幼馴染のせいで彼女が出来ません!~カワイイ年下幼馴染はオオカミに成長しました~

syouki

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10.湊という男①

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「…ん…」

目が覚めると、俺はベッドに上だった。いつの間に?と思ったが、ご飯を食べ終わってからの記憶がない。

「…家で良かった…」

慣れないワインに酔って寝てしまったんだろう。そして、湊が俺をベッドまで運んだのだと推測する。

「起きたら謝んないとな…」

ベッドの下で眠る湊を起こさない様に、喉が渇いていた俺はそっと部屋を出た。

キッチンに行き、冷蔵庫からペットボトルの水を取りゴクゴクと半分ほど飲み干した。

「はぁ~」

冷たい水が喉を通り過ぎ渇きを潤す。そして、キッチンの隅にワインボトルを見つけた。

「何となくは覚えてたけど、全部飲んでるな…」

空っぽのワインボトルを手に取り、自己嫌悪に陥る。ほんと、年下に何迷惑かけてんだか…。
ボトルを戻し、俺は風呂場に向かった。朝でも良かったが、今寝ると朝起きてシャワーを浴びる時間が取れる自信がなかったからだ。


浴室に入ると、バスタブには温かいお湯が張られていた。

「湊…」

俺が途中で起きるの見越していたかのような周到さ。ありがたいが、完璧すぎるぞ湊。

湯船に浸かり、俺は昔の湊を思い返す。

俺と湊が初めて会ったのは、俺が6歳の時にお隣に引っ越して来たのが始まりだ。当時2歳の湊は、人見知りが激しくおばさんの後ろからこちらを見ていた。ちょこっとのぞかせた顔は、子供の俺でも”カワイイ”と思えるほどで、男の子と聞いて少なからずショックを受けた。おどおどしながらも、ニコッと笑った顔は、まさに天使だった!!その晩は家族で湊の話で盛り上がったっけ…。

次の日から、何故か湊は俺を見かけると後ろをちょこちょことついて来るようになった。さながらひよこの様だった。しかし、4歳差は大きく一緒に外で遊ぶのには無理があった。なので、時々湊の家の庭で遊びに付き合った。またその時の顔が天使なんだよな~…。「ひろにい、だいしゅき~!」ってぎゅ~って抱きついてくるし。いや、マジ可愛かったわ。

小学校に上がると、俺は同級生と遊ぶようになり湊と遊ぶ回数は減って行った。それでも日曜日になると「ひろにい、あしょべる?」と、我が家を訪ねて来る。ほんとは湊の相手をするよりも友達と遊びたかったが、泣きそうな湊をほっておくことも出来ず、日曜日は予定を空けていた。

そんな湊も小学生になった。しかし、湊を取り巻く環境はあまりいい物ではなかった。


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