幼馴染のせいで彼女が出来ません!~カワイイ年下幼馴染はオオカミに成長しました~

syouki

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8.帰り道

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駅に着くと、雨はさっきよりも強くなっていた。

「これ、傘一本じゃ無理じゃね?」
「これ、結構大きいから大丈夫だよ!」

バッと折り畳み傘を開き、二人の頭上に掲げる。

「ね?」
「ああ、まあ…」
「さ、買い物して帰ろう」
「ああ」

折り畳みにしては大きかったので、言われるまま傘に入りスーパーに向かった。

「今日は何がいい?お祝いだし、何でも作るよ!」
「そうだな~…ビーフシチューとこの間のローストビーフサラダ食べたいかな。あのドレッシング美味かったし」
「了解。あ、赤ワイン欲しいんだけど…」
「ああ、なら俺が買ってくるよ」
「ありがと。じゃ、後でね」

スーパーの前で別れて、俺は湊の傘を借りて酒屋に向かった。

「どれが良いかな~」

なんて口にするが、ぶっちゃけどれがいいかなんてさっぱり分かってない。ワイン何て飲んだこと無いし!

「何かお探しですか?」
「あ、ビーフシチューに使う赤ワイン探してるんですが…」
「でしたらこちらなんていかがですか?お値段もお手頃ですし、残りはお召し上がりいただいても美味しいですよ」

値段は、1,500円…うんこれくらいなら大丈夫だろ。

「じゃあ、これお願いします」
「ありがとうございます。ではこちらでお会計をお願いします」

「ありがとうございましたー」

軽く店員さんに頭を下げて、湊のいるスーパーへと戻った。サッカー台に姿は見当たらないので、取り合えず売り場の方へ行く事にした。野菜コーナーを抜け、お肉コーナーへ向かうと、不自然に女性客の足が止まっていた。…いた。ここで名前を呼ぶのはまずいかなと思い、湊に近づき肩を叩いた。

「お待たせ」
「ひろ兄!ワイン良いのあった?」
「ああ、店員さんに見繕ってもらったけどな」
「そっか。お肉見てるんだけど、お肉屋さんの方が良いかな~?」
「その方が良いかもな。ついでにコロッケも買おうぜ」
「ひろ兄好きだよね。じゃ、そうしよっか」

スーパーでの会計を済まし、俺達はお肉屋さんへと向かった。

「いらっしゃい!何します?」
「えっと、この牛モモのブロックとメンチカツ5つお願いします」
「ブロックとメンチね。メンチは揚げます?」
「あ、そのままで」
「はーい。じゃ全部で…」

「ありがとうございましたー」

会計を済ませ、店を出ると雨はすっかり止んでいた。

「お、止んだな」
「そうだね。あっ!ひろ兄見て!!」

湊が空を見上げて指さす方を見れば、大きな虹がかかっていた。

「きれ~」
「そうだな」

ふと、湊の方を見ると少し目を細めながらもキラキラした眼差しで虹を見ている姿に、何故かドキッとした。

「何か虹見ると良い事ありそうな感じがするよね」
「な、何だそれ?まぁ、めったに見れるもんでもないしな」
「ふふ。ひろ兄と見れるなんて幸先良いな~」

満面の天使の笑顔で俺を見る湊。何故か俺はドキドキが止まらなかった。
おかしいな…湊の笑顔何て見慣れてるのに…。


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