4 / 77
4.お世話になる事にしました
「羽柴ぁ、着替えあるんだしシャワー浴びてきたら?」
「あ、ああ。悪いな…」
神宮寺から何やら気になる言葉が聞こえたが、俺はキャリーケースから着替えを取り出しシャワーを借りることにした。
「浴室はドア出て正面ね~。あ、タオルとかシャンプーは適当に使っていいから~」
「ありがとう。借りるよ」
寝室を出て、神宮寺の言葉どおり目の前のドアを開け浴室へと入った。洗面所兼脱衣所に置かれているドラム型洗濯機の上には、綺麗に畳まれた俺の服が置いてあった。
「神宮寺に悪いことしたなぁ…」
昨夜の醜態を恥じながら、俺は浴室へと入りシャワーを浴びた。
着替えを済ましドアを開けると、コーヒーの匂いとジュージューという音が聞こえてきた。右側のガラスの扉を開けると、左手から神宮寺が顔を出した。
「もうすぐ出来上がるから、そっちに座って待ってて」
目線で前方を促され、俺はダイニングテーブルのイスに腰かけた。カウンターキッチンの中では、エプロンを付けた神宮寺が朝食を作ってくれていた。
「お待たせ~!簡単なもので悪いけど」
そう言って、プレートの上には温めたクロワッサンと半熟のスクランブルエッグ。キュウリとプチトマトと何故かたこさんウインナーが乗っていた。
「いや、十分すごいよ。ちょっとしたカフェ並みだな」
「サンキュ~!」
ハイ、とマグカップに入ったコーヒーを渡され、一口、口にする。二日酔いに苦めのコーヒーは身体に染みた。
「羽柴、今日これからどうするの?家帰るの?」
「ん?あぁ、一旦帰らないとな。おそらく彼女が居座ってるだろうから追い出さないと」
「プハッ!追い出すんだ!」
「同棲してたわけじゃないし問題無い。それに、あんな女と過ごした部屋なんて住みたくないし、家具も全部処分するつもりだよ。車はどうするかな…」
「え~勿体なくない?」
「百歩譲ってもベッドは無理だろ」
「それもそっか~。で、引っ越しの目途はあるの?」
「そこなんだよな~。良い物件がすぐ見つかれば良いけど、しばらくはホテル暮らしかな…」
「決まるまでここに住めば?」
神宮寺は、さらっと提案してきた。
「え?!いや、そこまでは…」
さすがに、当時友人でもなかった同級生にそこまで迷惑をかけるわけにはいかない。
「再会したのも何かの縁だし、ホテル代だってもったいないじゃん?ん~羽柴が気にするなら食費だけ貰うよ!どう?悪い条件じゃないと思うけど?」
うっ…確かに、ホテルに泊まるよりは節約は出来る。けど…。
「ん?何か気になる?」
「いや…ここに居ると神宮寺の彼女にも迷惑が…」
「あ、そんなこと?俺、恋人いないから気にしなくて良いよ。むしろ一人で家に居るの退屈だから、羽柴が居てくれると嬉しいかも」
ニコニコとそんなことを告げられると、男相手とわかっているのにドキドキしてしまう。
「そ、それなら、部屋が決まるまでお願いしていいか?」
「ほんと?!じゃあ決まりだね!気にせず、いつまででも居てくれて良いからね!!」
今度は、とびっきりの笑顔で手を握ってきてブンブンと上下に振られ、こっちの方が赤面してしまうくらいだった。
なるべく早く部屋を見つけよう…。
「あ、ああ。悪いな…」
神宮寺から何やら気になる言葉が聞こえたが、俺はキャリーケースから着替えを取り出しシャワーを借りることにした。
「浴室はドア出て正面ね~。あ、タオルとかシャンプーは適当に使っていいから~」
「ありがとう。借りるよ」
寝室を出て、神宮寺の言葉どおり目の前のドアを開け浴室へと入った。洗面所兼脱衣所に置かれているドラム型洗濯機の上には、綺麗に畳まれた俺の服が置いてあった。
「神宮寺に悪いことしたなぁ…」
昨夜の醜態を恥じながら、俺は浴室へと入りシャワーを浴びた。
着替えを済ましドアを開けると、コーヒーの匂いとジュージューという音が聞こえてきた。右側のガラスの扉を開けると、左手から神宮寺が顔を出した。
「もうすぐ出来上がるから、そっちに座って待ってて」
目線で前方を促され、俺はダイニングテーブルのイスに腰かけた。カウンターキッチンの中では、エプロンを付けた神宮寺が朝食を作ってくれていた。
「お待たせ~!簡単なもので悪いけど」
そう言って、プレートの上には温めたクロワッサンと半熟のスクランブルエッグ。キュウリとプチトマトと何故かたこさんウインナーが乗っていた。
「いや、十分すごいよ。ちょっとしたカフェ並みだな」
「サンキュ~!」
ハイ、とマグカップに入ったコーヒーを渡され、一口、口にする。二日酔いに苦めのコーヒーは身体に染みた。
「羽柴、今日これからどうするの?家帰るの?」
「ん?あぁ、一旦帰らないとな。おそらく彼女が居座ってるだろうから追い出さないと」
「プハッ!追い出すんだ!」
「同棲してたわけじゃないし問題無い。それに、あんな女と過ごした部屋なんて住みたくないし、家具も全部処分するつもりだよ。車はどうするかな…」
「え~勿体なくない?」
「百歩譲ってもベッドは無理だろ」
「それもそっか~。で、引っ越しの目途はあるの?」
「そこなんだよな~。良い物件がすぐ見つかれば良いけど、しばらくはホテル暮らしかな…」
「決まるまでここに住めば?」
神宮寺は、さらっと提案してきた。
「え?!いや、そこまでは…」
さすがに、当時友人でもなかった同級生にそこまで迷惑をかけるわけにはいかない。
「再会したのも何かの縁だし、ホテル代だってもったいないじゃん?ん~羽柴が気にするなら食費だけ貰うよ!どう?悪い条件じゃないと思うけど?」
うっ…確かに、ホテルに泊まるよりは節約は出来る。けど…。
「ん?何か気になる?」
「いや…ここに居ると神宮寺の彼女にも迷惑が…」
「あ、そんなこと?俺、恋人いないから気にしなくて良いよ。むしろ一人で家に居るの退屈だから、羽柴が居てくれると嬉しいかも」
ニコニコとそんなことを告げられると、男相手とわかっているのにドキドキしてしまう。
「そ、それなら、部屋が決まるまでお願いしていいか?」
「ほんと?!じゃあ決まりだね!気にせず、いつまででも居てくれて良いからね!!」
今度は、とびっきりの笑顔で手を握ってきてブンブンと上下に振られ、こっちの方が赤面してしまうくらいだった。
なるべく早く部屋を見つけよう…。
あなたにおすすめの小説
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
俺は夜、社長の猫になる
衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。
ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。
言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。
タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。
けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。
【完結】極貧イケメン学生は体を売らない。
紫紺
BL
貧乏学生をスパダリが救済!?代償は『恋人のフリ』だった。
相模原涼(さがみはらりょう)は法学部の大学2年生。
超がつく貧乏学生なのに、突然居酒屋のバイトをクビになってしまった。
失意に沈む涼の前に現れたのは、ブランドスーツに身を包んだイケメン、大手法律事務所の副所長 城南晄矢(じょうなんみつや)。
彼は涼にバイトしないかと誘うのだが……。
※表紙をAI君に描いてもらいました。(2026.2.21)
※本作品中の公判、判例、事件等は全て架空のものです。完全なフィクションであり、参考にした事件等もございません。拙い表現や現実との乖離はどうぞご容赦ください。
ハイスペックストーカーに追われています
たかつきよしき
BL
祐樹は美少女顔負けの美貌で、朝の通勤ラッシュアワーを、女性専用車両に乗ることで回避していた。しかし、そんなことをしたバチなのか、ハイスペック男子の昌磨に一目惚れされて求愛をうける。男に告白されるなんて、冗談じゃねぇ!!と思ったが、この昌磨という男なかなかのハイスペック。利用できる!と、判断して、近づいたのが失敗の始まり。とある切っ掛けで、男だとバラしても昌磨の愛は諦めることを知らず、ハイスペックぶりをフルに活用して迫ってくる!!
と言うタイトル通りの内容。前半は笑ってもらえたらなぁと言う気持ちで、後半はシリアスにBLらしく萌えると感じて頂けるように書きました。
完結しました。
【完結】国に売られた僕は変態皇帝に育てられ寵妃になった
cyan
BL
陛下が町娘に手を出して生まれたのが僕。後宮で虐げられて生活していた僕は、とうとう他国に売られることになった。
一途なシオンと、皇帝のお話。
※どんどん変態度が増すので苦手な方はお気を付けください。
美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。