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三章 妻、夏子を守れ!
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「なあ、夏子。
ちょっと前までは僕らの関係は上司と部下だったけど、今は会社が勝手に設けたコンプライアンスなんて存在しやしない。
ここに僕という男と夏子という女、莉乃という倫理が崩壊したメスしかいない。」
立ち上がり菊池がジリジリ夏子へ近づく。
「僕は夏子の家庭を壊すつもりはないし、よくある不倫関係なんか求めていないよ。
ただ、少しだけ一般常識から外れる空間で戯れたい、それだけだから安心して。
安心はできないか。」
「季節原さん。」
部屋から出て逃げようとした夏子に勘づいて、全裸になった田口が背後から抱きつく。
「おっぱい柔らかいわね。
着痩せするタイプかな?」
両手で夏子の乳房を鷲掴みにして押し倒そうとした。
「やめて!」
ドタン!
激しく抵抗する夏子のシャツの襟を掴み、強引に押し倒そうとしたが、夏子は踏ん張り倒れなかった。
反対にフローリングに腰を打ちつけたのは田口だった。
「放せ!汚らわしい!」
倒れ込んでも襟を掴んだままだ。
「うぅぅ!」
「放せ!!」
両手で田口の手を叩く。
「ああああ!!」
叫びながら夏子の襟を引っ張り、ビロンと伸びてしまった。
「脱がせてやる。
あんたばかり幸せだなんて不公平よ。
私の手で汚してやるから!」
「莉乃の原動力は快楽だけでなく嫉妬か。
この先を見るのも楽しそうだ。」
下ろしていたスラックスを履き、ベルトを締め直した。
「見えたわ!季節原さんのおっぱい!」
シャツの中からブラジャーを剥ぎ取ろうとした時、夏子は手首を力いっぱいつねった。
「痛い痛いやめてぇー!」
「だったらその手を放しなさい!」
「私だって!」
夏子の乳房をつねってやろうと試みたが、そうはさせまいと、瞬時に腕を掴んだ。
「おお、すごい。」
キザったらしく顎に手を置きながら菊池は笑った。
「あぁぁちょっとー!
見てばかりいないで、彼女を拘束するなりしてよー!
こっちは痛いんだからぁぁ!」
抵抗はするものの襟を掴まれていた状態から抜け出す事はできた。
しかしこの場から逃げる為に掴んでいる田口の腕を離したら、すぐさま田口によって着ている服を再び掴まれてしまう。
「困っているのかな?夏子。」
「馴れ馴れしく名前で呼ぶなぁ!」
「僕は君の味方だよ。
助けてあげるから、こちらにおいで。」
「助けるっ?
この人を操る大馬鹿者の言う事を誰が信じて聞くと思う?」
「仕方ないなあ。」
首を左右に鳴らして、もつれ合う二人の元にやってきた。
「莉乃…泣きついて夏子の感情に訴えたのは評価するよ。
でも、もうこれで終わりだ。」
横たわる田口に対して菊池は足で頬を踏んづける。
肉付きの良い頬は横に膨れ、口はタコのようだ。
ちょっと前までは僕らの関係は上司と部下だったけど、今は会社が勝手に設けたコンプライアンスなんて存在しやしない。
ここに僕という男と夏子という女、莉乃という倫理が崩壊したメスしかいない。」
立ち上がり菊池がジリジリ夏子へ近づく。
「僕は夏子の家庭を壊すつもりはないし、よくある不倫関係なんか求めていないよ。
ただ、少しだけ一般常識から外れる空間で戯れたい、それだけだから安心して。
安心はできないか。」
「季節原さん。」
部屋から出て逃げようとした夏子に勘づいて、全裸になった田口が背後から抱きつく。
「おっぱい柔らかいわね。
着痩せするタイプかな?」
両手で夏子の乳房を鷲掴みにして押し倒そうとした。
「やめて!」
ドタン!
激しく抵抗する夏子のシャツの襟を掴み、強引に押し倒そうとしたが、夏子は踏ん張り倒れなかった。
反対にフローリングに腰を打ちつけたのは田口だった。
「放せ!汚らわしい!」
倒れ込んでも襟を掴んだままだ。
「うぅぅ!」
「放せ!!」
両手で田口の手を叩く。
「ああああ!!」
叫びながら夏子の襟を引っ張り、ビロンと伸びてしまった。
「脱がせてやる。
あんたばかり幸せだなんて不公平よ。
私の手で汚してやるから!」
「莉乃の原動力は快楽だけでなく嫉妬か。
この先を見るのも楽しそうだ。」
下ろしていたスラックスを履き、ベルトを締め直した。
「見えたわ!季節原さんのおっぱい!」
シャツの中からブラジャーを剥ぎ取ろうとした時、夏子は手首を力いっぱいつねった。
「痛い痛いやめてぇー!」
「だったらその手を放しなさい!」
「私だって!」
夏子の乳房をつねってやろうと試みたが、そうはさせまいと、瞬時に腕を掴んだ。
「おお、すごい。」
キザったらしく顎に手を置きながら菊池は笑った。
「あぁぁちょっとー!
見てばかりいないで、彼女を拘束するなりしてよー!
こっちは痛いんだからぁぁ!」
抵抗はするものの襟を掴まれていた状態から抜け出す事はできた。
しかしこの場から逃げる為に掴んでいる田口の腕を離したら、すぐさま田口によって着ている服を再び掴まれてしまう。
「困っているのかな?夏子。」
「馴れ馴れしく名前で呼ぶなぁ!」
「僕は君の味方だよ。
助けてあげるから、こちらにおいで。」
「助けるっ?
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「仕方ないなあ。」
首を左右に鳴らして、もつれ合う二人の元にやってきた。
「莉乃…泣きついて夏子の感情に訴えたのは評価するよ。
でも、もうこれで終わりだ。」
横たわる田口に対して菊池は足で頬を踏んづける。
肉付きの良い頬は横に膨れ、口はタコのようだ。
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