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第三章 『府中』ダンジョン編
第36話 彩芽お嬢様
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待ち合わせ場所―――『サイセリア』の前で10分ほど待っていたら俺と同じく全身武装した小松さんと氷室さんが現れた。俺一人微妙にオシャレしなくて正解である。
「あ、美作いた。待った?」
「こんにちわ小松さん、氷室さん。俺も今着いたところです」
「あ、そう」
ここぞとばかりに一度は言ってみたかったセリフ『今ちょうど来たところだよ』を入れてみるがそれを言うのが当たり前とスルーされる。まぁ今は12時25分だから謝る必要がないのは確かなんだけどね。
「美作、それ『ダンジョンルーキー』柊大志モデル?」
「ん?あ、そうですよ。高かったけど命には代えられないと思って奮発しちゃいました」
「分かってるね美作。柊さんのモデルの装備はどれも癖がなくて扱いやすいからね……あ、敬語禁止ね?」
「あ、うん」
息を吐くように会話の種を生み出し、敬語を禁止させた小松さん。流石は陽キャ。
ただ、マサヒコとユリのように下名前呼びを強要されないのは助かった。
「ちなみに小松さんが着ている装備はなんて名前なんですか」と勇気を振り絞って尋ねようとしたら、氷室さんが一歩前に出てきたので口を噤む。
小松さんに「ほら」と前に出されたようだ。何だろう。
「美作君……その、昨日は本当にごめんなさい。こちらの話ではあるのだけどあなたのことを私は勘違いしていたの。許されるとは思っていないわ。私は命の恩人であるあなたに対して失礼極まりない態度を取ってしまったから。…でもこれだけは言わせて―――ありがとう。佐紀も私もあなたに命を救われたわ」
腰を90度に折り謝罪をしたのち感謝の言葉を述べる氷室さん。
やめて欲しい。
周りの人に凄くみられているから。店前だから。「うわ、あんなかわいい子謝らせてるよ、悪趣味」って絶対思われているから。昨日一人で小鬼たちと喋っていた頭のおかしな自分を思い出すから。全く怒っていないし感謝しなくてもいいから。
むしろ学校に行くことができる権利を俺に残してくれてありがとうございますと言いたいくらいだ。
「許しますし、感謝も受け取りました。だから顔をあげて下さい……マジで頼みます」
「わ、分かったわ。美作君がいいと言うのなら……あと私も佐紀と同じように敬語を使わなくていいわよ。同級生じゃない」
「…え~っと」
「何?いやなの?」
「…嫌じゃないよ。分かったよ氷室さん。これでいい?」
「いいわ」
腕を組む氷室さんとおどおどする俺。
いつの間にか許し許される立場が逆転していた。
何というか氷室さんは令嬢らしいというか敬語を使いたくなる雰囲気というか、そういったものを持っているんだよな。気づいたら土下座させられてそう。
「今何か失礼なこと考えたでしょ?」
「…別に?」
「そう?」
「ま、いいでしょ彩芽。さ、早く入ろう。美作もおなかすいてるでしょ?」
「う、うん」
(あぁ、助かった…ありがとう小松さん)
「私たちの奢りだから好きに頼んでいいからね」
「お言葉に甘えさせてもらうよ」
小松さんのおかげで妙に鋭い氷室さんの問い詰めから脱すことが出来た俺は小松さんに感謝しながら店内に入っていく。
待つことなく席に案内された。
昼時であっても今日は月曜日なので何ら不思議なことではない。学生は夏休みだが世間は夏休みではない。平日の昼飯でファミレスに寄るのは学生か暇人だけだろう(海個人の偏見です)。
「え~っと、どれにしようかなぁ……」
席に座り取り合えずメニューを見る。ファミレスに家族と来た記憶はない。最後に来たのは中学の部活帰りとかだったっけ。
あれもこれも驚くほど安いし美味しそうだ。どれにしようかと目移りしてしまう。
「久しぶりだから目移りしちゃうなぁ……」
「美作ってサイセ来たりしないの?」
「そうだね、高校になってからは一度もないね」
「嘘」
「いや、ホントだよ。ボッチ嘗めんな」
「はは、ボッチ関係ある?ていうかなんで美作ボッチなの?まだ少ししか会話してないけど別に問題があるようには思えないし、むしろこっち側の人間だと思うよ?」
「買い被り過ぎだよ……それより二人は決まった?決まってたら俺押すけど」
俺は小松さんから逃れるため、話を強制的に打ち切る。
俺はモテたいとは思うけれど陽キャになりたいとは思わない。陽キャ=モテるという方程式は俺の中では成立しないし、陽キャのノリ?みたいなものが合わない気がするのだ。いや、知らないけどさ。だからといってボッチになりたいわけでもないけどさ。
小松さんも俺の気持ちに気づいてそれ以上は踏み込んでこなかった。ノリが悪いとは今の俺のようなやつを指す言葉だろう。
「佐紀と美作君はもう決まったの?」
考え事をしていてつい忘れてしまっていた。俺呼び出しボタン押すって言ったんだった。
「私はね」
「俺も決まったよ」
小松さんと一緒に決まったことを氷室さんに伝える。
伝えられた氷室さん、滅茶苦茶迷っていた。
「う~ん、どれにしようかしら…このシシリー風というのはシチリア風のことかしら…」
「あ、うん。そうだと思うよ」
「そうなのね。ファミリーレストランといって侮ることなかれなのね。私あそこのオリーブが好きなのよ」
「氷室さんの気持ち分かる気がする。香りが爽やかでいいよね」
「そうそう!美作君、あなたなかなか分かるわね」
(あ、やった。なんか褒められた)
奈美が料理によってオリーブオイル使い分けていたから何の意味があるの?それ。と聞いたことがあるのだ。
リグーリア、ヴェネトはなんちゃらでカンパーニ、シチリアはなんちゃらとか言っていたのをなんとなくだが覚えていた。奈美、お兄ちゃんやったよ。
ちなみに俺以外の家族は香りと味でオリーブオイルの産地をあてることが出来る。そう、俺以外。
「美作もそっちなんだ…。まさか庶民が少数派になるとは思わなかった。…あ~、彩芽お嬢様?期待しすぎるとサイセが可哀そうだからほどほどにね?あくまでもシシリー風だから、シチリアじゃないから」
「?そうね。私はこれにするわ」
俺は小松さんの謂わんとしていることが分かったが氷室さんは分かっていない様子。
「…頼むね」
ピンポーン
この後、例のパスタを口に入れた氷室さんが「違うわ」と言ったことはここだけの話だ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
※サイゼ〇ヤはコスパ最強の店です。作者も愛用しております。取り合えず辛味チキ〇を頼んでおけば間違いありません。作者はたらこソ〇スシシリー風をいつも大盛りで頼みます。
「あ、美作いた。待った?」
「こんにちわ小松さん、氷室さん。俺も今着いたところです」
「あ、そう」
ここぞとばかりに一度は言ってみたかったセリフ『今ちょうど来たところだよ』を入れてみるがそれを言うのが当たり前とスルーされる。まぁ今は12時25分だから謝る必要がないのは確かなんだけどね。
「美作、それ『ダンジョンルーキー』柊大志モデル?」
「ん?あ、そうですよ。高かったけど命には代えられないと思って奮発しちゃいました」
「分かってるね美作。柊さんのモデルの装備はどれも癖がなくて扱いやすいからね……あ、敬語禁止ね?」
「あ、うん」
息を吐くように会話の種を生み出し、敬語を禁止させた小松さん。流石は陽キャ。
ただ、マサヒコとユリのように下名前呼びを強要されないのは助かった。
「ちなみに小松さんが着ている装備はなんて名前なんですか」と勇気を振り絞って尋ねようとしたら、氷室さんが一歩前に出てきたので口を噤む。
小松さんに「ほら」と前に出されたようだ。何だろう。
「美作君……その、昨日は本当にごめんなさい。こちらの話ではあるのだけどあなたのことを私は勘違いしていたの。許されるとは思っていないわ。私は命の恩人であるあなたに対して失礼極まりない態度を取ってしまったから。…でもこれだけは言わせて―――ありがとう。佐紀も私もあなたに命を救われたわ」
腰を90度に折り謝罪をしたのち感謝の言葉を述べる氷室さん。
やめて欲しい。
周りの人に凄くみられているから。店前だから。「うわ、あんなかわいい子謝らせてるよ、悪趣味」って絶対思われているから。昨日一人で小鬼たちと喋っていた頭のおかしな自分を思い出すから。全く怒っていないし感謝しなくてもいいから。
むしろ学校に行くことができる権利を俺に残してくれてありがとうございますと言いたいくらいだ。
「許しますし、感謝も受け取りました。だから顔をあげて下さい……マジで頼みます」
「わ、分かったわ。美作君がいいと言うのなら……あと私も佐紀と同じように敬語を使わなくていいわよ。同級生じゃない」
「…え~っと」
「何?いやなの?」
「…嫌じゃないよ。分かったよ氷室さん。これでいい?」
「いいわ」
腕を組む氷室さんとおどおどする俺。
いつの間にか許し許される立場が逆転していた。
何というか氷室さんは令嬢らしいというか敬語を使いたくなる雰囲気というか、そういったものを持っているんだよな。気づいたら土下座させられてそう。
「今何か失礼なこと考えたでしょ?」
「…別に?」
「そう?」
「ま、いいでしょ彩芽。さ、早く入ろう。美作もおなかすいてるでしょ?」
「う、うん」
(あぁ、助かった…ありがとう小松さん)
「私たちの奢りだから好きに頼んでいいからね」
「お言葉に甘えさせてもらうよ」
小松さんのおかげで妙に鋭い氷室さんの問い詰めから脱すことが出来た俺は小松さんに感謝しながら店内に入っていく。
待つことなく席に案内された。
昼時であっても今日は月曜日なので何ら不思議なことではない。学生は夏休みだが世間は夏休みではない。平日の昼飯でファミレスに寄るのは学生か暇人だけだろう(海個人の偏見です)。
「え~っと、どれにしようかなぁ……」
席に座り取り合えずメニューを見る。ファミレスに家族と来た記憶はない。最後に来たのは中学の部活帰りとかだったっけ。
あれもこれも驚くほど安いし美味しそうだ。どれにしようかと目移りしてしまう。
「久しぶりだから目移りしちゃうなぁ……」
「美作ってサイセ来たりしないの?」
「そうだね、高校になってからは一度もないね」
「嘘」
「いや、ホントだよ。ボッチ嘗めんな」
「はは、ボッチ関係ある?ていうかなんで美作ボッチなの?まだ少ししか会話してないけど別に問題があるようには思えないし、むしろこっち側の人間だと思うよ?」
「買い被り過ぎだよ……それより二人は決まった?決まってたら俺押すけど」
俺は小松さんから逃れるため、話を強制的に打ち切る。
俺はモテたいとは思うけれど陽キャになりたいとは思わない。陽キャ=モテるという方程式は俺の中では成立しないし、陽キャのノリ?みたいなものが合わない気がするのだ。いや、知らないけどさ。だからといってボッチになりたいわけでもないけどさ。
小松さんも俺の気持ちに気づいてそれ以上は踏み込んでこなかった。ノリが悪いとは今の俺のようなやつを指す言葉だろう。
「佐紀と美作君はもう決まったの?」
考え事をしていてつい忘れてしまっていた。俺呼び出しボタン押すって言ったんだった。
「私はね」
「俺も決まったよ」
小松さんと一緒に決まったことを氷室さんに伝える。
伝えられた氷室さん、滅茶苦茶迷っていた。
「う~ん、どれにしようかしら…このシシリー風というのはシチリア風のことかしら…」
「あ、うん。そうだと思うよ」
「そうなのね。ファミリーレストランといって侮ることなかれなのね。私あそこのオリーブが好きなのよ」
「氷室さんの気持ち分かる気がする。香りが爽やかでいいよね」
「そうそう!美作君、あなたなかなか分かるわね」
(あ、やった。なんか褒められた)
奈美が料理によってオリーブオイル使い分けていたから何の意味があるの?それ。と聞いたことがあるのだ。
リグーリア、ヴェネトはなんちゃらでカンパーニ、シチリアはなんちゃらとか言っていたのをなんとなくだが覚えていた。奈美、お兄ちゃんやったよ。
ちなみに俺以外の家族は香りと味でオリーブオイルの産地をあてることが出来る。そう、俺以外。
「美作もそっちなんだ…。まさか庶民が少数派になるとは思わなかった。…あ~、彩芽お嬢様?期待しすぎるとサイセが可哀そうだからほどほどにね?あくまでもシシリー風だから、シチリアじゃないから」
「?そうね。私はこれにするわ」
俺は小松さんの謂わんとしていることが分かったが氷室さんは分かっていない様子。
「…頼むね」
ピンポーン
この後、例のパスタを口に入れた氷室さんが「違うわ」と言ったことはここだけの話だ。
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※サイゼ〇ヤはコスパ最強の店です。作者も愛用しております。取り合えず辛味チキ〇を頼んでおけば間違いありません。作者はたらこソ〇スシシリー風をいつも大盛りで頼みます。
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