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第4章 獣王国編2

第101話 妻達の行動@

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ここ数日の日中は獣王国バリエンテの王都アレグリアにある王城近くに建つおもむきがあり豪華な宿、その名も”高級旅館ビクトリア”に滞在して”パウリナと汗をかき”、夜になると聖魔法王国のゲレミオ(組合)でノチェ・デル・インペリオ(夜の帝国)の勢力を国中に広めながら”夜の法”作りにフォーレ、ガンソ、他の仲間の大使を交えて検討を行っていた。


聖魔法王国の王としての仕事はリアム殿にほぼ変わってもらいリカルドは王国7、ゲレミオ3の割合で業務をこなしていた。
ある意味パイプ役でもある。
少なくともこの一年はエルヴィーノの行動は決まっており、3ヶ国の特定の場所にしか行かないからで、その場所はエルフ国を除けばリカルドが知っている場所なので同行を免除されていた。
実際リカルドの業務も増えて忙しいので親衛隊を増やす計画をしているらしい。


そんなある日、エマスコにロザリーからの連絡が入った。
エルヴィーノはついに来たかと、恐る恐る手紙を呼んだ。
内容は(これからの事を3人で話しましょう)だった。
正直言って怖い。
直後、再度着信が有り(リカルドも連れて来てください)と書かれてあったので、直ぐにリカルドに会いに行った。
事前に連絡したので王の執務室で待っていると、扉を叩く音がしたので許可を出した後入室するリカルド。


「実は、パウリナの事を隠していた事でお前も、あの2人に呼び出されている」
事情を話しリカルドを見た。

「賜りました。どちらに伺えば宜しいですか?」
何の恐れも無く答えるリカルド。
当然だ、リカルドに非は無く業務を全うしているのだから。

「俺と一緒に来てくれ」
2人は別荘に転移すると、リビングに居た2人が修羅のオーラを纏い待ち構えていた様にエルヴィーノの目に映った。

「リカルド、お疲れ様」
優しく労うロザリーだが目は真剣だ。

「貴男の仕事内容はマルソから伺っています。王国の為に随分と忙しそうですね。今、貴男が国王付になると王家が困るようですから、貴男の部下を何人か作ってください。今後は部下からの報告をまとめた物を私達に送って欲しいの。出来るわよね?」

マルソからも部下を作れと言われていたので返事をした。
「ハッ早急に準備致します」

「今後は誰か必ず国王の側に付き従うのです。宜しいですね!」
そして笑顔のロリがエルヴィーノを睨む。

「ハッそのように指令を出します」
礼をして部屋から出て行ったリカルド。


別荘の転移装置は目的地を指示すれは誰でも転移出来る様に魔宝石が置いてある。
だからリカルドは1人で王都に帰ったのだ。
そして残されたエルヴィーノにロザリーが真顔で問いかけてくる。


「あなた! 一度獣王国の御姫様を連れて来てもらえるかしら?」
「連れて来てどうするの?」

とても夫や国王の質問とは思えないが、気になったので聞いてみた。

「少しお話がしたいだけです」
今度はロリが無表情で話しかけてきた。

「ハイ、行ってきます」
エルヴィーノは逃げるように部屋を出た。


※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez


慌てて王都アレグリアの高級旅館ビクトリアに転移して、一旦落ち着いてからパウリナの部屋に再度転移した。

「パウリナ、聞いてくれ。2人の嫁達がお前に会いたがっているがどうする?」
前もって、いつかはその時が来る事は伝えて有り、アンドレアからも獣人の女として負けない様に指導されていた。

「これからですか? では行きましょう」
あっけなく了承を得たエルヴィーノは内心ドキドキしている。
転移してリビングの扉の前で考えていた。

(パウリナを連れて部屋に入ったとたん襲い掛かって来るのではないか?) 

直ぐに魔法防御出来る体制を取りながらパウリナに念の為に回復薬を渡して置く。
コンコンと扉を叩くと、”どうぞ”と返事があったので中に入ると紅茶を飲みながら、くつろいでいた2人だった。


「私達は女同士のお話しが有りますから”あなた”は帰っても良いわよ」
安心して気の抜けたエルヴィーノにロザリーが微笑んで話しかける表情が逆に恐ろしかった。

「あぁ解った何か有れば連絡して」
そう言い残して音も立てずに部屋を出たエルヴィーノは一時避難と考えクラベルの実家へと向かった。

「どうぞ腰かけてください」
ロリがと案内するとパウリナが緊張して答えた。

「初めまして獣王国バリエンテの国王獣王ライオネル・モンドラゴンの娘でパウリナと申します。不束者ですが宜しくお願い致します」
母親に挨拶もキッチリと教え込まれたパウリナに笑顔で答える2人。

「私はエルヴィーノの第1夫人のロザリー・ファン・デ・ブリンクスと申します。エルフ国メディテッラネウスでは公爵として国政にも携わっております」
パウリナはエルフの女性を初めて見たが本当に美しく見とれてしまうほどだった。

「こ、こちらこそ宜しくお願いします」
深々と頭を下げるパウリナに続けて話すロリ。

「私はエルヴィーノの第2夫人でロリ・ヴァネッサ・シャイニングと申します。聖魔法王国では妃として、そしてサンクタ・フェミナ(神聖女)としても国政に携わっています。パウリナさん、仲良くしましょうね」

”姉”から第一印象が肝心だと言われ、そのように言ったが内心はこころよく思っていなかったロリだったが、パウリナの一言でその心の氷塊も溶けて行った。

「良かった~! お母様から聞いていた通りの優しくて思いやりのある方なのですねロリ姉様は」
自分にも年の離れた妹が居るがまだ幼いので、実の妹より可愛くなついてくれる”新しい妹”はロリの心の隙間にすんなりと入ったような気がした。

「さてと挨拶も終りましたし、座りましょう」
「それでは話してもらいましょうか、パウリナさんの全てを」

ロザリーがうながし、ロリが熱い紅茶を入れて話し始めるパウリナ。
パウリナは魔物に捕まってから今に至るまでの全てを説明した。
途中質問も有ったが全て答えたパウリナに、包み隠さず真剣に答えている印象を2人は感じたのだろう。

「実はロリ姉様にお会いするのは2回目なのです。前回は・・・」
子猫に変身していた事も正直に話して笑いを取りながら受け入れてもらった印象を得たパウリナだった。

「貴女の事は良く分かりました。私達が想像も出来ない体験をされたみたいね」
どこかの冒険譚に出てくるような話に2人共聞き入ってしまったようで、あきらめて許す事にしていたが、それぞれの運命を感じながら気持ちの整理がついた2人だった。

「パウリナさん、私達は貴女を受け入れましょう」
「ありがとうございます。宜しくお願いします」
「チョット待ってパウリナ!」

2人は一度目を合わせた後にロザリーが告げると、立ち上がって頭を下げたパウリナにロリが否定してきた。

「早まらないで私達は貴女を受け入れる準備を始めても良いですが、貴女が私達を受け入れるかは、まだ分からないわ」

ロリの発言の意味が分からないパウリナだった。

「ロリィ、もう少し分かりやすく教えないと・・・」
困った表情のロザリーにロリが面倒臭そうに言い訳する。

「だってお姉様ぁ・・・」
「仕方ない子ねぇ、パウリナさん、私達はいつも3人で愛し合うのよ。これからは貴女も交えて愛し合うの。お分かり?」
(???)
首を傾げてまだ解っていないパウリナに露骨な表現をするロザリー。

「エルヴィーノの大切な物を順番に、私達が見てる前て愛し合うの!」
それを聞いたパウリナは真っ赤な顔で両手を顔に当て拒否した。

「無理無理無理そんな恥ずかしい事絶対に出来ないです」

「「クスクスクスッ」」
笑う2人は更に問い詰める。

「これはエルヴィーノのお母様から出された嫁になる為の試験なのです」
「私も初めて聞いた時はビックリしちゃってパウリナと同じ事を考えたわよ」
真面目な顔で話すロザリーに笑いながら教えてくれたロリ。

「じゃ、どうしてその試験に受かったのですか?」
「「ふふふふっ」」
「それはねぇ、女の意地よ」
ロリの答えにロザリーが補足する。

「どちらが、より強く愛しているのか勝負したの。そしたらね」
そういってロリを寄せるとパウリナの目の前で唇を重ねる2人を目の当たりにしてボー然とするパウリナだった。

一息ついた3人は入れ直した紅茶を飲みながら昔話を始めた。
「私たちの出会いは酷かったわよねぇ」
「本当にお姉様ったら容赦が無いですから」
ロザリーがロリを見て言うと笑いながら話す2人から聞いた内容にパウリナは安堵あんどした。

「そんな恐ろしい事が有ったのですか!」

その後3人でおしゃべりをしながらお風呂にも入り、2人の巨大な霊峰を見て驚くが自分は成長途中だし、同じ様に突き出ていたので、それが普通だと思っていたパウリナだ。

途中クララの食事を与える時に「キャー可愛いー! あぁー私も早く欲しいなぁ」
などと言いだすパウリナだった。


就寝時。
寝室でロザリー、パウリナ、ロリと並んで寝ながら話す内容は、これからの予定だった。
まずはお仕置きで、これは理由がどうあれ浮気をした罰をロザリーとロリがエルヴィーノに与えるモノで3日間を予定。

その後、まずはパウリナと3人を体験させる事にした2人は、最初にロザリーとパウリナで、次にロリとパウリナを経験してから4人で愛し合う事になった。
後の予定は体験した後に話し合う事で納得した3人だった。

そして明日からは淫獣2人からの罰を受ける事になり、結婚までパウリナを中心にロザリーとロリから交互に攻められるエルヴィーノだった。

☆(14)









あとがき
シュラバにならなくてホッとしたエルヴィーノ。
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