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短編①門派を追放されたらライバルが溺愛してきました。
007:呉越同舟(一)
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凰霄蘭。
彼とは頻繁に比武で手合わせをしているが、何せ悪評名高い玄烏門と比べて蓬静嶺は正反対。全く煬鳳とはソリが合わないのだ。
何せ凰霄蘭は一見すると高飛車で高慢ちきそうな美丈夫だが、実際のところ高飛車で高慢ちき。人々は彼のことをいつも誉めそやすが、煬鳳からすればああいう奴が一番信用ならないと思っている。
そして凰霄蘭の所属する蓬静嶺は近隣にある他の門派に比べて風格が違う。それというのも蓬静嶺は歴史ある門派であり、余程の才覚と見込みがなければ弟子にとらないのだと聞く。凰霄蘭はその蓬静嶺のなかでも特別な存在だ。しかも現嶺主は将来を見据え、いまは嶺主代理として彼に殆どのことを任せていると聞いている。
以前各門派が自慢の弟子を代表に選出して競わせた比武でも、最後に残ったのは煬鳳と凰霄蘭の二人だった。
己はごろつき集団だのなんだのと陰口を叩かれ、かたや凰霄蘭は何をせずとも評判が上がるばかり。それが余計に面白くない。しかし、悔しいながら凰霄蘭の実力は本物だ。悪評高い煬鳳と本気で戦ったときでさえ、互角以下の戦いをしたことはなかった。
それから、何がきっかけでそうなったのかは分からない。
いつしか煬鳳と凰霄蘭とは、出会う機会があればすぐさま剣を交え、どちらが勝つか負けるかというくだらない戯れを毎度飽きもせず繰り返していた。
――けれど彼と本気で戦っている時は案外楽しかったとも思う。
しかしそれも既に昔の話。二度と戦うことは無いだろう。
戦うべき力はどこにもないのだから。
「なるほど、それは災難でしたね。どうりで貴方から一切の霊力を感じないと思いました」
山で倒れるまでの間に一体何が起こったのかを語った煬鳳に対して、凰霄蘭からの言葉は実に簡潔だった。もっと馬鹿にされるかと思っていた煬鳳は少しばかり意外な心持ちで、凰霄蘭を見る。
「意外だな、もっと『当然の報いだ』とか言われるかと思っていた。……それか力を失くしたのをこれ幸いに、俺を好きなだけ痛めつけるか」
「そんな趣味はありませんから、安心なさい」
「ふん、お前はそういう…………………………高潔な奴だよな」
高慢ちき、嫌な奴、高飛車、いろいろ言葉は浮かんだが、助けて貰っておいてさすがにそんな口汚い言葉を言うことは憚られ……結局煬鳳から出たのは『高潔』だった。そんな精一杯の憎まれ口を叩いた煬鳳を、凰霄蘭がじっと見つめる。その視線が何故か責めているように見えて、煬鳳は何だか己が悪いことをしたように思えてしまった。妙な罪悪感で居たたまれず、彼から視線を逸らす。
「……雨に打たれて寒かったでしょう。力を失っていたなら尚のこと。……ありあわせで作った粥ですが、好きなだけ食べてください。温まりますよ」
そんな煬鳳の目の前に、粥が置かれる。鼻腔をくすぐる温かい香りが一気に空腹感を呼び覚ます。先ほどまでは死んでもいいなどと思っていた彼だったが、やはり食欲には勝てず素直に出された椀を手に取った。
どん底の中で食べた初めての食べ物は、人の温かさ込みでとても美味い。不覚にもこみ上げた思いで目が潤みそうになり、慌てて煬鳳は欠伸で誤魔化す。
「……美味い」
「それはどうも。……それで、貴方はこれからどうしたいのですか?」
「どうといっても……なあ」
正直に言えば、自分を取り巻いていた全ての事象が崩れて消えた。何もかも、どうでもよくなってしまったのだ。
「霊力も、力も、権力も、金も、全て失った俺に生きる意味などあると思うか? 農民なら畑を耕し作物が育てられるだろう、だが今の俺はそれすらもできない無能だ。……何の価値もない」
煬鳳は力なく笑う。凰霄蘭の鋭い視線が痛かった。
(なんでこんなときまで、責めるような視線で睨んでくるんだろう……。なんか俺が悪いことをしたみたいじゃないか)
それが気に食わなくて突っかかっていったのだ、と不意に思い当たる。くだらない喧嘩の発端は、実に取るに足らないものだった。
(まあ、そうは言っても俺にはもう何の力もない。文句の一つでも言おうものなら、こいつの手にかかって俺の人生はそこでおしまい、ということだな)
すとんと腑に落ちた気がして、煬鳳はふう、とため息をつく。もしも今、煬鳳が普段通りの力と霊力を持っていたならばすぐにでも戦いに発展していたことだろう。不思議なものだが、湧き上がった理不尽な気持ちも力を失ったことを思い出せばすぐに霧散してしまい、凰霄蘭に対してそこまで怒りを覚えることはなかった。
「……自分に価値がないと言い切るのは早計ではありませんか」
暫く黙っていた凰霄蘭が顔をあげる。こうなったのはお前の自業自得だ、そういった厳しい言葉をいつ言われるのだろうかとずっと考えていた煬鳳は、彼の意外な言葉に少しばかり驚いた。
「意外だな。お前がそんなことを言うなんて。……だが本当のことだろう? 俺は今までの人生の中で積み上げてきた全てを失ったんだ。お前と以前みたいに戦うことすらままならない。結局決着はつかなかったが、それもおしまいだな」
「それは、生きるのを諦めるということでしょうか?」
「まだそこまで考えてはいないさ。だが、行きつく先は見えたようなものだ。……ははっ」
生きるのを諦める――それは死。
正直に言えば、煬鳳は死ぬことが怖くはなかった。敢えて恐れるものがあるならば、自分が無為なまま、無力のまま、乾いた大地で風を受ける砂のようにさらさらと無力に散りゆくこと。
そんな一生なら、いっそ終わった方がましだ、そう考えていた。
しかし凰霄蘭の意見は違うらしい。
「失ったというならば、新たなものを積み上げれば良い。同じものでも違うものでも」
「簡単に言ってくれるな。それがどれほど大変なことか分かっているのか。……何より俺はいま、何をすればいいのか、したいのか、わからないんだ」
「ならば、何をしたいのか見つかるまで、ここにいたらどうです? 悪いようにはしませんよ」
「……なんでだよ」
「貴方は金も、身の回りの物も、それに旅を続けるだけの力もないのにあてもなく彷徨うつもりですか? 先ほど百姓すらできないと言ったばかりでしょう?」
「うっ……。た、確かに、そうだが」
少なくとも煬鳳は彼の世話になるつもりはなかった。既に世話になっているとはいえ、今の自分が邪魔者であるということは理解している。己の所属していた門派内のみならず他所の門派、しかも凰霄蘭は蓬静嶺の嶺主がいたく彼を気に入っている。そんな奴に関わって更に面倒を背負いたくはなかった。それならばいっそ、誰も知らない所にでも行ったほうがまだ幾分かましだ、煬鳳はそう考えた。
だが、凰霄蘭はそうは思わなかったらしい。歳もそう変わらぬはずの、しかも仲間とも言い難い煬鳳に対し、何故か年長者のように語り掛ける。
「ちゃんと自分の考えを整理しなさい。少なくとも、ここを去るのはそれからでいいでしょう。宿泊金を取ろうなど思ったりはしませんから。だから、まずは落ち着いて自分の進む道を考えなさい。いいですね?」
「は、はい……」
結果、煬鳳は反論することもできず、彼の言うことに頷くしかなかった。
何故だろう、己のことなど放っておいても良いはずだ。彼に対して義理もなければ何かしてやったこともない。なのに何故この男は自分などのために真摯に話そうとするのか、煬鳳には理解できなかった。何より、煬鳳が今まで彼に抱いていた人となりと全く異なっている。
「あ、あのさ凰霄蘭」
「凰黎、と」
「凰黎? ……じゃあ、凰黎」
「何でしょうか」
「お前って、こんな性格だっけ?」
「それはどういう意味ですか?」
言い辛そうに言った煬鳳の言葉に、凰黎が片眉をあげる。
「俺が思ってたお前は、割と嫌味な奴だったはずなんだが」
その言葉を聞いた瞬間、凰黎から呆れた溜め息が漏れた。
「……それは恐らく勝手に貴方が作り出した幻想です。第一私は貴方とまともに話したことが殆ど無いのですから」
「そうだったか?」
しかし今の返答を聞いて『割と嫌味な奴』ではあったなと少しだけ思う。
「そうですよ。試合でも何でも、貴方は私の顔を見れば剣を抜き斬りかかってばかりだったじゃありませんか。私が何か言おうとしたって、大概貴方は剣を手に切り込んでくるから、まともに会話にすらならなかったのですよ」
言われて思い返してみると、確かに凰黎と戦ったことは何度もあれど、まともな会話をしたことは殆どといって無い。せいぜい「今日こそ決着をつける」だの「本気で殺しに来い」だのというお決まりの暴言くらいなものだった。
そうなると、確かに煬鳳が彼に対して思っていた印象は、全てただの思い込み、ということになる。嘘みたいな話だが。
「そ、そうか。それは悪かった。俺もさっき少し思い出して、随分くだらない理由でお前にいちゃもんつけてたなと思っていたところさ。とは言ってもまあ、ほら。俺にはもう戦う力はこれっぽっちも残ってはいない。喧嘩を売ることもないだろうし、安心してくれ」
「……」
愛想笑いを浮かべた煬鳳をジロリと一瞥し、けれど凰黎は何も言わなかった。
彼とは頻繁に比武で手合わせをしているが、何せ悪評名高い玄烏門と比べて蓬静嶺は正反対。全く煬鳳とはソリが合わないのだ。
何せ凰霄蘭は一見すると高飛車で高慢ちきそうな美丈夫だが、実際のところ高飛車で高慢ちき。人々は彼のことをいつも誉めそやすが、煬鳳からすればああいう奴が一番信用ならないと思っている。
そして凰霄蘭の所属する蓬静嶺は近隣にある他の門派に比べて風格が違う。それというのも蓬静嶺は歴史ある門派であり、余程の才覚と見込みがなければ弟子にとらないのだと聞く。凰霄蘭はその蓬静嶺のなかでも特別な存在だ。しかも現嶺主は将来を見据え、いまは嶺主代理として彼に殆どのことを任せていると聞いている。
以前各門派が自慢の弟子を代表に選出して競わせた比武でも、最後に残ったのは煬鳳と凰霄蘭の二人だった。
己はごろつき集団だのなんだのと陰口を叩かれ、かたや凰霄蘭は何をせずとも評判が上がるばかり。それが余計に面白くない。しかし、悔しいながら凰霄蘭の実力は本物だ。悪評高い煬鳳と本気で戦ったときでさえ、互角以下の戦いをしたことはなかった。
それから、何がきっかけでそうなったのかは分からない。
いつしか煬鳳と凰霄蘭とは、出会う機会があればすぐさま剣を交え、どちらが勝つか負けるかというくだらない戯れを毎度飽きもせず繰り返していた。
――けれど彼と本気で戦っている時は案外楽しかったとも思う。
しかしそれも既に昔の話。二度と戦うことは無いだろう。
戦うべき力はどこにもないのだから。
「なるほど、それは災難でしたね。どうりで貴方から一切の霊力を感じないと思いました」
山で倒れるまでの間に一体何が起こったのかを語った煬鳳に対して、凰霄蘭からの言葉は実に簡潔だった。もっと馬鹿にされるかと思っていた煬鳳は少しばかり意外な心持ちで、凰霄蘭を見る。
「意外だな、もっと『当然の報いだ』とか言われるかと思っていた。……それか力を失くしたのをこれ幸いに、俺を好きなだけ痛めつけるか」
「そんな趣味はありませんから、安心なさい」
「ふん、お前はそういう…………………………高潔な奴だよな」
高慢ちき、嫌な奴、高飛車、いろいろ言葉は浮かんだが、助けて貰っておいてさすがにそんな口汚い言葉を言うことは憚られ……結局煬鳳から出たのは『高潔』だった。そんな精一杯の憎まれ口を叩いた煬鳳を、凰霄蘭がじっと見つめる。その視線が何故か責めているように見えて、煬鳳は何だか己が悪いことをしたように思えてしまった。妙な罪悪感で居たたまれず、彼から視線を逸らす。
「……雨に打たれて寒かったでしょう。力を失っていたなら尚のこと。……ありあわせで作った粥ですが、好きなだけ食べてください。温まりますよ」
そんな煬鳳の目の前に、粥が置かれる。鼻腔をくすぐる温かい香りが一気に空腹感を呼び覚ます。先ほどまでは死んでもいいなどと思っていた彼だったが、やはり食欲には勝てず素直に出された椀を手に取った。
どん底の中で食べた初めての食べ物は、人の温かさ込みでとても美味い。不覚にもこみ上げた思いで目が潤みそうになり、慌てて煬鳳は欠伸で誤魔化す。
「……美味い」
「それはどうも。……それで、貴方はこれからどうしたいのですか?」
「どうといっても……なあ」
正直に言えば、自分を取り巻いていた全ての事象が崩れて消えた。何もかも、どうでもよくなってしまったのだ。
「霊力も、力も、権力も、金も、全て失った俺に生きる意味などあると思うか? 農民なら畑を耕し作物が育てられるだろう、だが今の俺はそれすらもできない無能だ。……何の価値もない」
煬鳳は力なく笑う。凰霄蘭の鋭い視線が痛かった。
(なんでこんなときまで、責めるような視線で睨んでくるんだろう……。なんか俺が悪いことをしたみたいじゃないか)
それが気に食わなくて突っかかっていったのだ、と不意に思い当たる。くだらない喧嘩の発端は、実に取るに足らないものだった。
(まあ、そうは言っても俺にはもう何の力もない。文句の一つでも言おうものなら、こいつの手にかかって俺の人生はそこでおしまい、ということだな)
すとんと腑に落ちた気がして、煬鳳はふう、とため息をつく。もしも今、煬鳳が普段通りの力と霊力を持っていたならばすぐにでも戦いに発展していたことだろう。不思議なものだが、湧き上がった理不尽な気持ちも力を失ったことを思い出せばすぐに霧散してしまい、凰霄蘭に対してそこまで怒りを覚えることはなかった。
「……自分に価値がないと言い切るのは早計ではありませんか」
暫く黙っていた凰霄蘭が顔をあげる。こうなったのはお前の自業自得だ、そういった厳しい言葉をいつ言われるのだろうかとずっと考えていた煬鳳は、彼の意外な言葉に少しばかり驚いた。
「意外だな。お前がそんなことを言うなんて。……だが本当のことだろう? 俺は今までの人生の中で積み上げてきた全てを失ったんだ。お前と以前みたいに戦うことすらままならない。結局決着はつかなかったが、それもおしまいだな」
「それは、生きるのを諦めるということでしょうか?」
「まだそこまで考えてはいないさ。だが、行きつく先は見えたようなものだ。……ははっ」
生きるのを諦める――それは死。
正直に言えば、煬鳳は死ぬことが怖くはなかった。敢えて恐れるものがあるならば、自分が無為なまま、無力のまま、乾いた大地で風を受ける砂のようにさらさらと無力に散りゆくこと。
そんな一生なら、いっそ終わった方がましだ、そう考えていた。
しかし凰霄蘭の意見は違うらしい。
「失ったというならば、新たなものを積み上げれば良い。同じものでも違うものでも」
「簡単に言ってくれるな。それがどれほど大変なことか分かっているのか。……何より俺はいま、何をすればいいのか、したいのか、わからないんだ」
「ならば、何をしたいのか見つかるまで、ここにいたらどうです? 悪いようにはしませんよ」
「……なんでだよ」
「貴方は金も、身の回りの物も、それに旅を続けるだけの力もないのにあてもなく彷徨うつもりですか? 先ほど百姓すらできないと言ったばかりでしょう?」
「うっ……。た、確かに、そうだが」
少なくとも煬鳳は彼の世話になるつもりはなかった。既に世話になっているとはいえ、今の自分が邪魔者であるということは理解している。己の所属していた門派内のみならず他所の門派、しかも凰霄蘭は蓬静嶺の嶺主がいたく彼を気に入っている。そんな奴に関わって更に面倒を背負いたくはなかった。それならばいっそ、誰も知らない所にでも行ったほうがまだ幾分かましだ、煬鳳はそう考えた。
だが、凰霄蘭はそうは思わなかったらしい。歳もそう変わらぬはずの、しかも仲間とも言い難い煬鳳に対し、何故か年長者のように語り掛ける。
「ちゃんと自分の考えを整理しなさい。少なくとも、ここを去るのはそれからでいいでしょう。宿泊金を取ろうなど思ったりはしませんから。だから、まずは落ち着いて自分の進む道を考えなさい。いいですね?」
「は、はい……」
結果、煬鳳は反論することもできず、彼の言うことに頷くしかなかった。
何故だろう、己のことなど放っておいても良いはずだ。彼に対して義理もなければ何かしてやったこともない。なのに何故この男は自分などのために真摯に話そうとするのか、煬鳳には理解できなかった。何より、煬鳳が今まで彼に抱いていた人となりと全く異なっている。
「あ、あのさ凰霄蘭」
「凰黎、と」
「凰黎? ……じゃあ、凰黎」
「何でしょうか」
「お前って、こんな性格だっけ?」
「それはどういう意味ですか?」
言い辛そうに言った煬鳳の言葉に、凰黎が片眉をあげる。
「俺が思ってたお前は、割と嫌味な奴だったはずなんだが」
その言葉を聞いた瞬間、凰黎から呆れた溜め息が漏れた。
「……それは恐らく勝手に貴方が作り出した幻想です。第一私は貴方とまともに話したことが殆ど無いのですから」
「そうだったか?」
しかし今の返答を聞いて『割と嫌味な奴』ではあったなと少しだけ思う。
「そうですよ。試合でも何でも、貴方は私の顔を見れば剣を抜き斬りかかってばかりだったじゃありませんか。私が何か言おうとしたって、大概貴方は剣を手に切り込んでくるから、まともに会話にすらならなかったのですよ」
言われて思い返してみると、確かに凰黎と戦ったことは何度もあれど、まともな会話をしたことは殆どといって無い。せいぜい「今日こそ決着をつける」だの「本気で殺しに来い」だのというお決まりの暴言くらいなものだった。
そうなると、確かに煬鳳が彼に対して思っていた印象は、全てただの思い込み、ということになる。嘘みたいな話だが。
「そ、そうか。それは悪かった。俺もさっき少し思い出して、随分くだらない理由でお前にいちゃもんつけてたなと思っていたところさ。とは言ってもまあ、ほら。俺にはもう戦う力はこれっぽっちも残ってはいない。喧嘩を売ることもないだろうし、安心してくれ」
「……」
愛想笑いを浮かべた煬鳳をジロリと一瞥し、けれど凰黎は何も言わなかった。
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