13 / 89
一章
12-挑発
しおりを挟む「ご、5000万!?」
提示した1000万がいきなり5倍に跳ね上がり、流石の俺もあ然とする。
これは奴隷の買取金額ではない。
あくまでたった1回のセックスに支払われる金額だ。
(正直1000万という額もかなり吹っ掛けたつもりだったんだけど……)
どうやらこの緑川礼子という女、VIPという言葉では形容出来ないレベルの、超大富豪のようだ。
しかも性産業を牛耳る企業のトップなだけあって、セックスには金を惜しまないのだろう。
まさに性業界の女帝と呼ぶに相応しい貫禄を見せ、礼子は『フフフ』と笑みを零した。
「―――ただし、こちらも一つ条件を付けていいかしら?」
「条件……?」
買う側が条件を付けるなどとは随分都合のいい話だが、金額が金額だけに、すんなりヤッてお終いとはいかない。
やはりこの女、何か企んでいる……
でなければ一回のセックスにいきなりこんな大金を見せるはずがない。
「その一回のセックスでわたくしを満足させることが出来れば、このお金は貴方にそのまま差し上げますわ。ですが―――もしわたくしが満足出来なかった場合、貴方にはわたくしの愛玩動物になっていただきますわ。
もちろんその場合であっても、先程申し上げました待遇で歓迎いたしますわ」
セックスで俺がこの女を満足させれば5000万、満足させられなければペット……いくら大金が手に入るとはいえ、自由を手にしたSランクの身でその勝負に臨むのはかなりリスクが高い。
「もし勝負自体を断ったら……?」
仮に断ったとして、この女は俺をどうするつもりなのか。この女の力ならばその気になれば地の果てまで追って来られそうだ。
「それならそれで別に構いませんが……貴方にとっては大金を手にするか、わたくしの元で奴隷とは程遠い悠々自適な生活を送るかの2択なのですから、何か断る理由がおありでして?」
礼子がサラリと反論を述べる。確かに言葉だけならどちらにせよ俺にとっては好条件だ。
だがこいつらは俺達男を人間とは思っておらず、奴隷を道具としか見ていないような奴らだ。
甘い言葉で簡単に信用出来る程、こいつが信頼に値する女だとは思えない。
なおも礼子の企みを警戒する俺に対し、礼子は更に言葉を続けた。
「それに……たった一回のセックスを競売にかけようとしたのは貴方ではありませんこと?
女を満足させる自信もないくせに、幸運で手にしたSランクという立場を笠に着てそのような大言を豪語し、いざ買われたら逃げるなんて、自ら自分にはSランクの価値はないと言っているようなものですわ。
もし貴方がそのように下賎な雄であるならば、わたくしもこれ以上貴方に興味はありませんわ。
わたくしの期待外れだったということで、他の女に粗末な体を売るなり、主に捨てられた奴隷のごとく放浪するなり好きになさい」
「な、なんだと……!?」
あからさまな売り言葉であったが、俺のプライドを逆撫でするには充分だった。
分かりやすい挑発に乗せられて相手の策略にまんまと嵌るのは癪だが、確かにここでこの話を断れば、日本中の女達に俺がただのチキンだという噂が広まるだろう。
そうなれば女達への復讐は元より、自由に性生活を送る日々など夢のまた夢だ。
恐らく一方的に犯そうとしてくる女達の目に、怯えて暮らす日々に逆戻りだ。ならば―――
「―――いいぜ。5000万で受けてやるよ」
『ワァッ―――』
俺が礼子の勝負を受けたことに会場が大きく盛り上がる。
そしてその答えを聞いた礼子は『ニヤリ』と小さく笑みを浮かべた。
(やはりまんまと乗ってきましたわね……先程は『好きになさい』なんて言いましたが、Sランクなんて未だかつてない奴隷をみすみす手放す訳ありませんわ。
どんな手を使ってでもわたくしの元に置いて―――飽きるまでわたくし専用の肉バイブとして使い倒し、壊れたら死ぬまでSランクとなれた謎を解き明かすための実験動物にしてやりますわ。それに―――)
礼子が口元を手の甲で抑えながら、『ククク』と笑いを堪えた。
(たとえSランクの奴隷といえど、今の状態のわたくしを満足させることなど貴方には不可能ですわ……絶対に)
なにやら企みを秘めながら、礼子は怪しげな視線を送った―――
「―――さて……それでは愉しませて貰おうかしら」
礼子が今まで挿入させていた奴隷を『ドンッ』と蹴飛ばすとスクリと立ち上がり、ステージ上で艶かしく自身の体を撫でながらマットの上に寝そべった。
夏美をはじめ調教員は突然の事態に戸惑いながらも、これから為される卑猥な行為に期待を膨らませ、会場中が固唾を飲んで見守る。
そこに俺がゆっくりと覆い被さった。
(見てろよ……さっき調教員にしたみたいに思いっきりぶち込んでガンガン突いて―――)
俺は即座に挿入をキメようと礼子の脚を掴んだところで、ふと気になることか頭に浮かび、行為を思い留まった。
(そういえばこの女……さっきまで奴隷に激しく挿入されていたけど、顔色一つ変えていなかった……
ひょっとして、かなり感じにくい女なのか? それとも―――)
『クチュッ』
「―――ッ」
俺が膣内を確かめるように指を入れると、礼子は一瞬眉毛をピクリと動かしたものの、その後も余裕な表情を崩さなかった。
(やっぱり……夏美や他の調教員と比べて、かなり弛い……)
恐らく四六時中男の性器で遊んでいるのであろう礼子の膣内は、口を大きく開いて弾力が損なわれていた。
(つまり、普通のセックスでは平然を崩さない程に快感慣れしているのか……)
俺は先程までのプレイでは礼子を満足させることが出来ないかもしれない、と思い悩んだ。
なぜなら確かに俺の股間は他の男達と比べて非常に大きなサイズを有しているが、礼子程の性に狂った女が、普段から太いバイブや快感を高める薬を使っていないとは思えない。
いや、むしろあの余裕の反応から見るに、普段から相当ハードな遊びに興じているはずだ。
ならばいくら激しく責め立てたところで、この女を感じさせるには足りない。
もっと別のアプローチで責めなくては―――
だが、今まで俺が調教を介して培ったテクニックは、そのほとんどが女を激しく責める類のものだ。しかも前世では童貞で他のセックスなどしたことがない。
俺が礼子の攻略法に考えあぐねていると―――
(フフフ……流石ですわ。わたくしの体が普通の奉仕では感じないことに気付いたみたいですわね。
わたくしは普段から奴隷にはコックリングを着けさせ、セックスをする時は常に性感を何倍にも上げる薬を飲んでおりますわ。
でも今それらはここにない……残念ながら、貴方がいくら強いワザや大きなペニスを持っていようとも、普段から至上の快楽を味わい尽くしているわたくしを満足させることは不可能ですわ。
さぁ……大人しく敗北を認め、わたくしの愛玩動物となりなさい)
礼子が勝ち誇った笑みを浮かべながら、俺の頬を優しく撫でた。
だが一方の俺は、負けを認める気などさらさらなかった―――
(確かに俺は前世で童貞だったが、今の俺は女の身体を知り尽くしている。そしてそれに加えて、今の女達が知らないようなセックスのプレイも、知識としてではあるが前世で培ったものがある。
経験はないが……今の俺は童貞じゃない。過去の知識と今の経験があれば、俺にも出来るはずだ……!)
俺は意を決して礼子の体へと迫る。
その様子を周りの女達が興奮しながら見つめる。
そして礼子は俺を自分の近傍へと誘い込むように、不敵に舌を舐めずる。そこへ―――
『ブチュウゥゥーーッ』
「ンン~~~~ッッ!?!?」
「「はぁ~~~~っ!?」」
俺がディーブキスをお見舞いし、礼子、そして会場中の女達が一様に驚き叫んだ―――
0
あなたにおすすめの小説
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる