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第四章 ~空手家という名の闘神、大草原に舞い降りる~
道場訓 二十四 誤解と信頼
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拙者は夢でも見ているのか?
1キロ以上先の異常な光景を見つめながら、キキョウ・フウゲツこと拙者は口内に溜まっていた大量の唾を飲み込む。
まさに異常としか思えない光景だった。
1000体はいた魔物の9割近くが一瞬にして地面に倒れていったのだ。
「おい、あれはどういうことなんだ!」
「信じられねえ! 800か900の魔物が一瞬でやられたぞ!」
「あいつ、あの無能のサポーターは何をやったんだ!」
異常な光景にパニックを起こしたのは、当然ながら拙者だけではない。
他の冒険者たちも慌てふためきながら一斉に騒ぎ出した。
「なあ、キキョウ。お前なら分かるんじゃねのか? あの小僧は何をしたんだ?」
直後、一人の恰幅の良い中年冒険者が拙者に話しかけてきた。
拙者と同じAランクの冒険者のボイド殿だ。
「し、知りません……あんな技は見たことがない」
嘘偽りのない本音だった。
900体の魔物を手も触れずに倒す技など知らないし見たこともない。
いや、あれが本当に技なのかも分からなかった。
最初は魔力が0の人間が発動できるスキルかと思ったが、拙者が知る限りにおいて手も触れずに相手を無力化するスキルと言えば一つだ。
〈威圧〉――対象者を強制的に委縮させる、身体技能系のスキルしかなかった。
しかし、あのように何百体もの魔物を一度に戦闘不能にさせてしまうのは〈威圧〉の力の範囲をはるかに逸脱している。
だからこそ、拙者を始め他の冒険者も大いにパニックを起こしたのだ。
ケンシンは魔物どもに何をしたのか、と。
同時にこう思った冒険者たちも多かったはずだ。
本当にケンシンは無能ゆえに追放されたサポーターなのか?
正直なところ、拙者の頭も混乱の極みに達している。
定期的に送られてくる兄上からの手紙には、ケンシンの勇者パーティー内での無能ぶりが事細かく書かれていた。
迷宮へ潜る前日には必ず行方不明になっていること。
サポーターなのに魔物と率先して闘っている兄上たちに意見すること。
空手家を名乗っていたにもかかわらず、低ランクの魔物からも弱すぎて避けられていたこと。
それでいて自分を強く見せるためか、常日頃からどこへ行こうと純白の空手着と黒帯を締めていたこと。
手紙を読むたびに拙者は、ケンシン・オオガミという男はヤマト人の恥さらしだと思ったものだ。
そして、そんな恥さらしをサポーターとして正式登録してしまった兄上たちのパーティーを不憫にも思った。
もしもケンシンに出会ったなら、兄上に代わって拙者が喝を入れてやる。
そんな気持ちもあって冒険者ギルドでケンシンを見たとき、あろうことかケンシンは非合法な魔薬を使って場を収めようとしていた。
なので拙者は喝を入れるのを止めて、あやつを一刀両断するつもりで刀を抜いたのだ。
けれども、やはり非合法な魔薬を使っていた輩には通じなかった。
「もしかすると、あれはもっと強力な非合法な魔薬の力なのかもしれません」
拙者は自分に言い聞かせるように呟いた。
「いやいや、ちょっと待てよ。俺も非合法な魔薬を使った奴をダンジョンの奥で見たことはあるが、さすがに低ランクとはいえ何百体もの魔物を一度に手も触れずに倒す奴なんて見たことないぞ。いくら何でもあれはそんな魔薬を飲んだ飲まないで片付くレベルじゃねえ」
ボイド殿が否定するのも無理はなかった。
ケンシンのした行為は明らかに魔薬を使った力以上の力なのだ。
それは拙者も分かっている。
だが、そう考えなくては説明がつけられないではないか。
それとも手も触れずに何百体もの魔物を倒したのは、ケンシンの素の力だと言うのか?
馬鹿な、そんなことは断じてない。
あやつは……ケンシンは勇者パーティーから追放された無能のサポーターだ。
兄上が手紙で何度もそう書いていたのだから間違いない。
だとすると考えられることは一つ。
「ですが、それでなくては説明がつかないのも事実です。きっとあやつは拙者らも知らないほどの強力な魔薬を手に入れたのです……きっとそうに違いない」
拙者はボイド殿に顔を向けた。
「勇者パーティーのリーダーのキースさんは国王陛下から勇者として認定され、その証として神剣を賜ったと聞いております。ここからは拙者の推測なのですが、キースさんはその神剣以外にも魔物に対して凄まじい力を発揮する特別なアイテムを賜ったのかもしれません」
「それで?」
「そのアイテムをケンシン・オオガミがパーティーから追放されたときに盗んでいたとしたら――」
どうでしょう、と拙者が続きの言葉を発しようとしたときだ。
「王宮にそのような特別なアイテムなど存在していません。そんな代物があるのなら、今回の一件で真っ先に王国騎士団が使っているでしょう。それにそのようなアイテムが仮に存在していたとしても、ケンシン師匠が盗む理由はありません。なぜなら、ケンシン師匠の素の力のほうが強いからです」
拙者はボイド殿から声がしたほうへ視線を移す。
そこには小柄な金髪の少女が立っていた。
「お主はケンシン・オオガミの……」
「一番弟子のエミリア・クランリーです」
小柄な金髪の少女――エミリアは拙者たちに対して鋭い眼光を飛ばしてくる。
「エミリア……と言ったな。どうしてお主が王宮の事情について知っている?」
「そんなことはどうでもいいのです」
エミリアは冒険者として格上である拙者たちに堂々と言い放つ。
「私があなたたちに声を大にして言いたいのは、あれは非合法な魔薬の力でも特別なアイテムの力でもなく、純粋なケンシン師匠の素の力だということです」
などと口にしたエミリアに対して、怒りを露わにしたのはボイド殿だ。
「ふざけたこと言うなよ、嬢ちゃん。数百体の魔物を手も触れずに倒したのが素の力だと? そんなわけあるか!」
怒りが頂点に達したのだろう。
ボイド殿はエミリアの襟元を掴んでねじり上げる。
だが、エミリアの表情はどこ吹く風だ。
Aクラスの冒険者に敵意を向けられているというのに、怯んだり動揺したりする様子が一切なかった。
そんなエミリアは次の瞬間、拙者が思いもよらぬ行動を取る。
「申し訳ありません」
エミリアは冷静な口調で謝るなり、ボイド殿の腹部を右拳で軽く小突いた。
相手にダメージを与えられるか分からないほど「トン」という風に軽くだ。
「グハッ!」
しかし、結果的にボイド殿は吐瀉物を吐いてその場に崩れ落ちてしまった。
「な……」
拙者は大きく目を見張った。
あんな軽く小突いた程度でAクラスの冒険者が気を失うなどありえない。
「これが気力の力……」
一方のエミリアはボイド殿を失神させたことなど気にも留めず、自分の右拳を見つめながら信じられないと言うような顔をしている。
「お、お主……一体、何をした? どうしてあんな弱い打拳であれほどのダメージを与えられるのだ?」
拙者の言葉にエミリアはこちらに顔を向ける。
「詳しいことは私にも分かりません。ただ一つだけ言えることは、この力を目覚めさせてくれたのはケンシン師匠だということです。そして、そんなケンシン師匠は私たち常人には及びもつかない数々の力と技を持っている。あなた方が疑ったような非合法な魔薬や特別なアイテムの存在が霞むほどの力を」
「しかし、あやつは勇者パーティーを追放された無能のサポーター……」
「では、あれを見てもケンシン師匠の力を疑えますか?」
そう言うとエミリアは、ケンシンのいる方向に右手の人差し指を差し向ける。
拙者は釣られて同じ方向に視線を移動させる。
直後、拙者は驚きに目を丸くさせた。
1匹のゴブリン・キングがケンシンに間合いを詰め、巨大な大剣で斬りかかる寸前だったのだ。
やられる!
などと拙者が思ったのも束の間、ケンシンはゴブリン・キングの攻撃を凄まじいスピードで躱し、鋼の肉体であるゴブリン・キングの肉体に攻撃を叩き込む。
遠目からでも一発で分かった。
Aランク冒険者が10人以上集まってようやく仕留められるゴブリン・キングが、ケンシンのたった一打の攻撃で地に伏していく様を。
拙者もそうだったが、他の冒険者たちも口を半開きにさせて唖然としただろう。
それほどケンシンのしていることは理解できないことの連続だった。
だが、エミリアだけは違う。
ケンシンがAランクの魔物を一人で倒したことにまったく驚いていない。
「あなたたちもよく見ていてください」
エミリアは拙者だけではなく、他の冒険者たちにもよく通る声で言った。
「これから見れるのがケンシン師匠の本当の力の凄さです」
1キロ以上先の異常な光景を見つめながら、キキョウ・フウゲツこと拙者は口内に溜まっていた大量の唾を飲み込む。
まさに異常としか思えない光景だった。
1000体はいた魔物の9割近くが一瞬にして地面に倒れていったのだ。
「おい、あれはどういうことなんだ!」
「信じられねえ! 800か900の魔物が一瞬でやられたぞ!」
「あいつ、あの無能のサポーターは何をやったんだ!」
異常な光景にパニックを起こしたのは、当然ながら拙者だけではない。
他の冒険者たちも慌てふためきながら一斉に騒ぎ出した。
「なあ、キキョウ。お前なら分かるんじゃねのか? あの小僧は何をしたんだ?」
直後、一人の恰幅の良い中年冒険者が拙者に話しかけてきた。
拙者と同じAランクの冒険者のボイド殿だ。
「し、知りません……あんな技は見たことがない」
嘘偽りのない本音だった。
900体の魔物を手も触れずに倒す技など知らないし見たこともない。
いや、あれが本当に技なのかも分からなかった。
最初は魔力が0の人間が発動できるスキルかと思ったが、拙者が知る限りにおいて手も触れずに相手を無力化するスキルと言えば一つだ。
〈威圧〉――対象者を強制的に委縮させる、身体技能系のスキルしかなかった。
しかし、あのように何百体もの魔物を一度に戦闘不能にさせてしまうのは〈威圧〉の力の範囲をはるかに逸脱している。
だからこそ、拙者を始め他の冒険者も大いにパニックを起こしたのだ。
ケンシンは魔物どもに何をしたのか、と。
同時にこう思った冒険者たちも多かったはずだ。
本当にケンシンは無能ゆえに追放されたサポーターなのか?
正直なところ、拙者の頭も混乱の極みに達している。
定期的に送られてくる兄上からの手紙には、ケンシンの勇者パーティー内での無能ぶりが事細かく書かれていた。
迷宮へ潜る前日には必ず行方不明になっていること。
サポーターなのに魔物と率先して闘っている兄上たちに意見すること。
空手家を名乗っていたにもかかわらず、低ランクの魔物からも弱すぎて避けられていたこと。
それでいて自分を強く見せるためか、常日頃からどこへ行こうと純白の空手着と黒帯を締めていたこと。
手紙を読むたびに拙者は、ケンシン・オオガミという男はヤマト人の恥さらしだと思ったものだ。
そして、そんな恥さらしをサポーターとして正式登録してしまった兄上たちのパーティーを不憫にも思った。
もしもケンシンに出会ったなら、兄上に代わって拙者が喝を入れてやる。
そんな気持ちもあって冒険者ギルドでケンシンを見たとき、あろうことかケンシンは非合法な魔薬を使って場を収めようとしていた。
なので拙者は喝を入れるのを止めて、あやつを一刀両断するつもりで刀を抜いたのだ。
けれども、やはり非合法な魔薬を使っていた輩には通じなかった。
「もしかすると、あれはもっと強力な非合法な魔薬の力なのかもしれません」
拙者は自分に言い聞かせるように呟いた。
「いやいや、ちょっと待てよ。俺も非合法な魔薬を使った奴をダンジョンの奥で見たことはあるが、さすがに低ランクとはいえ何百体もの魔物を一度に手も触れずに倒す奴なんて見たことないぞ。いくら何でもあれはそんな魔薬を飲んだ飲まないで片付くレベルじゃねえ」
ボイド殿が否定するのも無理はなかった。
ケンシンのした行為は明らかに魔薬を使った力以上の力なのだ。
それは拙者も分かっている。
だが、そう考えなくては説明がつけられないではないか。
それとも手も触れずに何百体もの魔物を倒したのは、ケンシンの素の力だと言うのか?
馬鹿な、そんなことは断じてない。
あやつは……ケンシンは勇者パーティーから追放された無能のサポーターだ。
兄上が手紙で何度もそう書いていたのだから間違いない。
だとすると考えられることは一つ。
「ですが、それでなくては説明がつかないのも事実です。きっとあやつは拙者らも知らないほどの強力な魔薬を手に入れたのです……きっとそうに違いない」
拙者はボイド殿に顔を向けた。
「勇者パーティーのリーダーのキースさんは国王陛下から勇者として認定され、その証として神剣を賜ったと聞いております。ここからは拙者の推測なのですが、キースさんはその神剣以外にも魔物に対して凄まじい力を発揮する特別なアイテムを賜ったのかもしれません」
「それで?」
「そのアイテムをケンシン・オオガミがパーティーから追放されたときに盗んでいたとしたら――」
どうでしょう、と拙者が続きの言葉を発しようとしたときだ。
「王宮にそのような特別なアイテムなど存在していません。そんな代物があるのなら、今回の一件で真っ先に王国騎士団が使っているでしょう。それにそのようなアイテムが仮に存在していたとしても、ケンシン師匠が盗む理由はありません。なぜなら、ケンシン師匠の素の力のほうが強いからです」
拙者はボイド殿から声がしたほうへ視線を移す。
そこには小柄な金髪の少女が立っていた。
「お主はケンシン・オオガミの……」
「一番弟子のエミリア・クランリーです」
小柄な金髪の少女――エミリアは拙者たちに対して鋭い眼光を飛ばしてくる。
「エミリア……と言ったな。どうしてお主が王宮の事情について知っている?」
「そんなことはどうでもいいのです」
エミリアは冒険者として格上である拙者たちに堂々と言い放つ。
「私があなたたちに声を大にして言いたいのは、あれは非合法な魔薬の力でも特別なアイテムの力でもなく、純粋なケンシン師匠の素の力だということです」
などと口にしたエミリアに対して、怒りを露わにしたのはボイド殿だ。
「ふざけたこと言うなよ、嬢ちゃん。数百体の魔物を手も触れずに倒したのが素の力だと? そんなわけあるか!」
怒りが頂点に達したのだろう。
ボイド殿はエミリアの襟元を掴んでねじり上げる。
だが、エミリアの表情はどこ吹く風だ。
Aクラスの冒険者に敵意を向けられているというのに、怯んだり動揺したりする様子が一切なかった。
そんなエミリアは次の瞬間、拙者が思いもよらぬ行動を取る。
「申し訳ありません」
エミリアは冷静な口調で謝るなり、ボイド殿の腹部を右拳で軽く小突いた。
相手にダメージを与えられるか分からないほど「トン」という風に軽くだ。
「グハッ!」
しかし、結果的にボイド殿は吐瀉物を吐いてその場に崩れ落ちてしまった。
「な……」
拙者は大きく目を見張った。
あんな軽く小突いた程度でAクラスの冒険者が気を失うなどありえない。
「これが気力の力……」
一方のエミリアはボイド殿を失神させたことなど気にも留めず、自分の右拳を見つめながら信じられないと言うような顔をしている。
「お、お主……一体、何をした? どうしてあんな弱い打拳であれほどのダメージを与えられるのだ?」
拙者の言葉にエミリアはこちらに顔を向ける。
「詳しいことは私にも分かりません。ただ一つだけ言えることは、この力を目覚めさせてくれたのはケンシン師匠だということです。そして、そんなケンシン師匠は私たち常人には及びもつかない数々の力と技を持っている。あなた方が疑ったような非合法な魔薬や特別なアイテムの存在が霞むほどの力を」
「しかし、あやつは勇者パーティーを追放された無能のサポーター……」
「では、あれを見てもケンシン師匠の力を疑えますか?」
そう言うとエミリアは、ケンシンのいる方向に右手の人差し指を差し向ける。
拙者は釣られて同じ方向に視線を移動させる。
直後、拙者は驚きに目を丸くさせた。
1匹のゴブリン・キングがケンシンに間合いを詰め、巨大な大剣で斬りかかる寸前だったのだ。
やられる!
などと拙者が思ったのも束の間、ケンシンはゴブリン・キングの攻撃を凄まじいスピードで躱し、鋼の肉体であるゴブリン・キングの肉体に攻撃を叩き込む。
遠目からでも一発で分かった。
Aランク冒険者が10人以上集まってようやく仕留められるゴブリン・キングが、ケンシンのたった一打の攻撃で地に伏していく様を。
拙者もそうだったが、他の冒険者たちも口を半開きにさせて唖然としただろう。
それほどケンシンのしていることは理解できないことの連続だった。
だが、エミリアだけは違う。
ケンシンがAランクの魔物を一人で倒したことにまったく驚いていない。
「あなたたちもよく見ていてください」
エミリアは拙者だけではなく、他の冒険者たちにもよく通る声で言った。
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