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その48 それぞれの視点Ⅰ
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※ 西川(深)・村上(裕)視点
バレンタインの日・とあるカフェにて
西「・・・なあ、裕」
村「なんだよ深」
西「今日、連先輩から部室入室禁止って言われたの、やっぱり榎木かなぁ~」
村「まぁ、そうだろうねぇ」
西「だよな~。先輩の家に泊まった時の榎木と秀君。初対面でアレはないよな~」
村「秀君は完全に一目ぼれっぽかったけど、榎木は無自覚にフェロモン出してたな~」
西「あと、アイススケート!秀君、滑れないフリって、策士だよね~」
村「信じてた榎木が純粋すぎて俺、泣きそうだったわ」
西「わかる!あの純粋さは尊いよな~」
村「スケート後の飯の時、俺は何を見せられてるんだって思ったよな~」
西「そうそう!はたから見れば、単なるいちゃついてるカップルだったよな!」
村「見せつけんなって言いたかったわ」
西「俺達も見せつければ良かった?」
村「ばか、何言って・・・」
西「裕・・・今日泊るだろ?」
村「うん。だってバレンタインだし・・・」
西「ごめん!デートキャンセル!」
村「え?!」
西「今からお家デートに変更」
村「・・・」
西「かわいいこと言う、裕が悪い」
村「・・・ばか」
交際歴3年。この二人にはお見通しだったようだ。
※ 川元 千津(母)視点
今日は、高校生の次男・秀の卒業式。
何事にも執着がなく、何か達観したような性格の息子だけど、ここ最近は感情も表すし外出も増えてきている。
まぁ、その相手が兄・連の後輩なんだけど、迷惑かけてないかしら?と、過保護にしてるわけじゃないけど別の意味で心配だわ。だって、秀は・・・。
「母さん、写真撮るの?」
「当たり前じゃない。息子でも一緒に撮るわよ」
「なら、式の前に撮るから早く準備して」
「え?ちょ、ちょっと待ってよ!母さんだって綺麗にお化粧したいわよ~!」
「誰も気にしないと思うけど?」
「私が気にするのよ!」
などと、朝から口論をするしまつ。結局、支度して写真も撮ったけど・・・。
式が終わり会場を出ると、門のところに例の彼が立っていた。まわりに連もいないようで、彼一人で来ているみたいだった。・・・そっか。そういうことか。
「あら?榎木君?」
「こ、こんにちは。お久しぶりです・・・」
あら。かなり動揺しちゃってるわね。まあ、そうよね~。先輩の弟の卒業式になんて、普通は来ないわよね~。
「こんにちは。もしかして、秀の為に来てくれたの?」
「あ、はい・・・」
そこは素直なのね。まぁ、誤魔化しようもないわよね。
「・・・あら、お花まで用意してくれたの?」
「せっかくなんで・・・」
「ありがとう。・・・ねぇ、榎木君」
「は、はい」
「これからも秀の事、よろしくお願いします」
そう伝えると、榎木君は一瞬目を見開き「こちらこそ・・・・」と返してくれた。
ふふ。そりゃ驚くわよね~。母親からこんなこと言われたら。榎木君的には、感じ取ってくれたかしら?
「それじゃあ」と言って、この場を立ち去ったが、ちらっと振り返ると榎木君は私に向かって頭を下げていた。
なんだ。秀ったらいい恋愛してるじゃない。榎木君なら母さんも賛成よ。
やっと、息子に春が来たようだわ。
今まで苦しみ悩んだ分、幸せになるのよ秀。
さ、今晩はお赤飯でも用意しようかしら♪
バレンタインの日・とあるカフェにて
西「・・・なあ、裕」
村「なんだよ深」
西「今日、連先輩から部室入室禁止って言われたの、やっぱり榎木かなぁ~」
村「まぁ、そうだろうねぇ」
西「だよな~。先輩の家に泊まった時の榎木と秀君。初対面でアレはないよな~」
村「秀君は完全に一目ぼれっぽかったけど、榎木は無自覚にフェロモン出してたな~」
西「あと、アイススケート!秀君、滑れないフリって、策士だよね~」
村「信じてた榎木が純粋すぎて俺、泣きそうだったわ」
西「わかる!あの純粋さは尊いよな~」
村「スケート後の飯の時、俺は何を見せられてるんだって思ったよな~」
西「そうそう!はたから見れば、単なるいちゃついてるカップルだったよな!」
村「見せつけんなって言いたかったわ」
西「俺達も見せつければ良かった?」
村「ばか、何言って・・・」
西「裕・・・今日泊るだろ?」
村「うん。だってバレンタインだし・・・」
西「ごめん!デートキャンセル!」
村「え?!」
西「今からお家デートに変更」
村「・・・」
西「かわいいこと言う、裕が悪い」
村「・・・ばか」
交際歴3年。この二人にはお見通しだったようだ。
※ 川元 千津(母)視点
今日は、高校生の次男・秀の卒業式。
何事にも執着がなく、何か達観したような性格の息子だけど、ここ最近は感情も表すし外出も増えてきている。
まぁ、その相手が兄・連の後輩なんだけど、迷惑かけてないかしら?と、過保護にしてるわけじゃないけど別の意味で心配だわ。だって、秀は・・・。
「母さん、写真撮るの?」
「当たり前じゃない。息子でも一緒に撮るわよ」
「なら、式の前に撮るから早く準備して」
「え?ちょ、ちょっと待ってよ!母さんだって綺麗にお化粧したいわよ~!」
「誰も気にしないと思うけど?」
「私が気にするのよ!」
などと、朝から口論をするしまつ。結局、支度して写真も撮ったけど・・・。
式が終わり会場を出ると、門のところに例の彼が立っていた。まわりに連もいないようで、彼一人で来ているみたいだった。・・・そっか。そういうことか。
「あら?榎木君?」
「こ、こんにちは。お久しぶりです・・・」
あら。かなり動揺しちゃってるわね。まあ、そうよね~。先輩の弟の卒業式になんて、普通は来ないわよね~。
「こんにちは。もしかして、秀の為に来てくれたの?」
「あ、はい・・・」
そこは素直なのね。まぁ、誤魔化しようもないわよね。
「・・・あら、お花まで用意してくれたの?」
「せっかくなんで・・・」
「ありがとう。・・・ねぇ、榎木君」
「は、はい」
「これからも秀の事、よろしくお願いします」
そう伝えると、榎木君は一瞬目を見開き「こちらこそ・・・・」と返してくれた。
ふふ。そりゃ驚くわよね~。母親からこんなこと言われたら。榎木君的には、感じ取ってくれたかしら?
「それじゃあ」と言って、この場を立ち去ったが、ちらっと振り返ると榎木君は私に向かって頭を下げていた。
なんだ。秀ったらいい恋愛してるじゃない。榎木君なら母さんも賛成よ。
やっと、息子に春が来たようだわ。
今まで苦しみ悩んだ分、幸せになるのよ秀。
さ、今晩はお赤飯でも用意しようかしら♪
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