★淫・呪・秘・転★カテナ・コピディタス編

流転小石

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序章 転生から眷族創生

第9話 創生は続く

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これはダークエルフ族、エルフ族、獣人族、人族などの様々な種族が確立される以前に、世界が混沌としていた時代です。

地上では、生物が誕生し進化して種族が生まれ、淘汰されて行く。
強い種族がより強い種族に淘汰されて行くなかで、力の上下関係や友好関係に敵対関係。
生き残る種族もある程度限られてくる・・・

最後の創生を行なう前に始祖龍スプレムス・オリゴーからの告知があった。
今回は事前にテネブリスが先に渡された卵の名前を聞きだしていて七海龍しちかいりゅうのセプテム・オケアノスと言う名前らしい。

現在、惑星は地表の大部分を水分で覆われているので、闇、聖、炎と創生したので次は水だと言うスプレムス。予定では最後の1体を創生するので、どのような龍になるのか興味津々のテネブリスだった。

「いずれこの世界は魔素が枯渇します。そうなるとこの惑星の存続と我々の唯一の栄養源でもあり、魔法や魔法陣が使えなくなります」

「お母様! それは本当ですか?」
 眷族一同の前で魔素が枯渇する事を暗黒龍テネブリス・アダマスが大げさに問いただす。
「えぇ遥か未来ですが・・・実は・・・これは私の能力である予知夢なの」

テネブリスとアルブマは過去に直接聞いていたが、改めて眷族全体に告知すると母であるスプレムスが決めた事だった。眷族とは属性子孫直系一族で、テネブリスとアルブマは属性違いで同格の同種族となる。

スプレムスには沢山の秘密があった。
事有る度にテネブリスが「聞いて無い」と突っ込む。
「ごめんなさい・・・忘れていたわ」
「本当にもう、お母様ったら・・・」
とテネブリスは思っていたが母も歳だ。何歳かは知らないが自分がしっかりと母である始祖龍であるスプレムスの世話をしなくては。と考えていた。

「魔素が枯渇する原因は、魔素を過度に消費する生物。いずれこの世界に繁殖する生物達が魔素を使いきってしまうでしょう」

※Dieznueveochosietecincocuatrotresdosunocero

ある時、小さき者達が沢山争っている姿を見てスプレムスにテネブリスが問いかける。

「今、地上は数多あまたの種族が覇権を競い合う中で、一番の力と魔力を持つ存在にしても、私達龍族と比べれば塵芥ちりあくたに等しい存在。私は興味ありませんが・・・妹達が多少手を貸している様子です・・・それが問題では無く、この惑星の行く末を・・・」

「あなたはどうしたいの?」

テネブリスが眷族の使徒ベルム・プリム、第1ビダのロサ、龍人フィドキアを育て上げ、母なるスプレムスに問われた。

「この世界はまだまだ混沌としています。だから我らが大陸を管理する必要があるわ」
「そうね。その為にも後1体創生するわよ」

現在、地上にいる数多の生物の頂点に君臨する始祖龍スプレムス・オリゴー。
当然身体も大きい。体長は100kmだ。
地上に存在するどんな生物も大きくて精々200mほど。
全長100kmとは如何なる存在にも恐れられ敬われ警戒される存在だったが、それでもこの惑星の大きさと比べたら小さな存在だった。

「テネブリス」
「ハイ、お母様」
「随分前に話した魔素枯渇の事ですが、私を含めて成龍6体で巨大な魔法陣を作り、ある程度の魔素を封印する事が出来ます。その為にも、あなた達を含めて5体はどうしても必要なのです」
「でもお母様の身体の負担が・・・」
「大丈夫ですよ、テネブリス。次の子を創生したら、あの計画を始めましょう」
「ハイ、お母様」
「でも、くれぐれも無理はなさらないでくださいね」
「解っているわ」

あの計画とは龍族だけが住む世界を作る事だった。

「私はこの惑星の為にも魔素を温存し封印します。そして未来の為に、あと1体の龍を創生します。その子達が成龍になったら我らの作りし国へ行きましょう」

※Dieznueveochosietecincocuatrotresdosunocero

まだ卵のセプテム・オケアノスをテネブリスが大事そうに保護しながら、子孫全員の前で母であるスプレムスが創生を始めた。創生自体は周知のとおりで、実際に見て無いのはセプティモ・カエロ位だ。フィドキアは創生自体行えないが、いつもロサの側にいるのでベルムとベルスの創生を見る機会があったのだ。

種族全員が集まり見守る中、始祖龍スプレムスの創生をテネブリス以外は初めて見るものだから、皆ソワソワ、ドキドキしながら待っている。

「では、始めます。まずは想像です」
過去に教えたように大雑把な説明を始めるスプレムス。

「どの様な形で、性格で、色などを細かく思い浮かべるの。そして、その子の力となる魔素を周囲の空間から全身で集めます。魔素量が出来たかな~っと感じたら両手で放出して混ぜるように形にしていくの。この時が一番集中するわ。想像力を膨らまて・・・集めた魔素と放出時間でこの子の力と強さが決まるわ」

全ての龍の元となるスプレムス最後の創生。ベルス達とは違い巨大な体躯が創生する姿は、一番小さなフィドキアから見れば圧巻する程の光景だった。眩い光の中から現れたのは、大地の色と森林の蒼に金色も入り斑模様となっていた。

暫くして放出が終わり「出来たわ」と告げる始祖龍スプレムス。
それは、まるで生命の息吹が感じられる卵が輝いていた。

テネブリスが「お母様・・・斑模様ですか」
「そうね。想像が卵の色にも影響したのかしら・・・まぁ良いわ。後は頼みましたよ、テネブリス」
「ハイ、お母様。みんな、運ぶわよ」安全で温かい場所に移される卵。

「この子は翠嶺龍すいれいりゅう、スペロ・テラ・ビルトスと名付けます」
「お母様、セプテム・オケアノスは地表を覆う水に属する者だと理解したけど、この子は一体・・・」
「テネブリス、みんなも聞いて頂戴。このスペロ・テラ・ビルトスは小さき者達が困った時に力を分け与える者です」
「それは小さき存在を守る為ですか?」

テネブリスの問いかけに答えるスプレムス。
「小さき者達は瞬く間に繁殖し、知恵を付けて大地を支配して行くでしょう。中には愚かな者達も現われるでしょうね。種族間で滅ぼしあい、栄枯衰退を繰り返す事でしょう」
「そんな者達などほって置けば良いではないですかお母様」
「アルブマ、それでもこの大地に産まれた種族です。私は全てが悪く無いと思っているの」
「ではスペロ・テラ・ビルトスに小さき者の救済をさせるのですか?」
「全てでは無いわ、アルブマ。この子に救いを求めたり、力を分け与えるかは、この子の判断に任せようと思います。重要なのは、この惑星にとって必要か不必要かを」

※Dieznueveochosietecincocuatrotresdosunocero

現在の龍達が使用する魔法に魔法陣はテネブリスが進化の過程で覚えた物として教えてあった。もともと魔法に近い事を、魔素を使い想像力で行使していたが魔法の概念を説明する事で威力が向上し、正確さや力の加減が容易に出来るようになり重宝されていた。

そして更なる魔法の開発をスプレムスからお願いされて、使徒であるベルム・プリムとベルス・プリムが開発するようになっていた。

テネブリスとアルブマが相談し、第2ビダは魔法の開発を専門に行わせる龍を創生させる事となった。ベルムはロサ以外にもう一体の創生を始め、ベルスは第1ビダと第2ビダを同時に創生させる事となる。ベルムの第2ビダはテンプスと名付けられ、ロサが兄弟の面倒を見るそうだ。

※Dieznueveochosietecincocuatrotresdosunocero

「お姉様」
「なぁにアルブマ」
「少し相談したい事が・・・何かしら・・・」
「実はベルス・プリムが第1ビダの事で悩んでいるのですが・・・」
「どうしたの?」
「はい。植物との合成体ですが、どの植物にしたら良いか解らなくて・・・お姉様のロサが羨ましいです・・・あのように美しくて・・・男でなければ・・・」
「あらあらアルブマ。何を言っているのかしら。我ら龍族の中で・・・多分新しく生まれる子も含めて貴女が一番美しいのよ」
「そんな・・・私なんて・・・」
「大丈夫。お母様がそう願って創生されたのだから」
「本当に?」
「えぇそうよ。あなたの一族が美しく無い訳が無いわ」
「でも・・・」
「でもなぁに?」
「どんな花にしたら良いか使徒のベルス・プリムにも聞かれていて・・・」
「仕方ないわねぇ。候補はあるの? 」
「一応・・・でも、お姉様のロサに比べると・・・」
「ロサは男型よ」
「あなたはどうしたいの?」
「私は女型にしたいと思っています」
「ではロサの事は忘れなさい」
「・・・はい」
「では候補の花を見せて」
アルブマがベルスを呼び、花を持って来させる。
すると近所に咲く花を土ごと持って来たベルス。
「・・・解ったわ。あなた達どうかしら、気晴らしに私と散歩しない?」
「「ハイ」」

散歩と言っても歩きでは無く、巨大な龍が大空を駆けて三体やって来た山の中の一部に、真っ白に咲く花の丘が有った。
三体はゆっくりと地上に降り立つ。
「これは何と言う花ですかお姉様?」
「解らないわ。お母様と飛んでいた時に偶然見つけたの」
「お母様も気に入って鼻歌を歌っていたわ。ララララララランランランってね」

「お姉様、ベルス。この花にします」
「2人共良いの?」
「「ハイ」」
ベルスが「この段段と咲く花が一族の繋がりに見えます」
「名前も無いのよ」
「名前ならお母様が付けてくださいましたわ」
「??」
「この花の名前はランです」
「フフフッあなたらしいわね、アルブマ。では、ここで創生してみたら? ベルス」
「分かりました」

そしてベルスはランの花が咲き乱れる中で、ロサと対極の女性型として第1ビダのオルキス(女型)を創生した。

成長した第1ビダのオルキスはとても美しくアルブマがうっとりするほどになる。何故なら、オルキスは創生も出来るが他種族との交配も可能なのだ。後に過保護なアルブマがオルキスを過剰に庇護をするあまり、オルキスが恋の逃避行をするとは、今のアルブマは夢にも思わなかった。

ベルムとベルスは共に性別が無いのでテネブリスの指導の元、”小さき者達”の繁殖を参考に想像力を膨らませての創生だった。ベルスが参考にロサの全身を隅々まで観察したのは言うまでもない。

そしてベルスの第2ビダも女性型で創生されてルクスと名付けられ、オルキスと一緒にベルスに大切に育てられる。





Epílogo
成長日記
暗黒龍・・・テネブリス・アダマス・・・・・・体長70km、成龍。
暗黒龍の使徒であるベルム・プリム・・・・・・体長20km、成龍。
暗黒龍の使徒の第1ビダであるロサ(男型)・・・体長2km、成龍。
暗黒龍の使徒の第2ビダであるテンプス(男型)・卵の大きさ・・800m・・生後900m。
暗黒龍の龍人であるフィドキア(男型)・・・・・体長100m、成龍。

聖白龍・・・アルブマ・クリスタ・・・・・・・体長65km、成龍。
聖白龍の使徒であるベルス・プリム・・・・・・体長20km、成龍。
聖白龍の使徒の第1ビダであるオルキス(女型)・卵の大きさ・・800m・・生後900m。
生後10,000年、体長2km、成龍。予定
聖白龍の使徒の第2ビダであるルクス(女型)・・大きさと成長はオルキスと同じ。

七天龍しちてんりゅう・・・・セプティモ・カエロ・・・・・・・24km。
生後100,000年で体長67kmの成龍となる予定
七海龍しちかいりゅう・・・・セプテム・オケアノス・・・卵の大きさ・・10km。
翠嶺龍すいれいりゅう・・・・スペロ・テラ・ビルトス・・卵の大きさ・・10km。

龍の使徒とはそれぞれの龍が力を与え創造した生命体(性別無)
使徒の第1ビダとは、使徒が創造した最初の生命「Primero Vida」の意(性別有、人化になり交配も可)
第1ビダが創造した龍人とは、龍、使徒、第1ビダの使命を実行し他種族との交配する者
(性別有、交配のみ)
注・尺度は目安です

龍達がこの先どうなるの?
と関心を持って頂けたらブクマお願いします。
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