匠さまに講師を引き受けていただけたことを報告する。
ついでに、リクとリクトの兄弟設定で説明してあることも。
『よく慌てないで対応できたな。エライエライ』
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