再会は甘い始まり~浮気された俺は同級生からの溺愛に癒されてます

syouki

文字の大きさ
50 / 77

50.相談しました②

 小さな溜息を何度もしながら歩いていると、バンッと背中に衝撃が走る。

「よう、羽柴!…って、お前昨日より悲愴な顔してるぞ?」
「おはよう竹村。…その~…」
「…昼、屋上な」
「…うん」

 察してくれたのか、少し呆れたように昨日同様、屋上を指定してきた。今回は有りがたくその提案を受け入れた。

 約束の昼休み。今日は俺が先に着いたので、昨日と同じベンチで先に弁当を食べながら竹村を待った。

「羽柴!お待たせ!」

 暫くすると、竹村が紙袋を持ってやって来た。

「悪いな、竹村」
「いいって。で、ヤッたのか?」
「ブッ!…ゴホッゴホッ!」

あまりにもストレートな発言に、むせてしまった。

「ん~遠からずって反応だな」

何でわかるんだ?!竹村ってもしかしてめっちゃ経験豊富?

「今更隠すな。正直に話せ」

紙袋からハンバーガーを取り出しかぶり付いた。

「その…、向こうからキスされて、我慢できなくて俺からもキスして、そのまま何時間もキスした後、朝まで一緒のベッドで寝た」
「それから?」
「…告白されたけど、返事は俺の傷が癒えた時でいいって言われた」
「…それから?」
「…今朝、照れた姿がカワイイって思ったらキスしてた」

シャワーでの一件と裸だったことは黙っていたけど、概ね事実を竹村に話した。竹村は、呆れたような目で俺を見て溜息をついた。

「その女性、すっげぇ懐が深いな…」
「え?」
「いくら惚れた相手とはいえ、キスまでして一緒のベッドで寝た相手に、恋人になるように強要しないとか凄すぎだろ…」

言われてみれば、いかに俺がズルい立場にいるのか気付かされた。

「そうだな…俺、甘え過ぎだな」
「ま、そこまで尽くすくらい羽柴に惚れてるんだろうなぁ~」
「そう、なのかな?」
「羽柴の知らない所で、ずっと羽柴の事思ってたのかもよ」
「……」

二個目のハンバーガーを取り出しながら、竹村はさらっとそんな事を言い出した。

「ん?何か思い当たる事でもあるのか?」
「あ…言ってなかったんだけど、同居人て高校の同級生なんだ」
「マジ?」
「うん。1年の時、同じクラスだった」
「その後は?」
「特に接点も無く卒業した」
「なら、10年ぶりの再会ってやつか~…」
「まあ、そうなるかな」
「高校の時の思いが再燃したって感じかもな~。そういうのって、燃あがるけど冷めるのも早いから気をつけろよ」
「あ、うん…わかった」
「ま、あくまでも俺の個人的見解だ。必ずしも、その子がそうとは限らない。最終的に羽柴の気持ち次第だしな」
「それって、竹村の経験談?」
「うるさい!ほら、さっさと食わないと休憩終わるぞ」
「クスクス、わかったよ」

そうだよな。最終的には、お互いの気持ち次第なんだよな。そこに男とか女とか関係ない。アイツと終わったのも一瞬だったし…。隼に、いつから俺の事が好きだったのか聞いてみてもいいだろうか…。

「竹村、ありがとう」
「ん?俺は話を聞いただけだ」
「今度、昼飯奢るよ」
「おう。期待してるわ」

昼休みも終わり、俺達はそれぞれの部署に向かった。俺は、無意識に早く終業時間にならないかとソワソワしていた。

あなたにおすすめの小説

【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】

彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』 高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。 その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。 そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

俺は夜、社長の猫になる

衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。 ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。 言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。 タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。 けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。

【完結】極貧イケメン学生は体を売らない。

紫紺
BL
貧乏学生をスパダリが救済!?代償は『恋人のフリ』だった。 相模原涼(さがみはらりょう)は法学部の大学2年生。 超がつく貧乏学生なのに、突然居酒屋のバイトをクビになってしまった。 失意に沈む涼の前に現れたのは、ブランドスーツに身を包んだイケメン、大手法律事務所の副所長 城南晄矢(じょうなんみつや)。 彼は涼にバイトしないかと誘うのだが……。 ※表紙をAI君に描いてもらいました。(2026.2.21) ※本作品中の公判、判例、事件等は全て架空のものです。完全なフィクションであり、参考にした事件等もございません。拙い表現や現実との乖離はどうぞご容赦ください。

ハイスペックストーカーに追われています

たかつきよしき
BL
祐樹は美少女顔負けの美貌で、朝の通勤ラッシュアワーを、女性専用車両に乗ることで回避していた。しかし、そんなことをしたバチなのか、ハイスペック男子の昌磨に一目惚れされて求愛をうける。男に告白されるなんて、冗談じゃねぇ!!と思ったが、この昌磨という男なかなかのハイスペック。利用できる!と、判断して、近づいたのが失敗の始まり。とある切っ掛けで、男だとバラしても昌磨の愛は諦めることを知らず、ハイスペックぶりをフルに活用して迫ってくる!! と言うタイトル通りの内容。前半は笑ってもらえたらなぁと言う気持ちで、後半はシリアスにBLらしく萌えると感じて頂けるように書きました。 完結しました。

【完結】国に売られた僕は変態皇帝に育てられ寵妃になった

cyan
BL
陛下が町娘に手を出して生まれたのが僕。後宮で虐げられて生活していた僕は、とうとう他国に売られることになった。 一途なシオンと、皇帝のお話。 ※どんどん変態度が増すので苦手な方はお気を付けください。

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜

飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。 でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。 しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。 秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。 美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。 秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

隣の席のイケメンに懐かれた

しょうがやき
BL
隣の席のイケメンに懐かれた平凡男子の話