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31.複雑な気持ちになりました
「ただいま、譲」
リビングの扉を開け、隼が帰ってきた。
「おかえり」
「あ、パスタ作ったんだ」
スーツのジャケットを脱ぎ、俺の横に座った隼から、家の物とは違う石鹸の香りがした。
「…っ、ごめん、食べてくると思ったから…」
「あ、うん、食べてきたから気にしないで。先にお風呂入って良いかな?」
「ああ」
「ありがと」
隼は、洗濯物とジャケットを持って一旦部屋へと入っていった。
(石鹸の匂いをさせて風呂って…。てか、彼女いるじゃないか)
石鹸の匂いがするって事はそういう事だろう。一つ溜息をついて、俺は残りのパスタを口に運んだ。…パスタは全く味がしなかった。
洗い物を終え自室で本を読んでいると、遠慮がちにドアをノックする音が聞こえた。
「譲~コーヒー淹れたけど一緒に飲まない?」
「…ああ、今行く」
喧嘩をしているわけでもないので飲まないのは不自然だと思い、誘いに応じた。
リビングに行くと、コーヒーの香りが鼻をくすぐる。
「はい」
「サンキュ」
揃いのマグカップに注がれたコーヒーを受け取り、ソファーに座る。
「美味しそうなケーキ屋さん見かけたから買ってきちゃった」
そう言って、俺の前に果物がたくさん乗ったフルーツタルトを置いた。隼は、自分様にモンブランを買ってきていた。隼からは、いつもの石鹸の匂いがしていた。
「美味そうだな。いただきます」
「いただきま~す」
フォークで切り目を入れ、一口大に切り離し口に運ぶ。サクッとしたタルト生地としつこくない甘さのカスタードが果物の甘さを引き立ている。
「美味い…」
「俺のモンブランも美味しいよ!はい!」
フォークに刺さったモンブランを目の前に差し出され、反射的に口をひらいてかぶりついてしまった。
「どう?美味しいよね!」
マロングラッセとクリームのバランスが絶妙で、中にある焼いたメレンゲのサクッとした食感もアクセントになっていた。
「うん、美味い」
「良かった~!イートインも出来るみたいだから、今度は食べに行こうよ」
「そうだな」
おかしいな…。デートじゃなかったのか?まぁ、デートなら彼女の前で同居人にケーキを買うなんてしないよな…。なんて事を考えながらケーキを食べるも、出掛けた理由が気になって仕方がなかったが聞けなかった。
「片づけは俺がしておくから、譲お風呂入りなよ」
「じゃあ、そうさせてもらうかな」
自分が使った食器をキッチンに下げて、自室に着替えを取りに行き浴室へと向かう。洗濯機に入っている隼の洗濯物が気になったが、我に返り見るのを止めた。
(俺、何やってんだろ…)
冷たいシャワーを頭から浴びて、自分のしようとしたことを反省する。
(これじゃあ、ただの変態だ。あんな夢を見るくらいだから溜まってんのかな…)
湯船に浸かり、今までの事を振り返る。
(あんなことがあった俺に、隼はずっと気を使ってくれてるんだよなぁ…。休日で俺が居るから彼女と外でデートしただけなのに、俺、何嫉妬みたいな気持ちになってるんだろ…。よし!今度からは俺が外出するようにしよう!)
今まで隼に甘えてばっかりだから、そろそろ恩返ししないとな。
リビングの扉を開け、隼が帰ってきた。
「おかえり」
「あ、パスタ作ったんだ」
スーツのジャケットを脱ぎ、俺の横に座った隼から、家の物とは違う石鹸の香りがした。
「…っ、ごめん、食べてくると思ったから…」
「あ、うん、食べてきたから気にしないで。先にお風呂入って良いかな?」
「ああ」
「ありがと」
隼は、洗濯物とジャケットを持って一旦部屋へと入っていった。
(石鹸の匂いをさせて風呂って…。てか、彼女いるじゃないか)
石鹸の匂いがするって事はそういう事だろう。一つ溜息をついて、俺は残りのパスタを口に運んだ。…パスタは全く味がしなかった。
洗い物を終え自室で本を読んでいると、遠慮がちにドアをノックする音が聞こえた。
「譲~コーヒー淹れたけど一緒に飲まない?」
「…ああ、今行く」
喧嘩をしているわけでもないので飲まないのは不自然だと思い、誘いに応じた。
リビングに行くと、コーヒーの香りが鼻をくすぐる。
「はい」
「サンキュ」
揃いのマグカップに注がれたコーヒーを受け取り、ソファーに座る。
「美味しそうなケーキ屋さん見かけたから買ってきちゃった」
そう言って、俺の前に果物がたくさん乗ったフルーツタルトを置いた。隼は、自分様にモンブランを買ってきていた。隼からは、いつもの石鹸の匂いがしていた。
「美味そうだな。いただきます」
「いただきま~す」
フォークで切り目を入れ、一口大に切り離し口に運ぶ。サクッとしたタルト生地としつこくない甘さのカスタードが果物の甘さを引き立ている。
「美味い…」
「俺のモンブランも美味しいよ!はい!」
フォークに刺さったモンブランを目の前に差し出され、反射的に口をひらいてかぶりついてしまった。
「どう?美味しいよね!」
マロングラッセとクリームのバランスが絶妙で、中にある焼いたメレンゲのサクッとした食感もアクセントになっていた。
「うん、美味い」
「良かった~!イートインも出来るみたいだから、今度は食べに行こうよ」
「そうだな」
おかしいな…。デートじゃなかったのか?まぁ、デートなら彼女の前で同居人にケーキを買うなんてしないよな…。なんて事を考えながらケーキを食べるも、出掛けた理由が気になって仕方がなかったが聞けなかった。
「片づけは俺がしておくから、譲お風呂入りなよ」
「じゃあ、そうさせてもらうかな」
自分が使った食器をキッチンに下げて、自室に着替えを取りに行き浴室へと向かう。洗濯機に入っている隼の洗濯物が気になったが、我に返り見るのを止めた。
(俺、何やってんだろ…)
冷たいシャワーを頭から浴びて、自分のしようとしたことを反省する。
(これじゃあ、ただの変態だ。あんな夢を見るくらいだから溜まってんのかな…)
湯船に浸かり、今までの事を振り返る。
(あんなことがあった俺に、隼はずっと気を使ってくれてるんだよなぁ…。休日で俺が居るから彼女と外でデートしただけなのに、俺、何嫉妬みたいな気持ちになってるんだろ…。よし!今度からは俺が外出するようにしよう!)
今まで隼に甘えてばっかりだから、そろそろ恩返ししないとな。
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