╣淫・呪・秘・転╠亡国の暗黒魔法師編

流転小石

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第9章 魔王国編2

第270話 古き龍とロリの第二子

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ジャンドール王の我が儘にも答えた後は、エルヴィーノのやる事は妻達と”妻以外”の相手をこなす事が日課となる。
勿論、ダークエルフ国の再興が一番だがジャンドール王から正式にシーラと婚姻した際に自国の領土に有る島を譲ると答えてくれた。
その話は家族とアルコン達の一族にも説明して大いに喜ばれた。

そうなると、さしあたっての問題はもう直ぐ生まれるロリの出産とシーラの試練をこなす冒険の仲間だ。
シーラにそれとなく訊ねると「私に考えが有るから待ってて」と言われた。

どんな人選を考えているのか解らないがシーラの試練なので任せようと思っていたエルヴィーノだ。
勿論協力は惜しまない。
それとジャンドール王が見た夢のお告げも気になる。
だから心当たりのあるコラソンを尋ねる事にした。


※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez


「コラソンは知ってるか、いにしえのドラゴンの事」
「ああ、試練のドラゴンですね」
(やっぱり見てたなぁ)
「そんな昔から存在するなら伝承か口伝に有ると思ったけど、どの国にも出てないんだよなぁ」
「大丈夫ですよ。時が来れば教えますから」
「えっやっぱり居るの?」
「ええ、居場所の地図も渡しますよ。ただ・・・」
「何だよぉ、怖い事言うなよぉ?」
「シーラさんはもう少し魔法の練習をした方が良いですよ。折角伝授された原初の魔法も使えなくては意味が無いですかなねぇ」
シーラの事を言われたが先に気になる事を聞いて見た。

「その古のドラゴンの事だけど、ジャンドール王の夢に出て来たのってさぁ・・・」
犯人はお前だ、見たいな目で見ると
「私じゃ無いですよ。インスがね、どうしてもシーラさんを強くさせたいらしくて試練を利用したみたいですねぇ」
溜息をついて更に訊ねた。

「シーラを強くしてどうするの?」
コラソンも溜息をついて答えた。
「シーラさんとロリさんは”あの2人”の変わりみたいな感じです」

申し訳なさそうに教えてくれた後、コラソンとエルヴィーノは2人で深い溜息をついた。
何をしたいのかサッパリ解らないが2人の龍人が意地の張り合いをしている様だ。
言わば代理闘争の様な物かと迷惑極まりないと内心思っていた夫兼、婚約者だ。

しかし今の状態で”使えていない”と言うコラソンに聞いて見た。
「どの程度使えるようになれば良いのさ? 俺は使えないから解らないからぜ」
「そうですねぇ」
そう言ってコラソンが指を鳴らすと小さな火の鳥が出て来た。
「うわっ、コラソンも使えるのかぁ」

「例えば火の鳥で有れば小鳥の大きさからプテオサウラ位は作れないといけませんねぇ。そして意のままに操る事が出来ないと意味が有りません。小鳥状態であれば一日くらい顕現させれば集中力も増しますからね」

なるほどと聞いていると
「こんなのも出来たりしますよ」
また指を鳴らすと小さな水の蛇が出て来た。
更に指を鳴らすと小動物の様なバチバチと電気の塊のようなモノまで作りだしたコラソンだ。

“凄い凄い”と言って小動物を触るとビリッと感電してしまった。
「あははっ、ダメですよ触っちゃ」
「何と無く解ってたけどさ、可愛いからつい手が出てしまったよ」
「気に入ったのですか?」
「ああ、なぁコラソン・・・」
「しょうがないですねぇ」
そう言ってエルヴィーノの手に触れると脳裏に浮かぶのは”原初のいかずち”だった。そしてジッとコラソンを見つめるエルヴィーノ。
「はぁ、内緒ですよ」
溜息をついたコラソンはニッコリと微笑み握手すると脳裏には”原初の水滴”が有った。

「ありがとうコラソン。でもさぁ、プテオサウラの大きさを使いこなすって、どこで練習させようかなぁ」
「何を言ってるのですか、うってつけの場所が有るでしょ?」
そう言われてもピンと来ないエルヴィーノだ。
「折角バレンティアが作ったのに使っていない場所が有るでしょ」
「あっ!」
そこまで言われて思い出した。
「ありがとうコラソン」
礼を言って出て行こうとしたら、いつの間にか存在した者にガシッと腕を掴まれていた。
「何処に行くの? あなたの行く場所はこっちよ」
そう言われ紫の妖精王に捕まり、愛の巣に連行されて何度も捕食される獲物だった。


※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez


何とか紫の人に満足してもらい、後ろ髪を引かれつつノタルム国へ戻った。
目的はマルソと会う為だ。
理由はアルモニアの王都イグレシアにある王城の地下闘技場でシーラが魔法の練習をする為に内々的に許可を得る為だ。
勿論アブリルにも同意を得ようと思っている。

”魔族”が王城の地下闘技場を勝手に使っては流石に王の権限でも疑問に思うし、妻は身重だ。
それに炎の原初魔法であれば”先代国王”も黙っていないだろう。
一応炎の魔法を極めていると豪語していたのに禁呪の練習だなんて、絶対に首を突っ込んできて問題を起こすに決まっている。
だから周りを固めて極秘裏に実行する作戦だ。

「話は分かったが、あそこはオスクロ・マヒアでしか鍵が開かないのだろぉ? であれば心配する事は無いのではないか?」

そうだった。
余りにも闘技場を使っていないからすっかり忘れていた。
そうと成ればイグレシアに戻り王城の横に有る石で出来た小さなほこらの様な建物の前に来た。
あたりを見渡し、まるで泥棒のように鍵を開け素早く中に入る。

最下層まで降りて来ると待機室の小部屋が幾つかあるうちの1つに転移魔法陣を描く。
一旦外に出て、入口にオスクロ・マヒアで鍵を掛け直しノタルム国へ転移した。

シーラを探しに廊下を歩いて考えていた。
(オスクロ・マヒアを使える家族であれば、あの場所に自由に転移して魔法の練習をさせるのも良いかもなぁ) 
それはエアハルトやアロンソが魔法の練習をする為の場所だ。

エアハルトからはエルフの目があるからオスクロの練習が出来ないと相談されていたし、アロンソも威力の大きな魔法の練習が出来ないとか、街からかなり離れないと獣人が多過ぎるから目立たない様に練習するには限られた魔法しか出来ないと文句を言っていた。

確かに2人もかなりの魔素量になって来たし、1人で練習するよりライバルが居た方が伸びると、あの”赤い悪魔と悪魔祓い”が話していた事を思い出す。
となれば息子達に転移魔法を教えるべきか悩んでしまう。

(子供が使いそうな場面なんて、悪戯をして逃げる時か、教育現場からの一時的な脱走などが思う浮かぶが・・・やはり第三者同伴で従者に転移魔法を覚えさせた方が良いか)

自己中心的に自問自答する父親だった。
(しかし、誰が適任者だろう。ロザリーと母さんに相談するか)

シーラに魔法の練習を密かに行う場所の説明をすると喜んでくれたが、その場所がイグレシアの地下闘技場と知ると文句が出た。
「遠すぎるよ、それに私は転移魔法使えないもん」
解っているし教えるつもりはない。
そんな魔法を教えたら自分の首を絞めるような事態に成りかねないからだ。

「大丈夫だよ。俺が送り迎えするから」
「本当っ!?」
協力的な態度で接すると唇を押し付けてくる婚約者だ。

ロザリーに相談すると「ナタリアとフリオが適任よ」確かにそうだ。
”ナタリア”はロザリーが最も信頼する人物でフリオはエアハルトの親衛隊候補だから、この2人が付き添うのであればロザリーは心配ないだろう。
そうであれば魔法を伝授するのはナタリアだろう。
フリオでは三人を転移させる魔素量が不安だ。
練習相手として兼任するならば観察しているナタリアの方が良いだろう。

エアハルトは簡単に決まったがアロンソをどうするかだ。
(デイビットにお願いしようかな)
内心では決めつつペンタガラマに転移すると、念話とエマスコに着信が同時に有った。
念話の相手はご無沙汰のフィドキアだった。
(久しぶりだな。ちっとも連絡してこないけど死んだかと思ったぜ)

今までの鬱憤を嫌味ったらしく言ってやった。
すると(話しが有る)そう言って念話が途絶えた。
(フィドキアッ! オーイ)
「クソッ何が、話しが有るだ」

短い会話にイラつきながら届いたエマスコを読んでみるとロリの母親のプリマベラからで「赤ちゃんが産まれたわ。早目に戻ってくれるかしら」と書いてあった。





ロリの第二子。名前は・・・
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