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弁明 11
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失敗した…
何回私は失敗したんだろう
次も…失敗するのだろうか
ーーーーー
病室のドアがノックされ、沈黙を破る。
医師がドアを開き、少し会話すると病室き招き入れた。
2人の男性がコートを脱ぎながら入ってくる。誰だ?
コートをかけると、私に微笑みながら話しかけた。
「まずは名乗ろうかな、私達は警察の者でね、少しお話を。」
そう言うと医師と看護師に一瞥し、もう1人の男性が2人に何かを言うと2人は「では」と言って出ていった。
「記憶喪失だってね、聞いてるよ」
肩の広い男性は椅子に腰掛けた
「君の体が悪い事も知ってる、早めに切り上げるからね」
警察…?
どうしてこの人達が私の病室にいるんだ?何も覚えていない。
私がじっと見ていると、「リラックスしていいよ、聞いてるだけで」と言った
「大変だね、声も出ないんだって?いきなりこんな状態になって驚いただろう」「私も心臓が悪くてね、目の前が暗くなったと思ったらいつの間にか白いベッドの上、なんていうか、不思議な感覚なんだよね」
いいから本題に入ってくれ。
そう思って睨んだ
すると刑事はそれに気付き、
「起きて間もないからね、なるべく早くするから。」
時計を見ると、私が起きた時間から5時間程しか経っていなかった。
「君が見つかった場所については聞いた?」
私は首を縦に振った
「あの工場の倉庫だろう?端にある」
「君もなんでそこにいるか分かってないんじゃないのかな?避難場所でもない、ただの倉庫だ。そこに君達のクラスが全員集まってた」
「まあそれは私達もよくわからないけどね、それと、発見時の状況の説明はされた?」
少し期待してしまった。わからないのか。
瓦礫の下敷きになって埋もれてたんじゃないのか?
「建物の下敷きになったと説明されたはずだけど、そうだよね」
私は頷いた
「そして君だけが生き残ってる」
「なぜ君が生き残ったか、詳しくは知らないだろう?本当に偶然なんだけどね」
刑事は指を前に出した
「君がいたのはタンクの真下、そしてタンクには横から入れるフタがあったんだよ」
「タンクが倒れた時、フタが開いて君の体はタンクの中に入った。タンクの中身は空っぽだ」
刑事は少し間を置き、
「つまりはタンクが周りの瓦礫を防いでくれたわけだね、残念ながら足と両手はタンクに入り切らなくて瓦礫に筋肉が潰された」
刑事が目を細める
「タンクも割れたんだけど、ほかの瓦礫を防いでくれたおかげで君の損傷はタンクの破片で頭を切った程度だ」
そう言うと「程度、って言うと嫌な言い方かな」と付け加えた
「奇跡みたいだね、証拠に、君の胴体には傷が一つもない」
確かに包帯の感触はしない。
4年で取れたものだと思っていた。
「四年前の事を今更ぶり返すのもアレだし、君は被災者だからね」
少し気まずそうにする
「君に記憶はないかな」
「君はタンク内で発見された時、片手にバールを持っていた。ほら、釘を抜く為の金属でできた棒だよ」
言われなくても分かる。
それがどうしたのだ。
「バールを持ってただけじゃ変じゃないんだけどね」
「そのバールには血液が付着していたんだ。丁度先の方にね」
刑事は右手でチョキを作り、その指の上あたりをなぞった
「そして、発見された君のクラスメイトの1人には瓦礫でできたものじゃない傷跡があったんだよ」
刑事がじっと私を見る
心臓が跳ねた
何を言いたいんだ、私がそのクラスメイトに危害を加えたとでも言うのか?
「その傷跡は頭部にあって、強く殴られた物と見える。そしてその傷跡は君の持っていたバールの先と一致するんだ」
何回私は失敗したんだろう
次も…失敗するのだろうか
ーーーーー
病室のドアがノックされ、沈黙を破る。
医師がドアを開き、少し会話すると病室き招き入れた。
2人の男性がコートを脱ぎながら入ってくる。誰だ?
コートをかけると、私に微笑みながら話しかけた。
「まずは名乗ろうかな、私達は警察の者でね、少しお話を。」
そう言うと医師と看護師に一瞥し、もう1人の男性が2人に何かを言うと2人は「では」と言って出ていった。
「記憶喪失だってね、聞いてるよ」
肩の広い男性は椅子に腰掛けた
「君の体が悪い事も知ってる、早めに切り上げるからね」
警察…?
どうしてこの人達が私の病室にいるんだ?何も覚えていない。
私がじっと見ていると、「リラックスしていいよ、聞いてるだけで」と言った
「大変だね、声も出ないんだって?いきなりこんな状態になって驚いただろう」「私も心臓が悪くてね、目の前が暗くなったと思ったらいつの間にか白いベッドの上、なんていうか、不思議な感覚なんだよね」
いいから本題に入ってくれ。
そう思って睨んだ
すると刑事はそれに気付き、
「起きて間もないからね、なるべく早くするから。」
時計を見ると、私が起きた時間から5時間程しか経っていなかった。
「君が見つかった場所については聞いた?」
私は首を縦に振った
「あの工場の倉庫だろう?端にある」
「君もなんでそこにいるか分かってないんじゃないのかな?避難場所でもない、ただの倉庫だ。そこに君達のクラスが全員集まってた」
「まあそれは私達もよくわからないけどね、それと、発見時の状況の説明はされた?」
少し期待してしまった。わからないのか。
瓦礫の下敷きになって埋もれてたんじゃないのか?
「建物の下敷きになったと説明されたはずだけど、そうだよね」
私は頷いた
「そして君だけが生き残ってる」
「なぜ君が生き残ったか、詳しくは知らないだろう?本当に偶然なんだけどね」
刑事は指を前に出した
「君がいたのはタンクの真下、そしてタンクには横から入れるフタがあったんだよ」
「タンクが倒れた時、フタが開いて君の体はタンクの中に入った。タンクの中身は空っぽだ」
刑事は少し間を置き、
「つまりはタンクが周りの瓦礫を防いでくれたわけだね、残念ながら足と両手はタンクに入り切らなくて瓦礫に筋肉が潰された」
刑事が目を細める
「タンクも割れたんだけど、ほかの瓦礫を防いでくれたおかげで君の損傷はタンクの破片で頭を切った程度だ」
そう言うと「程度、って言うと嫌な言い方かな」と付け加えた
「奇跡みたいだね、証拠に、君の胴体には傷が一つもない」
確かに包帯の感触はしない。
4年で取れたものだと思っていた。
「四年前の事を今更ぶり返すのもアレだし、君は被災者だからね」
少し気まずそうにする
「君に記憶はないかな」
「君はタンク内で発見された時、片手にバールを持っていた。ほら、釘を抜く為の金属でできた棒だよ」
言われなくても分かる。
それがどうしたのだ。
「バールを持ってただけじゃ変じゃないんだけどね」
「そのバールには血液が付着していたんだ。丁度先の方にね」
刑事は右手でチョキを作り、その指の上あたりをなぞった
「そして、発見された君のクラスメイトの1人には瓦礫でできたものじゃない傷跡があったんだよ」
刑事がじっと私を見る
心臓が跳ねた
何を言いたいんだ、私がそのクラスメイトに危害を加えたとでも言うのか?
「その傷跡は頭部にあって、強く殴られた物と見える。そしてその傷跡は君の持っていたバールの先と一致するんだ」
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