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雨女
山姫
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女に聞こえるか聞こえないかくらいの声で悠弥は呟いた。
山姫さま。
遥と時雨はそう呼んでいた。
時雨を山から追い出した山の主。
聞きたいことが、言いたいことが、たくさんあったはずだ。
だが、それ以上の言葉を紡げない。
「おぬし、名をなんと申す」
しばしの沈黙のあと、山姫はそう問いかけながら、着物を左手でつまみ上げるようにしてこちらに歩み寄る。
血の気を感じられないほど白い肌に、獣のような金色の目が浮かぶ。悠弥は気付かれないよう、ごくりとつばを飲み込んだ。
「東雲……悠弥です。朝霧不動産に勤めています」
遥は山姫と会ったことがあると言っていた。朝霧不動産に訪ねてきており、母親と雑談していたと。ということは、山姫も朝霧不動産のことを知っているだろう。
とにかく、山姫に敵意がないことと、あやかしに対しても敵ではないことを伝えたかった。
果して山姫は朝霧不動産の名に反応し、片眉を跳ね上げた。
「朝霧……ほう。あの猫娘のところか」
「猫……むすめ?」
山姫は目を細め、妖艶な笑みを浮かべるだけで、悠弥の疑問には答えない。
「案ずるな。おぬしが何もせずとも、雨はいずれ上がる」
「どういう……ことですか」
「あやつは人の祈りが生み出したもの。里に暮らす人間が旱魃の折、雨を望み、天候の安定を祈った。その願いを聞き届けるために生まれた、小さな神だ」
山姫は淡々と言葉を続けた。
「そういうものは人が必要としなくなったとき、消えて無くなる。それが理だ。あやつが消えれば、雨を呼ぶ力も及ばなくなろう」
「消えるだなんて、そんな……。なんとか……なんとかならないですか! 山の主さまの力で、助けては……もらえないんですか」
張り上げた声は震えていた。
「生み出したのが人なら、捨て置いたのもまた人。その始末を私に泣きつくか」
言い返す言葉が見つからない。
人の都合で生み出し、人の都合で祠を放り出し、あまつさえ御神体を破壊してしまったのだ。
右手の鏡の感触を確かめつつ、悠弥は次の言葉を探した。
次に自分ができることを、必死に探した。
「東雲、おぬしは何を望む。あやかしと徒にかかわり、何がしたい」
「いたずらなんてことは……俺はただ、時雨さんを助けたくて」
「助ける、とな」
あははは、と山姫は声高に笑った。
「おぬしらは長雨に困っておるのだろう。あやつが消え、雨も止めばそれで良いではないか。いまさら忘れられた小さき神の一柱くらい、消えたところで人には何ということもなかろうて」
確かに、降り続く雨に困っている。それも理由のひとつだ。
でも、それだけじゃない。
「時雨さん、泣いていたんです」
初めて時雨を見かけたあの柳の下。
傘もなく降りしきる雨に打たれ、濡れた瞳で灰色の空をただただ眺めていた。
「泣いている人を放っておくなんて、したくないんです」
ふん、と山姫は鼻を鳴らした。
「そんな者どもなど、ごまんと居るぞ。その全てに手を差し伸べるつもりか」
言ってせせら笑うように目を細める。
「それは……。でも、せめて」
こちらをじっと見据える金色の瞳をしっかりと見返す。
「俺のそばにいるものたちには、笑っていてほしい。幸せでいてほしいから」
人もあやかしも、全部。
「それがおぬしの望みか」
はい、と。
まっすぐに山姫を見つめて答えた。
山姫はその視線を受け、ゆっくりと瞬きをひとつして、静かに後ろを振り返った。
視線の先には、大きな木。
立派な木だ。しっかりと根を張り、太い幹から広がる枝葉は空を覆い隠すように広がっている。
「あやかしと人間とを隔てなく想う。昔、同じことを申した者がおった」
金色の瞳は、遠くを見ていた。
「だが、そやつも志半ばで果てた」
木の幹からゆっくりと視線を枝葉へ移し、天を仰いだところで山姫は目を閉じた。
「それは、人間だったんですか……?」
恐るおそる、悠弥は問いかけた。
「ああ、そうだ。おかしな奴であった」
思いのほか柔らかい声が返ってきて、悠弥は胸をなでおろした。
「私にその約束だけを残して、あやつは逝ってしまった」
「約束……」
「共に人とあやかしを隔てなく愛し、守ろう、とな……」
見上げた梢が夕風に揺られ、囁くような音をたてた。
風は山姫の長い艶やかな髪を揺らし、悠弥の頬を撫でて通り過ぎた。
「昔の話だ。もうずっと昔の……」
人間とあやかしの約束。
山姫は、山の主となってから人を喰わなくなったと聞いた。山姫はずっと、その約束を守り続けてきたのだ。
山を捨て、あやかしを忘れ――裏切ったのは、人間の方だった。
風で少し乱れた髪を右手で整えながら、山姫は悠弥の方に向き直る。
「おぬしには、何ができる?」
そう問う山姫の瞳は、悲哀に満ちているようで、それでいてとても鋭い。
「半端な覚悟であればやめておけ。互いに不幸になるだけだ」
朝霧不動産で遥に出会い、そしてあやかしと関わることになった。この仕事を、もう少しで誇りに思えそうだと思った。一生涯の仕事にできるなら、とも思い始めたところだった。
俺には何ができる……?
悠弥はただ、山姫の言葉を胸中で反芻していた。
「にゃーーうぅー!」
悠弥の思考を遮るかのように、突如として響く猫の鳴き声。
チリチリと小刻みに鳴る鈴の音が近づいてくる。
どうしてこんなところに。
声は、入口の大きな門の向こうから聞こえた。振り返ると、見覚えのある白い猫が小走りでこちらに向かってきていた。
「お前さん、公園で会った……」
白猫はニャン、と一声鳴いた。
姿勢を正すようにしゃんと立ち、山姫に向かい合う。
「よくここを見つけたものだな。小娘よ」
白猫はその瞳をまっすぐに山姫に向け、今度はひときわ大きく鳴き声を上げた。
「ふふ、勇ましいことだ。だが取り越し苦労だったな。獲って喰うたりはせんよ」
その言葉に白猫は深々とお辞儀をし、再び悠弥に向けて短く鳴く。
かえろう、と言っているのだろうか。
「山姫……さま……」
欠けた銅鏡を握ったままの右手を見つめてから、その視線を山姫に向けた。
「俺は――」
「行くがよい、東雲」
山姫はその先を遮った。
こちらを向いたその表情は、少しだけ、微笑んでいるような気がした。
「見せてみよ。そなたの覚悟を」
山姫さま。
遥と時雨はそう呼んでいた。
時雨を山から追い出した山の主。
聞きたいことが、言いたいことが、たくさんあったはずだ。
だが、それ以上の言葉を紡げない。
「おぬし、名をなんと申す」
しばしの沈黙のあと、山姫はそう問いかけながら、着物を左手でつまみ上げるようにしてこちらに歩み寄る。
血の気を感じられないほど白い肌に、獣のような金色の目が浮かぶ。悠弥は気付かれないよう、ごくりとつばを飲み込んだ。
「東雲……悠弥です。朝霧不動産に勤めています」
遥は山姫と会ったことがあると言っていた。朝霧不動産に訪ねてきており、母親と雑談していたと。ということは、山姫も朝霧不動産のことを知っているだろう。
とにかく、山姫に敵意がないことと、あやかしに対しても敵ではないことを伝えたかった。
果して山姫は朝霧不動産の名に反応し、片眉を跳ね上げた。
「朝霧……ほう。あの猫娘のところか」
「猫……むすめ?」
山姫は目を細め、妖艶な笑みを浮かべるだけで、悠弥の疑問には答えない。
「案ずるな。おぬしが何もせずとも、雨はいずれ上がる」
「どういう……ことですか」
「あやつは人の祈りが生み出したもの。里に暮らす人間が旱魃の折、雨を望み、天候の安定を祈った。その願いを聞き届けるために生まれた、小さな神だ」
山姫は淡々と言葉を続けた。
「そういうものは人が必要としなくなったとき、消えて無くなる。それが理だ。あやつが消えれば、雨を呼ぶ力も及ばなくなろう」
「消えるだなんて、そんな……。なんとか……なんとかならないですか! 山の主さまの力で、助けては……もらえないんですか」
張り上げた声は震えていた。
「生み出したのが人なら、捨て置いたのもまた人。その始末を私に泣きつくか」
言い返す言葉が見つからない。
人の都合で生み出し、人の都合で祠を放り出し、あまつさえ御神体を破壊してしまったのだ。
右手の鏡の感触を確かめつつ、悠弥は次の言葉を探した。
次に自分ができることを、必死に探した。
「東雲、おぬしは何を望む。あやかしと徒にかかわり、何がしたい」
「いたずらなんてことは……俺はただ、時雨さんを助けたくて」
「助ける、とな」
あははは、と山姫は声高に笑った。
「おぬしらは長雨に困っておるのだろう。あやつが消え、雨も止めばそれで良いではないか。いまさら忘れられた小さき神の一柱くらい、消えたところで人には何ということもなかろうて」
確かに、降り続く雨に困っている。それも理由のひとつだ。
でも、それだけじゃない。
「時雨さん、泣いていたんです」
初めて時雨を見かけたあの柳の下。
傘もなく降りしきる雨に打たれ、濡れた瞳で灰色の空をただただ眺めていた。
「泣いている人を放っておくなんて、したくないんです」
ふん、と山姫は鼻を鳴らした。
「そんな者どもなど、ごまんと居るぞ。その全てに手を差し伸べるつもりか」
言ってせせら笑うように目を細める。
「それは……。でも、せめて」
こちらをじっと見据える金色の瞳をしっかりと見返す。
「俺のそばにいるものたちには、笑っていてほしい。幸せでいてほしいから」
人もあやかしも、全部。
「それがおぬしの望みか」
はい、と。
まっすぐに山姫を見つめて答えた。
山姫はその視線を受け、ゆっくりと瞬きをひとつして、静かに後ろを振り返った。
視線の先には、大きな木。
立派な木だ。しっかりと根を張り、太い幹から広がる枝葉は空を覆い隠すように広がっている。
「あやかしと人間とを隔てなく想う。昔、同じことを申した者がおった」
金色の瞳は、遠くを見ていた。
「だが、そやつも志半ばで果てた」
木の幹からゆっくりと視線を枝葉へ移し、天を仰いだところで山姫は目を閉じた。
「それは、人間だったんですか……?」
恐るおそる、悠弥は問いかけた。
「ああ、そうだ。おかしな奴であった」
思いのほか柔らかい声が返ってきて、悠弥は胸をなでおろした。
「私にその約束だけを残して、あやつは逝ってしまった」
「約束……」
「共に人とあやかしを隔てなく愛し、守ろう、とな……」
見上げた梢が夕風に揺られ、囁くような音をたてた。
風は山姫の長い艶やかな髪を揺らし、悠弥の頬を撫でて通り過ぎた。
「昔の話だ。もうずっと昔の……」
人間とあやかしの約束。
山姫は、山の主となってから人を喰わなくなったと聞いた。山姫はずっと、その約束を守り続けてきたのだ。
山を捨て、あやかしを忘れ――裏切ったのは、人間の方だった。
風で少し乱れた髪を右手で整えながら、山姫は悠弥の方に向き直る。
「おぬしには、何ができる?」
そう問う山姫の瞳は、悲哀に満ちているようで、それでいてとても鋭い。
「半端な覚悟であればやめておけ。互いに不幸になるだけだ」
朝霧不動産で遥に出会い、そしてあやかしと関わることになった。この仕事を、もう少しで誇りに思えそうだと思った。一生涯の仕事にできるなら、とも思い始めたところだった。
俺には何ができる……?
悠弥はただ、山姫の言葉を胸中で反芻していた。
「にゃーーうぅー!」
悠弥の思考を遮るかのように、突如として響く猫の鳴き声。
チリチリと小刻みに鳴る鈴の音が近づいてくる。
どうしてこんなところに。
声は、入口の大きな門の向こうから聞こえた。振り返ると、見覚えのある白い猫が小走りでこちらに向かってきていた。
「お前さん、公園で会った……」
白猫はニャン、と一声鳴いた。
姿勢を正すようにしゃんと立ち、山姫に向かい合う。
「よくここを見つけたものだな。小娘よ」
白猫はその瞳をまっすぐに山姫に向け、今度はひときわ大きく鳴き声を上げた。
「ふふ、勇ましいことだ。だが取り越し苦労だったな。獲って喰うたりはせんよ」
その言葉に白猫は深々とお辞儀をし、再び悠弥に向けて短く鳴く。
かえろう、と言っているのだろうか。
「山姫……さま……」
欠けた銅鏡を握ったままの右手を見つめてから、その視線を山姫に向けた。
「俺は――」
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山姫はその先を遮った。
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