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奔走編
逃亡者、絶滅する
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とりあえず片付いたので姫野さんを担いで広場に向かう。
偽装は解いてある
僕を見てルイが抱きついてきた
「ハイトにいちゃん、大丈夫なの?」
「大丈夫だよ」
ルイの頭をポンポンと叩いてから離れてもらう
「ハイトさんどうなったんですか?それにその女の人は?」
「問題なく終わったよ。ちょっと疲れたけどね」
慣れないことをすると本当に疲れる
「この人は僕の知り合いだから少し話をしてからどうするか決めるよ」
「本当にもう大丈夫なんですか?」
「あっちに全員動けなくして閉じ込めているから領主様に後は任せるよ」
「良かった。何度も助けてもらって本当にありがとうございました」
ルカが頭を下げる
「たまたまだから気にしないでよ。それに今回のことは僕も無関係ってわけでは無いと思うし。とりあえず、話したいこともあるしルカの家に入れてもらっていいかな?」
「もちろんです。村長さんにもう大丈夫だってことだけ伝えてきます」
「助けた対価とかはいらないって言っておいて」
「いいんですか?」
「うん」
「ハイトさんがそう言うなら…わかりました。」
ルカが村長と一緒に戻ってきたので、僕は本当に何も要らないと断った
ルカの家族と一緒にルカの家に入る
「色々と説明しないといけないけど、先に少しいなくなるから、このまま待ってて。もしこの女の人が目を覚ましても絶対に拘束は解いたらダメだからね」
「……わかりました」
僕は転移で元々いた場所に戻る
「ただいま」
「ただいまじゃないよ!どこ行ってたの?御者の人を誤魔化すの大変だったんだから」
「ごめん、またすぐに行ってくるよ。ミアに説明だけしにきたんだ」
僕は村であったことをミアに話した
「お兄ちゃん、大丈夫なの?」
「見ての通り怪我一つしてないよ」
「茶化さないで。私はお兄ちゃんの心を心配してるんだよ」
やっぱり見逃してはくれないみたいだ
「正直に言うと大丈夫じゃないかも。でも後悔はしてない。ロンドの時と同じだよ。モヤモヤしたものが残ってるけど、やらなかった方が良かったとは思ってないよ。」
「どこかでゆっくり休んだ方がいいよ。それで、これからどうするの?」
「悪いんだけど、街まで戻ってもらっていいかな?僕はルカ達を連れて行くから。街で合流しよう。……フィルとフェンに会うのが恥ずかしいね」
「……うん」
「それじゃあ行ってくるね。何かあったら念話で呼んで」
僕はルカの家へと転移する
「おまたせ」
「「「「!!」」」」
急に現れた僕にビックリしている
「驚かせてゴメンね。姫野さんはまだ起きてないね。」
「ハイトさん、今どこから現れたんですか?」
ルカに聞かれる
「今から話すことは全部誰にも言わないで欲しいんだけどいいかな?それと、知らない方がいいかもしれない。どうする?」
「……ハイトさんが知られたくないなら、誰にも話しません。お願いします」
ルカが返事をする。
ルイと両親も頷く
「わかった。順を追って説明するよ。まずなんで僕がここにいるかだけど、念話ってスキルを使ったんだよ」
「念話ですか?」
「念話はね、パスを繋いだ相手と離れてても話が出来るスキルなんだよ。別れる時にルカとルイにもパスを繋いでおいたんだ」
「そうだったんですか……?」
ピンと来てないみたいだ
「念話は相手の事を意識して念じれば伝わるんだ……こうやってね」
僕はルカに念話を飛ばす
「あ、すごい、頭の中に直接聞こえる」
「ミアが人形を渡したでしょ?お守りって言ったけど、そう言っておけば、僕達の助けが必要な時には伝わるかなって思ってね」
「これ、そうゆう事だったんですね」
ルカが首にかけた人形を触る
少し複雑そうな顔だ
「ちょうどミアが作ってる時に念話のスキルを覚えたからね。僕がお守りってことにして渡してもらっただけだから。ミアの気持ちは本当だよ」
「よかった。それに本当に助かりましたからお守りとしての効果もありましたよ」
「あとは、さっきも目の前で使ったからわかると思うけど、転移ってスキルでここに来たんだよ」
「転移?」
「行ったことある場所なら一瞬で移動出来るんだよ。僕しか移動出来ないのと、すごく魔力を消費するのが問題だけどね」
「そんな事が可能なんですか?」
信じられないようだ
「可能だよ。無理に信じる必要は無いけどね」
「いえ、信じます」
「そう、あとはこれからの事を決めようか」
「これからですか?」
「うん、多分また王国は攻めてくると思うんだ。その度に僕が対処してもいいんだけど、気付く前にやられちゃったら助けることが出来ないからね。対策は練る必要があると思うんだ」
「……そうですね。今回も隣の村の人が知らせてくれたから助かりましたけど、急に来られてたらどうなってたかわかりません」
「僕が今思いついてる案は2つ。1つは村を離れて街で暮らす事。街に住んでる領主のミハイル様とは知り合いになったからね。良くしてくれると思う。もう1つはルカが戦って村を守る事」
「え、私が守る?……そんなの無理ですよ」
「正確にはルカだけじゃなくて、ルカの家族4人でかな。荒療治だけど戦えるようには僕がしてあげるよ」
「村長に相談してきていいですか?」
「構わないよ。どちらの案でもルカの家族には街にいってもらうからそのつもりでね」
「わかりました」
ルカが村長の家に向かう
「ハイトにいちゃん、あれから何してたの?」
ルイに聞かれる
「ルイは街に行ったことはある?」
「ないよ」
「そっか、獣人の人に会ったことは?」
「村にも家族が住んでるよ」
「そっか、その人達はどんな感じ?」
「…?いい人たちだよ」
ルイはなんでそんなこと聞くのかわからないようだ
「それは良かった。街でね獣人の姉弟が苦しんでたから助けてたんだよ」
「そうなんだ、ハイトにいちゃんはやっぱりすごいね」
「そんなことないよ、たまたまだよ」
「僕もハイトにいちゃんみたいになれるかな…」
「なれるよ。まずはお姉ちゃんを守れるようになろうか」
「うん」
「うぅーん…」
ルイと話してると姫野さんが目を覚ました
偽装は解いてある
僕を見てルイが抱きついてきた
「ハイトにいちゃん、大丈夫なの?」
「大丈夫だよ」
ルイの頭をポンポンと叩いてから離れてもらう
「ハイトさんどうなったんですか?それにその女の人は?」
「問題なく終わったよ。ちょっと疲れたけどね」
慣れないことをすると本当に疲れる
「この人は僕の知り合いだから少し話をしてからどうするか決めるよ」
「本当にもう大丈夫なんですか?」
「あっちに全員動けなくして閉じ込めているから領主様に後は任せるよ」
「良かった。何度も助けてもらって本当にありがとうございました」
ルカが頭を下げる
「たまたまだから気にしないでよ。それに今回のことは僕も無関係ってわけでは無いと思うし。とりあえず、話したいこともあるしルカの家に入れてもらっていいかな?」
「もちろんです。村長さんにもう大丈夫だってことだけ伝えてきます」
「助けた対価とかはいらないって言っておいて」
「いいんですか?」
「うん」
「ハイトさんがそう言うなら…わかりました。」
ルカが村長と一緒に戻ってきたので、僕は本当に何も要らないと断った
ルカの家族と一緒にルカの家に入る
「色々と説明しないといけないけど、先に少しいなくなるから、このまま待ってて。もしこの女の人が目を覚ましても絶対に拘束は解いたらダメだからね」
「……わかりました」
僕は転移で元々いた場所に戻る
「ただいま」
「ただいまじゃないよ!どこ行ってたの?御者の人を誤魔化すの大変だったんだから」
「ごめん、またすぐに行ってくるよ。ミアに説明だけしにきたんだ」
僕は村であったことをミアに話した
「お兄ちゃん、大丈夫なの?」
「見ての通り怪我一つしてないよ」
「茶化さないで。私はお兄ちゃんの心を心配してるんだよ」
やっぱり見逃してはくれないみたいだ
「正直に言うと大丈夫じゃないかも。でも後悔はしてない。ロンドの時と同じだよ。モヤモヤしたものが残ってるけど、やらなかった方が良かったとは思ってないよ。」
「どこかでゆっくり休んだ方がいいよ。それで、これからどうするの?」
「悪いんだけど、街まで戻ってもらっていいかな?僕はルカ達を連れて行くから。街で合流しよう。……フィルとフェンに会うのが恥ずかしいね」
「……うん」
「それじゃあ行ってくるね。何かあったら念話で呼んで」
僕はルカの家へと転移する
「おまたせ」
「「「「!!」」」」
急に現れた僕にビックリしている
「驚かせてゴメンね。姫野さんはまだ起きてないね。」
「ハイトさん、今どこから現れたんですか?」
ルカに聞かれる
「今から話すことは全部誰にも言わないで欲しいんだけどいいかな?それと、知らない方がいいかもしれない。どうする?」
「……ハイトさんが知られたくないなら、誰にも話しません。お願いします」
ルカが返事をする。
ルイと両親も頷く
「わかった。順を追って説明するよ。まずなんで僕がここにいるかだけど、念話ってスキルを使ったんだよ」
「念話ですか?」
「念話はね、パスを繋いだ相手と離れてても話が出来るスキルなんだよ。別れる時にルカとルイにもパスを繋いでおいたんだ」
「そうだったんですか……?」
ピンと来てないみたいだ
「念話は相手の事を意識して念じれば伝わるんだ……こうやってね」
僕はルカに念話を飛ばす
「あ、すごい、頭の中に直接聞こえる」
「ミアが人形を渡したでしょ?お守りって言ったけど、そう言っておけば、僕達の助けが必要な時には伝わるかなって思ってね」
「これ、そうゆう事だったんですね」
ルカが首にかけた人形を触る
少し複雑そうな顔だ
「ちょうどミアが作ってる時に念話のスキルを覚えたからね。僕がお守りってことにして渡してもらっただけだから。ミアの気持ちは本当だよ」
「よかった。それに本当に助かりましたからお守りとしての効果もありましたよ」
「あとは、さっきも目の前で使ったからわかると思うけど、転移ってスキルでここに来たんだよ」
「転移?」
「行ったことある場所なら一瞬で移動出来るんだよ。僕しか移動出来ないのと、すごく魔力を消費するのが問題だけどね」
「そんな事が可能なんですか?」
信じられないようだ
「可能だよ。無理に信じる必要は無いけどね」
「いえ、信じます」
「そう、あとはこれからの事を決めようか」
「これからですか?」
「うん、多分また王国は攻めてくると思うんだ。その度に僕が対処してもいいんだけど、気付く前にやられちゃったら助けることが出来ないからね。対策は練る必要があると思うんだ」
「……そうですね。今回も隣の村の人が知らせてくれたから助かりましたけど、急に来られてたらどうなってたかわかりません」
「僕が今思いついてる案は2つ。1つは村を離れて街で暮らす事。街に住んでる領主のミハイル様とは知り合いになったからね。良くしてくれると思う。もう1つはルカが戦って村を守る事」
「え、私が守る?……そんなの無理ですよ」
「正確にはルカだけじゃなくて、ルカの家族4人でかな。荒療治だけど戦えるようには僕がしてあげるよ」
「村長に相談してきていいですか?」
「構わないよ。どちらの案でもルカの家族には街にいってもらうからそのつもりでね」
「わかりました」
ルカが村長の家に向かう
「ハイトにいちゃん、あれから何してたの?」
ルイに聞かれる
「ルイは街に行ったことはある?」
「ないよ」
「そっか、獣人の人に会ったことは?」
「村にも家族が住んでるよ」
「そっか、その人達はどんな感じ?」
「…?いい人たちだよ」
ルイはなんでそんなこと聞くのかわからないようだ
「それは良かった。街でね獣人の姉弟が苦しんでたから助けてたんだよ」
「そうなんだ、ハイトにいちゃんはやっぱりすごいね」
「そんなことないよ、たまたまだよ」
「僕もハイトにいちゃんみたいになれるかな…」
「なれるよ。まずはお姉ちゃんを守れるようになろうか」
「うん」
「うぅーん…」
ルイと話してると姫野さんが目を覚ました
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