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うつつに潜む翳り
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巡回から戻ると、駅前交番から連絡が入っていた。
「急がないけど、出来れば今日中に連絡くれってさ」
珍しいな。連絡を寄越したのは駅前交番の所長の合川である。階級は警部補で、現場レベルでは最上位と言っていい。ちなみに尭司は巡査で一番のヒラである。
もっとも柔和で温厚な性格で住民からも部下からも慕われている人物で、本署で会う時もあまり気構えることなく接している。
「間宮です」
『あ、ちょっと待って』
連絡を入れると、同期の巡査が取り次いでくれた。
『あ、すまないね。今日は日勤だよね?』
「はい」
『ちょっと訊きたいことがあるんだけど、電話じゃなんだから、本署で合流しよう。いいかな?』
「はい」
部署は違うとはいえ、役職も階級も上の人間に誘われて断れるはずがない。
『何か訊かれたら、落とし物が届いて渡してもらうとでも言っておきな』
「分かりました。ありがとうございます」
どうも、他人には言いづらいことらしい。
「合川さん、何だって?」
案の定同僚から探りが入る。
「駅前交番に自分の落とし物が届いたみたいで。後で本署で渡してくれるってことです」
「何落としたんだ?」
「ハンカチですよ。名前が書いてあったんで」
「名前? 小学生かよ」
「初恋の彼女からのプレゼントなんですよ。まさか戻ってくるとは思いませんでしたけどね」
ホッとしたように言うと、そりゃ良かったな、と笑われて話は終わった。
合川所長に言われて適当にでっち上げた言い訳だが、何となく亜夜果のことをもじっているようで、本気で嬉しくなってしまった。
亜夜果……もう、手に入れることは出来ないと思っていたのに。
突然の再会からわずか一日で、思いがけず結ばれ。
本当に、今日が仕事でなければ、朝まで一緒に過ごしたかった……さらに本音を言えば一日中。
もっとも亜夜果の体調を考えれば、これで良かったと思うけれど。亜夜果が受け入れてくれたとはいえ、欲望のままに最後まで突っ走ってしまい……それでもまだ足りなかった。
時間制限がなければ、猛り狂った情欲に流されるまま、何度も亜夜果に挑んでしまった恐れもある。
もちろん、泣いて嫌がるようなら、ガマンするつもりはあるが……するつもりだけで出来なかった昨夜の状態を考えると、かなり怪しい。
亜夜果が可愛すぎるのが、いけないんだ。
純粋に亜夜果を思いやる気持ちがあるはずなのに、目の前にするとムクムクと情動が湧いて抱き締めずにはいられない。抱き締めたら、その肌に触れたくて仕方なくなる。そうすると今度は……ああ、考えただけで、もう、堪えきれなくなってくる。
亜夜果、会いたいな……。
実は午後も、亜夜果のマンション周辺をパトロールしてきた。昨日から重点パトロール地区になっているから、決して公私混同したわけではない、はず。
今日は洗濯物が見えなかったから、体を休めていたのかもしれない。昨夜、一回きりとはいえ、初めての性交渉は亜夜果の体に負担をかけたのだろう。
……俺だって、初めてだけどな。
切り替えなければいけないと分かっているのに、一昨日からちょっと暇があると、ついつい亜夜果のことを考えてしまう。亜夜果の体を知って、さらにひどくなった。
本当に、あんなに柔らかいんだ、女の子って。
尭司とて聖人君子ではない。トレーニングで昇華しようと試みても、もて余す性欲を処理しなければ苦痛であり、けれど亜夜果以外の女性など受け入れたくはなかったので、結果的に自己処理することになり……脳内に浮かぶのは、いつも亜夜果で。
突然の関係断裂が、より亜夜果への執着を強めたのかもしれない。
亜夜果の顔や声や……体を脳内に浮かべて、達した夜は数えきれない。
でも、本物には敵わなかったな。ああ、亜夜果……。
思い出すだけで、様々な衝動が突き上げてくる。
いけない! 仕事に集中しないと!
懸命に振り切って、書類作成に励む。今日は日勤だから、夕方本署で定例報告すれば勤務は終了だ。
今日こそ、きちんと連絡先を訊いてこないと。
昨日今日は珍しく日勤が続いていたからいいが、本当なら合間に当番勤務(24時間)が入り、訪れることもままならなくなる。
たまたま同僚の研修や希望休で変則的なリズムとなったが、実はそうそう毎晩会えるわけではない。
週末にも普通に仕事は入るし、世間一般のイベントは無関係か、むしろ繁忙期だ。
これから亜夜果と付き合って行く上で、彼女にもそれを理解してもらわなければならない。
『クリスマスだってゴールデンウィークだって仕事かもしれないんだからって最初に言っておけよ』
先輩達から散々アドバイスされてきたけれど、まさかこんなことに悩む日が来るとは。
……実は少し嬉しい。
そう、亜夜果にはちゃんと伝えなければ。
警察官の恋人になること……妻になることの、意味を。
昨日の今日で、そのような煩わしいやり取りすら嬉しくなるほど、尭司は浮かれていた。
そして、同僚の視線を感じてはハッとして現実に戻り、職務に勤しみ。
取り立てて大きな出来事もなく時間は経過し、尭司は本署に向かう。定例報告を済ませて、終業となり。
警察手帳や手錠、警棒などの装備品を返却し、制服から着替えると、同じく身支度を終えた合川と合流する。
合川に促され、地下の休憩室に付いていくと、合川が自販機で缶コーヒーを奢ってくれた。
「間宮、明日は当番か? ハードだな」
「今月は加納先輩の結婚休暇が入っちゃいましたから。まあ、仕方ないです。お互い様です」
「ジューンブライドか。まあ、イベントも少ないから一番休みやすいか」
「合川さんは?」
「俺は2月だったけどな。結婚式前日に事件があって、応援で朝まで勤務して、そのまま式に披露宴で、初夜は爆睡だったよ。今でも女房に言われる」
「……そんなこともあるんですね……」
「最近のヤツらは、結構気を遣ってもらえてるけどな。まあ、お前も覚悟しておけよ」
「はあ」
「で、本題だけとな。今日の午後、うちにお前を尋ねてきた人がいてな」
「?」
「名前は名乗らなかったが、たぶん、一昨日の、お前が現行犯逮捕した件の被害者だと思う」
「え?」
「ここんとこ、隠していたけど、青アザが見えてた。綺麗な若い娘さんだ。お前がうちの勤務だと思っていたらしい」
「あ……」
合川が示すように左頬に青アザがある、若い女性なら、おそらく亜夜果だ。
確かに、近くの交番、としか言っていなかったから、駅前交番と間違える可能性はある。
事件のことはある程度周知されている。温厚な見た目から分かりづらいが、合川の観察眼は鋭い。どの程度のやり取りがあったかは分からないが、ほぼ間違いないだろう。
「お前さ、手ぇ出してないよな?」
「……出しました」
「おい?」
「でも、勘違いしないで下さい。彼女とは、もともと知り合いなんですよ。高校の同級生で、ずっとお互い好きだったんです。たまたまあの事件で再会しただけで、公私混同はしてません」
「……まあ、それなら、大丈夫か。最近、色々うるさいからな。あの事も、どこから嗅ぎ付けて来るか分からんからな」
「やっぱり、決まりですか?」
「ああ、じきに送検だろう。逮捕出来たのは良かったが、影響もでかいからな」
亜夜果を襲った例の男は、他県でも同様の事件を起こしており、そのうちの一件は強姦致死……しかも被害者が女子中学生であり拉致した上監禁に死体遺棄までしている。
単なる拉致事件として捜索願が出されていたのが、実際にはすでに死亡しており、それも遺体を隠匿していたことが分かり。
その全ての状況をあの男は自分で撮影し、保存していたのだ。今回の逮捕で明るみに出た事実はあまりにも社会的な影響が大きく、きっかけとなった亜夜果の事件をどのように秘匿するか、担当者も頭を悩ませているようだ。実は被害者の後見人的な立場で、尭司も相談を受けている。
「まあ、色々未然に防げたのは幸いだった。で、実際、どこまで進んでいるんだ?」
「……やめてくださいよ。合川さん、そういうキャラじゃないでしよう?」
「別に下ネタな話をしたいわけじゃないぞ? 何だか気になってな。あんなアザがあるのに、それを必死に隠して、わざわざお前を尋ねて来るほどだ。ちょっと思い詰めた顔もしていたしな。っていうか、連絡先くらい教えていないのか?」
「連絡先を交換しようとしたんですが……」
「断られた?」
「違います! じゃあ、教えあおうね、って言いながら、つい、違うことをして……忘れてて」
「はあ、若いっていいな」
ちょっとあきれ気味に合川に言われて、尭司は赤面する。
「まあ、心配なら顔出してやれよ。家には行っているんだろ? ちょっと話したけど、素直でいい娘さんだ。大事にしてやれよ」
「ありがとうございます」
温厚な合川と、実直な亜夜果のやり取りが目に浮かぶ。対応してくれたのが彼で良かった。
「あ、明日当番なら、アッチはホドホドにしておけよ? 週末の当番はキツいぞ?」
「……分かってます」
ますます赤面する尭司を合川は目を細めて見守る。
……いい若者だ。あの娘さんとお似合いだな。
幸せになってもらいたいものだな。
社会の闇に触れる事が多く、心が荒むような出来事を目にするからこそ、当たり前の幸せに微笑む人々を見ることは合川にとって癒しであり、その幸せな笑顔を守りたいという職務への意欲にもなる。
若い二人の幸せな結末を祈って、合川は休憩室を後にし、尭司もそれに続いた。
外に出ると、まっすぐ愛する亜夜果のもとへ、尭司は走り出した。
「急がないけど、出来れば今日中に連絡くれってさ」
珍しいな。連絡を寄越したのは駅前交番の所長の合川である。階級は警部補で、現場レベルでは最上位と言っていい。ちなみに尭司は巡査で一番のヒラである。
もっとも柔和で温厚な性格で住民からも部下からも慕われている人物で、本署で会う時もあまり気構えることなく接している。
「間宮です」
『あ、ちょっと待って』
連絡を入れると、同期の巡査が取り次いでくれた。
『あ、すまないね。今日は日勤だよね?』
「はい」
『ちょっと訊きたいことがあるんだけど、電話じゃなんだから、本署で合流しよう。いいかな?』
「はい」
部署は違うとはいえ、役職も階級も上の人間に誘われて断れるはずがない。
『何か訊かれたら、落とし物が届いて渡してもらうとでも言っておきな』
「分かりました。ありがとうございます」
どうも、他人には言いづらいことらしい。
「合川さん、何だって?」
案の定同僚から探りが入る。
「駅前交番に自分の落とし物が届いたみたいで。後で本署で渡してくれるってことです」
「何落としたんだ?」
「ハンカチですよ。名前が書いてあったんで」
「名前? 小学生かよ」
「初恋の彼女からのプレゼントなんですよ。まさか戻ってくるとは思いませんでしたけどね」
ホッとしたように言うと、そりゃ良かったな、と笑われて話は終わった。
合川所長に言われて適当にでっち上げた言い訳だが、何となく亜夜果のことをもじっているようで、本気で嬉しくなってしまった。
亜夜果……もう、手に入れることは出来ないと思っていたのに。
突然の再会からわずか一日で、思いがけず結ばれ。
本当に、今日が仕事でなければ、朝まで一緒に過ごしたかった……さらに本音を言えば一日中。
もっとも亜夜果の体調を考えれば、これで良かったと思うけれど。亜夜果が受け入れてくれたとはいえ、欲望のままに最後まで突っ走ってしまい……それでもまだ足りなかった。
時間制限がなければ、猛り狂った情欲に流されるまま、何度も亜夜果に挑んでしまった恐れもある。
もちろん、泣いて嫌がるようなら、ガマンするつもりはあるが……するつもりだけで出来なかった昨夜の状態を考えると、かなり怪しい。
亜夜果が可愛すぎるのが、いけないんだ。
純粋に亜夜果を思いやる気持ちがあるはずなのに、目の前にするとムクムクと情動が湧いて抱き締めずにはいられない。抱き締めたら、その肌に触れたくて仕方なくなる。そうすると今度は……ああ、考えただけで、もう、堪えきれなくなってくる。
亜夜果、会いたいな……。
実は午後も、亜夜果のマンション周辺をパトロールしてきた。昨日から重点パトロール地区になっているから、決して公私混同したわけではない、はず。
今日は洗濯物が見えなかったから、体を休めていたのかもしれない。昨夜、一回きりとはいえ、初めての性交渉は亜夜果の体に負担をかけたのだろう。
……俺だって、初めてだけどな。
切り替えなければいけないと分かっているのに、一昨日からちょっと暇があると、ついつい亜夜果のことを考えてしまう。亜夜果の体を知って、さらにひどくなった。
本当に、あんなに柔らかいんだ、女の子って。
尭司とて聖人君子ではない。トレーニングで昇華しようと試みても、もて余す性欲を処理しなければ苦痛であり、けれど亜夜果以外の女性など受け入れたくはなかったので、結果的に自己処理することになり……脳内に浮かぶのは、いつも亜夜果で。
突然の関係断裂が、より亜夜果への執着を強めたのかもしれない。
亜夜果の顔や声や……体を脳内に浮かべて、達した夜は数えきれない。
でも、本物には敵わなかったな。ああ、亜夜果……。
思い出すだけで、様々な衝動が突き上げてくる。
いけない! 仕事に集中しないと!
懸命に振り切って、書類作成に励む。今日は日勤だから、夕方本署で定例報告すれば勤務は終了だ。
今日こそ、きちんと連絡先を訊いてこないと。
昨日今日は珍しく日勤が続いていたからいいが、本当なら合間に当番勤務(24時間)が入り、訪れることもままならなくなる。
たまたま同僚の研修や希望休で変則的なリズムとなったが、実はそうそう毎晩会えるわけではない。
週末にも普通に仕事は入るし、世間一般のイベントは無関係か、むしろ繁忙期だ。
これから亜夜果と付き合って行く上で、彼女にもそれを理解してもらわなければならない。
『クリスマスだってゴールデンウィークだって仕事かもしれないんだからって最初に言っておけよ』
先輩達から散々アドバイスされてきたけれど、まさかこんなことに悩む日が来るとは。
……実は少し嬉しい。
そう、亜夜果にはちゃんと伝えなければ。
警察官の恋人になること……妻になることの、意味を。
昨日の今日で、そのような煩わしいやり取りすら嬉しくなるほど、尭司は浮かれていた。
そして、同僚の視線を感じてはハッとして現実に戻り、職務に勤しみ。
取り立てて大きな出来事もなく時間は経過し、尭司は本署に向かう。定例報告を済ませて、終業となり。
警察手帳や手錠、警棒などの装備品を返却し、制服から着替えると、同じく身支度を終えた合川と合流する。
合川に促され、地下の休憩室に付いていくと、合川が自販機で缶コーヒーを奢ってくれた。
「間宮、明日は当番か? ハードだな」
「今月は加納先輩の結婚休暇が入っちゃいましたから。まあ、仕方ないです。お互い様です」
「ジューンブライドか。まあ、イベントも少ないから一番休みやすいか」
「合川さんは?」
「俺は2月だったけどな。結婚式前日に事件があって、応援で朝まで勤務して、そのまま式に披露宴で、初夜は爆睡だったよ。今でも女房に言われる」
「……そんなこともあるんですね……」
「最近のヤツらは、結構気を遣ってもらえてるけどな。まあ、お前も覚悟しておけよ」
「はあ」
「で、本題だけとな。今日の午後、うちにお前を尋ねてきた人がいてな」
「?」
「名前は名乗らなかったが、たぶん、一昨日の、お前が現行犯逮捕した件の被害者だと思う」
「え?」
「ここんとこ、隠していたけど、青アザが見えてた。綺麗な若い娘さんだ。お前がうちの勤務だと思っていたらしい」
「あ……」
合川が示すように左頬に青アザがある、若い女性なら、おそらく亜夜果だ。
確かに、近くの交番、としか言っていなかったから、駅前交番と間違える可能性はある。
事件のことはある程度周知されている。温厚な見た目から分かりづらいが、合川の観察眼は鋭い。どの程度のやり取りがあったかは分からないが、ほぼ間違いないだろう。
「お前さ、手ぇ出してないよな?」
「……出しました」
「おい?」
「でも、勘違いしないで下さい。彼女とは、もともと知り合いなんですよ。高校の同級生で、ずっとお互い好きだったんです。たまたまあの事件で再会しただけで、公私混同はしてません」
「……まあ、それなら、大丈夫か。最近、色々うるさいからな。あの事も、どこから嗅ぎ付けて来るか分からんからな」
「やっぱり、決まりですか?」
「ああ、じきに送検だろう。逮捕出来たのは良かったが、影響もでかいからな」
亜夜果を襲った例の男は、他県でも同様の事件を起こしており、そのうちの一件は強姦致死……しかも被害者が女子中学生であり拉致した上監禁に死体遺棄までしている。
単なる拉致事件として捜索願が出されていたのが、実際にはすでに死亡しており、それも遺体を隠匿していたことが分かり。
その全ての状況をあの男は自分で撮影し、保存していたのだ。今回の逮捕で明るみに出た事実はあまりにも社会的な影響が大きく、きっかけとなった亜夜果の事件をどのように秘匿するか、担当者も頭を悩ませているようだ。実は被害者の後見人的な立場で、尭司も相談を受けている。
「まあ、色々未然に防げたのは幸いだった。で、実際、どこまで進んでいるんだ?」
「……やめてくださいよ。合川さん、そういうキャラじゃないでしよう?」
「別に下ネタな話をしたいわけじゃないぞ? 何だか気になってな。あんなアザがあるのに、それを必死に隠して、わざわざお前を尋ねて来るほどだ。ちょっと思い詰めた顔もしていたしな。っていうか、連絡先くらい教えていないのか?」
「連絡先を交換しようとしたんですが……」
「断られた?」
「違います! じゃあ、教えあおうね、って言いながら、つい、違うことをして……忘れてて」
「はあ、若いっていいな」
ちょっとあきれ気味に合川に言われて、尭司は赤面する。
「まあ、心配なら顔出してやれよ。家には行っているんだろ? ちょっと話したけど、素直でいい娘さんだ。大事にしてやれよ」
「ありがとうございます」
温厚な合川と、実直な亜夜果のやり取りが目に浮かぶ。対応してくれたのが彼で良かった。
「あ、明日当番なら、アッチはホドホドにしておけよ? 週末の当番はキツいぞ?」
「……分かってます」
ますます赤面する尭司を合川は目を細めて見守る。
……いい若者だ。あの娘さんとお似合いだな。
幸せになってもらいたいものだな。
社会の闇に触れる事が多く、心が荒むような出来事を目にするからこそ、当たり前の幸せに微笑む人々を見ることは合川にとって癒しであり、その幸せな笑顔を守りたいという職務への意欲にもなる。
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