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気づいたら、満点の星空の下に立っていた。
ふと足元を見ると、フカフカの芝生の上のよう。
少し目線を遠くへ投げれば、自分が立っている場所が、高いことがわかった。
小高い丘の上…?
星空の下だということで夜で真っ暗闇。
でも視界は良好、はっきり見える。
私が立っている小高い丘だけ、スポットライトを浴びたように明るいからだ。
何でここにいるんだろう。
たしか、皇后に散々殴られて痛みで気を失ったはず…
夢かな?
うん、夢ねきっと。
でもなんの夢なんだろう。
『これ、夢じゃないよ』
まるで、私の思考を読んだかのような答をもって、幼い男の子の声が頭上から聞こえた。
頭上を見上げると、予想と違わず齡3歳くらいの幼い男の子が…宙を浮かんで佇んでいた。
藍色のほんの少しだけ長めな髪の毛で、同じ色合いの藍色の瞳は星のように煌めいる。
背中には楕円形の半透明な羽根。
「妖精…?」
かわいい…!
さながらその姿は星の妖精のように愛らしかった。
『妖精とはまた違うかなあ…』
あら、意外と口調はしっかりしているのね。
幼いのは声と外見だけのようだ。
「あなたは…何者?」
『僕はディナヴィアラの土地の護り神…みたいなものかな。』
聞いた事ない存在が出てきたのですが。
『ああ、おそらく先々代皇帝のときに正しく引き継がれなかったんだね。いつも歴代の皇帝は存命しているうちに自身の後継者に口伝で僕らの事を代々伝えていたから。』
まあ、結果的にあの子には知られなくてよかったと思うけど。
そう言って男の子は首をすくめた。あの子とは。
『君の、おじいさんの事だよ。君が皇女でいる時代の、先代皇帝。』
…なるほど?
…今の状況含めて、どうなっているのかしら。
『ぼくはマレインフォレスト。長いからレインと呼んで』
「私はアスメリア・ヴィア・ディナヴィー。わたくしの事も、長いからメリアでいいわ。」
『わかった、メリアだね。』
自己紹介をし終わったところで、状況を詳しく聞くことにした。
「それで、夢じゃないとは?どう見てもこの状況、おそらく皇后からの暴力で気を失った私が見てる夢のような気がするのだけど。」
護り神という話は、前世で読んでいた小説にも出てこなかったし、俄かには信じられないわ。
『たしかに、君は今気を失っているね。でも夢じゃない。ここは、僕が作った亜空間、時の狭間。この空間から未来や過去の扉に繋がっているんだ。夢で来られる場所じゃないよ。』
んんん?時の狭間?
ここからタイムスリップできるって事かしら?
『君の思っている通りだよ。ただ、君が生きている時間枠しかいけない。その時間枠に行くと、君はその時代の年齢に沿った外見になる。まあつまり、今回みたいな人生のやり直しも可能ってわけさ。』
えっと、つまり…
「あなたが私を時間逆行させた張本人ね!?」
だから処刑されてから10歳の時間枠にいたのね。
これで謎の一つは解けたわ。
でも、なぜ時間逆行させてくれたのかしら。
実はみんな時間逆行しているとか?
それに、あの時はこんなふうに時の狭間に来ることはなかったわ。
『どうして、って顔してるね。まあ、当然だよ。』
私の顔を見てレインはうんうんと頷くと。
パチンと指を鳴らした。
すると、その場に白い丸テーブルにそのセットの椅子、テーブルの上にはホカホカと湯気が出ている紅茶とお茶菓子がパッと出てきた。
うわあ、美味しそう。
もう話のスケールが大きすぎて、目の前にパッとティーセットが現れても驚かなくなったわ。
それより紅茶やお菓子、美味しそう。
結局皇后に散々殴られたからお茶していないのよね。
『…そんなにキラキラした目をされると、出した甲斐があったよ。話が長くなるから、良かったらお茶しながら話そう。僕も久々に人とお茶したいし。』
私はレインのお誘いに喜んで二つ返事をした。
ふと足元を見ると、フカフカの芝生の上のよう。
少し目線を遠くへ投げれば、自分が立っている場所が、高いことがわかった。
小高い丘の上…?
星空の下だということで夜で真っ暗闇。
でも視界は良好、はっきり見える。
私が立っている小高い丘だけ、スポットライトを浴びたように明るいからだ。
何でここにいるんだろう。
たしか、皇后に散々殴られて痛みで気を失ったはず…
夢かな?
うん、夢ねきっと。
でもなんの夢なんだろう。
『これ、夢じゃないよ』
まるで、私の思考を読んだかのような答をもって、幼い男の子の声が頭上から聞こえた。
頭上を見上げると、予想と違わず齡3歳くらいの幼い男の子が…宙を浮かんで佇んでいた。
藍色のほんの少しだけ長めな髪の毛で、同じ色合いの藍色の瞳は星のように煌めいる。
背中には楕円形の半透明な羽根。
「妖精…?」
かわいい…!
さながらその姿は星の妖精のように愛らしかった。
『妖精とはまた違うかなあ…』
あら、意外と口調はしっかりしているのね。
幼いのは声と外見だけのようだ。
「あなたは…何者?」
『僕はディナヴィアラの土地の護り神…みたいなものかな。』
聞いた事ない存在が出てきたのですが。
『ああ、おそらく先々代皇帝のときに正しく引き継がれなかったんだね。いつも歴代の皇帝は存命しているうちに自身の後継者に口伝で僕らの事を代々伝えていたから。』
まあ、結果的にあの子には知られなくてよかったと思うけど。
そう言って男の子は首をすくめた。あの子とは。
『君の、おじいさんの事だよ。君が皇女でいる時代の、先代皇帝。』
…なるほど?
…今の状況含めて、どうなっているのかしら。
『ぼくはマレインフォレスト。長いからレインと呼んで』
「私はアスメリア・ヴィア・ディナヴィー。わたくしの事も、長いからメリアでいいわ。」
『わかった、メリアだね。』
自己紹介をし終わったところで、状況を詳しく聞くことにした。
「それで、夢じゃないとは?どう見てもこの状況、おそらく皇后からの暴力で気を失った私が見てる夢のような気がするのだけど。」
護り神という話は、前世で読んでいた小説にも出てこなかったし、俄かには信じられないわ。
『たしかに、君は今気を失っているね。でも夢じゃない。ここは、僕が作った亜空間、時の狭間。この空間から未来や過去の扉に繋がっているんだ。夢で来られる場所じゃないよ。』
んんん?時の狭間?
ここからタイムスリップできるって事かしら?
『君の思っている通りだよ。ただ、君が生きている時間枠しかいけない。その時間枠に行くと、君はその時代の年齢に沿った外見になる。まあつまり、今回みたいな人生のやり直しも可能ってわけさ。』
えっと、つまり…
「あなたが私を時間逆行させた張本人ね!?」
だから処刑されてから10歳の時間枠にいたのね。
これで謎の一つは解けたわ。
でも、なぜ時間逆行させてくれたのかしら。
実はみんな時間逆行しているとか?
それに、あの時はこんなふうに時の狭間に来ることはなかったわ。
『どうして、って顔してるね。まあ、当然だよ。』
私の顔を見てレインはうんうんと頷くと。
パチンと指を鳴らした。
すると、その場に白い丸テーブルにそのセットの椅子、テーブルの上にはホカホカと湯気が出ている紅茶とお茶菓子がパッと出てきた。
うわあ、美味しそう。
もう話のスケールが大きすぎて、目の前にパッとティーセットが現れても驚かなくなったわ。
それより紅茶やお菓子、美味しそう。
結局皇后に散々殴られたからお茶していないのよね。
『…そんなにキラキラした目をされると、出した甲斐があったよ。話が長くなるから、良かったらお茶しながら話そう。僕も久々に人とお茶したいし。』
私はレインのお誘いに喜んで二つ返事をした。
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