βからΩになったなら

hina

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着いたら分かると言われ、着いた場所は場所はどこかの倉庫のような薄暗くてだだっ広い部屋だった。
そこには僕達を連れてきた三人の男ともう二人、女がいた。
「成瀬瑞希、星野那月! あんたたちがいるせいで、渚様と幸哉さんが私達を見てくれない!」
「邪魔なのよ! 再起不能にしてあげるわ」
「んん! んー!」
その言葉から彼女達が渚達に付き纏ってるβの女生徒だということが窺い知れた。
僕達は手首を縛られ猿轡をされて、床に転がされていた。
「へへ。俺達はαだ。フェロモンで酔わせながら犯してやる」
「んんん!」
やめろと言いたかったけれど、明確な言葉にならず宙に消える。
那月も僕も足で迫ってくる男達を蹴って抵抗する。
僕達がこんな男達のフェロモンなんかに酔うもんか。

渚のフェロモンを知ってる僕にはただただこの男達のフェロモンが気持ち悪いだけだった。


渚はきっともうすぐ来てくれる。
渚には逃げるって言ったけど、無理そうだし……僕は信じて待つだけ。
それまでどうにかこの男達に抵抗しないと。
僕も那月も必死だ。

女達は少し離れた場所から僕達を見てニヤけている。
負けない、屈するもんか。

「う!」

那月が脇腹を蹴られて短く呻いた。

「んん!」

那月に気を取られると僕も蹴られてしまい、涙が浮かんだ。

僕を押さえ込んだ男が鎖骨に顔を寄せた。
ぞわぞわと悪寒が背筋を駆けた。

渚、渚……!
早く来て。

僕はここだよ……!


その時、がんっと扉が蹴破られた。

「瑞希!」
「那月!」

渚と幸哉さんの声がする。
「んー!」
僕は渚を呼ぶ。渚は猿轡されてる声でも気が付いてくれたのか、僕に駆け寄ってきた。

「瑞希、無事か!」
「なんだお前たち! 俺達はお楽しみ中だ、邪魔するな!」
「何がお楽しみだ、下衆が!」

渚が威圧を放つと、男達が次々に倒れた。

「瑞希は俺のものだ。誰にも渡さない」
ぎゅっと渚に抱きしめられて、心底ほっとした。

「違、違うの。渚様! 私達はこんなことやめてと言ったんだけど、そこの男達に脅されて……」
「黙れ。お前の言うことなど信用出来るものか」
「幸哉さん! 渚さん! 私の話を聞いてください!」
「悪いけど、そのつもりはない」

那月に駆け寄って那月を抱きしめていた幸哉さんも女達に凍えそうな冷えきった瞳を向けていた。
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