私、家出するけどちゃんと探してよね!

スーパー・ストロング・マカロン

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第2部 ソラが女子高校生だった頃。新生活は素顔を隠す

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「アンタ、どうしちゃったの?そんな格好で学校はおろか、近所だって歩けないわよ!」

「でも、私はこの格好でなければ学校には絶対に行かない。」

自分だけでは手に負えないとわかった母は、急いでキッチンで経済新聞を読んでいる夫に娘の状況を説明した。
話を聞いた父は娘の異常な行動に慌てて階段を駆け上がってきた。

両親の階段を駆け上がる足音が不安に満ち満ちている。

双子の姉妹が使っている部屋に入ると父は怒鳴った。

「ソラ!いったいなんだその顔は!?」

「シュゴー、私、顔を隠したいの。」

「な、何を言っているんだ?そんな格好でまともな日常生活が送れるわけないだろう?さぁ早く外しなさい。」

父が強引にを外そうとしている。

「イヤァ!止めて!私は顔を隠したいの!」

「バカな事を言うんじゃない!」

そう言って父はソラにビンタをした。

「ちょっとあなた!?暴力はやめて!」

母が2人の間に割って入ってきた。

ソラはビンタをされた衝撃でかけていたサングラスが床に飛んだ。

「…パ、パパが私を叩いたと、ころで、シュゴー、変わらないか、ら。」

「なんだと!?親に向かってなんだその口の聞き方は?」

父はもう一度、手を高く振り上げたが母が必死で止めた。

「アナタやめて!!この子にはこの子なりの理由があるはずよ。それを聞きましょうよ。」

父は母に注意されて冷静さを取り戻した。

「…理由か、ソラ、おまえはどうしてこんなおかしな格好をして学校に行きたがるんだ?」

「パパとママも知っているでしょ!?シュゴー、私は小、中と学校で男子を中心に追いかけまわされていたのを?
シュゴー、男の先生は守ってくれるどころか、私にベタベタ触りながら大嵐さんは可愛いから男子に人気があるんだよ、だから男子の気持ちも理解してやれと言って、シュゴー、まともに取り合ってくれなかった。
パパやママだって、私がどんなに真剣に悩みを打ち明けても、シュゴー、仕事で忙しいからとかお茶会があるとかで私の事に向き合ってくれなかったじゃない!シュゴー。」

「…でも、そんな格好で外に出たら怪しまれるわよ?」

「シュゴー、パパとママがいる時は視線を感じるだけで、表立ってなにかをされる事はなかったけど、シュゴー、1人でいる時は誘拐されそうになった事も数え切れないほどあったのよ!
もう、怪しまれた方がマシよ!これ以上は耐えられない!素顔でなんか歩けないわ!!」

「しかしセラはおまえにソックリだが、何もないじゃないか?」

父は疑問を投げかけた。

「セラは私とソックリだけど、男の子みたいな格好だし喧嘩も強いからあまり嫌がらせはなかったみたいよ。
でも、"姉貴の気持ちはあたしには痛いほどわかる"って話してくれた…。セラだって辛い思いをしたのよぉ!
私達、姉妹は!!!」

ソラは号泣した。

ソラの両親は互いの顔を見合わせて、ボソボソ話し合っている。

「内緒話?聞かれたらマズイ話でもあるの?」

「いやいや、違うよ、そうじゃない。
わかった。おまえの好きになさい。その風体で登校をするのを許可するよ。
ただし、クラスメイトや街中で嫌がらせをされたら必ず僕かママに相談してほしい。
いいね?」

「そうよ。ママもパパもソラがここまで深刻に悩んでいるとは思わなかったの…。気づいてあげられなくてごめんね。
これからはしっかり守ってあげなきゃね。」


「パパ…ママ…。」


両親の理解を得られた事がソラにとって大きな力になり心の支えとなった。

「私、朝食を食べてくるぅ!」

軽やかに階段を歩いていった。

両親はまた顔を見合わせてボソボソ話し合っている。

「ソラはきっと僕に似て美しく生まれ過ぎたんだろうな。
僕も街中を歩けば婦女子が寄ってきて歩くのも大変だった。」

父は顎を触りながら目を細めている。

「あら、実は私もなのよ。パパ。
あまりにもモテ過ぎて大勢の殿方達から結婚を前提にしたお誘いが多くて困っていたのよ。
それは国内だけに留まらず遥々はるばるアメリカやアフリカまで来ていたわ。」

嘘か誠かわからないマウントを取り合う両親から生まれた、双子のソラとセラ。
姉妹は日本一美しい女子高校生であったのは間違いなかった。











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