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エピローグ
しおりを挟む「望み通りアーヴィング殿下を報酬に頂きました!殿下はもう私のものです!」
言い方は悪い・・・けど正直な私の想いだ。殿下は笑って喜んでくれた。
「そうだよ、私はユナだけのものだ。結婚しよう」
「はい!嬉しい~」
殿下のプロポーズを受けて、王女達から伸びてきた赤い糸も切断した!もう安心だ。
第二王子は女神フローリスの加護を持つ妖精と婚約。
王太子殿下も健康になってアテーナ王女と2か月後に婚姻。
王家に祝い事が続いてナミピアナ王国は平和でめでたしめでたし。
魔法学校の長期休みも終わって、残念だけど私は自主退学することにした。
そもそもバレンシアとは別人なんだから替え玉入学と言われても仕方ない、考えが甘かった。私はヘレンから逃げたくて学校の寮に入りたかったのだ。
特に学校への未練はないと思ったがロアンや友人達との別れが寂しい。校内ダンジョンを彼等と制覇したかったな。
バレンシアと交代すれば良いと考えていたのに、女神の加護が外れたバレンシアは魔力が平凡な子になってしまった。彼女は鏡の中に逃げてからは勉強もしていないので、学力も結構な低レベル。
覗き見の鏡で観察しただけでは、私の全てを奪えなかった。
学習意欲が低くミリアンには最後に匙を投げられ、バレンシアが特待生を維持するのは無理と判断された。
これは叔母のヘレンのせいでもある。バレンシアは裁縫と刺繍だけは上手だ。貴族としてのマナーも身についていないので淑女学校に編入する事になった。
ハサウェイ公爵家では兄姉がバレンシアを気にしているようだ。
ルナシアはアーヴィング殿下が妖精と婚約したのでバレンシアは敵ではなかったと思っている。いつかグレンが公爵家を継げばバレンシアも兄姉と交流が持てるかもしれない。
ミリアンは旅に出た。オフィーリア様が戻ったし、諸国を巡って気儘に過ごしたくなったそうだ。ミリアンを大好きなバレンシアは相当落ち込んでいる。
私は王子妃教育を受けることになり、宮殿に部屋を与えられて家庭教師も付けられた。勉強は嫌いじゃない、アーヴィング殿下の妃に相応しくなるよう頑張る。
殿下が卒業したら直ぐに結婚するんだ~♪
妖精ユナリスの記憶が戻ってからは陽気になったと誰からも言われる。年齢も不詳だ。見た目は10代だから16歳でいいでしょう。ユナリスは気まぐれだけど真面目な由奈の記憶も混ざってちょうど良いよね?
今はユナリスの性格が前面に出て、前世の由奈の性格が後でフォローする感じ。
どんな私でも殿下は受け入れてくれるから大丈夫。
でも彼を困らせないようにしなければ。
屋根裏部屋でバレンシアと交代した時はなんで異世界なんかに転生したんだと絶望したけど、今はアーヴィング殿下とネーロがいつも一緒。
───誰がなんと言っても、私は世界一幸せ!
====完結====
最後まで読んで下さって本当に有難うございました。
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