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再会の朝
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「ウミィ!」
下半身がスラリと伸びたパンツスタイルのソラは、世界観を表現したいが為に、わざわざ階段まで駆け上がり、足音を鳴らして降りてきた。
パンツスタイルでありながら豪華なドレスの裾を掴むような仕草をしてウミの元へ駆け寄っていく。
「これはもう始まってるのかな?よくわからん展開だ…。」
突然の事で動揺はしているが、いい加減な対応をしようものなら後々、厄介な事になるのは重々承知している。
「ソ、ソラァ。」
「シュゴ!」
ソラはウミに抱きついたが胸元に顔を埋めず、ウミを下から見ている。
武装をして顔を隠していても、ウミには頬を膨らませ睨んでいるのが容易に想像できた。
「ソラじゃないでしょ?」
「…姫様。」
「もっとおっきい声で。」
いつもより低い声でソラは言った。
「姫様!」
ロビーに集まっている宿泊客が一斉に2人を見た。
「シュゴー、あぁん。ウミィ。私達は残酷な運命によって引き裂かれた…でもこうして幾多の困難を乗り超えて再び巡り会えたの。
私とウミの愛はダイヤモンドよりも硬く、どんな炎より熱く燃え盛っているのよぉ。」
近くにいた老若男女の宿泊客達は"おぉ"と声を上げた。
宿泊客の目はソラからウミヘと移り、ウミのアクションを待っている。
「ひ、姫様。僕は例えこの身が朽ちようとも姫様をお守りすると誓いました。
ナイトとして当然の運命でございます。」
その場に応じたアドリブで上手く演じ切ったが、顔は流血したかのように真っ赤だ。
「シュゴー、ウミィ。私をここから連れ出してほしいの…。
もう私は新富福城には居たくないわ。」
ソラのセリフから垣間見る世界観がわからない。
どんな設定なんだ。ウミは思った。
「姫様。わかりました…。
ビジネスホテルゥ、ゴホッ!ではなく新富福城を出ましょう。
これからは2人で手と手を取り合って生きていきましょう。」
ウミは若干吃ってしまったがソラから訂正はなく、ホッと胸を撫で下ろした。
「私はアナタの妻…。」
武装をしたソラは辺りをチラチラ見た。
迷惑そうに一部始終を見ている受付の女性を強引に呼びつけた。
「お願いします。」
「はっ?」
受付の女性は自分の顔に人差し指をさし、なぜ自分が呼ばれたか困惑している。
ソラは近くに来るよう言い受付の女性の耳元で呟いた。
「お断りします。
勤務中の私はそんな台詞を言えません。他のお客様のご迷惑にもなりますので。」
耳元で呟かれた受付の女性は感情的になりかけているが、怒りを抑えて話しているのが誰の目から見てもあきらかだった。
「お姉さん、少なくとも私は迷惑だなんて思ってませんね。
この子らは何をしたいのか、サッパリわかりませんがね、見ていて微笑ましんですわ。
もっとおおらかな気持ちになってもいいんじゃないですかね?」
60代くらいの男が3人の前にやってきて楽しそうに言った。
新婚夫婦の奇行に顰蹙を買うどころか男と同様にロビーにいる男女は盛り上がりを見せている。
なかば宿泊客に押される形で受付の女性は2人の間に立ち頼まれた通りの台詞を言わされた。
受付の女性は立ち眩みしそうになっている。
「では、愛し合う2人は、永遠を誓いくちづけを…。」
宿泊客達は面白がって手を叩いて笑っている。
幸せに包まれているソラとは反対に、ロックスターを目指すプライドの高いウミにとっては生き恥でしかなかった。
ソラによって引っ張り出された受付の女性も例外ではなく、いったい私は何をしているのだろうと意気消沈している。
しばらく見つめ合った2人はどちらもピクリとも動かない。
ウミが居心地の悪さを感じていると、ソラがウミの脇腹の筋肉を強く握った。
「いててなんだよ。」
「集中して。」
いつになく冷酷な声でソラは言った。
「集中つっても、俺はわかんねえよ。どうすりゃいいんだ?」
「今からキスよ。受付のお姉さんの台詞を聞いていたの?
私に展開を言わせないでよぉ。」
パニックになりかけているウミにソラは先程とはうってかわり悲しげな声で答えた。
ウミはようやく気づき、ソラの武装をゆっくり外した。
「姫様。」
ソラの顎を指でクイと優しく持ち上げキスをしようとした時だった。
ロビーにいる客が騒めいた。
「見ろ!あれは大嵐ソラだぞ!!」
「ソラたんだぁ!ソラたんだぁ!どうりで死ぬほど可愛いわけだ!」
「あたしもソラちゃん推しなのよ!」
ロビーにいた宿泊客達は夫婦をあっという間に取り囲んだ。
下半身がスラリと伸びたパンツスタイルのソラは、世界観を表現したいが為に、わざわざ階段まで駆け上がり、足音を鳴らして降りてきた。
パンツスタイルでありながら豪華なドレスの裾を掴むような仕草をしてウミの元へ駆け寄っていく。
「これはもう始まってるのかな?よくわからん展開だ…。」
突然の事で動揺はしているが、いい加減な対応をしようものなら後々、厄介な事になるのは重々承知している。
「ソ、ソラァ。」
「シュゴ!」
ソラはウミに抱きついたが胸元に顔を埋めず、ウミを下から見ている。
武装をして顔を隠していても、ウミには頬を膨らませ睨んでいるのが容易に想像できた。
「ソラじゃないでしょ?」
「…姫様。」
「もっとおっきい声で。」
いつもより低い声でソラは言った。
「姫様!」
ロビーに集まっている宿泊客が一斉に2人を見た。
「シュゴー、あぁん。ウミィ。私達は残酷な運命によって引き裂かれた…でもこうして幾多の困難を乗り超えて再び巡り会えたの。
私とウミの愛はダイヤモンドよりも硬く、どんな炎より熱く燃え盛っているのよぉ。」
近くにいた老若男女の宿泊客達は"おぉ"と声を上げた。
宿泊客の目はソラからウミヘと移り、ウミのアクションを待っている。
「ひ、姫様。僕は例えこの身が朽ちようとも姫様をお守りすると誓いました。
ナイトとして当然の運命でございます。」
その場に応じたアドリブで上手く演じ切ったが、顔は流血したかのように真っ赤だ。
「シュゴー、ウミィ。私をここから連れ出してほしいの…。
もう私は新富福城には居たくないわ。」
ソラのセリフから垣間見る世界観がわからない。
どんな設定なんだ。ウミは思った。
「姫様。わかりました…。
ビジネスホテルゥ、ゴホッ!ではなく新富福城を出ましょう。
これからは2人で手と手を取り合って生きていきましょう。」
ウミは若干吃ってしまったがソラから訂正はなく、ホッと胸を撫で下ろした。
「私はアナタの妻…。」
武装をしたソラは辺りをチラチラ見た。
迷惑そうに一部始終を見ている受付の女性を強引に呼びつけた。
「お願いします。」
「はっ?」
受付の女性は自分の顔に人差し指をさし、なぜ自分が呼ばれたか困惑している。
ソラは近くに来るよう言い受付の女性の耳元で呟いた。
「お断りします。
勤務中の私はそんな台詞を言えません。他のお客様のご迷惑にもなりますので。」
耳元で呟かれた受付の女性は感情的になりかけているが、怒りを抑えて話しているのが誰の目から見てもあきらかだった。
「お姉さん、少なくとも私は迷惑だなんて思ってませんね。
この子らは何をしたいのか、サッパリわかりませんがね、見ていて微笑ましんですわ。
もっとおおらかな気持ちになってもいいんじゃないですかね?」
60代くらいの男が3人の前にやってきて楽しそうに言った。
新婚夫婦の奇行に顰蹙を買うどころか男と同様にロビーにいる男女は盛り上がりを見せている。
なかば宿泊客に押される形で受付の女性は2人の間に立ち頼まれた通りの台詞を言わされた。
受付の女性は立ち眩みしそうになっている。
「では、愛し合う2人は、永遠を誓いくちづけを…。」
宿泊客達は面白がって手を叩いて笑っている。
幸せに包まれているソラとは反対に、ロックスターを目指すプライドの高いウミにとっては生き恥でしかなかった。
ソラによって引っ張り出された受付の女性も例外ではなく、いったい私は何をしているのだろうと意気消沈している。
しばらく見つめ合った2人はどちらもピクリとも動かない。
ウミが居心地の悪さを感じていると、ソラがウミの脇腹の筋肉を強く握った。
「いててなんだよ。」
「集中して。」
いつになく冷酷な声でソラは言った。
「集中つっても、俺はわかんねえよ。どうすりゃいいんだ?」
「今からキスよ。受付のお姉さんの台詞を聞いていたの?
私に展開を言わせないでよぉ。」
パニックになりかけているウミにソラは先程とはうってかわり悲しげな声で答えた。
ウミはようやく気づき、ソラの武装をゆっくり外した。
「姫様。」
ソラの顎を指でクイと優しく持ち上げキスをしようとした時だった。
ロビーにいる客が騒めいた。
「見ろ!あれは大嵐ソラだぞ!!」
「ソラたんだぁ!ソラたんだぁ!どうりで死ぬほど可愛いわけだ!」
「あたしもソラちゃん推しなのよ!」
ロビーにいた宿泊客達は夫婦をあっという間に取り囲んだ。
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