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1.浮気されました
「予定より早く帰れたな」
国際線の到着口を出てタクシー乗り場に向かいながら、俺、羽柴 譲は、彼女にLIMEを送っていた。
「早く帰ってきたから驚くかな?」
なんて、年甲斐もなくウキウキしながらタクシーに乗り込み自宅へと向かった。移動中、スマホを見るも彼女からの返信は無く、既読もつかない。
「どうしたんだろ?もう寝てるのかな?」
いつもならすぐに既読が付き返信が来るのに、今日は30分経ってもまだ付かない。電話するべきか悩んでいると、マンションに到着した。支払いを済ませてタクシーを降り、マンションへと入る。自室の鍵を開けると、彼女の靴があった。
「何だ、来てたのか…」
しかし、もう一足、俺のではない靴が隣にあった。心臓がバクバクと動き出す。
(まさか…)
荷物を玄関に置いたまま、俺は家へと上がった。奥の寝室から声が聞こえる。
「あぁん!そんなにしちゃ壊れちゃう~!」
「そんなこと言って、こうされるの好きなんでしょ?」
「あん!好き!!もっとして~!!」
それは、彼女と知らない男の声とベッドの軋む音。あきらかに、今、俺の家のベッドでSEXをしてる声。
「あ~!!イック~~!!」
その声に、俺は吐き気をもよおした。そっと部屋の前から離れて、キャリーケースを持ち家を出た。エレベーターに乗り込み彼女に再度LIMEを入れた。
”さようなら”
すぐさまブロックを掛け、俺は街へと歩き出した。
驚いたことに、意外と俺は冷静だった。彼女の事は愛していたはずなのに、人間、衝撃が強いと気持ちの変化も早いのかも知れない。まず、ホテル代わりに使われていただろう家は引っ越そうと決めた。しかも、俺が出張に行ってからずっと使われていた可能性がある。
(家具はすべてゴミだな…。リサイクルにでも出せば多少引っ越し代にもなるか…)
(何か無くなってないか確認しないとだな…)
等々、これからの事考えていると、行きつけのBARにたどり着いた。
「とりあえず、飲むか…」
扉を開けると、心地よいジャズが流れていて、カウンターでマスターがグラスを磨いていた。
「いらっしゃいませ。出張からお戻りですか?」
「ええ。ただいま、マスター。いつものもらえる?」
「かしこまりました」
カウンターに座り一息つくと、扉の開く音が聞こえた。
「いらっしゃいませ。お一人ですか?」
「はい」
「お好きな席へどうぞ」
その客は、俺から二つ離れた席に腰を下ろしカクテルを注文していた。
「羽柴様、お待たせしました」
すっと俺の目の前に、ブランデーロックのダブルが差し出された。手に取ろうとすると
「やっぱり羽柴だ」
と、さっきの客に声を掛けられた。――――誰?
国際線の到着口を出てタクシー乗り場に向かいながら、俺、羽柴 譲は、彼女にLIMEを送っていた。
「早く帰ってきたから驚くかな?」
なんて、年甲斐もなくウキウキしながらタクシーに乗り込み自宅へと向かった。移動中、スマホを見るも彼女からの返信は無く、既読もつかない。
「どうしたんだろ?もう寝てるのかな?」
いつもならすぐに既読が付き返信が来るのに、今日は30分経ってもまだ付かない。電話するべきか悩んでいると、マンションに到着した。支払いを済ませてタクシーを降り、マンションへと入る。自室の鍵を開けると、彼女の靴があった。
「何だ、来てたのか…」
しかし、もう一足、俺のではない靴が隣にあった。心臓がバクバクと動き出す。
(まさか…)
荷物を玄関に置いたまま、俺は家へと上がった。奥の寝室から声が聞こえる。
「あぁん!そんなにしちゃ壊れちゃう~!」
「そんなこと言って、こうされるの好きなんでしょ?」
「あん!好き!!もっとして~!!」
それは、彼女と知らない男の声とベッドの軋む音。あきらかに、今、俺の家のベッドでSEXをしてる声。
「あ~!!イック~~!!」
その声に、俺は吐き気をもよおした。そっと部屋の前から離れて、キャリーケースを持ち家を出た。エレベーターに乗り込み彼女に再度LIMEを入れた。
”さようなら”
すぐさまブロックを掛け、俺は街へと歩き出した。
驚いたことに、意外と俺は冷静だった。彼女の事は愛していたはずなのに、人間、衝撃が強いと気持ちの変化も早いのかも知れない。まず、ホテル代わりに使われていただろう家は引っ越そうと決めた。しかも、俺が出張に行ってからずっと使われていた可能性がある。
(家具はすべてゴミだな…。リサイクルにでも出せば多少引っ越し代にもなるか…)
(何か無くなってないか確認しないとだな…)
等々、これからの事考えていると、行きつけのBARにたどり着いた。
「とりあえず、飲むか…」
扉を開けると、心地よいジャズが流れていて、カウンターでマスターがグラスを磨いていた。
「いらっしゃいませ。出張からお戻りですか?」
「ええ。ただいま、マスター。いつものもらえる?」
「かしこまりました」
カウンターに座り一息つくと、扉の開く音が聞こえた。
「いらっしゃいませ。お一人ですか?」
「はい」
「お好きな席へどうぞ」
その客は、俺から二つ離れた席に腰を下ろしカクテルを注文していた。
「羽柴様、お待たせしました」
すっと俺の目の前に、ブランデーロックのダブルが差し出された。手に取ろうとすると
「やっぱり羽柴だ」
と、さっきの客に声を掛けられた。――――誰?
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